黄金少女の英雄譚   作:Raina-lι

3 / 13
不貞寝すると言ったな、 あれは嘘だ
アリスちゃんの精神年齢が極端に低いのはデフォ
あと星読術はオリジナルです


黄金少女の生存戦略

アリスside

 

家に戻り、不貞寝しようとしていた俺だが…結局父さんに叩き起こされた。教会の奉仕が嫌で必死になって神聖術を覚えて、やっと午前中の暇を獲得&教会に行くことを防いだ俺だが、家にいてもむしろ仕事は増えるばかり…今日も肉体労働は楽しいなぁ!

 

ついでに言えば、神聖術を完璧にした俺だが、天職は続いており、今は星読術を学んでいる。それ自体は別にいいのだが、星というわけでいつも授業は夜に行われる。夜に勉強はしたくなかったので、美容の敵だ!とか言い訳を考えたこともあったが、流石にヒロイン、無駄に綺麗でピチピチな肌をしてやがる。ついでに言えば前世の知識が全く使えないのもデカイ。偏差値60ちょいの文系の頭が火を噴くぜ!…流石に異世界、まるで星の配置が違う。小さい頃、冬にオリオン座を探したことがあるから確実だ。

 

今日の仕事や授業を全て終わらせ、這々の体でやっとこさベッドに寝転がる。すでにキリトに対する怒りも収まっていた。むしろ喧嘩をし、サンドイッチもどきを最後まで食べることが出来なかったせいで、夕暮れどきの空腹がやばかった。何度作った夕食をつまみ食いしようとしたことか。空腹は素晴らしいスパイスだと心から理解できた日でした、まる

 

(…じゃなくて、これからどうしよ…)

 

1度冷静になって考えてみれば、理想的な流れなんじゃね?と感じる。だって(アリス)がいかないようにできたのは確実である。第1の作戦であった『アリス自宅待機作戦』(俺命名)が成功したのだから。つまりはコロンビアである。勝っ風呂勝っ風呂。

 

(このまま俺がいかないと…どうなるんだ?)

 

だが、俺が考えるべきは次である。転生したときに、過去を振り返るのはやめ、未来を見続けると心に決めたのだ。…断じて男だったときのことを思い出して、今の状態を省み、恥ずかしくなるのをやめようとしたわけじゃないぞ、本当だぞ!

 

(まず、アリス()が行かないってなっても2人は行くはず、絶対キリトノリノリなんだもん。ついでに隠しヒロインとか言われてるユージオも絶対行くだろうな…でも2人は禁忌目録を破らないんじゃないか?)

 

特にユージオは禁忌目録にけっこー縛られてたイメージがある。キリトはたとえ破って連れ去られたところで死にゃしないから問題なし。つまり、みんな死なないので万々歳、まあもちろんキリトはもう少しでお別れかもしれないが、またここ(アンダーワールド)に来たときに歓迎してやろう…あれ?

 

(そういえば何でキリトはここに来たんだっけ?)

 

俺は必死に原作知識を思い出す。そもそも俺の原作知識は18巻までしかない。友人が貸してくれたのを読んだだけだ。しかもそのときにはずっと「キリト(さんかっけー)」とかいう頭の悪い状態で読んだため、実際の知識はほとんどないとも言っていい。そもそももう10年以上ここにいるわけだし、神聖術を覚えるので脳内容量いっぱいだし。よく転生者がメモしているけど理由が分かった。こりゃ覚えてないわ。

 

(そうだ、バイトだ。剣ない事件が起こる前になんかいっぱい話してた気がする。確か菊…何とかさんがキリトに頼んでたんだよな…)

 

アンダーワールドは菊何とかさんと愉快な仲間たちが作ったものである。なぜこの世界を作ったかと言えば…

 

(そう、モノホンAIを作るためだ。そうだよ、だから最初に突っ込んだんじゃないか、モノホンAIになるアリスの中身が人間()じゃ、そもそも原作が崩壊してるだろって!)

 

ばっちり思い出した。この世界、ってか人間界は常時全裸おばさん(アド何とかさん)に支配されていて、実験は…どんぐらい?大体300年ぐらいだったっけ…何の成果も得られませんでした状態だよな。だからこそ不確定因子であるキリトさんを放り込んだんだよ。それでアリスはキリト君のせい(おかげ?)で禁忌を破ったんだ。

 

 

しかしここまで考えた俺は、気づいてしまった。

 

 

(あれ?これキリトが禁忌目録をアンダーワールド民に破らせないとまずいんじゃね?)

 

と。

 

(だってあくまで一般人のキリトさんがこの大規模実験に入ってきてるんやろ?それだけでも実験に対して焦っているのは明白じゃん。もしキリトが何の成果を得なかったら、最悪リセットボタンぽちーじゃね?)

 

まあ確かアド何とかさんにぞっこん(死語)な人がいたはずだから消されることはないと思うが…凍結はするんじゃないか?

 

(そしたら…死んだわけじゃないけど、死んだも同然じゃ…)

 

それに気づいた瞬間、俺の体は震えだす。その体を両手で抱えて、さらに考える。

 

(まだだ、まだセーフだ。そう、誰かに禁忌を破らせればいいんだ)

 

誰か、といっても俺やキリトが影響を与えられる人は限られる。そして最も禁忌を破らせやすくなる時がある人。そう、この考えが浮かんだ瞬間(とき)から心の中で分かっていたかもしれない。誰が、犠牲になるべきか、誰を犠牲にするのか。俺は、その考えが浮かぶ自分自身に失望した。しかし、止まらない。そうだ、俺は…

 

 

 

「ユージオ…ごめんね…」

 

 

 




最終負荷実験を忘れるアリスちゃん
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。