東方頭文字D外伝 峠の白兎 --Rabbits dream of becoming HASHIRIYA--   作:Atno108

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「もしもし、月刊チューン・オフの豊田です。今日から僕が「峠の白兎」の担当になりました、よろしくお願いします。」

「え? あの、後野さんは?」

「亡くなりました。この前道志で興奮しすぎたみたいで。」

「まさか、クラッシュして・・・!」

「いいえ、急性トウゲニウム中毒死です。」

「トウゲニウム中毒死!?」

「それで仕事の話に戻りますけど、峠の白兎 次回で最終回です。打ち切りです。」

「わざわざ悪く言わないでください。」

「元々全然人気ないんすよこれ。『どっこいオムスビ師匠』より人気ないし。」

「まじっすか。でも、急に最終回とか言われても困りますよ。僕の話やっと盛り上がってきたところなのに。箱根四天王とかでてきて。」

「 戦いはこれからも続く みたいな終わり方でいーじゃないですかー。」





第十一話 「 MIDNIGHT LIGHTNING BOLT 」

 

 

 

 

 

~これまでのあらすじ~

 

 

鈴仙 「キュピーン! 私、鈴仙 うどんげいん イナバ!

    今絶賛売り出し中のきゅーてぃ&くーるな走り屋なの!」

 

ナズ 「 ・・・・。 」

 

 

鈴仙 「私、とっても許せないヤツがいるの!」

結構前に鈴仙のチームから一つ白星を挙げている八雲藍。

藍  「ハハッ 峠とかワロスw」

橙   「タスケテ(棒)」

 

 

 

一方 交流戦バトルでスタートでエンストさせるてゐ。

てゐ 「勝ったもん!」

エンストさせるてゐ。

てゐ 「勝ったもん!!(迫真)」

 

 

 

まあ、今回兎二人はバトルしないのですが。

 

鈴仙&てゐ 「「 えっ 」」

 

 

 

 

 

東方頭文字D外伝 峠の白兎 --Rabbits dream of becoming HASHIRIYA--

 

 

 

この作品は東方二次創作作品です。

キャラ崩壊、設定崩壊等にご注意願います。

この作品は作者の妄想で出来ています。

素人並みのクルマの知識、誤った情報等にご注意願います。

 

 

 

 

この物語はフィクションであり、

登場する人物・地名・団体名はすべて架空のものです。

車の運転は交通ルールを守り、

ゆっくり安全運転を心がけましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ク~~ン クゥ~~ン」

 

「ん・・・?   おい・・・なんだお前、捨てられたのか?」

 

「クゥ~ン」

 

「そうかい。捨てられてしまったのかい。 ・・・よかったらウチにこないかい?

 こんな私でよければ ちゃんと面倒見てあげるよ。」

 

「クンクン クンクン!」

 

「あはは。よしよし。家についたらちゃんときれいにしてあげないとな。」

 

 

 

「ーーーこれから どうか よろしくな 」

 

 

 

 

 

 

てゐ 「てな感じで引き取ったわけでこのGC8」

 

永琳 「ふざけんな元のところに返してきなさい」

 

てゐ 「そんなこと言わないでほらこのコもここに居たいって言ってるよ」

 

GC8 「ブボボボボボボブボブボブボブボ」

 

永琳 「いや全然そんな風に聞こえない。」

 

てゐ 「お願いちゃんと面倒みるから」

 

永琳 「だーめーでーすー。イヌネコじゃないんだから」

 

 

 

 

鈴仙 「あ~あ。こうなるのはわかってたハズなのに。」

 

 

 

 

 

 

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第十一話 「 MIDNIGHT LIGHTNING BOLT 」

 

 

 

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夕暮れが迫る中 猿岸林道の入口に隣接する、鳥居野原公園駐車場。通常、この時間この駐車場は徐々に車が帰っていき すいてくるはずである。しかし、今日は次第に走り屋の車が集まり始め、これからここで起こるバトルに向け緊迫した雰囲気を作り始めていた。

 

そこへ鈴仙の白いシルビアとカローラフィールダーが滑りこんできた。すでに着いていた星のランエボの近くに停まる2台。

 

寅丸 「お疲れ様。結構早く着きましたね。」

 

鈴仙 「駐車場混んでるとイヤでしたから。いちお早めに車停めとかないと。」

 

てゐ 「お疲れ様」

 

車から降りる 鈴仙とてゐ。

 

寅丸 「なんかてゐさんやつれてません?」

 

てゐ 「うう うん ちょっとひと悶着あってね」

 

鈴仙 「事後処理?」

 

寅丸 「何があったんです?」

 

鈴仙 「自業自得ですよ。ナズさんは?」

 

寅丸 「先にギャラリースポット探しに降りていきました。猿岸林道はほぼ全線に歩道があってギャラリー決め込む場所には不自由しませんよね。相当歩かないとですけど。」

 

てゐ 「おう おう さっさといいとこ探しに行こう もう結構人出てるし。」

 

鈴仙 「その前にアレ見ていっていい?」

 

 

鈴仙が指さした先、駐車場の入口付近には 挑戦を迎え撃つ宮ノ内連合チームが車を並べ、準備や最終チェックをしていた。

 

物部布戸の   白いFD2シビックタイプR

蘇我屠自古が駆る  白いアルテッツァ

比那名居天子が駆る 蒼いFD

青我が駆る、 紺色のWRX 

豊聡耳神子が駆る  ゴールドのS2000.

長江衣久が駆る  白い丸目DC2インテグラ。

 

布戸  「おーいここぞここぞ!よくきてくれたの!」

 

屠自古 「布戸、おまえどのチームの所属なんだよ。」

 

両手をブンブンと振る布戸。その隣にはあきれ顔の屠自古が腕組しながら立っている。

 

寅丸  「布戸さんは今日も元気いっぱいですね(--;」

 

布戸  「このようなイベントではしゃぐのは当然のことであろう!」

 

屠自古 「はしゃぐって言いやがったコイツ」

 

布戸  「お主たちは我らのチームの応援にきたのであろう?そうであろう?それならたんとマシンを見ていくがいいぞ! 特にあのフトドキな狐めを迎え打つ 衣玖のインテグラをな!」

 

 

 

並びの一番入口近くで 長江衣玖のインテグラはギャラリーの視線を集めながらも静かにたたずんでいた。

 

鈴仙  「丸目インテグラ・・・インテRではないんですね。」

 

布戸  「元はの。しかしインテRと同じエンジンで インテRの足回りを入れてしまえばそれはもうインテRじゃろ。」

 

寅丸  「Rが出る前の通称丸目インテ。不人気ですぐ顔を替えられたマイナー車とは聞いていますが・・・」

 

屠自古 「衣玖はあれを自在に操る。てゐ。衣玖は私より数段速いぞ。衣玖は 安易な気持ちで宮ノ内に踏み込んでくる走り屋達を 空気を読ま 空気を読んで瞬殺してきた・・・

 

今夜もそうだ。これからも。私には衣玖が負けるシナリオなど想像できないね。」

 

 

 

 

 

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こころ 「・・・また何で今回も「見物」に来てるんだ? 別に今回のバトルに「鈴仙」は関わってないだろ?」

 

 

 

レースの用意が進むスタート地点の近く 秦こころと古明地こいしがキャラリーしに来ていた。

 

 

こいし 「まあね。でも、そんなことも言ってられなくなっちゃった。まさかG県の「あの二人」がここまで強いと思ってなかったというか、あの強豪が負けると思ってなかった というか・・・。」

 

 

声を落とし 呟くこいし。

 

 

こいし 「I県最強と言われてた「パープル5000」が落ちた。あいつらが このK県に本格的に乗り込んでくるわ。」

 

 

 

こころ 「・・・そうか。もう時間切れって訳か。順序的にはもう猿岸は間に合わないな。となると、手籠めにできるのは もう あそこだけか。」

 

こいし 「お姉ちゃん達も あそこだけは手を付けると思う。あそこ専用の「切り札」を持ってるし。」

 

こころ 「・・・お前としても複雑だろう。仮にも 裏切る形になるわけだし。」

 

こころ 「別に。そういうことは言葉ジリさえ合わせればなんとでもできるわ。それに大切なのは私達の力を見せつけることじゃない。どれだけ強いカードを アイツ等の前に並べられるか ってことよ。」

 

 

 

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衣玖  「初めまして。三ツ矢峠のチームリーダーをしております。長江衣玖でございます。」

 

藍   「・・・・八雲 藍だ。よろしく。」

 

藍はぶっきらぼうに挨拶を済ませると、車の方へ目を移した。

 

藍   「インテグラ・・・私のランエボの前にこんな車しか用意できなかったのかしら?残念ね。」

 

衣玖が眉ひとつ動かさず答える。

 

衣玖  「私の車は、あとにも先にもその車しかございません。その私に勝てればあなたはこの峠で最速。 それで充分でなくて?」

 

ふん、と藍は鼻を鳴らす。

 

藍   「やり方はそちらに任せる。・・・早苗、いちおゴールまでコースチェックして、下で待機していろ。」

 

早苗  「了解です~~。ご武運を。」

 

衣玖  「スタートはヨーイドンスタートの同時スタート。コースはそこのゲートからトンネル出口のゲートまで ってことでいいですかね?」

 

藍   「それでよいならそれでいい。コースの下見はしてある。」

 

 

ゲート前に車を並べる両チーム。湖側に衣玖の白いインテグラ。山側にオレンジ色が怪しく光る藍のランエボⅦ。

 

車を脇に止め、橙はその様子を離れて見ている。

 

橙  「(インテグラ・・・足回りは変えてるだろうけど、ほとんどノーマルに見える・・・ どう考えても、藍様の操るランエボにかなうとは思えない・・・それとも、相手には算段がついてるの?わからない・・・)」

 

顔をしかめる、橙。一瞬映る、白いフィールダーの後ろ姿のフラッシュバック。

 

橙  「(私は変わってしまった。以前なら疑いなく藍様を信じることができたのに。車は、速いほうが速い。そんな当たり前のこと、頭ではわかっているのに何かが拒絶してる・・・ 大丈夫。それも今夜で終わる。)」

 

藍の横顔を確認する橙。

 

橙  「(藍様は勝つ。そうすれば私は心から藍様のそばにいられる・・・・ それでいい。そう、それでいいんだ。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

てゐ  「言っとくけどな・・・ 私は別にお前がここに陣取ってるのを見てここに決めたわけじゃねえからな・・・ ソコントコ勘違いすんなよ」

 

ナズ  「フン」

 

てゐ  「来る前からここしかねえ って決めてたんだよ。お前どっか行けよ。」

 

ナズ  「やだね。私だってギャラリーするならここしかない って決めていたんだ。お前こそどっか行けよ」

 

てゐ  「くっ」

 

 

てゐやナズーリン達がいるのは 丘のようなアップダウンがあるストレートの手前 くの字型の左コーナーの入口あたりである。 

 

 

ナズ  「ま・・・ 素人はいかにもってポイントでギャラリーしたがるけどな・・・ アップダウンがあるS字コーナーとか直角コーナーとか・・・」

 

てゐ  「そ~そ。アンナトコじゃ勝負は決まんねえよ・・・ 勝負を仕掛けるとしたら、ここしかねえ。」

 

ナズ  「お前もそう読んだか・・・・ 流石と言っておこうか」

 

 

 

てゐ  「仕掛けるなら このポイントしかない・・・ ブレーキング勝負に必要なスピードの乗る直線。やたらタイトコーナーが多いこのコースの中で、ここの丘のアップダウンの時だけ自由にラインが選べる・・・」

 

ナズ  「図体のデカイランエボを、この先の狭い区間で追い抜くことは不可能だ。」

 

 

 

 

ナズ&てゐ 「「この丘の頂上で 頭取ってる方が勝ちだ!!」」

 

 

 

 

鈴仙  「(・・・あんたら絶対打ち合わせしてるだろ。)」

 

 

 

 

 

 

 

ゴール地点すぎのT字の交差点。早苗のスカイラインはあいてるスペースに停車した。

 

おもむろに携帯を取り出し、電話を掛ける早苗。

 

 

早苗 「もしもしぃ~。早苗です~。そろそろレースが始まりますよ~。」

 

?  「フッ。そうか。早苗もご苦労だな。」

 

早苗 「まったくですよぉ~。早苗は早く帰りたいですぅ~。このレース終わったらホントに帰らせてもらいますからねぇ~。」

 

?  「ハハハ。早苗はいい子だねえ。大丈夫。このレースが うまく いけば、戻ってきていいよ。」

 

早苗 「やった!ホント飽き飽きしてたんですよぉ~~。ここらのチーム華やかなんですけど、みんなジコチューで バカで ホント疲れるんですもの~。」

 

?  「フフフ。K県の走り屋はK県の走り屋どうし潰し合ってもらえばいいーーーー」

 

 

 

八坂 加奈子 「我々「圏外」の走り屋は K県の走り屋の栄光の影で いつも苦渋を強いられてきた。」

 

守屋 諏訪子 「N県の走り屋もようやくまとまって 協力してくれるってさ。今こそ反撃の時だよね。」

 

 

早苗 「早苗こわいですぅ~。ゲス神二人がなんか悪いコト企んでますぅ~。」

 

加奈子「ハハハ。早苗の演技力には負けるよ。ここまでやってくれるとはね。」

 

早苗 「フフ。ありがとうございます。あ~あ。ガソリン臭いのはもうたくさん。さてと、早苗は最後のお仕事をしないとですね~~。」

 

 

いったん電話を切り、かけなおす早苗。

 

早苗 「もしもし藍さまぁ~?コースチェック完了ですぅ~~。いつでもレース始めておっけーですよぉ~。」

 

 

 

 

 

屠自古 「それでは、準備はできましたかね?」

 

衣玖  「大丈夫ですよ。」

 

藍   「いつでもOKだ。早く始めよう。」

 

 

 

屠自古 「それでは  カウントォ 始めるぞ!! 5ォ! 4! 3! 2ぃ!  1・・・ 」

 

 

 「ンンバアアアアアン バガガガガガガ・・・・・」

 

  「ブガアアアアアン ブガアアアアン ブガアアアアン・・・」

 

 

屠自古 「Goォッ!!!」

 

  「ンバアアアアアアアアアアア!!ガアアアアアアアアアアア!!」

 

   「バガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 

 

 

全開で踏み込む両車。会心のスタートダッシュを決めるインテグラ。しかし、ランエボのフル加速には及ばない。 一歩 遅れをとるインテグラ。

 

モブ  「うおおっ!藍エボが前に出た!やっぱはえーよランエボは!」

 

モブ  「スタートで完全にランエボが離した。これ最後までちぎって終わりじゃないのか?」

 

モブ  「ああ、抜かれるなんて考えられない。このまま逃げ切りだろ。それ以外の終わり方なんて有るのか?」

 

 

ジェットコースターのように強烈に加速しながら坂を下り始める二台。 緩やかな下り右コーナー。インテグラを離すランエボ。

 

布戸  「のう、屠自古。あのランエボの大きな車体。あの加速。たとえ仮にアレが単なる直線番長で、コーナーで追いつけても 我には追い抜きはとても難しいと見える。このまま終わっちまうんじゃないのか?」

 

屠自古 「そんなことは衣玖も計算済みだろう。このまま離されたんじゃあ余りに策が無さ過ぎる・・・。」

 

 

 

目を細める屠自古。屠自古はバトル前の 衣玖との会話を思い出していた。

 

 

 

 

衣玖  「いや~。今夜は月がキレイですね~~。」

 

 

天子  「・・・それ、言う人選んだほうがいいわよ? 人によっちゃ 「アイラブゆー」の意味だと受け取るらしいから。」

 

太子  「夏目漱石がそう意訳したとかなんとか。」

 

 

衣玖が見上げた湖上の月は この日 満月であった。

 

 

衣玖  「まあでも、私は月を見るのが好きなんですよ。純黒の夜に 曇りなく輝く月を見上げると心が洗われます。それに私は 月が いつも変わらず同じ面を月こそが コーナーを理想的に曲がるヒントだと考えてますから。」

 

屠自古 「・・・・・。」

 

天子  「自分の考えに自信があるのはいいことだけど 衣玖、そんな悠長なことは言ってられないわよ?」

 

衣玖の耳元で囁くように 自分の意見を述べる天子。

 

天子  「このコースは短いけど 後半にあるトンネル内のストレートは長い。特に最終のトンネルのロングストレート。馬力の差は歴然。いくらテクニカルセクションで前に出れたとしても、そこで抜かれたら負けよ?」

 

衣玖  「そうですねえ。その前のテクニカルセクションで 十分マージン作っておく必要があります。」

 

 

天子  「・・・衣玖の計算だと 最終のトンネルのストレートまでに 相手との間に作らないといけないマージンは?」

 

 

衣玖  「 ・・・そうですね  約 30m それ以上ですかね。」

 

 

 

 

 

 

屠自古 「(・・・スラッと30mなんて言うけど、車体にして5,6台分 それじゃあテクニカルセクションで姿見えなくなるまでチギらないとダメじゃねーか。 できるのかそこまで?)」

 

 

 

 

 

 

下りきった先にあるタイトな左コーナー。ランエボはブレーキングドリフトで侵入し、ほぼゼロカウンターで立ち上がる。

 

  「ギャガガガガガ」 「バアアアアアアアアアア!!!」

 

 

モブ  「おおおおお!のっけから4輪ドリフト!」

 

モブ  「まるで前がみえねえブラインド左コーナーなのに、見せつけてくれるぜ!」

 

モブ  「そこに痺れる憧れるゥ!!」

 

 

 

衣玖  「ほー。やりますねえ。ドリフトですかあ。」

 

のんきにその後ろ姿を眺める衣玖。マージンはあるが、ぐんぐんとランエボのリアへと近づいていく。

 

衣玖  「こんなコーナー、そんなことしなくても速くクリアできるんですけどね。」

 

コーナーへ突っ込んでいくインテグラ。

 

モブ  「 え 」

 

モブ  「お、おい、どこでブレーキふむんだあのインテ!?」

 

コーナーのアールが始まる直前、インテのブレーキランプが一瞬だけチカッと点灯する。

 

 

  「くんっ」 「キキキキキ」「ガアアアアアア」

 

 

 

モブ  「なっ、何だ今のコーナリングは!! 入り口でカクンって、枝が折れるように向きが変わった!?」

 

モブ  「ああ、その向きのまま気づいたら次のストレートに居やがったぞ!! コーナリング速度が全く落ちなかった!!」

 

 

  「ンバアアアアァガアアアアアアアアアア!!」

 

 

左コーナーを曲がった先はトンネルのストレート。トンネル内に 丸目インテのVTECサウンドが木霊する。

 

 

藍   「!! なっ、すぐ後ろにインテが!!」

 

 

 

 

 

 

 

鈴仙  「ねえ、てゐ?」

 

てゐ  「ん?」

 

鈴仙  「どっちが勝つと思う?このレース。」

 

てゐ  「んなもん、うまい方が勝つだろ。」

 

鈴仙  「そうじゃなくて。」

 

ナズ  「てゐだったら何か分かるんじゃないか?四駆とFFを同時に乗ってるんだ。FFの乗り方だって凡人じゃ届かない領域にいる・・・それは私が保証するよ。その上で聞く。」

 

てゐの方に向き直るナズ。

 

ナズ  「インテグラに 衣玖に勝ち目はあるか?」

 

てゐ  「・・・そう言われてもなあ。FFの運転だって一から十まで分かってるわけじゃないし 衣玖さんは多分私よりうまいだろうしなあ。四駆のほうはほぼ初心者だし。」

 

鈴仙  「そういうけど、GC8の方が速く走れるんでしょ?」

 

てゐ  「それは多分私だからというか、比較対象がおかしいというか。」

 

ナズ  「・・・もし、てゐがあのインテの性能をすべて出し切り、てゐの操るランエボに勝負を挑んだとしたらどうだ。」

 

てゐ  「う~ん、自信ないなあ・・・このコースだし。」

 

鈴仙  「やっぱ、インテグラじゃランエボに敵わないか・・・」

 

てゐ  「あ、そうじゃなくて。まだ自分が四駆に慣れきってないからそう思うんだろうけど。」

 

鈴仙  「 え 」

 

ナズ  「・・・・・・・」

 

 

てゐ  「正直、逃げ切れる自信はないなあ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

  「バガアアアアアアアアアアアアアア!!」

 

 

トンネルの先に 再び左タイトコーナー。ランエボはその圧倒的な馬力でストレート後半でこそ差をつけるが、ブレーキングで丸目インテに追いつかれてしまう。

 

衣玖  「ここは4速からのフルブレーキ。軽いインテの方が有利なんです。草で見えにくいですが、この先は逆バンクが付いてますから、アングルを少し戻し目に進入しないと。」

 

モブ  「うおおおお!?、速えーコーナリング!! 何だ、あのインテ!? ブレーキ踏んだか!?」

 

 

やや外へと膨らみかけるランエボに対し きっちりIN側を攻めるインテ。その先のトンネルのストレート、立ち上がり一瞬だけインテが差をつめるが、ランエボはそれを無理やり馬力で引き離す。

 

 

藍   「クッ。なかなか離れない!! というより、差が詰まってる? 直線が短かすぎるのか?」

 

衣玖  「あのランエボ。ターボをうまく使いきれてない。タービンってのは、ブーストが正圧になるまでは単なる吸気抵抗に過ぎない・・・。 ノンターボの方が、慣性でたまった吸気をすぐに立ち上がりで使用できる!パワーでは劣っても、立ち上がりの素早さは、こちらが上です!」

 

 

次のS字コーナー。出口の右コーナーで立ち上がり苦しそうなランエボ。間髪いれず、丸目インテがそのケツに喰らいつく。

 

 

  「 キア キア キア キャガガガガガ 」

 

   「 ファガガガガガガガガ 」

 

     「 ンバアアアアアアアアアアアアアアアア!! 」

 

       

 

衣玖  「よしっ、追いついた。これでスリップ圏内。捕まえましたよ。」

 

 

 

 

 

藍   「立ち上がりで追いつかれてる・・・・!? なぜだ!?こっちの方がトラクションもパワーも上なのに・・・ いや。」

 

ハンドルを握る手に力を入れなおす藍。

 

藍   「まだ、この先にはストレートがいくつかある!車重で負ける相手にはパワーで勝負!頑張って引き離す!それだけだ!」

 

 

S字を抜けると 長めのストレート。アクセル全開でパワーバンドに入るランエボ。インテとの差を開ける。

 

藍   「ふっ、少し離れた。」

 

シフトアップの為、シフトノブを握る藍。一方で、高回転でパワーバンドをまだ外さないインテ。

 

衣久  「まだです、まだ!」

 

藍がシフトアップした瞬間、一気に差をつめるインテグラ。

 

藍   「!!」

 

 

 

モブ  「うわーっ!インテが差を詰めてきた!ストレートなのに!」

 

モブ  「リアバンパーにぶつかるかと思ったぜ!どうなってんだ!?」

 

モブ  「たぶんホンダお手製の高回転エンジンの特徴を使ったんだ!シフトポイントが遅い分 相手のシフトアップした瞬間に 差を詰められる!」

 

縦に並び、くの字型の左コーナーを抜けていく2台。その先に再びストレート。

 

 

  「バガアアアアアアアアアアアアアア!!」

 

   「ンバアアアアアアアアアアアアアア!!」

 

 

 

鈴仙  「見えたっ!」

 

寅丸  「ランエボが前だっ!」

 

ナズ  「インテが真後ろについてる。てゐの言う通りだな。」

 

てゐ  「だけど・・・この上りだけはどうしようもない。差が開く。この先で差は詰められるだろうけど、抜かせなきゃ、トンネル内のストレートで離されて終わりだ。」

 

 

藍   「クッ・・・ だがこのストレートの次、左コーナーを曲がった先は丘への登りだ!見てろよ、癪だが、ランエボの底力で勝負してやる!」

 

衣玖  「ここまでの走り、敬意をこめて褒めてあげましょう。正直、ここまでついていくのクソ大変でしたからね。」

 

衣玖が柔らかな笑みを浮かべる。

 

 

 

衣玖  「 でも、ここで終わりです。 」

 

 

 

 

鈴仙たちが陣取るストレートを抜け、丘への上りコーナーへと入るランエボ。

曲がりながらランエボのリアタイヤに荷重が乗りきる。

 

藍   「貴様が曲げ方で私に追いつけるのは3速まで。ランエボの4速フル加速に追いつけるかな!?」

 

4速へとシフトを叩き込む藍。

再びターボラグを利用し、3速全開でピッタリとインテがついたその瞬間。

 

 

 

 「 キュ ガッ 」 

 

 

藍   「  え   」

 

 

    「キュ キュガガガガガガ!」

 

ランエボのリアタイヤが突如トラクションを失ったのだ。ハーフスピン状態になるリアタイヤ。ランエボはコントロールを失い、アウトへ膨らんでいく。

一方で まったく体制を崩さず INぎりぎりのラインを攻めていくインテグラ。

 

 

 

 

てゐ  「ランエボが外に膨らんでいく!?マジかよ!?」

 

ナズ  「嘘だろ!? INから・・・インテが前にでるぞ!!」

 

鈴仙  「(おまいら・・・)」

 

 

藍   「うううくううううっ!!」

 

必死にランエボを立て直す藍。その横をすり抜けていくインテグラ。楽々とパスする。

 

藍   「な、なにが起きたんだ!?やられた!?何を!?」

 

 

  「ンバアアアアアアアアアアア!!」

 

 

インテグラリードで丘の頂上を超えていく二台。

 

 

 

寅丸  「今の・・・ランエボの突っ込みすぎじゃないですよね? インテは同じスピートで突っ込んだのに挙動が乱れなかった。 四駆の方がむしろ立ち上がりは安定するはずなのに。」

 

てゐ  「空力、だな。」

 

鈴仙  「 え 」

 

ナズ  「スリップストリームのもう一つの効果だよ。普通、車の後ろ側の空気の流れってのは、地面向きに吹き込んでいくんだ。 それが結果的にリアタイヤを押さえつける力にもなる。車高が高くなるセダンなら尚更ね。そこに、一台ギリギリで後ろからくっついたら どうなると思う?」

 

寅丸  「え、えっと・・・下に流れる空気がなくなる?」

 

鈴仙  「そして リアに掛かる力が抜ける・・・」

 

ナズ  「そう。限界まで回転するタイヤを押さえつける力が、一瞬だけ抜けるんだ。ストレートならいいが、コーナーに差し掛かった瞬間、あれをやられるとリアタイヤは一瞬押さえを失い、横向きの力を支えられなくなり、スリップを始める。」

 

てゐ  「サーキットとかだとよくあること。だけどな。理論上ならわかるけど、峠でやるとなると・・・」

 

ナズ  「それだけ衣玖の腕と計算が高かったってことだろう。 多分、タイミングも、仕掛ける位置も相当シビアだったはずだ。

 

ランエボが全開で回すカーブで、インテが追いつけるコーナー。多分 ここが、衣玖にとって仕掛けられる唯一のポイントだったんじゃないかな・・・。」

 

 

 

 

 

 

衣玖  「さてと、これからわざわざ30メートルは離さなくてはいけませんねぇ。しっかり見ててくださいよ。四駆でも私のFFの走りを真似すれば、少しは速く走れるかもですね。最も、理解できればですが。」

 

3速全開。 側溝にタイヤを落とし、ゆるい左コーナーに入って行くインテ。

 

藍   「馬鹿な!?あれは溝落としか!?いや、秋名と違ってあんな浅い側溝、引っかかったりしない!意味ないはずだ!」

 

衣玖  「鬼のように荷重移動のやり方を求めていれば、この溝落としの意味は分かるはず!少しINに荷重を移せるだけで十分!」

 

 

側溝を使い驚異的なコーナリグ速度を見せるインテ。反射的に同じラインを取る藍。

 

藍   「コーナリングスピードで負ける!重量差が、ここまで響くなんて!」

 

衣玖  「さて、次はいよいよこのコース唯一の右高速コーナー!」

 

「チカッ」

 

一瞬インテのブレーキランプが点灯する。

 

「カクン、ガアアアアアアアアアアアアア!!」

 

藍   「何だ!?今インテの向きが・・・」

 

弱アンダーで全開のインテ。

 

衣久  「次は壁に向かって、ドンツキ直角の右。ここが一番の勝負所です!!」

 

モブ  「お、オイ!? インテのブレーキ壊れたかー!? 刺さるぞ!!」

 

  「チカッ」   「グッグッグッ」

 

藍   「バ、馬鹿な!!」

 

フロントタイヤをハーフロックさせながら突っ込む衣久。

 

  「ギュ キ キ キ 」

  

 

衣玖  「フロントタイヤが仕事をしきったこの瞬間。ここでブレーキを抜けば、余った力をを好きなように使える!」

 

  「カックーーン」

   「キュキキキキキキ」

    「ンバアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 

 

モブ  「オイ!?ま、曲がったぞ!! 」

 

モブ  「な、なんだあの曲がり方!!FFって、あんな直角に曲がるものなのか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

布戸  「なあ、太子殿。」

 

太子  「ん?」

 

布戸  「衣玖殿がさっき言ってた、月がヒント って一体何の話なんじゃ?」

 

屠自古 「ああ、衣玖が得意な、コーナーでの物理法則の話か。」

 

布戸  「なんじゃそら?」

 

太子  「端的にいうと、月は地球の周りを回ってるけど、月は常に地球に同じ面を見せている。そんな話ですよ。」

 

布戸  「???」

 

屠自古 「あーーこれ説明すると、結構長くなるんだよな。うまく言えるかな」

 

太子  「まず、地球と月を平面的にとらえて下さい。月は地球の周りを、こう、円を描いて回っています。ここで、もし月自体が回転してないとしたら、同じ面を見せながら回っているということはありえません。実際には月は自転し、同じ面を見せながら地球の周りを回っています。」

 

布戸  「うむ。月自体が回転してて、そのタイミングがこの円とうまく合うから常に同じ面を向けられるんじゃな。それがどうしたのじゃ?」

 

太子  「これをコーナリングでやろうというのが 衣玖の考え方なんですよ。」

 

布戸  「・・・・・」

 

太子  「似てると思いませんか? 車も、基本 コーナーを曲がる時、コーナー円の中心へ向けて同じ面をむけて曲がらなくてはならない。私たちは普段気にしてないだけで、ハンドルを切って曲がり角を曲がる時、車を相当回転させてる ということなんですよ。」

 

布戸  「・・・だからなんじゃというんだ?結局ハンドルをコーナーで切る ということには変わりないじゃろ?」

 

太子  「それが、結構重要なんですよ。特にFFや四駆だとね。」

 

 

 

 

 

インテに続き 直角コーナーへと侵入するランエボ。必死でインテの後を追おうとするが 迫りくる岩壁に威圧され ツッコミが甘くなってしまう。

 

藍   「ううっ 駄目だ! 離される!FFって・・・あんな・・・」

 

 

?   「う~ん、なんて言えばいいのかな、横向きの力を作るっていうのかな。FF、っていうか前輪が回る車なら、前輪を切った状態で うまくアクセルで力を加えて、横向きへ蹴り込む力を作ることができる。」

 

藍   「 !? 」

 

 

続くS字コーナーを突破していく丸目インテ。追うランエボ。差が広がっていく。

 

 

?   「その為には 前輪に適度に荷重が載ってないといけないんだよね。フルブレーキしてるような状態じゃ、載りすぎてて前方向へ滑っちゃう。加速してる状態じゃまったく載ってないしね。」

 

 

岸沿いの緩やかな左コーナーを抜けた先、少しのストレート。なんとかまだインテは見える。ストレートで間は狭まるが、追いつけるものではない。

 

藍の目の前で またインテがありえないスピードで コーナーへと突っ込んでいく。

 

 

?   「ストレートからコーナーに入る地点、ブレーキちょっと入れて、放してふっと 何かが 自由になった瞬間、舵角とアクセルを入れてあげれば、」

 

 

次のコーナーへとつっこんでいくランエボ。右コーナー。橋上のコーナーの欄干へと ランエボが突っ込んでいく。

 

 

?  「車は面白いように曲がる。」

 

 

藍  「っっちっっくしょおおおおおお!!!」

 

 

インテと同じように オーバースピード気味で右コーナーへ突っ込むランエボ。体感したことない速度でコーナーへ突っ込む藍。

 

 

藍  「フッ くう くう!!」

 

 藍の顔を走る汗。ブレーキを一瞬入れ、放す。その時、感じた、一瞬。

 

 

藍  「あああああああ!!」

 

  「キアアアアアアアアアア」

 

    「ガアアアアアアアアアアアアア!!」

 

 

 藍は舵角を切り、アクセルを入れた。 そのまま全開で立ち上がり、立ち上がりでスライドを収束させる。

 

藍  「!? 曲がれた!?」

 

すぐに迫る 次のトンネル手前の右コーナー。僅かなストレートで すぐに藍エボの速度は跳ね上がる。

 

藍  「 うっ くっ 」 

 

 

  「キャキャキャキャキャキャ」

 

   「ボガアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 

 

藍  「うっ なんだ この曲がり方・・・ でも曲がれてる!」

 

なんとか同じようにランエボを曲げて 右コーナーを抜けトンネルへ突入。インテのテールライトを確認する。

 

その車間は 車 3、4台分。

 

 

藍  「まだだ・・・・まだ追いつける!!」

 

 

 

 

 

 

ルーフミラーに ランエボのライトが写ったのを確認する衣玖。

 

 

衣玖  「フッ さすが 想定よりも差を詰めてきましたか・・・ うん!?」

 

 

前方に目線を戻した衣玖は 道路上の異常に気が付いた。

ストレートのトンネルの先は 左向きの直角コーナー。その先にさらに長いストレートのトンネルがある。

 

その直角コーナーの入口 イン側に 路面上に ドス黒い 水たまりのようなものが見えたのだ。

 

衣玖  「(・・・いや、あんなところに水は溜まらないはずだ! まさかあれは!)」

 

 

  

 

反射的に水たまりのようなものを避けるラインをとる衣玖。インテグラは状態を崩し、大回りしながら直角コーナーのアウト側を抜けていく。

 

 

   「ギュカカカカ ガアアアアアアアア!!」

 

 

衣玖  「(最後コースチェックをしたのは・・・・藍の仲間か!! 藍め! そこまでして勝ちにくるか!  ならば最後のストレートも全力でいかないと負けるか!! 行くぞ!!)」

 

インテグラのアクセルを全開まで踏む衣玖。

 

 

  「ンバアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 

 

しかし、衣玖の思考はそこで止まらなかった。

 

衣玖  「(だけどおかしい・・・・ オイルを撒くならば、そしてそれが藍の指示で  藍が知ってるのなら、コーナーの入口ではなく、死角になる出口の方が 罠として有効なはず・・・・)」

 

 

 

 

藍   「 なんか知らんがアウトに膨らんでラインを崩したな!! 今だ!! イン側全開で攻めて差をつめてやる!! 」

 

 

衣玖  「 これは私への罠じゃない!? まさか・・・ やめろ!!やめてくれ!!!! 」

 

 

 

 

衣玖が気付いてルーフミラーに目を移した時には、すべてが遅かった。

インテグラの全開加速で小さくなっていくオレンジ色のランエボは、道路に撒かれたオイルを踏み、コントロールを失い、横向きになると、フロントをトンネルの壁に叩きつけて、一回転して止まったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

橙  「藍様・・・・藍様!!」

 

橙がRX-8を止め、藍のランエボのそばへと走り寄る。座席でうなだれている藍。表情は見えない。

 

橙  「藍様!しっかりしてください!」

 

藍  「橙か・・・・早苗は、どうした?」

 

橙  「え・・・わかりません。それよりお怪我は!?」

 

藍  「なんともない。車は どうだ?」

 

橙  「・・・おそらく、前のバンパーと、インタークーラーまわりが潰れただけです。今、助けをーーひっ!?」

 

  藍が 不意に橙の腕を掴んだ。

 

藍  「・・・い・・・・ わかった。やっと見つけた。そうだったのか。みつけた。私のエモノ・・・!!」

 

橙  「 え 」

 

藍  「ふふふ。ふはは。フハハハ。フハハハハハハ!」

 

橙  「ら・・・藍様?」

 

藍  「アハハハハハ!!アーッハッハッハッハッハ!!!」

 

 

藍の高笑いは、トンネル内で木霊し、いつまでも響いていた。

 

 

 

 

 

 

 

この戦いの結果はすぐ広まり、、長江衣玖ら猿岸林道のチームの強さは万全だと思われた。しかし、二週間後。猿岸林道のチームはG県から遠征してきたチームにあっけなく敗れてしまう。情報は瞬く間に広がり、名立たるK県のチームはより一層このチームを警戒することになる。

 

黄色のFDのヒルクライムエース、霧雨魔理沙。

赤い86トレノのダウンヒラー、博麗霊夢。

彼女らの遠征の牙は、ついにK県に侵攻を開始したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

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ナズ 「受け継がれる意思 時代のうねり 人の夢 これらは止めることのできないものだ・・・ 走り屋が速さの答えを求める限り、それらは決して留まることはない!!」

 

鈴仙 「次回「 BREAKER 」」

 

てゐ 「私の人生か? んなもん峠の果てに捨ててきた・・・ 探せ!走りのすべてをそこに置いてきた!!」

 

 

 

 

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