不死人が鎮守府に着任しました!   作:きゅーちゃん

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いやー遅くなりました。
えっ?ずっと何してたのかってスマホを機種変した時に書いてたデータが消えてそれを復興しておりました。すいません。

そういえば、アズールレーンに狩人が来ましたね。いやーかわいいのなんの正式加入した時思わず顔がゆるじゃいましたよ。オドンには絶対触れさせないからな。触れたらアルフレート風オドンのマッシュにして最初の火の炉に捧げてや・・・ってもいいのかなぁ?


トラウマの対策法

二度目の遠征に編成する艦娘を少しだけ変えたオスカーは大淀にとある事を言われていた。

「提督、今回の編成はお勧めできません」

 

「何故だ?」

 

「今回編成に加わった皐月ちゃんと卯月ちゃんはトラウマを持っています」

 

「どのようなものだ?」

 

「卯月ちゃんは元々イタズラ好きな子でしてそれが彼女の可愛らしい所だったのですが、

度重なる遠征の失敗とまだ建造されて間もなかった時にしたイタズラに苛立ちを覚えていた元提督が卯月ちゃんの目の前で皐月ちゃんにひどい暴力をふるいまして、それ以来二人とも遠征に出てもし失敗したら同じ事が起こるのではないかと怖がっているのです」

 

不死人は思った『トラウマは克服するものでは?』とあの世界ではどれほどのおぞましく汚らしい場所でも結局は入らないといけなかったし、どんなに強い敵でも強くなるためには必ず倒さなければならなかった。

 

そしていつしか彼の中ではトラウマ=克服しなければならない壁、という認識になっていた。

では、どうやったら彼女達を遠征に行かせられるようになるのかを考えた結果

 

「大淀、皐月と卯月を呼んでくれ」

 

「えっあっはい」

 

〜数分後〜

 

「提督、なんだい?遠征に行こうとしないから殴ろうって魂胆かい?」

「そんな事卯月がさせないぴょん」

 

既に臨戦態勢に入ってる卯月とその後ろで震えている皐月を無視しオスカーは話を始める。

 

「貴公ら、今まで一番怖かったことは何だ?」

 

「皐月が殴られることぴょん」

「遠征に失敗すること」

 

「そうか、軽いな。いや、貴公らからしたら重いのか?」

 

「何も知らないくせに軽いなんて。提督も体験してみたらどうだい」

 

「既に体験したよ。そんなこと。」

 

(一番覚えてる物だと、輪の都でデモナに殴り殺されたな)

「えっ」

 

「それよりも酷いこともされた。昔話をしよう何そこにある、そふぁというものにでも座ってゆっくりお茶を飲みながら聞いてくれ」

 

「わっわかったよ」

「変なもの混ぜてないよね」

 

「混ぜてないとも、話をしようあれは何年前だったか?いや、そんなことはどうでもいい

あれは俺がとあるところに向かう為に倒した敵の話だ。

貴公らゲロを目の前で吐かれたことがあるか?しかも大量のそしてその吐かれたゲロの上で戦ったことはあるか?」

 

「ないよ」

「ないぴょん」

 

「そうか俺はある。あれはきついぞ特に臭いが、腐ったような酸っぱいような変な臭いがする鎧に染み付いた時は発狂ものだったよ」

 

「それがどうしたの?」

「どうしたっていうんだぴょん」

 

「待て話はまだあるあれはある城に向かうために通った雪道での話だ。なぜかその城周辺は雪が濃くてな崖もどこにあるかもわからない。あれは怖かったぞ。」

 

「で?」

 

「まだわからぬか。もう一つある確か教会の地下に潜った時だったか、その地下には大量の腐肉と人間大のハエがいるところでな。貴公ら体験したことあるか自分めがけておぞましいハエが飛んでくるのをしかも捕まったらヒルなのか蛆なのか分からん虫を吐き出してくる」

 

「結局、何が言いたいんだ!!」

 

「俺は、さっき話したことを全て体験しそして克服してきた」

 

「それは克服したっていうより耐えたんじゃないのかい」

 

「そうともいう、そしてそれは貴公らがいますべき行動でもある」

 

「どれだけ痛かったのか知らないくせに調子に乗るな!!」

 

「では、貴公らも俺がどれだけ苦しかったかも知らなかろう。つまりはそういうことだ。守ってくれる奴もいなければ同情してくれる奴もいない」

 

「ここに卯月がいるもん」

 

「では、卯月は皐月が殴られた時の痛みを知っているのか?」

 

「本当にそうか?」

 

「当たり前だぴょん」

 

「では痛みはどうだ?苦しさは?元提督の力加減一つで充分変わるぞ。そんなこともわからずして同じ体験をした?トラウマを背負った?馬鹿馬鹿しい。同じ光景を見ていようが痛みや苦しみが違えばそれは別物だ。貴公らは同じトラウマを負ったと言ってただ逃げているだけだ。互いに傷の舐め合いをしているだけだ。」

 

「そんなはずない!!」

 

「本当にそうか?痛みも苦しみも殴られた箇所の熱の持ち方も恐怖も本当に全て同じなのか?」

 

「そうとは言い切れない」

 

「では違う可能性もあるわけだ」

 

「本当に何が言いたいんだ!提督は!」

 

「トラウマは乗り越えるものだ。いつまでもそんな所で互いに互いの傷を舐めあっている暇があったら立ち上がって自力で治すための包帯を探すぐらいの努力をしたらどうだ?

それともそのまま傷を腐らせて一生トラウマの原因になった事に立ち向かえず逃げながら悲しい人生を暮らすのか?

あのクズに一生勝てないまま死んでいくのがいいと思っているのか?思っているのなら仕方ないこれ以上貴公らを止める必要もないしそのままどうぞ腐ってくださいだ」

 

「嫌だ。」

「あんなクソ野郎に怖がり続けるのはいやだぴょん」

 

「そうかならば克服するために遠征に行くといいついでに、もし敵に会ったらあのクソ野郎の顔がついてると思ってみたらどうだ?いいストレス発散になるかも知れん」

 

「わかったよ。ちょっとまだ怖いけど頑張ってみる」

 

「うーちゃんも頑張ってみる」

 

「そうか」

 

「そうだ。提督」

 

「なんだ?」

 

「提督はトラウマを乗り越える為にどんなことをやったの?」

 

「周りに寄り添ってくれる奴がいなかったのでな、ひたすら慣れだった。憎い相手もいなかったんでな・・・いや、いたにはいたが顔をつけも気持ち悪いだけだったのでな。見慣れる又は聞きなれるまでひたすら挑戦した」

 

「へぇ〜なんか大変そうだね。」

 

「そうだな、ついでにもう一つトラウマ話をしてやろう、さっき話したようなもの以上に怖いものがある。当ててみろ」

 

「死ぬ事?」

 

「違うな」

 

「じゃあ、殴られる事?」

 

「それも、違う正解は犬だ?」

 

「犬ってあのワンワンってなく犬のことだよね?」

 

「ああ、そうだとも」

 

「それのどこが怖いぴょん?」

 

「犬に噛み殺されそうになったり、実際噛まれて死にかけたり、犬の噛みつきで動きが止まったところを斧で斬りかかられたり、あれには慣れは通用しないし、攻撃も当てるのに一苦労するし、噛みつかれるとそのまま食いついて振り飛ばさないとずっと噛み付いたまま千切ろうと首を振ってくるという厄介極まりない生物だ」

 

「「それ、提督だけだと思うよ(ぴょん)」」

 

「いや、体験し見ればわかるあれは恐ろしい生物だ。しかもあいつら吠えて仲間に知らせて大勢で襲いかかってくる。先日、マルチーズだかチワワだかに吠えられた時は剣を抜いて斬りかかりそうになったくらいだ」

 

「それ、どうなったぴょん?」

 

「横須賀鎮守府の提督に羽交い締めにされ、舞鶴鎮守府の提督に往復ビンタをされて正気に戻ったお陰で殺すことはなかった。だがその日は、あの子犬が吠えた瞬間に今まで見てきた畜生どもが一斉に襲いかかってくるという悪夢をかれこれ三回程見て眠るに眠れなかった」

 

「それ、僕達以上に重症じゃない?」

 

「安心しろ。見なければ夢には出ない。それに似たシルエットを見てもやられた時の記憶が蘇って震えと冷や汗が止まらなくなり、どうやって殺すかというか計画を速攻で立てるくらいだから。貴公らのように震えて縮こまってしまわないから重症ではない」

 

「「いや、重症だよ(ぴょん)!?」」

 

「話はこれくらいにして、そろそろ遠征の出発時間だ。さっき、言われたことを思い出して、敵の顔をあのクソの顔に見たてて撃ち込んでみろ多分、楽しいぞ。」

 

「「はぁ〜い!」」

 

「後、犬のような敵には気をつけろ。何をしてくるのかわかったもんじゃないし、何匹いるのかもわからない。下手したら、予想以上の数でこちらを殺しにくるからな、絶ッッ対に気をつけろよ。」

 

「「は、はぁ〜い・・・」」

 

「最後の返事だけ、不安だが頑張ってこい。死んで帰ってくるなよ。貴公らは私にとって大事な存在なんだ」

 

「「行ってきまーす」」

 

「ああ、行ってこい。帰ってきたらそうだな遠征に行ってきた奴ら全員に間宮アイスとやらを奢ってやろう。」

 

「「ホント!?」」

 

「ああ、本当だとも、そら、行ってこい。」

 

「頑張って集めてくるね〜!!」

 

「うーちゃんも頑張ってくるぴょん!!」

 

「フッ、可愛らしいものだな。ここに来れて本当に良かった。だが、甘えてはいけないな油断は命取りだ」

 

執務室の扉を閉め、残った仕事を片付けるためにペンを走らせる。その顔は少し笑っていた。

 




そうそう、バレンタインデーにあんな文書書いたけど、親からGODIVAのチョコレート貰ったよ。余談だけど、そのGODIVAのチョコレートにGODIVAのGが入って「あっ、ゴースだ!」って叫びそうになったのは内緒

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