黒猫物語   作:クロム猫

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第7話です。

お久しぶりです。
ペースが遅くなり申し訳ありません。

今回は熱い展開のお話です。


7.階級

「仕事かったるいな~まじかったりぃ」カタカタ カチカチ

 

「(言葉と動作が合ってない!!しかも速い!!」

 

 

 神夜はITエンジニアの社会人である。ほぼ1日パソコンを使うのは当たり前である為扱いには慣れている。画面見ながら片手でキーボードを打ち書類に判子を押している。

 

 本日の秘書艦の瑞鶴は神夜の人間離れした作業に戸惑いを見せる。スピードも通常の3倍以上だから尚更である。

 

 

「働きたくないで…………ござるっと!!」カチャカチャ ターン!!!

 

 

 キーボードを切れのある打ち方をしたかと思うと椅子を後ろに引いて寝る体制にする。

 

 

「終~わりっと。相変わらず糞見たいな内容の書類作るな爺ぃ共は。あ、瑞鶴書類見直し宜しく。」

 

 書類の記載、メール内容確認のダブルチェックは仕事の基本。皆覚えておくんだぜ☆

 

 

「ん………漏れは無いわ。神夜さん書類の書類いつも速いね」

 

 

「瑞鶴達やMSパイロットの為にやってるからね。しっかりやって鎮守府がより動きやすくするためさ。今さっきついでに糞爺ぃ共にクレームのメールを30通ばかり送ってやったぜ」

 

 

「あははは!!大丈夫それ?」

 

 

「不満や相談事があればどんどん意見してくれって大本宮の『大将』殿からのお墨付きあるから大丈夫。勿論艦娘達も対象だから遠慮しなくていいからね」

 

「了解♪ 神夜さんいつもありがとう、私達の為に頑張ってくれて」

 

 

「それはうちらも同じさ。前線に出て戦ってくれてるんたし。感謝の言葉を掛けないとバチが当たるって」

 

 

 今日は神崎は学校に行っていて神夜が提督を務めている。時間は15時のおやつの時間。

 

 

「後は定時までやる事やれば終わりだぜぃ。おやつ食べて明日の分の書類も片付ける」

 

 

「今日中に出来るの?」

 

 

「出来らぁっ‼」

 

 

 何故かとある漫画の劇画風になっているのは気にしない。

 

 

「そういえば翔鶴の改二についてなんだけど『試製甲板カタパルト』を作戦報酬で貰ったんだよね」

 

「!!」

 

 ツインテールがピンと立ったような反応して神夜を見る。

 

「翔鶴姉いよいよ改二に慣れるの!?」

 

「そうだよ……と言いたいんだけどね。カタパルト必要な娘が他にもいるんだよな」

 

 それを聞いた瑞鶴はしょんぼりとした。ツインテールが下がっているように感じたが実際下がっている。

 

 

 艦娘を改装する際に一部特別な改装資材が必要な場合がある。報酬として大規模作戦の戦果に合わせて支給されるようになっている。

 

「とりあえず保留にしておいているからまずは練度を上げる事が先決かな。改二になった『五航戦』はさぞ美しく格好いいに違いないしな」

 

 神夜の言葉に瑞鶴はニコニコしながら神夜を見る。

 

「神夜さんわかってるじゃない♪」

 

「あたぼうよ。佐世保鎮守府のエースだからな」

 

「………大規模作戦の際の事覚えてる?」

 

「ああ……覚えてるぜ」

 

「あの時翔鶴姉ぇが凄く悔しそうに涙を溜めていたのを見てさ。『私も改二になれたら提督を守れたのに』って言ってね」

 

「…………………」

 

 

「大規模作戦が終えてすぐだったよね。あの『撤退戦』は」

 

 

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 あれは秋の大規模作戦の終わった後。各鎮守府、泊地、基地の艦隊が帰投する途中で起きた出来事。

 深海棲艦艦隊、武装組織のMS部隊の残党が最後の抵抗とばかりに全勢力を投入して奇襲をかけてきたのだ。

 

 

 突然の奇襲に対応が遅れる中、各鎮守府の艦隊は何とかしのいでいたが佐世保鎮守府の艦隊は苦戦を強いられていた。

 今作戦において一番の戦果を出した佐世保鎮守府の艦隊に目を付けていたのだろう。武装組織達の情報を深海棲艦が入手し佐世保鎮守府の艦隊を逆恨みの如く全滅させようと目論んだ。

 神夜は各鎮守府、連邦軍に救援を要請したが返事が返ってこない。今その場で凌ぐのに精一杯だからだ。また戦果は佐世保鎮守府に取られているのだからと言わんばかりの空気を出していたのもあり我が身が可愛いのだろう。

 神崎にも連絡付けようとしたが既に鎮守府に居なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何故なら神崎は装備を整えて妖精さん達と共に艦隊の救援に海に向かったからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 しばらくして佐世保鎮守府の連合艦隊が帰投した時は歓声をあげた。大破、中破が多かったが無事帰投したことに越した事がない。しかし……………

 

 

 

 

 

『提督が私達を逃がす為に殿をしている。今も海域にいる』

 

 

 

 

 

 

 これを聞いた鎮守府全体が慌ただしくなった。姿が見えないと思ったら単身で艦隊の救援に向かっていたとは思わなかったのだ。MSパイロット達は持ち場に着き発進準備に急いだ。

 神夜は佐世保鎮守府にいた各提督達、連邦将校達に事情を説明し直ぐに救援を要請。しかし…………

 

 

『こちらも直ぐには出せない』

 

『大軍を率いているのだから今行ってもこちらがやられる』

 

『もう間に合わない』

 

 

 なんて奴等だ。それでも軍人か。

 好き勝手に言う提督や連邦将校の対応に頭に来てどなりこんでやろうかと思った時出撃ドックから騒がしい。

 何事かと見た瞬間二人の艦娘が海に出ていた。

 

「提督さんを救出に行ってくる!!」

 

 鎮守府で待機していた葛城は海の上を走りながら艤装を展開していた。

 

「葛城!! まったく…………神夜さん!! 私も行ってくる!!」

 

 葛城の後を追う瑞鶴。師弟コンビの空母が海を駆ける。

 

 

 

 

 

「こうなりゃ佐世保鎮守府総動員だ!!大淀さん急いで準備を!!」

 

「了解しました!!」

 

 

 

 佐世保鎮守府の慌ただしく動く中他の提督達、連邦軍はただ見ている事しか出来なかった。

 

 

 

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「あの時は皆必死だったよな。あの大部隊で奮闘したんだもんよ。俺も必死だったけど」

 

「提督さんボロボロだったからね………あの傷で良く戦っていたよね……」

 

 瑞鶴が俯きながら呟く。無理もない。

 当時の神崎は制服は破れ、傷だらけの状態だったのだ。

 それでも手には明石と妖精さん達が製作したショットガンを離さなかった。

 

「葛城が急に『神崎提督は!?』って聞いたから答えたら出撃してたんだからなぁ。誰かさんに似たのかな?」

 

 

 瑞鶴の方を見る神夜。

 

「そうね、見てみたいわね。無茶苦茶な先輩を」と瑞鶴は顔を赤くしながらそっぽ向いた。

 

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 その後少し経って救援部隊が到着。

 

 瑞鶴と葛城が艦載機で奮闘、同じく駆逐艦達の声を振り切り駆けつけ神崎の周りを護衛した『第八駆逐隊』の朝潮、大潮、満潮、荒潮。満潮は涙目で『バカ‼️何で無茶するの‼️』って怒っていたとか。

 

 満潮が声を掛けたのだろうか、『西村艦隊』の扶桑、山城、最上、時雨も駆けつけ敵艦隊を撃破。

 撤退中には敵空母達の艦載機が神崎に目掛けてきた際に艦載機を瞬時に叩きおとした艦娘、摩耶とそ空母達を鬼の如く撃破して行く金剛も来てくれた。救援部隊の連合艦隊が結成された瞬間である。

 またMS部隊も到着していよいよ撤退作戦が始まる瞬間であった。

 

 金剛に至っては完全にぶち切れている状態で敵空母艦隊を一人で撃破していた。朝潮達が震えるほどだったらしい。

 

 高速戦艦の金剛は普段は面倒見の良いお姉さんで艦隊のムードメーカーである。艦隊の旗艦もしており勇ましい姿で海を駆ける姿にパイロット達の間ではファンもいるらしい。

 今回愛しの提督、神崎のボロボロの姿を見て発見した際にバグ。弱々しく『無事で良かったデース……」って言っていた。

 顔は見れなったがきっと泣きそうだったに違いない。

 

 

 

『アノニンゲンノタメ二キタラシイナ』

 

『ガキの一人に救出にくるなんてな』

 

『対した提督様じゃねーか、ひゃひゃひゃ‼』

 

『チャントカワイガッテアゲタワヨ』

 

『盛大な。あっはっはっは‼』

 

 

 武装組織達と深海棲艦達が笑いながら嘲笑う。

 この大勢の人数で何が出来る。そう思っていたのだろう。

 さらに煽り続ける深海棲艦と武装組織達。

 

 

 

「チナミニワタシガ艦載機デカワイガッテアゲタワ」

 

「アトホウゲキモネ」

 

「艦娘を逃がす為に来たとか言ってたあのガキは」

 

「頭可笑しいんじゃねーのか?」

 

「アタマオカシイカラキタンジャナイノ」

 

「あ、そうか」

 

 嘲笑う武装組織と深海棲艦達。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「今何て言った?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 金剛の顔を見た摩耶はこう言った。

 

 

『あの時の金剛さんはマジで怖かった。言葉で表すのは難しいくらいに怖かった』と。

 当時の様子を思い出すと体が震えるらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ワザワザキケンヲオカシテマデキタニンゲンヲホメテイタノヨ?

 

「ソウヨ、カンシャシナサイ」

 

 様子が変わった事に気づかない深海棲艦達は前に出ながら言った。挑発しているのだ。

 

 

「因みに可愛がったのはそちらのお二人様だぜ」

 

「俺達も可愛かってやったぜ。MSでいいこいいこしてやったぜ」

 

 武装組織のMSと思われる機体2機も前に出る。

 

 

「マァ、コノニンゲンモショセンタイシタコトナ」

 

 

 

 

 

 次の瞬間2人の深海棲艦が吹き飛んだ。

 金剛の艤装の主砲からは煙が出ている。

 

 

 

 

 

 

 

 扶桑、MSパイロット達は一斉に金剛を見た。

 そして金剛は叫ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「全艦隊に告ぐ!!!これより殲滅戦に移行する!!!生かして帰すな!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの野郎!!」

 

「先にお前達の提督様を片付けてやるよ!!」

 

 武装組織のMS2機が神崎の方に銃口を向けて発砲しようとした時今度はMSが爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「これより我が部隊は艦娘艦隊と連携し殲滅戦に入る!!!全軍作戦開始!!!

 

 

 「「「ジークジオン!!!!」」」

 

 

 

 MS部隊の士気も最高長かつ怒り浸透になっていた。

 

 

 

 

 撤退戦からまさかの殲滅戦に突入。異例の事ではあるが実際起きた事である。

 

 最初は数に押されるかと思いきや金剛達の雰囲気に飲まれてか徐々に不安が募る。

 一人、また一人逃げ出すと次々に撤退していった。

 武装組織MS部隊も撤退するが次々と墜とされていき大混乱に陥った。

 

 

「今の内に撤退シマス!!!皆さん、付いてきて下さいネ~!!!」

 

 

 いつも間にか連合艦隊の旗艦になっていた金剛だから誰も気にしない。雰囲気がそうなっていたからである。

 

 敵艦隊を殲滅し神崎を救出すると言う大戦果を出した金剛連合艦隊とMS部隊は無事帰投し鎮守府全体が歓声に包まれた。

 他の提督、連邦将校達はそそくさとその場を後にした。

 

 

「金剛さん、皆さんありがとうございます」

 

「提督!!!!」

 

 

 

 金剛の声に驚く神崎。

 

 

 

「今度無茶したら絶対にNOなんだからネ!!!!」

 

 

 あの時の金剛さんは涙で顔がぐしゃぐしゃになってた。海で駆けた勇ましく戦っていた時の金剛はいない。

 今は誰より提督の事を尊敬、愛している金剛がいるだけだ。

 

 

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「あの後大変だったわ。翔鶴姉に怒られ、加賀さんにも怒られたし………」

 

「葛城と一緒だったから大丈夫だろ」

 

「そうじゃなくて!!」

 

 

 因みに神崎も直ぐに治療室に運ばれてベッドの入院生活を送りながら扶桑、山城姉妹、時雨、満潮に説教されながら介護されていた。

 金剛も参加したいと言ったが扶桑、山城に止められた。

 甘やかすのが目に見えたかららしい。

 

 

 

「ともかく皆無事で良かったよ。瑞鶴あの時は本当にありがとう」

 

「私達は出来る事をしただけよ。そういえば神夜さん達大宮本に呼ばれたらしいけど………」

 

「ああ、勲章授与と昇格の受け取りに。これね」

 

「ふーん………っ!!!」

 

 

 瑞鶴は書類に記載されている文字を読み返す。

 まさかこんなことあるのかと。

 

 

 二人の提督が将官クラスになるなんて思わなかったからだ。

 

 

 佐世保鎮守府にITエンジニアの中将、射撃とあやとりが得意な高校生の少将の誕生である。




FGOエレちゃん引きました(挨拶)

冬の大規模作戦行われるらしいので遠征してますが間に合うかわかりませんのでFGOやります。

嘘です、頑張ります。


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