黒猫物語   作:クロム猫

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第8話です。

佐世保鎮守府の艦娘達は他の鎮守府の艦娘達と違う所があるようです。
それを調べる為に我々はジャングルに向かったりは特にしない。


8.佐世保鎮守府の艦娘

「うちの艦娘達って変わってるんですか?」

 

「急にどうした提督」

 

「いえ、大宮本に行った時他の提督達と話をした際に言われたんですよ。『佐世保鎮守府の艦娘は変わってるよね』って」

 

「艦娘の個体は様々だからな。全く一緒って訳でも無いんだ。別に気にする必要は無い」

 

 確かに皆一緒だったら怖いかな。少し気が楽になった。

 

 

「なるほど。それもそうですね」

 

「ところで提督、その唐揚げとこの肉団子を交換をしてもいいか?そうだな……肉団子3個あげよう。大きいからな」

 

「良いんですか?ありがとうございます」

 

「問題無い」

 

 午前中書類を片付けて神崎は食堂に向かった。

 今日の日替わりは中華定食だ。玉子と海老のチリソース、ご飯、中華スープに大きな唐揚げが3つ、デザートは杏仁豆腐。文句無しだ。

 定食を受け取り席に座る。相席の形で目の前にいる艦娘、球磨型軽巡洋艦1番艦『球磨』と食事をとりながら話している。

 球磨は5人姉妹の長女で面倒見が良い。

 他の4人が改二になっている事に対して自分が改二になっていない事は気にしていない。

 本人曰く『優秀な球磨と言われている』だとか。

 

「せっかくの機会だ。他の艦娘達とコミュニケーションをとると良い。何か新たな発見があるかも知れない」

 

「そうですね。書類は全て終わらせてあるし開発は今日無いので街の方に出掛けてきますね」

 

「大淀に伝えておこう。気を付けて行くんだぞ」

 

 わくわくするなぁ。あっ、肉団子美味しい

 

 

 

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「まずは何処から行こうかな………」

 

 鎮守府を出て街に出てまず向かったのは商店街から外れの所にある昔ながらの駄菓子屋。艦娘達が良く行くスポットになっていると聞いたので行ってみる事にした。

 

 

「おっ!!司令じゃん!!サボりかい?」

 

「こんにちは!!司令官!!」

 

 

 ベンチに座っているのは朝霜と清霜。

 

 

「こんにちは清霜、朝霜。君達午前中演習じゃなかった?」

 

「ちゃんと代理を立てたぜぃ。次の演習と交換したんだ」

 

 ははぁ……だから午前中の演習のメンバーに不機嫌な顔をした時雨と花提灯を出しながら半分寝ている夕立がいたわけだ。

 

「司令官!!今3面までクリアしたぜ!!」

 

「ステージのアイテム、敵の配置は確認済だ。抜かりはない」

 

 小さいゲームコーナーに居たのは元気に手を振っている吹雪型4番艦『深雪』と長い緑の髪と月の髪飾りがトレードマークの睦月型8番艦『長月』。この二人は良くこのゲームコーナーで遊んでいるとの事(青葉さん情報)

 

「ああ……昨日やったゲームだね、確か4面から難しくなるんだよね」

 

「今日こそ全クリしてやるぜ!!」

 

「駆逐艦と侮るなよ」

 

 もしかしたら全クリ出来るかもしれない、ワクワクしてきたな。

 

 

「提督」

 

 

 店の中から声がしたので入ると店内には種類豊富な駄菓子がずらりと並んでいる。会計口には伊勢型2番艦『日向』が居た。

 

「日向さん店番ですか?」

 

「店主が用事があると言ってな、頼まれたんだ。すまないな勝手な事をしてしまって」

 

「いえいえ、大丈夫です」

 

 日向さん達は午後街に出掛けると聞いたがまさか駄菓子屋の店番していたとは。それにしても貫禄あるなぁ。

 

 

 日向=瑞雲のイメージがあるがうちの日向さんは瑞雲の事はあまり口にしない。他の鎮守府の日向さんは瑞雲に熱心で瑞雲教やら瑞雲祭りをして盛り上げている。

 日向さん曰く『あくまでも兵器だからな、他人に押し付ける事は宜しくない。子供に銃を与えるのと一緒だ』との事。

 

 

「せっかくだから何か買っていくか?新作の菓子が入荷したんだ」

 

「じゃあ、これとこれと………」

 

 

 

 新作の駄菓子を買ってベンチに座る。朝霜が駄菓子をねだってきたので清霜と一緒に3人で駄菓子を食べる。

 

「まさか攻撃パターンが連続で来るとは思わなかったぜぃ………」

 

「無念だ……」

 

 肩を落としながらベンチに座る深雪と長月。どうやらボスに負けたらしい。

 

「お疲れ様。あのボスの攻略は運もあるからね。はいこれ」

 

「サンキュー司令官!!」

 

「ありがたい」

 

 しばらくして店主が戻ってきて日向さん達はお礼として沢山の駄菓子を頂いた。

『鎮守府の駆逐艦達が喜ぶ』と微笑みながら日向さんは言った。

 

 

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 日向さん達を見送って商店街に向かう。

 そろそろ炬燵の時期になる、炬燵は家に無いので購入しなければ冬は過ごせない。いや過ごせない訳じゃないがあると非常に良い。

 

「いらっしゃいませ」

 

 家具屋に入ると紫色のショートカットの女性が商品と思われる炬燵に頭だけ出している。

 

「何してるんですか?多摩さん」

 

「店番」

 

 どう見ても炬燵でくつろいでいるようにしか見えない。

 

 

 球磨型2番艦の『多摩』は自由人ならぬ自由艦である。

 気ままにあっちこっち行く事が多くお昼寝が大好き。まさに猫そのものである。

 本人曰く『猫じゃ無い』との事。本当かなぁ?猫型ロボットならぬ猫型艦娘だったりしない?

 

 ここの家具屋の店主は何故か多摩さんがお気に入りらしく(猫みたいだからかも)良くここに居座らせる事がある。

 多摩さんを探す時は大体家具屋にいてこのように炬燵や布団の中で寝ている。

 

「何か探しているのか提督」

 

「炬燵を購入しようと思いまして………」

 

「ふむ」

 

 多摩は炬燵から出て服装を直す。

 

「良かったら案内する。炬燵の入荷は今年はたくさんある」

 

 そういうと多摩は店の中を案内する。商品について詳しいとかもしかして炬燵一つ一つ入って確かめてるのかな?

 言われるがまま案内される事にした。

 

 

 

 

 

 炬燵の商品を説明を受け良さげな炬燵があったので購入、予約した。

 その後店主が戻ってきたので挨拶した。多摩は喉を鳴らして頭を撫でられてた。やっぱり猫なのでは?

 

「猫じゃ無い」

 

 多摩さん心の声読まないで下さい。

 

 

 

 

 家具屋から出て次に向かう場所はあそこだ。

 たどり着いた場所は空き地。放置されたコンクリートの土管が3つ並んでいるだけ。土管の上に誰かいる。

 

「おっ、提督じゃね~か」

 

「提督か」

 

 土管の上に座っているのは天龍型1番艦『天龍』と球磨型5番艦『木曽』。二人は眼帯コンビと呼ばれている。

 大規模作戦では斬り込み隊長として天龍、先制雷撃で敵を撃破する木曽はそれぞれの役割で活躍。

 神崎救出作戦時は二人とも他の鎮守府の艦娘達の援護をしていた。

 

「こんにちは天龍さん、木曽さん。実は…………」

 

 二人に今日の目的を話す。

 

「成る程なぁ、まぁあまり気にする必要は無いんじゃねーか?」

 

「しかし提督の言う事には興味あるな」

 

 木曽は天龍を見る。

 

「思ったんだが天龍は髪が長いな。他の天龍は髪は短いのにな」

 

 よく見たらうちの天龍さんは髪が長い、ロングヘアーだ。手入れされているのかさらさらである。

 作戦時の集会の時に他の鎮守府の駆逐艦達が驚いていた。

 どうやら他の鎮守府の天龍さんは髪が短いらしい。

 

「ああ?別に良いじゃねーか。好きで伸ばしてるんだよ」

 

「格好いいから伸ばしてるんじゃないのか?」

 

「そんなんじゃねーよ」

 

 結局天龍さんが髪を伸ばしている理由はわからなかった。

 しかしこの二人はイケメン艦娘と呼ばれているだけあって絵になっている。あっ、そうだ。

 

「川内さん、居ますか?」

 

「………………」

 

 神崎が声を出した瞬間、姿を表す艦娘。川内型1番艦『川内』である。

 

「話は聞いた。鎮守府の艦娘についてでしょ?」

 

「そうなんです。実は……」

 

 

「…………」

 

 川内さんに話すと特にリアクションは無かった。

 

 

「そういえば川内は夜戦夜戦って言わないよな」

 

「そうなんですか?」

 

「そうだぜ、他の鎮守府の川内は夜戦が大好きだがら夜遅くに騒ぐんだ。トラブルメーカーの一角だってよ」

 

 

 天龍さんの話を聞いて川内さんの方を見る。そんな風に見えない。

 うちの川内さんは普段はあまり喋らず姿を消している事が多い。僕が呼ぶと姿を表す。忍者みたいだけどれっきとした三水戦の旗艦。

 口をマフラーで隠しているため表情が読みにくい。

 大規模作戦時は艦隊戦にて敵艦隊を翻弄して混乱、撃破している。武装組織のMS部隊には自ら囮となって引き付けMSの腕を登って魚雷でMSの頭部を破壊すると言う技を行った。

 それを見た艦隊は『一瞬の出来事だった。味方も敵も何が起こったのかわからない様子だった』と言っていた。

 ちなみに川内さんに対して何故か電探やレーダーが反応しない。この時敵艦隊は混乱し撤退、無事艦隊が帰投出来た。

 

 

「川内さんは何か他の鎮守府から言われた事ありますか?」

 

「…………特に無い」

 

「普段表に出ないから言われねぇよな。長い付き合いだからわかるぜ」

 

「そうだったっな。川内と木曽と俺はまだ艦隊が少ない頃よく出撃してたからな」

 

 

 川内さん、木曽さん、天龍さんは佐世保鎮守府の古株である。まだ艦娘が少ない頃は良く出撃していた。今でも3人で出撃して暴れている事がある。

 今は全員改二になった事で更に暴れるようになった。

 川内さんは呼ばれれば出てくる感じだが。

 

「木曽に関しては特に無いなぁ。イケメン以外何も聞かないし」

 

「俺としては複雑だかな」

 

 木曽さん確かにイケメンだ。男性、女性からも言われてるみたいだし。改二になってからさらに磨きかかってきた。特にマントとサーベルが格好いい。

 

「せっかく3人揃ったんだ。久しぶりに『夜戦クラブ』に顔だそうぜ」

 

「ああ、それは良いな。今のメンバーの顔を覚えておかないとな」

 

 天龍と木曽が和気あいあいと話す。

 夜戦クラブ?確か夜戦が大好きな艦娘たちが夜集まって夜戦を行う同好会見たいな物だって聞いたけど本当にあったんだ。

 

 

「よっしゃ!!提督!!俺達夜は出撃するからよ、江風に言っといてくれねぇか?」

 

「フタサンマルマルに出撃ドックに集合と伝えてくれれば良い」

 

「わかりました」

 

 

 伝言係になっちゃったけど夜戦クラブの活動が気になる。

 川内さんは「やれやれ」と言った感じの顔で天龍達を見る。

 

 

「川内も遅れんなよ!!」

 

「………わかった」

 

 天龍と木曽は土管を降りて全速力で鎮守府方面に走って行った。

 

「………提督、帰投は明け方になると大淀さんに伝えてくる」

 

「気を付けて行ってきて下さい」

 

 

 川内は頷くと姿を消す。

 

 

 気が付くとあたりは暗くなり始めている。日の出が短くなっている事に冬が来ている事を実感する。

 神崎は鎮守府方面に向かって歩き始めた。

 

 

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「今日の夕飯は………比叡さんのチキンカレーかぁ……」

 

 

 比叡さんのカレーは絶品だ。いつ食べても美味しい。

 

 

「沢山おかわりして下さいね!!」

 

 

 エプロン姿でカレーをよそっている金剛型2番艦『比叡』は高速戦艦である。

 艦時代は昭和天皇も搭乗した事がある御召艦であり大和型のパーツも使っているテストベッドでもある。

 大規模作戦時は妹の金剛型4番艦『霧島』と艦隊を組み戦果を上げ表彰式には天皇陛下から表彰されている。

 比叡曰く『緊張していて御言葉を殆ど聞いてませんでした!!』との事。そりゃあねぇ、天皇陛下に会えるだけでも凄いもん。

 うちの比叡さんは料理が得意だ。良く間宮さんや鳳翔さんの店を手伝っている。僕も手伝っているよ。他の鎮守府の比叡さんは料理が下手らしい。カレーが紫色になるとかビックリ。

 

「提督!!美味しいですか?」

 

「美味しいです。比叡さんは料理練習しているんですか?」

 

 

「いいえ、元からですよ?」

 

 うーん、才能なのかなぁ。

 

 

 夕飯食べた後天龍さん達が所属する『夜戦クラブ』による活動がいつもより活発になっていて連合艦隊に膨れ上がり戦果を上げて天皇陛下から表彰されるが天龍さんが緊張していたのはまた別の話。




FGO3部攻略中です。項羽の中の人はあのオハスタの人でビックリしました。
12月はイベント盛りだくさんですが皆様クリスマスの準備はしていますか?
私はまだです。年末のイベントもあるので忙しいですよね。



今回の話の補足。


・球磨‥‥‥‥語尾にクマを付けない。

・日向‥‥‥‥瑞雲教では無い。

・多摩‥‥‥‥語尾に二ャを付けない

・天龍‥‥‥‥髪がロング。さらさら。

・木曽‥‥‥‥佐世保鎮守府のイケメン。

・川内‥‥‥‥夜戦バカでは無い。クラススキル気配遮断EX。

・比叡‥‥‥‥一流シェフ以上の料理上手。

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