ラブライブ!Ω/UC 外伝 ラブライブ!アイランドスターズ!! 作:la55
ラブライブ!アイランドスターズ‼ 第4話
第4話 雪穂と九とスクールアイドル
「ふう、久しぶりの東京だったから、いろんなもの買いすぎちゃった」
と、東京から帰ってきた雪穂は両手に持ちきれないほどの荷物を持ってフェリーから降りてきた。
「でも、久しぶりにみんなと会えたから、今回の旅は大成功だったね」
と、雪穂は東京で行われた「ラブライブ!10周年記念パーティー」のことを思い返していた。
そんなときだった。
「高坂先生。いや、雪穂先生!!」
と、突然雪穂を呼び止めたのは九だった。
「金城さん、どうしたの?」
と、雪穂が急に問いかけると、九は大きな声で言った。
「私、スクールアイドルになりたい!!雪穂先生、私もなれますか?」
(OP 1番のみ)
その言葉に雪穂は、
「頑張ればなれるよ。そして、自分の輝きを見つければ、心から楽しむことができれば、それは自分だけのスクールアイドルになれるよ」
と、九に優しく言うと、九も、
「ハイッ」
と、元気よく返事した。
そして、雪穂は荷物の中からあるものを取り出し、
「はい、これ、あげるね」
と、九にプレゼントしたもの、それは、
「羽、白い羽?」
「そう、白い羽」
雪穂が高校のときから大事にしていた白い羽であった。それは雪穂にとって高校のときはスクールアイドルの、そして、大学のときはユニドルの象徴として持っていた白い羽であった。そんな白い羽であるが、今の自分にはもう必要ない、それだけ成長したと雪穂は思った。それを引き継ぐのは今しかないと雪穂は考えた。そのために九に渡そうと思ったからおきた行動だった。
だが、そんなとき、九はあることを言った。
「それでね、雪穂先生、私をスクールアイドルとして育ててくれませんか」
この言葉には雪穂、おもわず、
「!!!!!!」
とビックリしてしまった。
「ちょっとまって。私が金城さんをスクールアイドルとして育てるの?」
と、雪穂、思わず本音を言う。九はすぐに言い返す。
「もちろんだよ。だって、雪穂先生は伝説のスクールアイドルだったんでしょ」
これには雪穂、言葉に窮してしまう。雪穂は思った。
「私、スクールアイドルやユニドルはやったことあるけど、スクールアイドルを育てたことがないんだよ。どうしよう」
もちろん、これは雪穂に限らず1~2年の若い先生ならスクールアイドルを育てること自体まれである。特に雪穂の先生1年目は全教科の免許を取得したいために勉強などに頑張ってきたのだ。それがダンスの授業が義務化されているからであってもである。
だが、それが通じる九ではなかった。九は雪穂に、
「はやく教えてください。私を一流のスクールアイドルにしてください」
と、どんどん迫りつつ言う。
「それはそれで…」
と、雪穂はあとずさりするも、九、そんなのおかまいなしに、
「きっと雪穂先生が教えてくれたら、私も立派なスクールアイドルになれるよ」
と、さらに迫ってくる。
と、ここで雪穂はふとあることを…。
「ところで、どうしてスクールアイドルになりたいの?」
雪穂はこの言葉をそのまま発していた。そうである。なんで九はスクールアイドルになりたいのか、それがスクールアイドルになるためにどうしても必要である。どんなことをやるとしても動機は必要である。はたして雪穂が納得するような動機はあるのか、そんなことを知らず、九は目をキラキラさせながら言った。
「私はスクールアイドルとして成功して、この高校と、この島と、この町を救いたい。だって、スクールアイドルとして成功すれば、この高校の、島の、町の知名度があがるし、それによってお客さんも増えるしね」
これを聞いた雪穂、カチンときていた。雪穂、キレつつ、
「それがスクールアイドルになりたい理由なの?」
と言うと、九、
「うん、そうだよ。スクールアイドル、なんていい響きなの」
と、ただたんに言うと、雪穂はついにキレた。
「金城さんはなにもわかっていない。スクールアイドルってそんなに甘いもんじゃない!!」
これを聞いた九、
「えっ!!」
と驚くしかなかった。
雪穂は続けて言った。
「スクールアイドルっていうのは何かを救うためにあるのではない。もっと大切なものがあるはずだ」
そして、雪穂は九にこう言いつけた。
「金城さん!!スクールアイドルにとってもっと大切なもの、それに気づかない限り、一流のスクールアイドルにはなれません。それに気づくまで教えることはできません」
これには九、
「え~」
と言うしかなかった。
がっかりする九を尻目に九の前から立ち去る雪穂。心の中では、
「ちょっと言い過ぎたかも。でも、これも九のため。スクールアイドルはただたんに何かを救うための道具ではない。もっと大切なものがあるはずだ」
と叫んでいた。
これに懲りてもうスクールアイドルになるのを諦めるだろうと思っていた雪穂だったが、ちょっと心配になってきた。
「ちょっと言い過ぎたかな」
と、雪穂は思ったが、翌日、学校の裏にこっそり忍び込む。そこには九が1人立っていた。なにかをぶつぶつ言っていた。
「やっぱり昨日のことがショックだったのかな」
と、雪穂はこっそりのぞきこむと、九はスマホを持って何かを言っている。
「なにを見ているのかな?」
と、雪穂、もうちょっと首を延ばすと、
「ワンツー、ワンツー、ワンツー」
と、九が言いながら動き出した。
「えっ、えっ」
と驚く雪穂。突然のことだったのでビックリしたのだった。
それから1分後、九はとまるなり、
「やっぱり、ここはこうした方がかっこいいかな」
と、スマホの動画と見比べながら踊りを確認していた。
そして、確認を終えるなり、次の言葉を発する九。
「たしかに昨日は雪穂先生に悪いことをしちゃったな」
これを聞いた雪穂、
「もしかしてわかってくれたのかな?」
と、期待するも、九、
「きっとまだまだ足りないのかもしれない。もっと高校を救いたいという気持ちが」
と、まったく的外れのことを言う。
ドテッ
これには雪穂はこけるしかなかった。
「私がもっと頑張れば、雪穂先生、きっと振り返ってくれるよ」
まったく違うほうにギアがいっちゃった九。これには雪穂、
「どうしてこうなっちゃうのかな」
と、ただただ呆然となるしかなかった。
実は九が他人の意図しない奉公に頑張るのは今回が初めてではなかった。九は楽天的な考えの持ち主であり、かつ、まったく違う方向にギアが進むことが多かった。今回もまったく同じ傾向だった。
「こりゃだめだな、こりゃ」
と、ただただあきれるしかない雪穂だった。
「いつかはあきらめてやめるでしょ」
と思っていた雪穂だったが、それは日がたつにつれてそれが間違いだと気づくのである。雪穂は毎日のように学校の裏をのぞきこんでいた。そこには、
「1,2,3,4、1,2,3,4」
と、真夏の暑い太陽の日差しのなか、汗をかきながらもくもくと練習する九の姿があった。
「もうあきらめておかしくないのに」
と、いつも思っている雪穂だったが、来る日も来る日も九はただ1人スクールアイドルの踊りの練習をしていた。
「1,2,3,4、1,2,3,4、タンターン」
と、九は踊り終わるとすぐに、
「あそこはもう少し早い方がよかったかな」
と、何度も何度も確認する。
「まるで高校のときの私みたい…」
と、雪穂は九の姿を見て、昔を思いだしていた。
だが、九は最後に必ず、
「あともう少しで雪穂先生は振り向いてくれるはず。それまでは…」
と、まったく違った方法に考えてしまう九だった。
といった感じで九がスクールアイドルの練習を始めて1週間が過ぎようとしていた。九はダンスだけ練習していたが、それでも朝から夕方までずっとスマホを見ながら練習していた。
そんななか、雪穂とは別に心配している友達が1人いた。九の幼馴染であり、大親友のひろ子だった。
「毎日のように遊びに行くのに、まったくいない。どうしてこうなるの~」
と叫ぶひろ子。島中どこを探しても九はどこにもいなかった。ひろ子はちょっと不満があった。
「私はもっと九と遊びたい。でも、どこにもいない。いったいどこにいるの~」
そう、ひろ子にとって九は大事な存在であった。そんな九が自分と遊んでくれない、そんな不満があった。
そして、ひろ子はある考えにたどり着く。
「もしかして、雪穂先生のせいじゃないのかな。きっとそうに違いない」
こうなると誰にも止められない。
「きっと悪いことが起きているに違いない。そこには雪穂先生が…」
あやうし、雪穂、ひろ子の魔の手が迫っている。どうなることになるのだろうか。次回に続く。
(ED 1番のみ)
次回 九とひろ子とスクールアイドル