ラブライブ!Ω/UC 外伝 ラブライブ!アイランドスターズ!!    作:la55

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スピンオフ 第7.3~8.5話 1年生編 第1回

「お父さん、お父さんが~」

小明とめいが九たちと一緒にスクールアイドルになる練習を始めてから1週間がたった9月のある日、めいが幼馴染のたい子のところに涙を流して飛び込んできた。

「ど、どうしたの、めい?」

たい子は泣いているめいを心配する。めいにとってたい子は唯一相談できる相手である。たい子は誰に対しても親切に対応してくれるので、めいにとってたい子は親友以上の中だと思っていた。

「お父さんが、お父さんが死んじゃうよ~」

と、めいは泣きながらも、たい子に抱きつこうとするも、たい子、

「お、落ち着いてね、めい。本当に落ち着いて」

と、抱きつこうとするめいをはなそうとしつつも、めいを落ち着かせようとしていた。

「本当に死んじゃうよ~」

と、めいはたい子に父親の現状?を伝えようとする。これにたい子、

「だったら、島の診療所にいきましょう。そこなら適切に処置してくれるし、ドクターヘリも手配してくれるからね」

と、めいにいろいろ言うも、めいはただたんに、

「お父さんが死んじゃうよ~」

と一点張り。

 たい子はこんなめいの反応にすぐにある場所に電話する。

「もしもし、小明。私、たい子」

電話したのはたい子とめいの幼馴染、小明だった。

「小明、今どこにいるの?ちょっと助けて欲しいけど」

と、たい子が言うと、小明、

「助けて欲しいの。わかった」

と、明るい表情で答える。それにたい子、

「で、今はどこにいるの?」

と、何度も言うと、小明、

「ん、今、町の診療所」

と言うと、たい子、

「ならよかった~。それならお医者さんをめいのお父さんのところに連れてきて」

と、たい子が小明にお願いすると、

「うん、わかった。でも…」

と、前置きを言うと、すぐに、

「でも、めいのお父さん、今、診療所にいるよ」

と答えると、たい子、ただたんに、

「えっ!!」

と、拍子抜けしてしまった。

 

「ごめんなさいね、たい子ちゃん。お父さんたっらただ屋根から落ちただけなのよ」

と、めいの母親から簡単に事情の説明を受けたたい子、

「はぁ~」

と、少しため息をする。

 ここは待ちの診療所。たい子は小明の電話のあと、めいを連れて町の診療所にやってきたのだった。

「で、足の骨を折る怪我、ですか。私はてっきり思い病気にかかったり、大事故にあったと思いました」

と、たい子は心配そうにめいの父親のほうを見ると、

「いやぁ~、屋根から落ちたときには死んじゃうんじゃないかと思いましたよ。でも、足の骨折だけですんでよかったですよ。はは」

と、めいの父親は笑って言うと、たい子、

「本当に足の骨折だけでよかったと思いますよ」

と安心する。

 そして、たい子は病室の床に正座しているめいと小明を見る。

「で、めいのお父さんが骨折した理由がめいと小明にあるんですよね!!」

たい子、めいと小明を怒るように見つめると、めいと小明、

「「はい」」

と、ただたんに返事をする。たい子は2人をにらみつつ、事実確認する。

「え~と、台風で被害を受けた屋根を修繕するため、めいのお父さんははしごで屋根に上って屋根の修繕をしていた」

これには2人とも、

「はいっ」

と追認する。たい子はそれを見て話を続ける。

「で、そのとき、その近くでめいと小明がボール遊びをしていた。で、そのボールがなんかの拍子ではしごに当たってしまい、倒してしまった」

これにはめい、

「だって、ボールが勝手にはしごに当たったんだよ」

と、言い訳を言うと、小明も、

「そうだよ。ボールが勝手に当たっただけだよ」

と、さらなる言い訳を言うも、たい子、

「そう、ボールに意思ってあるのかね」

と、2人をにらむと、2人とも、

「…」

と黙ってしまう。たい子はさらに話を続ける。

「で、めいのお父さんは、それに気づいて屋根のふちに行って助けを求めたものの、運悪く足を滑らしてしまったと」

これにはめい、

「そうだよ。運悪かっただけだよ」

と、言い訳を言うと、小明も、

「そうだよ」

と、めいに同意するも、たい子、

「もとはといえば、めいと小明がはしごを倒したことが原因でしょ。ただたんに運が悪いということだけで片付けられる問題じゃないの。わかる!!」」

と、めいと小明に怒るように言う。これには2人とも、

「「はい…」」

と、しゅんとなってしまう。

 そして、たい子はめいのほうを見るとすぐに、

「でも、めいにとって屋根から落ちたお父さんを見て、「もう死んじゃうんじゃないの。めいがはしごを倒したからだ。めいの責任だ~」と、自分を追い詰めた結果、パニックになって私のところに来た。それで間違いない」

と言うと、めい、

「うん」

とうなずく。一方、小明は、

「人は屋根から落ちても死なないよ。だって、小明は屋根から落ちても平気だったよ」

と言うと、たい子、

「それは小明が運動神経が抜群だからです。どこでも平気でバク転できる小明と普通の人のめいのお父さんじゃまったく違うのだからね」

と言うと、小明、

「そうかな」

と言う。小明は九と同じくらい楽天的な考えの持ち主なので、たとえ誰も屋根から落ちても小さな怪我ですむと簡単に考えていたのだった。

「もう、小明は…。はぁ~」

と、たい子は楽天的に考える小明を見てため息をするしかなかった。

 だが、ここでたい子はあることに気づいた。

「で、めいの家って屋根の修繕、終わったの?」

と、たい子が言うと、めいの父親から、

「それは大丈夫です。屋根の修繕を終えたあとでしたから、屋根から落ちたのは」

と言うと、たい子、

「それはよかった」

と安心する。奄美にある九龍島は8月が台風のシーズンである。で、運悪くめいの家はこのまえの台風で屋根にダメージをこうむったのだ。そのため、少しでも雨が降ると雨漏りが発生してしまう。それを防ぐため、屋根を修繕していたのだ。それが終わっているのであれば、もう雨漏りの心配はなくなった。

 だが、そこには新たなる問題が発生する。

「でもね…」

と、めいの母親はなにか悩んでいるふうに言うと、たい子、

「なにか問題でも?」

と、めいの母親に尋ねてみる。すると、めいの母親はため息をしつつ答えた。

「実はさとうきび、まだ植えていないのよ」

これにはまわりにいる人たちはみな、

「あっ」

とただたんに言うしかなかった。

 

 それから少し時間がたって、めいの家。

「どうしたらいいのかな」

と、たい子は悩んでいた。そして、

「たしかに死活問題ですね。だって、めいの家ってさとうきび農家だからね」

と、たい子が言うと、めい、

「めいの家、このままじゃ一文無しになっちゃうよ」

と、泣きそうな目でたい子を見ていた。

 たい子はそんなめいを見つつ暗そうに言う。

「今月中にはさとうきび全部植えないといけないもんね」

 では、なぜさとうきびを今月(9月)中に植えないといけないのだろうか。それにはさとうきびの育成時期にある。さとうきびは2つの育成時期がある。まず、1つ目は4月に植えて、その年の12月から3月にかけて収穫するもの(春植)、2つ目は9月に植えて、翌年の12月から3月に収穫するもの(夏植)である。めいの家族が今からおこなうのは夏植のほうである。春植は1年で収穫できるのだが、植えた直後に台風や干ばつなどの自然の影響を受けやすく、収穫量が少ないことがある。逆に、夏植は植えた直後には台風や干ばつなどの自然の影響が少なく、収穫量が春植より多い。ただし、2年間育成するので、土地活用率が低い。

 で、夏植をおこなう上でさとうきびの苗、というよりさとうきびの茎を植える時期が9月なのだ。夏植をおこなう農家は9月にはさとうきびの茎を植えてしまうのだ。なお、植え付けが遅れると、収穫量、品質(さとうきびの砂糖の量)がともに少なくなる。ちなみに、さとうきびを砂糖に製糖する工場は冬の時期しか稼動しないため、さとうきびを収穫する時期は必ず冬(12月~4月)になってしまうのだ。

 話をもとに戻そう。たい子は倉庫に眠る大量のさとうきびの苗を見て、

ハ~

と、ため息をすると、あることを言った。

「いっそうのこと、機械で植えればいいんじゃない」

すると、めいはさとうきび農家の娘らしく堂々と言う。

「それはだめ。だって、さとうきびを機械で植えると、手植えのものよりも多く苗が必要になるもん」

実は手植えの場合、前にとれたさとうきびを事前に発芽しやすいように切ってそれを苗にし、手で植えるのだが、機械だと長いままの苗(さとうきびそのもの?)をそのまま機械に通して切断してから植えるため、無作為に切断するので、発芽する本数が手植えより低下してしまうのだ。収穫量もその分少なくなるので、少し多めの苗が必要となる。

 だが、もう1つ機械ではできない理由があった。たい子はそれに気づく。

「それ以前に、私たちのなかでさとうきびを植える機械を扱える人、いる?」

と、たい子が言うと、めい、

「…」

と、黙るしかなかった。

 そんなとき、小明があることを言った。

「だったらさ、小明たちで植えたらいいんじゃない」

これにはめい、

「それです。それです。小明、いい考えじゃない。それじゃさっそく」

と言うと、たい子、あることを心配するように言う。

「ちょっと待って。なにか大切なこと、忘れてない」

これにはめい、

「なんか忘れてないよ」

と言うと、小明も、

「そうです、そうです」

と同意する。

 だが、たい子は大切なことを言う。

「めいに小明、たしか、九先輩とひろ子先輩と一緒にスクールアイドルになるための練習していたんじゃないかな」

これにはめい、

「あっ、そうでした、そうでした。ちょっと忘れていただけです」

と言うと、小明も、

「私はちっとも忘れていないのですから」

と、自慢げに話す。これにはたい子、

「本当かな?」

と、2人を疑いの目で見る。

 とはいえ、大量のさとうきびの苗を9月中に植えないといけない。たった3人で植えるには多すぎるのだ。

「これだけの量のさとうきびの苗を植えるのは大変だよ。それでもって、めいと小明がスクールアイドルの練習も一緒に行うのは無謀じゃないかな?」

と、たい子は心配そうに言うも、小明、

「大丈夫だよ。そんなの無問題(もうまんたい)!!」

と言うと、たい子、

「楽観しすぎ」

と、小明に注意する。

 そんななか、

「私としては2人にはスクールアイドルの練習にもでてほしいし」

と、たい子が言うと、めい、

「どうして?」

と、たい子に逆に聞く。するとたい子、

「だって、2人が1週間たってもまだ続けているから、いつもなら、「もう諦めた~」って言ってやめちゃうじゃない」

と言うと、小明、

「そんなことないもん」

と反論するも、めいは逆に、

「そ、そうかな」

と、動揺しすぎるくらい、そして、歯切れの悪い答え方。なにか隠そうとしていたのだろうか。

 が、そんなときだった。

「そ、そうだ」

と、めいはあることをひらめいた。

「な、なに」

と、たい子は驚くと、小明、

「なんかひらめいたの?」

と言うと、めい、

「それだったら、ある程度、さとうきびの苗を植えてから九先輩たちに少しのあいだ休むことを報告したらいいんじゃないかな」

と言うと、たい子、

「えっ、なんで少したってから休むことを言うの?それだったら植える前に休むことを言えばいいんじゃないかな」

と言うと、めい、

「さとうきびをいつも植えているめいだって、どのくらいかかるかわからないもん。それだったら、ある程度植えて、どれくらいかかるか予測してから言ったほうがいいもん」

と反論する。

 だが、そんなたい子にもある考えがでてきて、めいに言った。

「そうだ。ほかのさとうきび農家の人たちに手伝ってもらったら」

でも、めいの言葉からでてきたのは意外な言葉だった。

「それは一番最初にめいのお父さん、お母さんがやってくれたよ。でも、みんなさとうきびを植えるので忙しいって断られたの」

実は九龍島のさとうきびは台風シーズンを避けるため、夏植をする農家がほとんどだった。なので、この9月はどこも人手が足りないのだ。その結果、どこもめいのところを手伝うことはできなかった。実は、めいが少し時間をおいてから九たちにさとうきびの手植えのことを言うのもこれが原因だった。たい子、めい、小明の3人でやるとなるとどれくらいかかるかわからない。なので、ある程度植えて、その時間をもとにどれくらい練習を休むか決めようとしていたのだ。

「そうなの。それじゃ仕方がないね」

と、たい子が言うと、小明は、

「小明はすぐに終わると思うよ、さとうきび植え」

と、これまた楽観的な意見を言うと、めいも、

「うん。早く終わらせて九先輩たちとはやく合流しよう」

と言うと、たい子、

「なんか頼りないけど、わかったわ。私も全力で手伝ってあげる」

と、2人に同意した。

 

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