ラブライブ!Ω/UC 外伝 ラブライブ!アイランドスターズ!! 作:la55
第6話 九とひろ子と多恵
九の決意から1日がたった。今日から2学期、ついに2学期が始まるのだった。
「お父さん、お母さん、おはよう」
と、九は元気に朝の挨拶をする。そして、
「雪穂先生、おはようございます」
と、一緒に食事をとる雪穂にも挨拶する。雪穂も、
「金城(九)さん、おはよう~。あ~」
と、あくびをしつつ九に挨拶。
そんな雪穂に九はあることを言った。
「雪穂先生、始業式の後をお楽しみに」
「?」
これには雪穂もはてな顔にならざるをえなかった。
(OP 1番のみ)
「であるからして」
と、校長の長~いお話を聞いている九たち9人。
「あ~、もう眠いよ~」
と、めいはあくびをしながら言うと、たい子、
「ちょっとまじめに聞きなさい」
と注意するが、その横でも、
「グーグーグー」
と、小明は立ったまま寝てしまっていた。
「1年生はだらしない」
と星子が言うも、
「私だってつまらない話は眠りたいものだよ。げんに、今でも眠りたいね」
と、氷が言えば、春も、
「あともう少しでカフェイン入りの調剤をつくってあげるからね」
と、まじで話していると、星子、
「それは薬事法違反になるからやめなさい」
と、春に注意する。
「あともう少しで私たちの野望が叶うんだね、ひろ子」
と、九、ひろ子にこっそり言うも、
「野望とはちょっと違うけどね」
と、ひろ子はツッコむ。
一方、多恵はうなっていた。
「うう、うう」
これを見ていた九、
「土居さんってなんかつらそう。大丈夫かな」
と心配そうに見ていた。
そんな九の心配をよそに多恵は少し焦っていた。それは高校のことではなく、仕事の方からだった。多恵はリゾート開発の責任者として九龍島をはじめとする九龍町の島々でリゾート開発における説明会を毎日していた。しかし、どこに行っても必ずあるのは反対意見であった。
「この島をリゾート開発して、俺たちになにか得があるのか」
「この自然を壊してしまったら山の神様に迷惑だ」
「海で工事されたら俺たちの生活がめちゃくちゃになる。魚が捕れなくなるからな」
これに対して多恵は、
「リゾート開発をすれば若い人たちが戻ってきます」
「島の自然を活かしたリゾート開発ですので、心配しないでください」
「海まで工事がおよぶことはありませんので、心配しないでください」
と、いろいろ反論するも、いつもきまって、
「ここでリゾート開発するな~」
と、全員から言われる始末。
「どうして私の言うことを聞いてくれないのよ~」
多恵は苦しんでいた。どこに行っても自分の言うことを聞いてくれない、むしろ、自分の意見に反対ばかりしている、そんな感じだった。
「土居さん、土居さん、土居さん」
いろいろと考えを頭の中でめぐらましている多恵だったが、誰か自分を呼ぶ声が聞こえてきた。
「土居さん、しっかりして」
「は、はいっ」
と、多恵、まわりを見回すと、多恵をゆすっている星子の姿が見えた。
「土居さん、大丈夫?なんか苦しそうだったよ」
星子はぼうとしている多恵を起こしていたのだった。
星子は多恵に心配そうに、
「もう始業式は終わったのよ。本当に大丈夫?」
と言うと、多恵、
「だ、大丈夫です」
と、星子のゆすった手をどかして言った。
「ならいいのだけど」
と、星子は少し心配そうに言った。
始業式が終わり、各自教室に戻ろうとした、そのとき、
「ちょっと待って」
と叫ぶ声が聞こえた。言ったのは九だった。
「なにかあるのですか?」
と、星子が言うと、
「みんなに見せたいものがあるの」
と、九は元気そうに答えた。だが、星子は、
「教室に戻らないといけないのに、なにかあるのですか」
と怒りながら言うも、九、
「私にはみんなに絶対に見せたいものがあるの~」
と頑固に反抗する。
すると、雪穂、
「それってとても重要なことなの?」
と九に問う。九は、
「とっても、とっても重要なことです」
と、はっきりと答える。そして、九、
「それは雪穂先生にも重要なことです」
と、もっと元気に答える。
これを聞いた雪穂、
「それなら、その見せたいものをやってもらえるかな?」
と言うと、星子は、
「高坂先生、それだと授業が…」
と言うも、雪穂、
「このあとはホームルームだけだし、しょうもないものだったらあとできついお仕置きをすればいいから」
と、九を見ながら言う。これを聞いた九、
「ありがとうございます」
と、雪穂にお礼を言うとすぐに、
「ひろ子、ちょっと来て」
と、ひろ子を呼ぶと、ステージにあがり、なにか準備を始めた。
「なにか面白いことが起きるかな」
と、めいがわくわくすれば、小明も、
「あの九ちゃんのことだから、面白いこと間違いなしだね」
と、めいの言葉を誇張していた。
一方、3年生の氷は、
「早く始まらないかな。わくわくするぞ」
と言えば、星子は、
「絶対に間違っています」
と怒るが、春にいたっては、
「もし失敗しても私が慰めてあげますからね、九」
と、なんか的外れなことを言っていた。
そんなとき、九はステージから出てきて、多恵のところに立つと、
「土居さん、いや、多恵ちゃん、ちょっと来て」
と言うと、多恵、
「私にはそんな気持ちは…」
と言うも、九、
「そんなの関係ないない」
と、強引にステージへと引っ張っていった。
「これから土居さんにはこれをおぼえてもらいます」
と、ひろ子は多恵にイヤホンをつける。
「私はそんなことをしたくないのに」
と、拒否反応をみせるも、九、
「多恵ちゃんって見ているだけで辛そうにみえてくるの。もしかして、まわりの人たちからなにかいやなこと、あったんじゃないかな」
と、心配そうに言うと、多恵は、
「えっ!!」
と、少し驚いてしまう。多恵は夏休みのときのことを思い返していた。リゾート開発の責任者ということで、町のまわりの人たちは無視されることが多かったのだ。
「私は、私は…」
と、泣きはじめる多恵。それに対し、九、
「あまり無理しないでね」
と、多恵の頭をなでる。
そして、九は多恵の顔に近づきこう言った。
「今からすることは仲間をつくるために行うこと。これをすれば誰とでも仲良くなれるよ」
この言葉に多恵は、
「うん」
とうなずくだけだった。
九が多恵をステージ袖に連れて行ってから5分後…。九、ひろ子、多恵の3人がステージ上にあらわれた。九は前に出てきて元気にこう言った。
「今から私たちは歌を歌います。これは私たちがスクールアイドルとして踏み出す一歩になります」
これを聞いた星子、
「スクールアイドル…」
と言うと、まわりから、
「ここでスクールアイドルが見られるなんて」
「これは本当に面白いことになるぞ」
と、騒ぎだしていた。
九はこれを見ると、すぐに準備にはいった。3人が横一列に並ぶ。
「それでは聞いてください」
ひろ子はラジカセのスイッチを押した。
2年生 挿入歌 「オータムウインド」
いつまでも待っています
①
秋のまど あけていると
冷たい風が 通りすぎる
私の心 そのままの
状況 なのです
とおりすぎる 人の波に
わたしは さらされて
きびしすぎる あなたに
いつまでも 待ち続ける
ああ 私の心には
大きな あながあいている
けれど それをふせぐのは
あなたを 待ち続けるだけ
②
秋の空 みあげてると
透明までに すみとおてる
私の心 そのままの
状況 なのです
まっています 時の波に
私は 受け続け
まちかこがれ あなたが
くることを 願い続け
ああ あなたの心には
私の すがたあるのかな
けれど それをみることは
とても~ できないことです
秋風 通り過ぎる
あつい思い出をもっていく
あなたの思い出なくなってくる
あの楽しい日々を忘れていく
そんなこととてもしたくない
私の心 思い出をなくさないで
ああ 私の心には
大きな あながあいている
けれど それをふせぐのは
あなたを 待ち続けるだけ
あなたのことを
いつまでも待っています
3人とも一糸乱れないダンスであった。
「すごいよ、すごいよ、九ちゃん」
と、小明はすごく感動しているみたいに言った。
「うそでしょ。私、そんなに練習していないのに…」
多恵もそうだと思っているほどだった。だが、それには理由があった。実はこの曲の振り付けは練習しなくてもできるほど簡単なものだったのだ。そして、曲はあらかじめ九とひろ子の歌が吹き込まれていたのだ。と、いうわけで、何も練習していない多恵であっても少しの振り付け練習と口パク(ちょっと失礼だけど)で上手に対応できたのだった。
「これがスクールアイドルなんだ」
と、たい子は目をパクチクリし、めいも、
「これはこれでありなのでは」
と、前向きで考えるほどだった。
だが、これによしとしない人もいた。
「不潔ですわ」
これを言ったのは星子だった。
「スカートをひらひらさせて見えそうになるわ。少しは淑女らしく…」
と、怒りは頂点に達しようとしていた。
これには九、
「それなら大丈夫!!スカートの下に体操服着ているもん!!」
と、スカートをひらひらさせながら言うも、
「それがダメなんです!!」
と、星子はカンカンに怒っている。
「どうどうどう」
と、星子の怒りをおさめようとする氷。
「これって私としてはありなのかな」
と、はにかむ春。
九はこれを見て、
「やったね」
と、小さくガッツポーズをしていた。
九たちの曲の披露が終わり、各自教室に戻る。
「まさか、みんなの前でスクールアイドルとして曲を披露するなんて…」
と、雪穂は九たちのダンスに驚いていた。自分の力なくてもあれだけやれるとはすごい執念、と雪穂は思った。そのとき、
「雪穂先生、どうでしたか」
と、聞き覚えのある声が後からした。
「あれ、金城(九)さん」
と、雪穂が言うとうしろを向いた。そこには九、ひろ子、そして、多恵がいた。
「私たちの曲、どうでしたか」
と聞くと、雪穂、
「簡単なダンスだったけど、とてもよかったよ」
と言えば、九は、
「それはよかった、よかった。で、先生」
と言うと、すぐに雪穂の前にでて、
「お願いがあります。私たち、スクールアイドル部の顧問になってください」
と、頭を下げてお願いした。
雪穂は九に対して質問する。
「同じことを聞くけど、スクールアイドルになぜなりたいの?」
これを聞いた九ははっきりと答えた。
「これまでは高校などを助けたいという気持ちでした。けれど、今はそれ以上にみんなと一緒に楽しみたい。みんなと歌って踊って、それでみんなと一緒にスクールアイドルであることを楽しみたいと思っています」
そして、ひろ子も、
「私も九と一緒にスクールアイドルとして楽しみたいと思っております」
と、はっきりと答える。
これを聞いた雪穂は九とひろ子の言葉に、
「わかった。金城さん、水木さん、私が一流のスクールアイドルに育ててあげる」
と言うとともに、
「あと、その言葉を忘れないでね。それこそスクールアイドルとして大事な心構えだからね」
と、答えていた。
が、そのとき、
「茶番につきあわせないでよ」
と、怒る人物が1人いた。多恵だった。
「私を茶番につきあわせないでよ」
と言うと、多恵はすぐにその場から走ってしまった。
「多恵ちゃん…」
と、九は多恵を走っていくのをただ見るだけしかなかった。
九たちとは別のところでもストーリーが進行する。
「九ちゃんたちの曲、とてもよかったね」
「そうだね」
「どこで練習しているのかな?」
「たしか学校の裏らしいよ」
「それはいいね」
「なら、明日、行ってみようよ」
こそこそ話がすすむ。これから先、どのように展開するのだろうか。それは秘密である。
次回に続く
(ED 1番のみ)
次回 めいと小明とずる休み
あとがき
みなさん、こんにちは。La55です。今回でついに第6話まできました。ここでようやく?九、多恵、ひろ子の2年生がみんなのまえで歌を発表するところまできました。といっても、多恵は抜けてしまうし、星子もスクールアイドルを嫌っているような…。これについては次回以降、怒涛の展開をしていくと思います。それまでお待ちください。しかし、九もようやくスクールアイドルに大切なものが見つかったかもしれない…、のかな?
で、ここで第6回に出ていた曲の説明を少し。「オータムウインド」ですが、これから発表していく曲のシリーズ「Love Season」の1曲となります。このシリーズですが、春夏秋冬のそれぞれの季節にまつわる4つの恋の歌からなる歌のシリーズとなります。なぜこんなシリーズ、4つの曲を作ることになったのかというと、前作「ラブライブΩ/UC」には恋の歌は1曲ぐらいしかありませんでした。でも、「ラブライブ!」には恋の歌が多くあり、特にスノハレはとても有名です。そこで、自分も恋の歌を作ろうと思い、それならばと四季にまつわる4つの曲を作ってみました。
で、今回の「オータムウインド」ですが、これは破局した少女の気持ちを歌った曲となります。「ラブライブ!」「ラブライブ!サンシャイン!!」では普通前に進む気持ちを歌った曲になるし、恋の歌のシリーズにしても最初は恋をする曲になると思いますが、ここは諸事情により、破局した少女の歌が最初になってしましました。申し訳ない。で、この曲は破局した少女が相手を待ち続けています。では、待ち続けていて結果は?これは次の曲、冬の曲で明らかになります。それまでお待ちください。
と、いうわけで、今回のお話はいかがでしたでしょうか。九はスクールアイドルとして一歩を踏み出しました。どんどん仲間を増やしていくのでしょうか。それとも、ひろ子と2人だけでするのでしょうか。それは次回以降の物語で明らかになります。なお、本編についてはすでに全編ともパソコンへの打ち込みは終了いたしました。あとは投稿を残すのみとなっております。また、いつものあれも始動しております。楽しみにお待ちください。それでは、今回はここまで。さよなら、さよなら、さよなら。