ロクでなしの紅炎公(憑依)   作:紅ヶ霞 夢涯

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 お久しぶりです。今年も残すところ一ヶ月となりましたね。今年もあっという間でした。
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第25話 リィエル=レイフォード

 

 最近、新しい子が特務分室に入ってきた。

 

 その子の名前はリィエル=レイフォード。執行官No.7《戦車》………まぁ彼女と会うのは今日が初めてだけど。

 

「はてさて。グレンとアルベルトが連れてきた新人は、一体どのくらい役に立つのかしら?」

 

「んなこと言って、早く会いたいだけなんじゃねぇのか?ちょっとお前浮足立ってるぞ」

 

「うるさい。《ぶち殺すぞ・われ》」

 

「痛ッ!?」

 

 茶々を入れてきたグレンに[ショック・ボルト]をニ節の改変詠唱で当てる。

 

 痺れが走って痛がる様子を見せるグレンは、ちょっと前までアルベルトとこそこそ何かしていた。それに気づいてから何度か尋ねはしたが、結局教えてはくれることはなかった。

 

 まぁ、グレンはともかくアルベルトが絡んでるなら大丈夫かって考えて放置した私も大概か。

 

(しかし、まさかリィエルだとは思わなかったけどねぇ)

 

 新しい原作キャラの登場というのもあって、少し楽しみに思っているのも否定しない。

 

 《業魔の塔》にある修練場の一つの扉を開けてグレンとその中に入っていくと、新人との顔合わせということで集めた特務分室のメンバーがいた。

 

 そしてアルベルトとセラの間には幼い少女の姿がある。

 

 その少女は長く淡青色の髪を背中で無造作に赤のリボンで括り、眠たげな印象を受ける無表情をしていた。

 

 私は彼女に近づき、膝を折って目線を合わせる。

 

「初めまして。貴女がリィエル?」

 

「………ん」

 

「そう」

 

 短く肯定したリィエルに手を伸ばす。

 

「これからよろしくね、リィエル」

 

 

 

 

 

 

 

「………で、何で私なのよ」

 

 数分後、私はリィエルと模擬戦をする為に向かい合っていた。

 

 いや元々彼女の実力を測る目的もあって修練場に集まったのだから、模擬戦を行うことそれ自体に文句はない。

 

 でも何でその相手をするのが私なのか。

 

「いや、これは特務分室の室長である君がやるべきだね。室長自らが新人の実力を確かめる……うん、可笑しい話じゃないよ」(ジャティス)

 

「そうそう。やっぱりこういうのは、俺らの上司のイヴが、な?」(グレン)

 

「そうだな。新人の実力を把握するのも、上司の務めと言えるだろう」(アルベルト)

 

「儂はそう思っとる訳じゃないが、偶には嬢ちゃんの腕前を間近で見たいと思うてな」(バーナード)

 

「アンタら都合の良い時だけ上司扱いしないでくれる?」

 

 普段はそんな風な扱いしてないだろう。あれか、そんなにリィエルと戦うのが嫌か。減給してやろうか。

 

「二人とも頑張ってね〜」

 

 唯一セラだけはのんびりとした様子で手を振ってくれる。

 

「分かったわよ。やればいいんでしょう、やれば」

 

 改めてリィエルを見る。

 

「?」

 

 コテンと首を傾げるその仕草は実に愛らしく、まるで小動物のよう。だが、こと戦闘における彼女のヤバさを私はよぉく知っている。

 

(まぁ、なるようになるか)

 

 普段通りに刀を錬成してニ、三回ほど振る。

 

「安心しなさい、魔術は使わないから。一瞬で模擬戦が終わるなんてことはないわ。全力で掛かってきなさいよ」

 

「………ん、頑張る」

 

 少し………ハンデを付け過ぎたかもしれなかった。

 

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