しれっと前回のサブタイ付け忘れてた。まぁ今までもちょくちょく同じことしてるしそのままでいいや。
そうして私達は各々の自己紹介をした。セイバーに至ってはどうしてか、隠すべき真名すら明かしていた。
それに対して何故かと問えば、アーチャーの真名を此方が把握しているのに、自分の真名を隠すのは卑怯だからと言う。まぁ、真名を聞いたら聞いたで、朝田詩乃はとても驚愕していたけど。
「え?アーサー王って、あの有名な?」
「そうそう。正真正銘ご本人よ」
「女性だったのね」
「女の身である私が王となるには、何かと難しい時代でしたので。常日頃から男装して過ごしていました」
「………男装?それが?」
「?はい」
首を傾げながらもしっかり頷くセイバーに、詩乃さんは微妙な顔をする。分かる。果たして私達からしたら一目で女性と分かってしまうレベルのその格好が、彼女の生前で男装として通っていたかは甚だ疑問である。ガバガバ過ぎない?
「じゃあ、詩乃さん。貴女は聖杯戦争についての知識は聖杯から受け取っているけど、この時代………というかこの世界に関する知識はない。これはセイバーも同様かしら?」
「………えぇ、それで合ってるわ」
「はい。ですから、何かしらの異常事態が起きていることは予想できます。ですがそれは、イヴの召喚が準備不足によるものではないのですか?」
「準備不足の召喚で悪かったわね」
かなり失礼なことを言うな、このセイバーは。確かに事前準備なんて考えてなかった、あまりにも突発的に行った召喚ではあったけども。
「ヴァイオレット。貴女のの所に、詩乃さんが現れたのはいつだ頃ったの?」
「昨日です。時間は確かーーー」
そうしてヴァイオレットが口にしたのは、恐らくは私がセイバーを召喚したであろう時間帯だった。
(無関係とは言えないだろうけど、かと言ってどんな関係があるかは分からない。本当に厄介極まりない状況ね)
そろそろ思考放棄したくなってきた。
「あと、ちょっとばかり答え辛いかもしれないけど………確認の意味も含めて詩乃さんに尋ねたいことがあるの。いいかしら?」
「それが必要なことなら答えるわ」
「ありがとう。なら、聞かせて貰うけどーーー貴女、“何か”と契約したりした?」
セイバーなら理解できるであろう質問に、詩乃さんは不思議そうに首を傾げる。その反応を見て確信した。
「?何かって………?」
「いえ、心当たりがないならいいの。気にしないで」
彼女は“世界”と契約などしていない。太陽神ソルスとして彼女がこの世界に召喚されたのは、完全にイレギュラーな出来事だろう。
「なるほど、分かった。それじゃあ、結論から言わせて貰うわ………と言ってもまぁセイバーはともかく、詩乃さんは何となく想像が付いてると思うけど」
少し息を深く吸って、それからこう言った。
「この世界は、貴女たちにとっての異世界よ」