ラブライブ!Ω/UC 外伝 ラブライブ!アイランドスターズ!!    作:la55

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覚醒編
ラブライブ!アイランドスターズ‼ 第13話


第13話 鹿児島県予選とミスと文通相手

 

「これで9人になったんだし、ラブライブ!っていうの、でていいよね」

九が突然言うと、雪穂は、

「でも、まだラブライブ!に参加できるレベルじゃないと思うけど…」

とすごくためらう。

 が、そんな雪穂に衝撃的な言葉が突き刺さる。

「そのラブライブ!というものですが、先ほどエントリーしましたけど…」

と言ったのは生徒会長の星子。

「えっ?」

雪穂は声がでなかった。

「たしか、雪穂先生からエントリーしてください、って九から」

と星子の言葉に雪穂、

「九!!」

と大きく怒鳴る。

「だった、ラブライブ!出たいんだもん」

と、九のこだまする声は島中に響いていた。

 

(OP 1番のみ)

 

 と、いうわけで、ラブライブ!にエントリーした九たちアイランドスターズであったが、これを機に練習はハードを増していく。

「1,2,3,4、小明、そこは早い」

と、雪穂は小明に注意すると、

「ごめんなさい」

と小明は謝る。まるで鬼神のようだった。

 だが、雪穂の怒りはほかにも牙をむく。

「1,2,3,4、多恵、全体的に遅れている!!」

これには多恵、

「ごめんなさい」

と小声で言う。

「多恵、どうしたの?動きが鈍いよ」

「多恵、ワンテンポ遅れているぞ」

雪穂の嫉妬に多恵はただうなずくのみだった。

 

「これで終了」

と、雪穂の言葉にみんな、

「はい」

と答えると、星子たち3年は1ヶ所に集まる。

「なんか雪穂先生の機嫌悪くない?」

と春が言うと、星子、

「もしかして、私が勝手にラブライブ!にエントリーしたからかな?」

と、ひざをがくがくしながら言うと、氷、

「それ、気にしすぎだよ。心配しないでね」

と星子を元気づける。

「ありがとう」

と星子は氷に言うも、

「でも、これが続くと絶対に破綻するよ」

と、星子は雪穂を心配そうに見つめていた。

 

 一方、多恵は1人誰もいない宿舎に戻っていた。

「まさかバックスターがあらわれるなんて」

と、多恵は1人ぶつぶつ言っている。多恵、

「バックスターがなによ。わたしだってやればできるのに」

と怒りながら言うと、

ジャー

と、やかんに水を入れて沸かした。そして、沸いた水をカップめんに注ぐ。

「ずるずるずる」

とカップめんをすする多恵。

「今夜もやってきました。バックスターの○○」

と、テレビからバックスターの3人があらわれた。

「バックスターがなによ」

とただ言い続ける多恵。

プチン

とテレビを消すと、動画サイトを見る。

「♪~」

と、動画サイトからあるスクールアイドルの映像が流れる。多恵が見ているもの、それはこの前の九龍祭りでのアイランドスターズの動画だった。

「私だって一緒に踊ればバックスターにも勝てるのよ」

と、多恵はただの言い訳を言うにすぎなかった。

 多恵はこの動画を見て、今日のことを思い返していた。

「多恵、どうしての?動きが鈍いよ」

ハッ

と、多恵はあることを思い返してしまう。

「私、これまで九たちに悪いことをしてきたんじゃないかな」

そう、多恵は苦悩していた。これまで多恵は九たち8人に対してそっけない態度をしてきたのである。

「私って罪な女だよね」

多恵はこの島に来てから父建造のためにリゾート開発を進めていた。多恵は地道な活動により、町民の約半数の賛成をこぎつけていた。だが、それは町民同士の亀裂を生みだしていた。

「そんな私が許されることなんてないよね」

多恵は思った。町を二分するほど亀裂をつくったのだ。それが父建造の指示であっても。今、多恵は父建造からの勘当により1人になった。そして、九たちという仲間にもなった。だが、過去の過ちはそんなに修復できない。むしろ、自分だけがいい思いをしていいのだろうか。自分自身罰を食うべきではないか。

「うぅ」

と、多恵には涙が流れていた。

「私はもう九たちに対してあわせる顔がないわ」

町の人たちに対して悪いことをしたこと、そして、九たち8人に対して悪いことをしてきたことを悔やむ多恵。その気持ちで多恵は一睡もすることもできなかった。

 

「多恵、昨日より遅いよ」

と、雪穂のゲキが多恵にとぶ。

「はい」

と、多恵はただ小声でうなずくのみ。

「どうしてあわせることができないの、多恵?」

これを聞いた多恵、

「いえ」

と言うだけだった。

 

「多恵、どうしての?」

「多恵、多恵」

と、練習するごとに悪くなる多恵。

「ごめんなさい、ごめんなさい」

と、多恵は心の中で謝るだけであった。

 

 こうして、十分に練習ができないまま、鹿児島県予選の日を迎えてしまった。

「ついにラブライブ!に出場できるのね!!」

と、九は元気に言うと、星子は、

「でも、まだ万全ではありません」

と心配そうに多恵の方を見る。

「わ、私なら大丈夫よ」

と元気よく見えるように答える多恵。

「ならいいんですが」

と、星子は心配そうに言った。

 

「本当に大丈夫でしょうか?」

もうすぐ本番と言うとき、たい子は雪穂に問うた。

「さあどうかな。私としては万全とは言えないかど…」

と、雪穂はたい子に言うと、たい子、

「なら、なんか秘策はあるのですか?」

と言うと、雪穂、

「あとはやったことをやるだけだと思うけど」

と、自信なさそうに答えると、たい子、

「なら、私たちは自分でできることをするだけですね」

と答えていた。

 

「で、話ってなにかな?」

と、小明はたい子に聞いた。たい子は事前にめいと小明を集めていた。

「お願いがあるのだけど、もしものときは合図するからそのときに…」

と、たい子はめいと小明にこそこそ話をする。

「わかったです。やってみるです」

とめいが言うと、小明、

「それなら小明の出番です。やるです」

と答えていた。

 

「エントリーナンバー15、九龍高校、アイランドスターズ」

と、アナウンスが聞こえると、9人は歌のフォーメーションの場所に並ぶ。

「ではいくよ~」

と九が言うと、ほかの8人は、

「「「「「「「「オー」」」」」」」」

と答えた。

「本当に大丈夫かな?たった1ヶ月で本番なんて…」

と、雪穂は心配そうに言った。たった1ヶ月しかない練習期間。雪穂は焦りつつ教えたが、万全ではない。そのことが心配の種だった。ちょっと焦ってしまったのか、そう雪穂は思っていた。

 

「あれ、あれれ」

と星子は思った。雪穂の心配は当たってしまった。

「私、ここで多恵と対になるんじゃないの?」

多恵の動きがワンテンポ遅れていた。

「多恵ちゃんの動き、なんかぎこちない」

とひろ子も思っていた。

「どうしよう」

と、多恵は心の中でパニックになっていた。それが歌にもあらわれていた。

 そして、

「あれ、あの子、少し遅れているわね」

と、観客が気づくほどの遅れになっていた。

「歌がぎこちないな」

と、審査員も評価をマイナスにしたいと考えてしまう。

 そんなときだった。

「今です!!」

と、たい子はめいと小明にウインクをする。

「わかったです」

と、小明はいきなりみんなの前にでる。

「それっと」

と小明はいきなりバク転などをする。

「ちょっとちょっと」

と星子もあわてるが、次にめいが、

「えいっと」

と小明をフォローする。

「なにやっているの、小明とめいは?」

と、雪穂が頭を抱えていると、

「なんかおもしろそう」

と、九がめいと小明の間にはいる。

「九ちゃんもしっかりやって」

と、ひろ子も心配そうにみるが、

「あの小さい子、すごいなあ」

と、観客は小明に注目するようになり、審査員も、

「おお、すごいな」

と思うようになる。

 一方、ワンテンポ遅れる多恵はまだ、

「どうしたらいいの?」

と、パニックになっているままであった。

 

「3位、九龍高校、アイランドスターズ!!」

3位として名前が呼ばれた九たち。だが、そこには笑顔はなかった。

 

 ラブライブ!鹿児島県予選が終わり、九たちの控え室にて…。

「なんでずれていたのですか?」

と星子は多恵に詰め寄る。

「そうだよ。めいや小明のおかげで九州予選に進めるんだよ」

と、めいも多恵に詰め寄る。

「ごめんなさい」

と、多恵は星子とめいに謝る。が、

「ごめんじゃないでしょ!!」

と、星子は多恵にまた詰め寄る。

「ごめんなさい」

と再び謝る多恵。

「今度はきちんとすればいいのよ」

と氷が仲裁にはいる。

「ほら、星子さんもめいも落ち着いて」

とたい子も仲裁にはいる。

「しかし、あわせることができれば1位も」

と星子が言うも、たい子、

「3位をとったことこそ奇跡だと思いますよ」

と言うと、星子は、

「…」

と黙るのみだった。

 対する多恵はこのやり取りを見ていても、ただ、

「…」

と、こちらも無音になるしかなかった。

 

「多恵、もう少し早く」

と、雪穂は多恵に指示をだすも、多恵、

「…」

と無音のまま。

 鹿児島県予選が終わり、九州予選に選出できたものの、多恵とほかの8人とのずれは直っていなかった。

「どうしてあわせることができないの?」

と、星子は再び多恵に詰め寄る。

「…」

と、多恵、いつも無言。

「無言ならいいわ」

と、星子は怒りながら去る。多恵はその星子の態度を見てこう思った。

「ごめん、本当にごめん。私がこれまであなたたちに悪いことをしてしまったの。私に対して怒るのも無理がないね。それだけ私が悪いことをしてきたのだから」

そして、多恵はこんなふうに思いながら空を見上げていた。

「今、私は償いをしなくてはいけないかもしれないね」

 

「雪穂先生、お願いがあります」

と、星子は雪穂に直訴する。

「お願いです。多恵をアイランドスターズからはずしてください」

と星子は雪穂にお願いをするも、雪穂、

「それはできない。だってエントリーする際、多恵をメンバーとして登録したじゃない。ちゃんとした理由がなければ、はずすことはできないわ」

と答えると、星子、

「なんでエントリーするときに多恵をメンバー登録したのかしら。うぅ、悔やむ~」

と言うと、雪穂、

「星子、もう少し長い目で多恵を見つめなさい。きっとなにか理由があるかもしれないよ」

と星子を諭すが、星子はただ、

「…」

と無言になるだけであった。

 

 こうして、多恵と8人とのずれは修正できないまま、九州予選の行われる博多に行く日を迎えた。

「ああ、ここが九州で一番大きな町、博多だ~」

と九は博多の都市的な風景に驚く。

 九たちアイランドスターズと雪穂は船と新幹線で九州予選が開かれる九州一の大都市博多に到着していた。

「あんまりはしゃがないでよ」

とひろ子は九に言うも、九、

「都会だよ、都会。こんなの初めてだよ。はしゃぎたくなるよ」

と、はしゃぎながら答えた。九にとって都会というのは初めての経験だった。

「あっちにビル、そっちにビル、あっちにもビル、ビルビルビル!!」

とはしゃぐ九。

 そんなはしゃぐ九に対し、多恵はただ、

「…」

と黙っていたままだった。

 そんな九があるものを見つけた。

「あれ、私たちを歓迎する旗を振っている人がいるよ」

と九がそう言うと、その人めがけて走っていく。

「ちょっと待ちなさい」

と星子が言うも、九は聞く耳持たず、ただただ進んでいく。

「お~い、九龍高校のみなさ~ん」

と、旗を振る少女は雪穂たちを呼ぶ。

「どうやら私たちのことを呼んでいるみたいね」

と雪穂が言うと、雪穂たちはその少女の方へと進んでいく。

「こんにちは。あなたはだ~れ?」

と、先に旗を振る少女のところに着いた九が訪ねると、

「これは失礼しました。私の名前は大野ひろ美です。まさか九ちゃんですか?」

と、旗を振る少女こと大野ひろ美は九に尋ねる。

「その通りだけど、もしかして、本物のひろ美ちゃん?」

と、九は驚いた表情で言うと、ひろ美、

「そうだよ。会うのは初めてだよね。でも、初めてっていう感じがしないよ」

と答える。

「もしかして、九の友達?」

と、ようやく九のところに到着した雪穂が尋ねると、

「友達というか、昔の文通相手!!会うのは初めてだけどね」

と、九はにこにこしながら答える。

「はじめまして、大野ひろ美です。よろしく」

と、ひろ美が挨拶すると、星子、

「みんなを代表して挨拶します。天海星子、どうぞよろしく」

と律儀に挨拶する。

「ところでなんでひろ美ちゃんがここにいるの?」

と九が尋ねると、ひろ美、

「みなさんを博多の街にご招待したいと思いまして…」

と答える。

「ありがとう」

と九がお礼を言うと、ひろ美、

「では行きましょう」と、九たちを博多の街へと案内していく。だが、ひろ美の顔はややにやけていた。はたして、ひろ美とはどういう人物なのか。それは次回明らかになる。

 

次回につづく

 

(ED 1番のみ)

 

次回 博多とかつての仲間と九州予選

 

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