やはり俺の青春にデジモンが居て、俺がDATS隊員なのはまちがっているのか?   作:ステルス兄貴

23 / 34
雪ノ下と模擬戦です。


23話

 

昼食が終わり、夕食のカレーを作るまでまだ時間があるので、その間の時間は自由時間となる。

千葉村にも3Dバーチャル装置があるので、小学生たちは早速デジモン同士の模擬戦をする者も居れば、ファームでデジモンをトレーニングさせる者も居れば、木陰で休む者とそれぞれ思い思いの時間を過ごす。

サポート役の小町+DATS組や総武高校のボランティア組は小学生たちにデジモンについて色々聞かれたり、模擬戦を挑まれていた。

ただ、八幡だけはその目の不気味さから誰からも声をかけられなかったので、タイガたちのアシスタントをしていた。

その中でも葉山は小学生の女子たちから模擬戦に誘われていた。

人目を人一倍気にする葉山に『断る』と言う選択肢はなく、小学生たちとの模擬戦に臨む。

しかし、葉山のチビモンは何もしていなくても疲労困憊の様子だった。

目の下には隈があり、頬はこけている。

 

(アイツ、チビモンにちゃんと睡眠と食事を与えているのか?)

 

チビモンの様子から葉山は満足に休息と食事を与えていないように見えた。

同じ幼年期Ⅱのデジモンでも小学生たちのデジモンは万全の状態であり、反対に葉山のチビモンは疲労困憊の状態だったので、小学生のデジモン相手に敗北した。

小学生の男子たちからは、「アイツやっぱり弱いんじゃねぇ?」と陰口を叩かれる始末だ。

 

(くっ、あのクソガキ共が‥‥)

 

葉山はギリリ‥‥っと奥歯を噛みしめ、人知れずに悔しがった。

そこを戸部たち葉山グループのメンバーが、

 

「隼人君、小学生に勝たせてあげるなんて、結構面倒見がいいっしょ!!」

 

「それな」

 

「だな」

 

と葉山が小学生相手に本気を出すわけが無いと思い、態と小学生に勝たせてあげたのだと言って葉山を褒める。

 

「あ、ああ‥まあね」

 

戸部たちからそう言われ、葉山はちょっと引き攣った笑みを浮かべながら戸部の言葉を肯定する。

しかし、心の中では、

 

(それにしてもチビモンもチビモンだ‥‥まさか、小学生相手に負けるなんて不甲斐ない‥‥トレーニングをもっと厳しくする必要があるな)

 

葉山はもう勝つことだけに固執してチビモンのメンタルに関してもう無関心になっていた。

彼の思惑とは反対にチビモンはただ葉山の期待に何とか答えようと必死だったのだが、チビモンの身体はもう限界に達していた。

 

小学生たちの模擬戦が一段落した頃、

 

「逃谷君、いい加減に私と勝負しなさい」

 

雪ノ下が此処でも八幡に絡んできた。

 

「戦ってあげたら、お兄ちゃん」

 

小町も八幡に雪ノ下と戦ってやれと言う。

 

「はぁ?何で?」

 

「あそこまで頼み込んでいるんだもん。やってあげなよ‥‥あっ、でもあの姿になるのは止めてよね」

 

小町の言う『あの姿』は当然、メギドラモンの事を指していた。

 

「はぁ~分かったよ。ただ、負けて『インチキ』だの『イカサマ』だのといちゃもんをつけられるのは御免だ。先生、白石さん、審判と立会人をやってくれますか?」

 

流石の八幡も『獅子は兎を捕らえるにも全力を尽くす』獅子ではないので、葉山の時と同じく完全体でさっさと決めるつもりだった。

それに勝負の後で、雪ノ下からいちゃもんをつけられるのは面倒なので、平塚先生とタイガに八幡がズルをしていない事を証明する審判と立会人になってもらうように頼む。

 

「ああ、いいぞ」

 

「構わないよ。八幡」

 

二人は八幡の頼みを快く承諾する。

 

「あら?態々自分が負ける姿を見てもらうなんて、貴方マゾヒストなの?やっぱりただ変態じゃない」

 

そんな八幡の心の内を理解出来ずに雪ノ下はもう自分が勝った気でいる。

 

「テイルモン、あんな変態のデジモンに貴女が負けるわけないわ」

 

「ええ、雪乃をこれまで侮辱してきた汚物系テイマーのデジモンなんて二度と雪乃に逆らえないぐらいにボコボコにしてやるわ」

 

テイルモンも雪ノ下の声援を受けてやる気満々の様子。

 

「ああ、そうだ。負谷君」

 

「‥‥」

 

「あら?その年で難聴なのかしら?自分の名前すら聞こえず理解出来ないアホ谷君」

 

「先生、今から雪ノ下を病院に連れて行った方が良いですよ。コイツ、俺達には見えない何かが見えているみたいですから‥‥きっと、暑さで幻覚でも見えているんじゃないんですかね?」

 

八幡は平塚先生に雪ノ下を病院へ連れて行った方が良いと言う。

 

「そうですね、危ない薬でもやっているんじゃないんですかね?」

 

いろはも八幡に賛同して、雪ノ下が麻薬でもやっているんじゃないかと言う。

 

「何ですって!!」

 

その言葉にキレる雪ノ下。

 

「だって、この場には負谷やアホ谷なんてヤツは居ないぞ」

 

「そうですね。一体何処にそんな人がいるんですか?雪ノ下先輩」

 

「其処にいるじゃない!!そこの腐り目の最低男よ!!」

 

雪ノ下は声を荒げ、ビシッと八幡を指さす。

 

「雪ノ下先輩って葉山先輩以上にバカなんですねぇ~この人は負谷でもアホ谷でもなく、比企谷先輩ですよ‥‥」

 

いろはが雪ノ下を哀れむ様な目で見る。

 

「くっ‥‥」

 

此処まで言われ、雪ノ下は悔しそうに顔を歪め、

 

「ひ、比企谷‥‥君」

 

八幡の苗字を苦々しく呟く、

 

「‥‥なんだ?」

 

「この勝負で勝った方が何でも言う事を聞くって事にしない?」

 

雪ノ下に関しては珍しい提案をして来る。

 

「へぇ~‥‥何でもね‥‥」

 

八幡は目を細める。

 

「いいだろう‥‥ただし、今言った事を忘れるなよ」

 

「ええ、いいわよ。どうせ勝つのは私だし。私が勝ったら、これまでの私にした非礼をこの場で土下座して詫びて、奉仕部に戻りなさい。大体、備品の分際で主の許可なく勝手に退部するなんて言語道断よ」

 

「じゃあ、俺が勝ったら、もう二度と俺に関わるな。いいな?」

 

「貴方が勝つ?ふん、そんな事、天地がひっくり返ってもあり得ない事だわ」

 

「どうかな?物事はやってみないと分からないんじゃないか?それとも怖いのか?」

 

八幡はこれまで雪ノ下の扱いからちょっと挑発してやれば、そのちっぽけな自尊心を傷つけると直ぐに安い挑発に乗って来る。

そして今回も…

 

「なんですって!?‥‥いいわよ。どうせ私の勝ちに揺るぎはないけど、百憶分の一の確率で起きるかもしれない奇跡だけど、その条件をのみましょう」

 

八幡の挑発に乗ってきた。

そして、八幡と雪ノ下は互いのデジモンを一旦、デジヴァイスへと戻してコロッセオにセットする。

小学生たちも綺麗な女子高生と腐り目の不気味な男子高校生がデジモンで模擬戦をやるとの事で、ギャラリーの数もそれなりに集まった。

 

「一応、言っておくがお前は俺がDATSに居る事、そしてデジモンを完全体に進化させることがデマだって事を証明するんだよな?」

 

「ええ、そうよ」

 

「そうか‥‥おい、由比ヶ浜」

 

「ん?何、ヒッキー」

 

「お前、職場体験の時、あの場に居たのに雪ノ下に何も教えなかったのか?」

 

八幡は一応、由比ヶ浜にも確認をとる。

彼女の口から八幡がDATS隊員であること、パートナーデジモンを完全体に進化させることが出来る事を言えば、八幡が言うよりは信じたのかもしれない。

 

「えっと‥‥その‥‥あははは‥‥」

 

由比ヶ浜は笑ってごまかす。

あの職場見学の後、由比ヶ浜は奉仕部の部室に顔を出さなかった事が何日かあったが、期末テスト前は普通に顔を出していた筈だ。

つまり、由比ヶ浜には雪ノ下に伝える事は出来た筈である。

とは言え、八幡は最初から由比ヶ浜にはあまり期待はしていなかった。

何しろ、入学式でのラブラモンとの一件を一年経った後で、しかも八幡の方から切り出して話したのだから‥‥

 

「はぁ~もういい、別にお前には期待していなかったからな」

 

「なっ!?どう言う意味だし!?」

 

八幡の呆れると言うか諦める態度を見て勝手にキレる由比ヶ浜。

 

「そのままの意味だ‥‥あの時もそうだっただろう?」

 

「っ!?」

 

八幡は敢えて入学式の時とは言わずに『あの時』と言葉を濁した。

しかし、由比ヶ浜には十分に伝わった。

 

「あら?あの人達だけではなく、由比ヶ浜さんの弱味を握って脅しているの?ホント、救えないクズね貴方は‥‥いいわ‥由比ヶ浜さん。私がこの模擬戦に勝って貴女の事もこのクズから解放してあげる」

 

由比ヶ浜の様子を見て雪ノ下は、彼女が八幡に何か秘密か弱味を握られているのだと勘違いしていた。

あの場合、むしろ八幡は被害者側の人間だ。

しかし、八幡が事情を話した所で雪ノ下が絶対に信じないだろう。

 

「それでは、双方、準備はいいかな?」

 

審判役のタイガが八幡と雪ノ下に準備は出来たかと問う。

 

「はい」

 

「ええ」

 

互いに準備が出来た様で、二人は返事をする。

 

「それでは、デジモンバトル‥レディ‥‥ゴー!!」

 

タイガが開戦の合図をすると、コロッセオに八幡のノワール、雪ノ下のテイルモンがリアライズされる。

テイルモンは既に成熟期のデジモンなので、そのままだ。

一方、八幡のノワールの方は‥‥

 

「一気に行くぞ、ノワール」

 

「おう」

 

八幡がノワールに指示を出すと、八幡のデジヴァイスが光り出す。

 

アグモン超進化―――――ギガドラモン

 

八幡は雪ノ下がデマだと思い続けていたノワールを一気に完全体に進化させた。

 

「□□□□□□□□□□□―――!!!!」

 

雪ノ下のテイルモンに咆哮するギガドラモン。

その咆哮を受け、テイルモンは思わず半歩後退る。

雪ノ下もテイルモンも完全体のデジモンを見るのはこれが初めてだった。

バーチャル装置で区分縮小されているとは言え、ギガドラモンから漂う闘気がテイルモンのデジモンとしての本能に呼びかける。

 

勝てるのか?

 

と‥‥

 

一方、テイマーになりたての小学生たちは初めて見る完全体のデジモンに興奮している。

 

「すげぇ!!」

 

「かっこいい!!」

 

「あの不気味な目の高校生の人、凄い人なのかな?」

 

「いや、あの黒いアグモンが凄いんじゃない?」

 

やっぱり八幡よりもノワールの方が、人気があった。

 

「テイルモン、見かけに騙されちゃダメよ!!どうせ完全体に進化しても体力はギリギリしか残っていない筈よ!!」

 

雪ノ下は八幡のノワールは完全体に進化する際、莫大な体力とエネルギーを消費しているので、必殺技一発でも打ち込めば退化すると思っていた。

 

「そ、そうだね、雪乃」

 

テイルモンも雪ノ下の言葉を信じ、自分を奮い立たせる。

 

「□□□□□□□□□□□―――!!!!」

 

ギガドラモンが空中からコロッセオに地面にいる雪ノ下のテイルモンに迫って来る。

テイルモンはジャンプしてギガドラモンの体当たりを躱す。

 

「ギルティクロー」

 

ギガドラモンは体当たりを躱すテイルモンにその鋭い機械の爪で二の矢を放つ。

ジャンプで躱した事で空中では体制を整える事が出来ず、テイルモンはモロに喰らう。

 

「ぐはっ!!」

 

しかし、退化する事は無かったので防御力は高かった。

一撃を与えたギガドラモンだったが、追撃することはなくテイルモンの次の手が来るまで待つ。

完全に余裕がある。

 

「くっ‥‥」

 

テイルモンはギガドラモンのギルティクローを喰らい跳ね飛ばされながらも、コロッセオの壁に激突することなく、壁に足をつけ、その反動を利用してギガドラモンへともう一度迫り、

 

「キャッツ・アイ!!」

 

テイルモンの目が不気味に光る。

テイルモンの必殺技の一つ、『キャッツ・アイ』。

この技は鋭い眼光で敵を操る事が出来、この眼光を受けた者は、自分自身を攻撃してしまう。

 

「フフ、これで貴方のデジモンは勝手に自滅するわ。貴方のデジモンらしい何とも間抜けな最後ね」

 

雪ノ下はテイルモンのキャッツ・アイを受けたギガドラモンが勝手に自分自身を攻撃するかと思ったが、

 

「はぁっ!!」

 

ギガドラモンは気合の籠った声を出す。

それはまるで気合だけで、テイルモンのキャッツ・アイをかき消したみたいに見た。

実際、ギガドラモンは自分で自分を攻撃していない。

成熟期のテイルモンの技も幼年期、成長期、同じ成熟期のデジモンには通じても完全体のデジモンには通じなかった。

 

「なっ、テイルモンのキャツ・アイが通じていない‥‥卑怯谷君、一体どんな卑劣なイカサマをしたの!?」

 

雪ノ下はテイルモンのキャッツ・アイが効かなかったのは八幡が何かイカサマをしたのだと思い思わず声を荒げる。

 

「何を言っている?世代の差だ‥‥テイルモンは確かに見かけによらず強いがそれは成熟期の中で‥だ、俺のノワールは今、完全体だぞ。成熟期のデジモンの技が全てのデジモンに効くと思っているのは大間違いだ」

 

周りに完全体に進化させる事が出来るテイマーが居なかった事で、雪ノ下はこれまでの相手は皆テイルモンと同じ、成熟期のデジモンだった事で、テイルモンのキャッツ・アイは効いてきたが、今回の相手はテイルモンが初めて対峙する完全体のデジモン。

これまで相手にして来た成熟期のデジモンと違う事を雪ノ下は完全に失念していた。

 

「ネコパンチ!!」

 

テイルモンがもう一つの必殺技のパンチを繰り出す。

 

「ふんっ!!」

 

ギガドラモンも迎え撃つようにその機械の腕でパンチを繰り出す。

二体のデジモンの拳と拳がぶつかり合うがその威力はテイルモンとギガドラモンの大きさと同じく分かり切っていた。

ギガドラモンはまるで虫を払うかのようにテイルモンを吹っ飛ばした。

今回の反動は先程とは異なり、テイルモンはコロッセオの壁に叩き付けられた。

 

「テイルモン!!」

 

雪ノ下は思わず声をあげる。

 

「くっ‥‥大丈夫よ、雪乃‥‥」

 

ボロボロになりながらも自分はまだ戦えると言うテイルモン。

そして、果敢にギガドラモンへと向かっていく。

ギガドラモンが機械の拳をテイルモンに向けて振りかざし、打ち下ろすとテイルモンは紙一重でそれを躱し、そのままギガドラモンの腕を伝って、背中へと飛び乗り、後ろ首の辺りに噛みつく。

 

「この、降りろ!!」

 

ギガドラモンは体をしならせてテイルモンを振り落とそうとする。

 

「絶対に離すモノか!!」

 

テイルモンも必死にギガドラモンにしがみつく。

 

「その調子よ、テイルモン。そのまま奴の体力を削るのよ」

 

雪ノ下はギガドラモンがテイルモンを振り落とす為、余計な体力を削らせるように指示をする。

 

「くっ、この‥‥」

 

ギガドラモンはその長い体の先端‥尻尾を使い、必死にしがみついているテイルモンの背後からテイルモンを鞭で叩くかのように叩く。

背後からのいきなりの攻撃でテイルモンはギガドラモンの背中から落ちる。

 

「もう、終わらせるぞ‥‥ジェノサイドギア!!」

 

落ちていくテイルモンに対してギガドラモンは両手から無数の有機体ミサイルを放つ。

ミサイルがいくつもコロッセオの床に着弾して土煙が立ち込める。

やがて、土煙が消えるとコロッセオの床にはプロットモンに退化した雪ノ下のテイルモンとコロッセオの上空でその様子を見ているギガドラモンの姿があった。

 

「そこまで!!勝者、ギガドラモン」

 

タイガは、テイルモンはこれ以上の戦闘は無理だと判断し、試合を此処で終わらせた。

審判役のタイガが試合の終了を宣言した事でギガドラモンは黒アグモンへと退化する。

 

「ご苦労さん、ノワール」

 

そして、八幡はノワールを自分のデジヴァイスへと戻す。

 

「‥‥ない‥‥わよ‥‥」

 

一方、コロッセオの反対に居る雪ノ下は顔を俯かせて何やらブツブツと呟いている。

 

「ん?」

 

(あれ、ほんの少し前もこれと似た事があった気がするぞ‥‥)

 

八幡はつい最近も似たような事があったとデジャヴを感じる。

そんな八幡を余所に、

 

「認めないわよ!!こんな結果!!」

 

雪ノ下は声を荒げ、八幡を睨みつける。

 

(やっぱりか‥‥)

 

以前、慎一郎と行ったデスバトルの時と同じくこういうプライドだけ無駄に高い奴は自分の負けを認めず、いちゃもんをつけ勝つまで絡んで来る。

 

「貴方みたいなクズのデジモンが完全体に進化出来たのでさえ、きっと何かズルをしたに違いないわ!!」

 

小学生たちが見ている中、周囲のことを気にせずに雪ノ下は見苦しくも騒ぎ立てる。

その姿は玩具をねだり、駄々をこねる子供と何ら変わりない。

 

「見苦しいぞ、雪ノ下」

 

そこへ平塚先生が雪ノ下に一喝する。

 

「先生?」

 

「比企谷はなにもズルはしていない。もし、ズルをしていたのであれば、バーチャル装置が警報を鳴らす筈だぞ。それは君も知っているだろう」

 

「で、ですが‥‥」

 

「雪ノ下、時には負けを認めるのも大事な事だぞ。負けた事から学ぶこともあるんだ‥‥今の君は負けた事を認めず、現実から目を逸らしている。それは君が嫌う『逃げ』ではないのか?」

 

「くっ‥‥」

 

平塚先生の言葉を受け、雪ノ下は下唇をグッと噛む。

その後、成長期に退化してしまったパートナーデジモンをデジヴァイスへと戻すと足早にその場から去って行った。

 

「あっ、まってゆきのん!!」

 

由比ヶ浜が走り去って行く雪ノ下を追いかけていく。

 

雪ノ下が今回の約束を守るのかは微妙だった。

あの負けず嫌いな雪ノ下の事だ。約束事何て忘れて今後も自分に絡んで来るかもしれない。

そう思う八幡であった。

 

雪ノ下との模擬戦後、八幡は小学生たちに囲まれ、ノワールを見せてくれとせがまれた。

でも、小学生たちの興味はあくまでも完全体に進化したノワールであり、八幡自身にはあまり近づかず、解説役には小町やタイガが行い、八幡は小学生たちにもみくちゃにされているノワールを少し遠い所から見つつ、木陰でマックスコーヒーを飲んでいた。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。