ラブライブ!Ω/UC 外伝 ラブライブ!アイランドスターズ!!    作:la55

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スピンオフ 第8.3~9.5話 3年生編 第3回

 スクールアイドル禁止令を出されあと、九たちは教室にいた。

「やりたい、やりたい、やりたいよ~」

と、だだをこねる九に対し、ひろ子は、

「生徒会長である星子さんからの命令じゃどうしようもないよ」

と言うも、九はやりたいの一点張り。

 そんななか、突然九たちの前にあらわれたのが、

「それなら、こうしたらどう」「ちゃおですわ」

「春さん!!」

そう、春だった。春はすぐにあることを提案した。

「体力づくりですよ」

これには九たちは驚く。めいから「なぜ体力づくりを」と聞かれると、春、

「スクールアイドルとはいえ、全力でダンスするにしても体力は必要。だからこそ、体力づくりは必要なんですよ」

と答える。

 実は春、スクールアイドルのダンス動画を見て、いろんなダンスを踊っているうちにあることに気づいた。

「そういえば、激しいダンスなのに、この子たち、息一つ切らしていないね」

そう、動画に映るスクールアイドルたちはたとえ激しいダンスをしていても息一つ切らしていなかったのだ。むろん、激しいダンスをするにはものすごい体力が必要である。というわけで、今度はスクールアイドルの体力づくりについて調べることに。すると、

「へぇ~、μ‘sって夏の合宿のときにランニング10キロ、遠泳10キロしたんだ。あっ、Aqoursもそれをしたんだね。それにμ’sやオメガマックスは神田明神の男坂というきつい石段で何本もダッシュしていたんだね。あっ、雪穂先生、相当きつい特訓をしている。でも、別のメンバーが平気でも、雪穂先生は途中でへばっていたんだね。Aqoursも同じように坂でダッシュしている。スクールアイドルって体力も大事なんだね」

と、いろんなことがわかってきた。

 これを見た春、あることに気づく。それは。

「そういえば、九ちゃんたちってダンス練習や歌唱練習しかしてないよね。体力づくりしていないような。九ちゃんやめいちゃん、小明ちゃんは体力ありすぎ、ひろ子ちゃんも体力あるかな。けど、たい子ちゃんは体力なさそうだし」

そう、九たちは体力づくりをまったくしていなかったのだ。雪穂が教え始めても体力づくりはしていなかったのだ。

 そして、それが春の心に火をつけてしまった。

「体力づくりかぁ。私もみんなと一緒に体力づくりしたいなあ。みんなと一緒に体力づくり。ここ最近動いていないしね。体がこわばっているのよね。ああ、体を動かしたい」

実は春、めいと同じく忍耐という言葉が好きだったりする。インドア派のくせにである。また、持久力もあるため、どんな練習でもへこたれない。ある意味強靭なのである。

「ああ、みんなと体力づくりをしたい。あっ、そうだ。この際だから、氷には悪いけど、一足早く九ちゃんたちと合流して一緒に体力づくりしちゃおうか」

こう春が思ってしまうと、あとは行動あるのみである。思ったら吉日、春はその言葉を胸に九たちと合流することを決めた。でもってちょうどそのとき、星子からスクールアイドルの練習を禁止されて途方にくれていた九たちにとって春の提案は嬉しいものとなった。

 とはいえ、反対意見も出てくる。めい、

「ダンス練習がしたい!!」

と、だだをこねるも、

「春さんの言うとおりだよ」

と、雪穂が春の意見に賛成する。雪穂はさらに、校長経由で星子からスクールアイドルの練習禁止のお達しがでていることを告げるとともに、

「でも、体力づくりなら話は別。体力づくりなら言い訳もつくしね」

と言うと、九たちはすぐに体力づくりをはじめた。

 雪穂は体力づくりにいく九たちを見て、

「ある意味ちょうどよかったのかもしれない。だって、あの5人にとって1番大切なのは基礎体力ですもの」

と、いろんなことを言うと、春も、

「そうですね」

とうなずいた。

 そして、雪穂は春に聞いた。

「なんで春さんはここにいるのかな?」

と言うと、春、

「本当は私も九ちゃんたちと一緒にスクールアイドルしたいんですよ」

と答えた。そして、春はこのときこう思った。

(私はスクールアイドルってなんだろうと調べ始めた。すると、いろんなことがわかった。さらに、スクールアイドルの動画を見て、無性に体を動きたくなった。さらにさらに、いろいろ調べていくうちにスクールアイドルには体力が必要であることもわかった。そして、今、みんなと一緒に体力づくりをしようとしている。けど、それってただのきっかけに過ぎないのよね。本当は自分がみんなと一緒にスクールアイドルをやりたい、それだけかもね。スクールアイドルについて調べていくうちに、自分もスクールアイドルになってしまった。まるでミイラ取りみたいだね。でも、私はそれでいいと思っているよ)

 そして、春は九たちのあとを追った。

 

 それから1週間、九たち5人と春は体力づくりにいそしんでいた。

「なんか最近体力がついてきたかも」

と、九が言うくらいみんな体力をつけてきたのだ。ただ1人、雪穂を除いては…。

「な、なんていう体力。私のほうがいつもへばってしまう…」

と、雪穂がぜえぜえ言っているが、九たち5人+春はまだまだ平気だった。6人にとって「島の自然が遊び相手」というくらい外で遊んでいたりする。なので、たい子や春のようにインドア派であっても、体力は結構あったりする。都会育ちの雪穂にとって田舎育ちの九たちに付き合うにはもう少し体力がほしいところ。なので、今現在、体力づくりがもっとも必要なのは雪穂なのかもしれない。

 

 だが、この状況をにがにがしく思っている人がいた。

「なんで、私にはむかうのでしょうか」

星子だった。星子は九たち5人と春が一緒に体力づくりしている様子を見てハンカチをくわえて悔しがるように見ていた。

 けれど、その横にいた氷は九たちと一緒に楽しんでいる春の姿を見て、

(あっ、こういうはいりかたもあるんだね。星子のスクールアイドル禁止令を逆さにとって、体力づくり。「体力づくりしてます」って言えば言い逃れもできるしね。そんでもって、自分も一緒にやる。やるじゃない、春)

と思っていたのか、星子に対し、

「でも、体力づくりなら普通行うことでしょ。そこは注意できないんじゃないかな」

と、九たちをフォローする氷。

 だが、星子はついにあることを決めた。

「私にはむかうなら、私が印籠を渡してやる」

 これを聞いた氷、すぐに、

「それって星子の本心なの。これ以上九たちから楽しいことを奪うの」

と反論すると、星子、

「本心です」

と、ズバリ答える。これには氷、

(こりゃ、本心じゃないな。絶対に(星子の)おじいちゃんのためだな)

と思っていた。なぜなら、星子の目から涙が流れていたからだった。

 氷はさらに踏み込んだことを言い出す。

「星子、それっておじいさまのためじゃないの」

これには星子、

「そうです。だって、おじいさまの言うことは絶対です。おじいさまがこう言えば町民は必ずそれに従うべきです。おじいさまがスクールアイドルがちゃらちゃらしているからやめなさい、女性はもっとおしとやかに、淑女らしくあるべきと言えば、そらが正しいのです」

と答えた。が、目からは涙が流れていた。

 これを聞いた氷、

(こりゃやばいな。このままじゃ星子が壊れるかも…)

と思うと、あるところに移動した。

 

 氷が移動した場所、それは図書室の奥にある閉架図書が置いてある部屋だった。

「やっぱ、古い本のにおいは私は嫌いかな」

と、氷は言いつつもある本を探しだした。

「これこれ、星子が編さんしていた学校史」

氷はそう言いつつ学校史を読み続けているうちにある項目にたどり着く。

「島一周遠泳大会…」

それは20年くらいまえまで行われた学校行事。全校生徒が島のまわりを泳ぐ大会であり、島を1周することになっていた。20年くらいまえまで年に1回行われていた。目的は島を1周するくらいの体力、そして、強い精神力を鍛えること。島をあげての行事だった。しかし、高校から男子生徒がいなくなったこと、その行事をするためのコストや安全性から取りやめになったのだ。

「この遠泳大会をちょっと工夫して、九たちと星子たちの戦いにしたら、星子もふんぎりつくんじゃないかな」

氷はそう言うと、紙に自分の考えをまとめ、大会の素案を作り上げた。

「よし、これでいいかな。それならすぐにでも星子たちに見せてあげよう」

と、氷は納得がいく表情で部屋をあとにするのだが、

「あれっ、これってなにかな」

と、学校史の横に立てかけていた本、というより雑誌を見つけた。

「これって星子の…。まだあるかな」

と、氷は閉架図書のある棚を見て回ると、次々と見つかる。これを見て、氷、

「これは使えるかも。一緒に持っていこう」

と、あるものを数冊持って図書室をあとにした。

 その後、

「春、ちょっと考えがあるのだけど…」

と、氷は春を呼びだし、この大会のことを伝えるとともに一緒にいろんなところを回っていった。

 

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