ヴァイオレットを出したいが為に、書き溜めしてた10話分が没になりそう。
私が落とした球形の破壊のオーラは、『青髭』が呼び出した怪物を、森林の一部ごと消し飛ばした。それこそ、灰の一つも残さずに。
「「「「「やり過ぎ」」」」」
そんな私への第一声がこれだ。信じられない。誰が『青髭』を始末して、しかもあの怪物を排除したと思ってるの。
「それでも、これは………ちょっと、ね?」
「何よ。文句があるなら、はっきり言えばいいじゃない」
「流石にやり過ぎとしか言えないよ」
………本当にはっきり言う必要はないと思う。セラは意外と、ズケズケと物を言うところがある。
ただ、ジャティスまで「やり過ぎ」と言ったのは納得いかないので、彼の足先を再び踏み付けた。顔を歪めるジャティスを端目に、私はくるりと焼け野原となった森林に視線を移す。
視線を移す途中で、何故か金髪の少女と目が合った。
「まずはお見事でした、マスター。まさか魔術師でありながら、サーヴァントを討てるとは」
「???」
………まだ消えていないことを疑問に思いつつ、セイバーへの魔力供給を完全にカットした。これですぐにでもジャティスの天使みたいに消えるだろう。
そう思ったのもつかの間。
「何故、魔力の供給を止めるのです。まだ敵のマスターが付近にいるかもしれません。いえ、そうでなくともマスターからの魔力供給がなければ………」
「ちょっと、ジャティス来て」
詰め寄ってきたセイバーを押し退け、ジャティスを呼ぶ。一応魔力供給を再開してから、肩をすくめる彼に顔を寄せて口を開く。
「
「………もしかして気づいてないのかい?」
「何が?」
「君、疑似霊素粒子を使えてないよ」
そう言ってジャティスはポケットから小さな袋を取り出した。それは私が撒いた粉を回収したものだという………………………え?
「じゃあ、セイバーは何なの?」
「そんなの僕の方が聞かせて貰いたいね。少なくとも、僕の人工精霊とは全くの別物だ」
「マスター」
声を掛けられセイバーの方に向く。彼女は凛々しい表情でこう言った。
「突発的な召喚だったことは、状況から推察できます。そのせいか現在の知識は得られませんでしたが………問題はないでしょう。ステータスやスキルに異常はありませんし、貴女程の魔術師がマスターとあれば心強い。我が剣に誓って、聖杯を必ずや貴女の手に」
「ちょっとセラ来て」
目を閉じ、手袋で覆っている左手を側に来たセラに差し出す。そして左手の甲に何もないか確認して欲しいと言った。
「別にいいけど、どうしたの?」
「いいから早くしてお願いだから」
「はい、分かりました………あれ?イヴっていつの間にこんな入れ墨したの?私とお揃いだね!」
セラの言葉に恐る恐ると目を開け、左手の甲に視線を落とす。
ーーーーーーーーーそこには、
「………………………嘘、でしょ」
間違いなく令呪だった。
今までも幾つか没になった展開あるけど、興味ある?