ジャックとマスターの話   作:海沈生物

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素敵なお茶会(5)

さて、状況を少し整理してみよう。

まず私は食堂で朝ご飯を食べていて、偶然にもジャックと一緒にご飯を食べることになった。

まぁ、ここまではいいだろう。

そして問題はここからだ。

 

「アルトリアからジャックが手紙を貰ってきた」

 

ここが第一の疑問点だ。あの手紙に「ニゲロ リョウリ キケン マスター」と書かれていたことから察するに、手紙を私に渡そうとしていたのは確実だ。

だったらなぜ、ジャックに「これをマスターに届けてくれ」と頼まなかったのだろうか。

 

次に第二の疑問点だ。

手紙をもらった後、朝ご飯を食べ終えた私はアルトリアがいないか確かめに行くために、私の部屋に戻った。

しかし、部屋の中には明らか不可解な点があった。

 

「部屋の電気が消えていた」

 

これが第二の疑問点だ。カルデア電気事情についてはあまり知らないが、私の部屋だけ停電することなんて常識的に考えて有り得ない。もし計画停電をするならば、ロマンに会った時に、彼が通達してくれていただろう。

 

最後に第三の疑問だ。言わなくてもわかると思うが、例のノート。

 

「ベッドの下に赤いノートがあった」

 

これが第三の疑問だ。イベントが無いときは、私の部屋はさっぱりと片付いているので、適当な場所から見渡せば、いつもとの相違点なんて一目瞭然である。

私の記憶の限りだと、少なくとも朝ご飯を食べに行く直前まではベッドの下にあんなノートはなかった。

ならば食堂に行っている時間帯に、置かれたか置き忘れられたと見て間違いないだろう。

 

「マカロン~マカロン~」

 

「こ、小童に渡すようなマカロンなんぞない!い、去ね!」

 

マカロンが山のように積まれたお皿を持ったイバラギンを、ジャック達が追いかけている姿が見える。微笑ましくて、つい頬が緩まった。

 

「…ん?お菓子…逃げる………あっ!」

 

思わず大きな声を出したので、一同の目線が一斉に私に集まる。

地味にナーサリーとジャックがこの隙にマカロンを一つずつ奪っていた。

茨木ちゃんはなお気付いていない模様。

 

「ご、ごめん。つい心の声が漏れちゃった…あはは…」

 

適当に誤魔化すと、「人騒がせなやつだ」とか「まぁまぁ、それが立香ちゃんらしいじゃないか」などと私を話のネタにして、なんとか目線を離してくれた。ふぅ、よかった。

でも、ついでに今のやらかしで確認出来たことがある。

 

”現状、このお茶会の中にアルトリアの姿がない”。

 

うん、これで私を襲撃した犯人は分かった。あと、推測の域だが動機も。

ただ、疑問点には出さなかったが、何点か不可解な謎が残っているが…それは本人に聞いてみれば分かることだろう。

 

「ナーサリー、ちょっとトイ…お花摘みに行ってくるね」

 

「はむはむ…分かったわ、行ってらっしゃいマスター」

 

食堂のドアを開けて、私はカルデア館内の捜索を始めた。




次回かそのまた次回辺りで素敵なお茶会は完結です。
その次は閑話を一話挟んで、次の話に行く予定です。

そういえば、今日からイベントですね。
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