ある日の昼下がりの頃だ。私は自分の部屋でジャックを膝に乗せて、美味しそうなパンケーキの出て来る絵本を読み聞かせしていた。
すると、ちょうどパンケーキのページを読み聞かせしていた時にアルトリアが入室してきた。
「失礼します、マスター」
「何か用?」
「はい、実は前回のアフタヌーンティーに諸事情で参加できなかったギャラハッド…ではなくマシュから、マスターにこんなお誘いが来ているのですが…いかがでしょうか?」
アルトリアはそう言って、懐から一枚の紙を取り出した。
招待状と書かれた紙には、堂々たる文字でこう書かれていた。
【今日の午後三時頃からキャットさん協力のもちふわパンケーキ試食会を行います。もし都合が合いましたら、ぜひ食堂へいらしてください】
パンケーキ試食会…試食会かぁ。行きたいのは山々だが、今日は一日ジャックと遊ぶことを約束しているしなぁ。
「あかあさん、あかあさん」
「…ん?どうしたの、ジャック?」
「私たち、この絵本みたいなパンケーキが食べたいな」
うーむ。ジャックがパンケーキを食べたがってるなら、仕方ない。
アルトリアに二つ返事で参加すると表明すると、彼女は急いで部屋から退室した。
マシュに伝えにいったのであろう。
絵本の続きを読み聞かせたりしながら、午後三時まで時間を潰すことにした。
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午後三時頃になったので食堂に来てみると、かなりの数の人が食堂に集まっていた。
サーヴァント以外にもチラホラ休憩中らしいカルデア職員の姿も見えた。
「ジャック、はぐれないように手を繋いでおこうね」
「うん、わかった!」
軽くジャックの小さな手を握った。
彼らの体温がじんわりと私の手に伝わってくる。
はぁ、幸せだ。とても幸せだ。
「ねぇねぇ、おかあさん!見て!」
ジャックが空いた手で指した方には、巨大なパンケーキが二つ乗った台車を運ぶえエプロン姿のマシュとキャットの姿が見えた。それにしてもすごい大きい。
さて、食堂の真ん中の辺りに二人は台車を止めた。
「皆様、お待たせしました。料理上手な良妻キャットさんと協力して、不肖私マシュ・キリエライトが作りましたパンケーキ。まだまだ素人な私の料理ですが、愛情を込めて作りましたので、ぜひ味わってご賞味ください」
マシュがお辞儀をすると、キャスターのクーフーリンが「可愛いぞー」などと冷やかした。
マシュは顔を赤く染め、すぐにパンケーキの近くを離れて、私たちのいる方へ向かってきた。
「せんぱーい、一緒にパンケーキ食べませんか?」
「いいよ」
とりあえずジャックの為に、巨大パンケーキのほんの一部をナイフとフォークで切り落としてあげた。
「はい、ジャック。あーん」
ジャックは小さく口を開けた。
フォークに刺したパンケーキを口の中に入れてあげる。
「はむっ…はむはむ…ごくん。…美味しい!おかあさん、このパンケーキとっても美味しいよ!」
「本当?それはよかったね!」
優しく頭を撫でると、ジャックはとても喜んでくれた…ジャックは喜んでくれたのだが。
マシュが羨ましそうな目でこちらを見てきていた。もう、仕方ないなぁ。
「…マシュ、口開けて」
「はい!先輩!」
マシュは軽く口を開けた。そこに新たにナイフとフォークで切り落とした巨大パンケーキのほんの一部を口の中に入れてあげた。
「はむっ…はむはむ…ごくん。……自画自賛するのは少し照れくさいですが、とても美味しいです、このパンケーキ」
「そう…よかったね、マシュ」
「はい!それもこれもキャットさんのおかげです。後でお礼を言いに行ってきますね」
「うん、それがいいよ」
パンケーキはいつの間にか三分の一サイズになっていた。
試食会の終わりはもう近そうだ。
少しでもジャックの魅力伝わるように頑張ってみましたが、やっぱり筆力足りない…日曜日は投稿おやすみです。