やはり俺の青春にデジモンが居て、俺がDATS隊員なのはまちがっているのか?   作:ステルス兄貴

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11話

 

八幡が所属する2-Fに存在する葉山隼人を中心とするトップカーストグループ、葉山グループ‥‥その中心人物である葉山隼人が奉仕部へある依頼をしに来た。

依頼の内容は最近になり、彼が所属するグループメンバーの悪口が書かれたチェーンメールが出回り、その犯人を突き止めてくれと言うモノだった。

しかし、犯人が分かる所までで良いと言う。

早速、雪ノ下達はメールに書かれている葉山グループメンバーの特徴を聞いて行く中、犯人はこのチェーンメールに悪口を書かれている三人の中に居るのではないか?

その動機はもうすぐ行われる職場見学のグループメンバーで葉山と一緒になりたいからではないかと思われた。

翌日、八幡が件の三人の様子を朝から半日の間、窺うと、この三人の仲を見て違和感を覚えた。

そして、放課後、八幡、由比ヶ浜、雪ノ下、いろは達が職場見学で何処へ行くのかを話していると、奉仕部の部室を訪問する者が現れた。

 

「やあ‥‥」

 

訪れたのは今回の依頼人である葉山隼人だった。

 

「それで、どうだったかな?何か分かったかい?」

 

葉山は進捗状況を聞いてきた。

 

「その‥‥よく分からなかった」

 

同じ葉山グループメンバーの由比ヶ浜は半日同じグループメンバーと一緒に行動を共にしても分からなかったと言う。

 

(コイツは、一体何を見てきたんだ?)

 

由比ヶ浜の答えに呆れる八幡。

一番調査しやすい位置に居たにもかかわらず、それが分からなかったと言うのだから、八幡が呆れるのも当然だ。

そこで、由比ヶ浜に代わり、八幡が葉山に説明する。

 

「あの三人なんだが、まず葉山‥お前は自分がいない間のあの三人の様子を見た事がないんじゃないか?」

 

「ああ、見た事はないな」

 

八幡の質問に葉山は戸惑いながらも返事をした。

自分が席を外している間の三人の様子なんて一々気にしていないので、葉山の言う事は当然と言えば当然だった。

 

「どういう事かしら?比企谷君」

 

「つまりはだ、三人だけの時は仲良くないんだ‥あの三人にとって、葉山は友達だがそれ以外は友達の友達‥つまり赤の他人なんだよ。その証拠にお前が居る時は仲良さそうにしていたのに、お前がトイレに行った途端、会話もなくなり、互いに携帯やデジヴァイスを弄っていたからな」

 

八幡は隠し撮りした動画を葉山に見せる。

画面には八幡の説明通りの映像が映し出されていた。

 

「あぁーなるほどー。確かに会話を回す人がいないと気まずいもんね~」

 

由比ヶ浜は八幡の言っている事を理解したが、雪ノ下は人間の友達がいた経験がないので、頭の上に?マークを浮かべていた。

友人が居らずコミュニケーション能力が皆無で人のことを理解できない、口を開けば罵倒暴言、体力はない、こいつに世界はおろか人を変える事すら出来るはずが無いと八幡が思っていると、

 

「それで、解決方法はなんなの?当然、用意してあるのよね?」

 

雪ノ下が今回の件についての解決方法を聞いてきた。

お前は考えていないのか?と思いつつも、何もしていない雪ノ下ならば、この案件の解決案を用意していないのも仕方がない。

 

「一応、解決策はある。犯人を捜す必要はないし、これ以上揉める必要もない。上手くいけば、あの三人を仲良くさせることができる‥‥知りたいか?」

 

「あ、ああ」

 

本来ならば誰も傷がつかない方法なんてないのだが、今回は異例中の異例で、八幡には葉山の依頼に沿った解決方法が思いついた。

 

「お前があの三人以外のメンバーの班になって、あの三人を同じ班のメンバーにしろ‥‥」

 

「えっ?」

 

「だから、あの三人にはっきり言うんだよ。『俺はお前らとは回らない。別の人と班を組む。だからお前らは同じ班になれ』ってな‥‥お前の言う事なら、アイツ等も従うだろう」

 

「‥‥ああ、なるほど」

 

八幡の案を聞いて葉山は納得した様子だった。

 

翌日、葉山は八幡からの案を実行し、戸部、大岡、大和の三人に自分は別の人と組むと宣言すると、チェーンメールはピタッと止んだ。

それらの経緯からやはり、あの三人の中に犯人は居たのだろう。

しかし、これ以上の探りは入れたくないと言う依頼人である葉山からの頼みだったので、八幡はそれ以上の事は調べなかった。

そして、敢えて自分のグループのメンバーと一緒に行かないと言った葉山は、

 

「俺、まだグループが決まってないんだ。此処に入ってもいいかな?」

 

と、八幡と戸塚のグループに入れてくれと言ってきた。

まぁ、確かにメンバーの空きはまだ一人残っている。

 

「戸塚にでも聞いてくれ。俺は知らん」

 

「僕は全然、構わないよ。僕と八幡と葉山君の三人でいいかな?」

 

戸塚は葉山のメンバー入りを了承した。

八幡としては、リア充は苦手だが、決定権を戸塚に譲った時点で拒否権も放棄しているので、文句は言えなかった。

 

「それで、戸塚はどこに行きたいんだ?」

 

八幡が戸塚に行ってみたい職場を訊ねると、

 

「僕、DATSへ行きたい」

 

「えっ?」

 

戸塚はなんとDATSへと行きたいと言う。

 

「俺もDATSへは興味があるし、俺もDATSへ行きたいな」

 

「‥‥ど、どうしてそこへ?」

 

「僕、この前やっとパートナーが進化したばかりだから、もっとデジモンの事を知りたくて‥ダメかな?」

 

(その上目遣いはやめて!!)

 

「よ、よし‥‥い、い、行こう‥‥DATSへ‥‥」

 

八幡は震える声で職場見学はDATSへ行くことにした。

まぁ、彼にしてみれば戸塚がDATSへ行きたいと言った時点で、既に負けていたのだ。

なお、葉山がDATSへ職場見学に行くと聞いて2-Fの全員がDATSへ行く事になった。

下手をしたら自分がDATS隊員だとばれる可能性がある。

 

(バレたら面倒な事になるからこれまで黙っていたのに‥‥当日は何とかシフトを入れてもらい、デジタルワールドへ逃げよう‥‥流石に職場見学だけでデジタルワールドへの渡航は許可されない筈だ‥‥うん、そうしよう)

 

職場見学の当日、デジタルワールドへの逃避行を決意した八幡だった。

 

早速その日の放課後、八幡はDATSの千葉本部へと行き、隊長のミレイにその日の昼間にシフトを入れてもらえるように頼んだが、

 

「却下よ、比企谷君」

 

一言で断られてしまった。

その理由は、

 

「私情でそんな事を許可できると思っているの?」

 

だった。

 

「‥‥ですよね」

 

「比企谷君。君は行事に参加するという選択肢はないの?」

 

「俺がDATS隊員だと知られたら、変な文句を言ってくる奴が居そうなので‥‥それに、目立ちたくないですし‥‥」

 

雪ノ下が例え職場見学でDATSへ行かなくとも由比ヶ浜か誰かの噂で必ず彼女の耳に入る。

そうなれば必ず雪ノ下は絡んで来る。

いや、クラスメイトでさえ絡んできそうな奴もいる。

 

「例え、貴方の同級生がいちゃもんをつけてくるようでも、貴方はれっきとしたDATSの隊員なのだから、堂々としていればいいのよ。貴方のテイマーとしての腕は此処のみんなが理解しているのだから」

 

「は、はい」

 

なんか言いくるめられている様であるが、結局八幡は職場見学の日、自らのバイト先であるDATSへ行く事になった。

 

 

職場見学のメンバー‥‥と言うか、クラス全員がDATSへ職場見学することが決まったのだが、職場見学の前に学生たちにとっての試練‥‥中間テストが控えていた。

 

テスト、それは遍く世界の学生たちの怨敵。

 

テスト、それは全ての学生達を苛む悪夢。

 

特に期末テストに関してはその先に控えた長期休暇と言う大いなる祝福が補習と言う地獄に変わるかを左右するまさに試練の棘道であり、巨大な絶壁である。

なお、奉仕部も、テスト期間はやはり部室として使用しているあの空き教室の鍵を貸してもらえるはずも無く、結局のところ休みになった。

流石にテスト期間中に依頼をして来る生徒もいないだろう。

八幡にしてみれば、罵倒暴言の雪ノ下と騒がしい由比ヶ浜と会う事がないので、せいせいした。

 

 

「比企谷、遅刻の理由は?」

 

中間テストが迫るある日、八幡は普通に寝坊して遅刻した。

朝起きたら小町は既に登校しており、目覚ましをかけるのを忘れ、更に運悪くノワールも一緒に寝坊しており、彼を起こす者が誰も居なかったのだ。

 

「寝坊しました」

 

「ほぉ~意外だな、君なら色々と言い訳をすると思ったんだがな」

 

「普通に寝坊しただけなので」

 

「そうか、だがこれからも遅刻が続くようなら指導が入るから気をつけたまえ、特に今はテスト期間中なのだからな」

 

「うっす」

 

平塚先生のお説教が終わった時、教室のドアが開かれ、自分同様もう一人、遅刻をした生徒が入って来た。

 

「まったく、このクラスは問題児が多いな‥‥川崎、君も遅刻かね?」

 

「はい。すみません」

 

後ろを振り向くと普段デジモンの授業の際、あまり興味無さそうにしているあの女子生徒が居た。

 

 

放課後、奉仕部はないが今日はDATSにてデジタルワールドでの夜間巡回がある為、八幡といろははサイゼに向かった。

此処で夕食を取り、その後でDATSへと行き、デジタルワールドへと向かう予定だった。

なお、その際小町からメールが来て「相談したい事が有る」と言われ、サイゼにて待ち合わせをした。

店内に入り席を探してしると、ある席にいる三人組が目に入って来た。

それは雪ノ下、由比ヶ浜、戸塚の三人だった。

テーブルにはノートや教科書、問題集が乗っかっている。

どうやら、此処でテスト勉強をしているみたいだ。

そして雪ノ下が由比ヶ浜に問題を出していた。

 

「風が吹けば?」

 

「えっと‥‥京葉線が止まる」

 

「‥‥千葉県の特産は?」

 

「んっと‥‥味噌ピーと茹でピー?」

 

「「‥‥」」

 

由比ヶ浜の回答に対して八幡といろは、何故由比ヶ浜が進学校である総武高校に入学できたのか不思議に思った。

 

「あっ、八幡に一色さん」

 

呆然としている八幡といろはの存在に戸塚が気づいた。

 

「え?!あっ、ヒッキー!何でここにいるの?」

 

「比企谷君を呼んだ覚えはないわ。どうしてここにいるのかしら?」

 

「普通に晩飯を食いに来たんだよ」

 

「それじゃあ。早くここから消えてくれないかしら?貴方の知り合いだと勘違いされたくないから」

 

「言われずとも、そうするさ」

 

八幡といろはは別のテーブル席に着き、小町を待つ。

 

「相変わらずの無神経さですね、雪ノ下先輩は‥‥」

 

「アイツの対処法はもう無視をするにかぎるな」

 

すると、

 

「あっ、お兄ちゃん。いろはさんもこんばんは」

 

「こんばんは、小町ちゃん」

 

待ち人である小町が来たのだが、彼女は一人ではなく、同世代ぐらいの少年を連れていた。

 

「‥‥小町、後ろのソイツは一体誰だ?」

 

八幡は震える声で小町に少年について訊ねる。

 

「こっちにいるのは川崎大志君。同じ中学に通っている子でね。今日はお姉さんのことで相談されて、お兄ちゃんにも協力して欲しいんだ」

 

「相談って、ソイツの相談かよ‥‥」

 

「もう、頼れるのはお兄さんしかいないんです。どうか、姉ちゃんのこと、お願いします」

 

少年は八幡に頭を下げってお願いしてきたが、

 

「お前に、『お義兄さん』と呼ばれる筋合いはない。次に俺のことを『お義兄さん』と呼んでみろ。死ぬほど後悔させてやるぞ」

 

「何を頑固親父みたいなことを言っているの?」

 

「じゃ、じゃあ、なんて呼べば‥‥」

 

「普通に比企谷先輩でいい。一応、お前や小町が通っている中学校の卒業生なんだからな」

 

「分かりました。比企谷先輩。それで早速、相談に乗ってもらいたい事が‥‥」

 

とりあえず、夕食前に八幡はこの川崎大志と言う少年の相談事を聞こうとした時、

 

「待ちなさい」

 

そこに雪ノ下の声がした。

雪ノ下の後ろには由比ヶ浜と戸塚が居た。

 

(コイツ、俺達の会話を盗み聞きしてやがったな‥‥)

 

「何だよ?雪ノ下、お前らはテスト勉強を頑張れよ。それにさっきお前が言ったじゃねぇか『貴方の知り合いだと勘違いされたくない』って、俺に話しかけていると知り合いだと勘違いされるぞ」

 

「何を言っているの?彼のお姉さんは総武の生徒で相談事なら、私にも話を聞く権利はあるわ」

 

(どんな権利だよ?それ!?)

 

八幡は雪ノ下が首を突っ込んで来ると面倒臭いと思っていた。

総武の生徒だから自分にも話を聞かせろだと?

相変わらずの上から目線であるが断っても面倒臭いし、例えこの場でなんとか雪ノ下を追い出しても絶対に後で絡んで来るので、八幡は雪ノ下達の同席を許した。

そしてまずは自己紹介となったのだが、雪ノ下は相変わらずで、八幡との関係について、「誠に遺憾ながら、彼とは部活が同じだけの関係よ」と言ってきた。

由比ヶ浜が自己紹介をした時、小町が由比ヶ浜の顔を見て「ん?」と首を傾げていた。

小町と由比ヶ浜は何処かで出会った事でもあったのだろうか?

しかし、八幡が知る限り、小町に由比ヶ浜を紹介した事は無い。

町中でばったりと会ったのだろうか?

そして戸塚に関しては小町も大志も案の定、戸塚の事を女だと思っており、戸塚の本当の性別を聞いて驚いていた。

 

「俺の姉さん‥名前が川崎沙希っていいます。実は最近、やたら帰りが遅いんです」

 

「川崎さんって確かあたしと同じクラスだよ。少し、目つきが怖いけど……」

 

「遅いって、何時頃に帰ってくるんだよ?お前の姉ちゃんは?」

 

「朝の五時ごろです」

 

「朝帰りかよ!?お前の姉ちゃん、何かヤバイ仕事でもしているのか!?そもそも何でお前の両親は気づかないんだよ?」

 

「ウチは両親が共働きで、姉弟も多いので強く言えないんです。姉に言っても、『お前には関係ない』の一点張りで、もうお手上げなんです」

 

「なるほど」

 

「お姉さんの帰りが遅くなったのはいつ頃からしか?」

 

「えっと‥確か、二年生になって直ぐの頃から帰りが遅くなりだしたと思います。それで俺、心配なんです!」

 

「‥‥二年になってから‥つまり比企谷君と同じクラスになってからね‥‥貴方、川崎さんに何かしたんじゃないの?」

 

「なるほど。つまりは、俺と同じクラスになったから川崎は朝帰りをするようになった。それなら俺が学校を辞めたら川崎は元通りになると、お前はそう言いたいんだな?もし俺が学校を辞めた後でも川崎の朝帰りが直らなかったら、とんだ大恥だな」

 

「雪ノ下先輩、大志君は真面目に相談しているんですよ。つまらない事を言って話の腰を折るならさっさと自分の席に戻ってテスト勉強でもしたらどうなんですか?成績優秀な雪ノ下先輩」

 

八幡といろはの皮肉が効いたのか、雪ノ下は下唇を強く噛んでいた。

 

「話は大体理解した。だが、何でそんなに焦っているんだ?まぁ、確かに朝帰りは問題だが‥‥」

 

「実は昨日、姉のバイト先というところから電話がありまして‥それがエンジェル何とかって言う店からで‥‥エンジェルですよ、聞くからにやばそうな感じですよね!?」

 

大志は姉が朝帰り、エンジェルがつく店の名前の要素から水商売‥‥いや、もしかしたら売春でもしているのではないかと不安になっていた。

 

「エンジェルって名前がつく店だけで判断するには、情報が少ないな‥‥まぁ、わかった。お前の姉がどうして朝帰りをしているか原因を突き止め、朝帰りを止めさせればればいいわけだな?」

 

「何とかしてくれるんですか?」

 

「まぁ、やるだけやってみる‥‥ただし無事に解決できたら二度と小町に近付くな、いいな?」

 

「もう、お兄ちゃん。大志君は『ただのお友達』だってば。でも、小町の事を心配してくれる、お兄ちゃんは小町的にポイント高いよ」

 

小町からお友達発言を受けた大志はショックを受けているように見えた。

 

「先輩もお節介ですね。直接関係がない人のことを気に掛けるなんて。でも、頑張ってください」

 

いろはが声援を送り、八幡が一応、大志の頼みを聞いてやると、

 

「なに話を勝手に進めているのかしら?これは奉仕部の依頼として進めるわよ」

 

雪ノ下がやはり、首を突っ込んで来た。

これまでの依頼に関して真剣さがまるでなかったのに、何故か今回はグイグイと食い込んで来る。

大方、八幡個人に相談事が持ち込まれた事が気に食わないのだろう。

だから、強引に入り込み奉仕部の依頼として、大志の相談事を解決して自分の力を八幡に見せつけようと言う魂胆なのだろう。

反論しても面倒なので、八幡は特に反対はしなかったし、大志も姉の事が解決するのであれば、誰でも良かった。

 

「まずは川崎さんが務めている店を見つける事ね」

 

今日はとりあえず、これで解散となり、八幡といろははDATSへ行ったのだが、八幡が小町を家に送ると言いだしたので、いろはが八幡を引きずって行った。

 

そして、二人はDATSの隊員たちにエンジェルと名のつく名前の店に心当たりがないかを訊ねた。

すると、二件のお店がヒットした。

一つはメイド喫茶、もう一つはホテルの展望バー。

八幡は早速この二つの店を調べ上げ、川崎がバイトをしているのはホテルの展望バーだと確信した。

メイド喫茶の方は閉店時間とその後の後片付けを含めても朝五時の帰宅にはならなかったからだ。

 

翌日、それを雪ノ下と由比ヶ浜に伝えたが、学校に居る内に彼女自身を変えられるのであれば、それに越したことはないと言う事で、色々やってみた。

まずは平塚先生にさりげなく話しかけさせたが、返り討ちに会った。

 

「私の心配よりも自分の心配をした方が良いんじゃないですか?先生まだ独身でしょう?私の相手をするよりも結婚を相手をみつけた方がいいですよ」

 

と、言われた。

平塚先生に独身、結婚のワードは禁句であった。

 

次に雪ノ下がテイルモンをけしかけ、アニマルセラピー効果を狙ったが、無視された。

次に由比ヶ浜が葉山に頼んで川崎に話しかけてもらったのだが、川崎も雪ノ下同様、イケメンの葉山が話しかけてきたのに対して興味がなさそうだった。

そして最終手段、川崎のバイト先に乗り込んで直接話をする事になったのだが、八幡は一抹の不安を抱いていた。

あの雪ノ下が人を説得するなんて不可能だ。

きっと罵倒暴言を吐いて険悪なムードとなり、話をすること自体ぶち壊しそうだ。

アシスタントの由比ヶ浜はアホだし‥‥

 

(これ、詰んでねぇ)

 

八幡がそう思うのも無理はなかった。

そして、やってきた川崎が居るとされるバイト先・‥‥

 

「はぁ~」

 

この後の事を思うと気が重くなる八幡だった。

 

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