ロクでなしの紅炎公(憑依)   作:紅ヶ霞 夢涯

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 特にサブタイ思い浮かばないので今回はそのまま話数で。というか書き溜めした分を急遽大幅修整することになって発狂しそう。漫画とアニメのFate Zeroを見直すからこんなことになる。


第31話

 

 その日の夜中には件の街に着いた。やっぱりジャティスがいてくれると、移動時間が凄く短くなって助かる。

 

「ここからは走って移動するわよ。よく考えれば馬のいない馬車とか、不審極まりないもの」

 

「それもっと早く気づけなかったのかい?」

 

 ………うるさい。

 

「早く目的地に着いたんだから良いでしょ」

 

 そうジャティスに言って街の近くにある森に馬車を隠すように置き、そこから全員で街へ向けて走っている最中。アルベルトが何かを見つけたのか「待て」と言った。

 

「あれは何だ?」

 

 彼の視線の先に見えるのは古い城。それは木々が生い茂る森の中で、妙に存在感を放っている。

 

 確かあの古城は、この地域ではそれなりに知られている遺物的なやつだ。当然のことながら、今は住んでる者など誰もいない。その筈だけど………。

 

「今何か光った?」

 

 光ったというか明かりが見えたというか……ともかくそう言ってアルベルトに尋ねると、「一瞬だけだが」と頷く。

 

(見間違いで片付けるわけにもいかないわよね……)

 

 このメンバーの中で一番目が良いのはアルベルト。その彼がわざわざ足を止めてまで言うのだから、そこに何かしらあるのだろう。

 

「バーナード、ジャティス、アルベルトは街へ。指揮はバーナードに任せるわ。他は私と一緒にあの城に向かうわよ」

 

 一応二つのチームに分ける。まぁ今更になって、街で手掛かりとかが見つかるとは思ってないので、可能な限り早く街の調査を終わらせて城に来るよう追加で指示を出す。

 

「爺たちならもう行ったぞ」

 

「………迅速に過ぎる行動も考えものね」

 

 グレンの言葉にため息を吐いて通信魔導具を起動する。通信に応じたアルベルトにさっき口に出した指示を繰り返し、人の話は最後まで聞けという小言は飲み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

〈sideグレン〉

 

 そうして古城に向かった俺を含むメンバーだったが、城にある程度まで近づくとイヴは何を思ってか動きを止めた。

 

「何かあったの?」

 

 小声で尋ねるセラにイヴは、【イーラの炎】であの城を見たと言う。

 

(確か索敵の魔術だったよな)

 

 何でも 一定範囲内の中で殺意や害意を頂いたものに対し、 視覚化された炎が揺らいで見えるのだとか。

 

「それで敵がどこに居るかは分かったのか?例えばあの城のどの辺に居るとか」

 

「何も反応がなかったとかじゃないわ。むしろはっきりし過ぎなくらい」

 

 俺の言葉にイヴは難しそうな表情で首を横に振ってそう言うと、ゆっくりとした動作で城を指差して口を開いた。

 

「あの城そのものが炎になって揺らめいて見えるのよねぇ」

 

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