朝起きると、ドアの隙間に白い紙が挟まっていた。
何だろうかと思い抜いてみると、その紙にはこう書かれていた。
『素敵なマスターさんへ 今日のお昼、みんなでアフタヌーンティーをするの。良かったらおいでなさって!』
アフタヌーンティー…アフタヌーンティか。楽しそうだし行ってみたいが、あまり礼儀作法について知らないし、どうしようか迷う。
そうやって紙とにらめっこしていると、部屋の扉を叩く音がした。
「はーい。勝手に入っていいよー」
プシュゥと音が鳴り、ドアが開く。そこには白いワンピースを着たジャックがいた。
うん、素直に可愛い。
「見て、おかあさん!ナーサリーが作ってくれたの!」
「おぉ!すごい似合ってるよ、ジャック」
「えへへ」
サラッとジャックの頭を撫でると、とても気持ちよさそうな顔をした。
喜んでもらえて何よりだ。
「それはそうとジャック、何か私に用事でもあるの?」
「えっとね…おかあさんにお茶会に来てほしいの!」
うーむ。ジャックに言われたら、行かないわけにはいかない。
しょうがない、覚悟を決めよう。不作法なことをしたら殺されるわけじゃないんだし。
「もちろんいいよ」
「わーい!やったー!おやつの時間にするみたいだから、おかあさん、遅れないで来てね!」
「うん、分かった」
ふんふんと手を振って、ジャックは立ち去って行った。
「さて…マシュに朝の挨拶でもしに行こうかな」
グッと背を伸ばして、食堂に向かうことにした。
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「あっ。おはようございます、先輩」
「おはよう、マシュ」
食堂に着くと、マシュはちょうどエミヤ特製の和食セットを食べていた。
味噌汁のいい香りが私の鼻腔をとてもくすぐる。私も和食セット頼もうかな。
「そう言えば、
「招待状…ってあれ、もしかして今カルデアにいる全メンバーに配っているの?」
「はい、どうやらそうみたいです。厳密には女性限定みたいですが」
アストルフォとかデオンはどうなのだろうか。
一応、女性扱い…なのかな。
「マシュは行くの?」
「はい、行くには行くのですが…」
マシュは目を伏せて、暗い顔をした。
「何か用事でもあるの?」
「はい、ドクターから身体の定期メンテナンスの通達が来てまして…ですが、途中参加で行きますから!絶対行きますから!」
瞳孔をぱっちり開き、私に迫ってきた。近い、近い。
「…はっ。すいません、先輩。つい興奮してしまって…」
「大丈夫、大丈夫。気にしてないよ」
「それならよかったです、はい」
マシュは肩を落としつつ、また和食セットを食べ始めた。
さて、私も何か朝ごはんに食べようかな。
ウキウキ気分でエミヤのいるカウンターへ向かった。
二次創作やっぱ書いてて楽しい。