今回はサブタイ通り対策会議(?)です。
それではお楽しみ下さい。
酎たちや乱童・朱雀のことを聞いて(主に酎たちのせいで)取り乱していた俺は、ぼたんや美神たちの必死の説得(?)によって漸く落ち着いた。
「……スマン、取り乱した。」
「まったく、櫂斗は蔵馬との修行時代のことになると、情緒不安定になるのはなんとかするさね。」
「私たちには、その蔵馬って人がどんな修行を課したか知らないけど、櫂斗くんがここまで取り乱すなんて、よっぽどヒドい修行だったのね…」
「櫂斗くん~大丈夫よ~!ここにはもう~怖いことは~ないからね~?」
ぼたん…そういうことは蔵馬師匠との修行を経験してから言ってくれ。
美神…ヒドいなんてものじゃないからな。
冥子…もう大丈夫だから、頭を撫でようとするな。
「…ゴホン…それで、乱童や朱雀それから酎たち以外にこっちに転移されたヤツは居ないんだな?」
「その筈だよ。…ただ、よっぽど人里離れた場所に居て、目撃者が居なかった場合はその限りじゃないけどね。」
「その場合はどうしようもないわね。…ぼたんさんって言ったかしら?少し聞きたいことがあるんだけど、いいかしら?」
「ぼたんで良いよ。なんだい?」
「わかったわ。じゃあぼたん、さっきの話からすると戸愚呂以外にあと2人凶悪妖怪が、私たちの世界に来るらしいけど、ソイツらが来る時期はわかる?」
「うーん…正確に来る時期はわからないけど、乱童も朱雀も結構妖気が大きいから、ソイツらが来たらすぐわかると思うよ。」
「それに酎たちも蔵馬師匠に鍛えられたから、妖気は並の妖怪より強いからな、来たらすぐわかるな。…まあ来たら来たで、厄介事を起こすだろうがな。」
「か、櫂斗くん~!?」
アイツ等が来たらすぐわかると思うが、酎たちはな…絶対めんどくさいことになるに決まってる!
「あはは…ま、まあともかく、正確な時期はわからないけど、最低でも一年以内には来ると思うよ。」
「そう…じゃあ次ね。
戸愚呂という妖怪は別にして、その乱童と朱雀っていう妖怪は私たちの世界の妖怪と比べるとどのくらいの強さかわかる?」
「うーん…あたしは今日この世界に来たばかりだから、こっちの妖怪の強さがわからないからねぇ…。ただ乱童も朱雀も剛鬼より強いのは確かだね。」
「…そういえば、コイツ…あっ、あった!」
俺はあることを思い出して、剛鬼の遺体を調べてみた。そうすると、俺が探していたソレが剛鬼の破れたズボンのポケットからでてきた。…やっぱり持ってやがったか。
「どうしたんだい、櫂斗?」
「ぼたん、俺からも質問だ。今霊界の宝物庫の警備体制はどうなってるんだ?」
「?…なんでそんなこと聞くんだい?」
「いいから、どうなってるんだ?」
「?…なんでそんなこと聞くかわからないけど、たしか盗難事件のあと、警備体制は見直されて強化をされた筈だよ。」
「…じゃあなんでコイツはコレを持ってたんだ?」
そう言って俺は剛鬼が持っていたソレを、ぼたんに見せる。
「そ、それは餓鬼玉じゃないかい!?なんでそれがここに!?」
そう、俺がぼたんに見せたのは、今回の事件の発端になった原因の餓鬼玉だ。
「何故コイツがコレを持っていたのかは、今となってはわからん。だが、今回の事件で使われたのは確かなんだが…その効果がランクダウンしていたんだ。おかげで死人が出なかったのは幸いだったがな。」
「いったいどうなってるんだい…あたしが知る限り、霊界の宝物庫が破られたなんてのは、コイツ等が事件を起こした後には聞いたことはないよ。」
どうやら本当に知らなかったらしいな。
俺はその様子を見ながら少し黙考し、結論が出るとぼたんに頼み事をした。
「…ぼたん、このあと霊界に戻って確認してきてくれ。それから出来れば蔵馬師匠にも相談してきてくれ。もしかしたらこの事件はただの強制転移された妖怪を捕縛するだけじゃ終わらないだろうからな。」
「い、いいけど櫂斗はどうするんだい?」
「俺はこっちの父さんたちに頼んで、もう少し修行するよ。このままじゃ生き残ることも出来そうもないからな。
…それから、美神たちに頼みがある。」
「「何かしら/なぁに~?」」
「美神たちにはこのことを、信頼出来る人やGS協会の上層部に話しておいてほしいんだ。」
「それぐらいだったら、冥華おば様を通じて連絡すれば、GS全体に通じると思うけど、どうして?」
「乱童がいるからだ。乱童は向こうの世界で、有名な霊能者を襲ってはその人の奥義とかを盗むって、さっき言ったよな?ただ盗むだけならともかく、盗んだ技や奥義をその人を的にして実験するんだ。」
「!?それって、まさか!?」
「ああ、盗まれた人は確実に死ぬな。だから信頼出来る人だけじゃなくて、実力者に特に注意喚起を呼びかけてほしいんだ。頼めるか?」
「…ちょっと待っとくれ!?それなら、乱童だけの警戒を促すより、朱雀もお願いした方が良いと思うよ。」
「どうしてだ?」
「これはあたしの予想なんだがね、剛鬼がこの餓鬼玉を持っていたってことはだよ。もしかしたら朱雀も虫笛を持っているかもしれないんだよ。」
「!?…ちょっと待て!?朱雀の虫笛は、幽助が朱雀との戦闘で破壊したって聞いたぞ!?」
「それがねぇ…朱雀たちを倒したあと、二度と悪用されないように回収したんだよ。それでジョルジュがその回収された虫笛の破片を見て、接着剤やらなんやら使って、勝手に復元させちまったのさ。」
「じ、ジョルジュがか…!?」
「そうなんだよ…で、それを見つけたコエンマ様に大目玉を食らってね、とりあえずジョルジュから復元された虫笛を取り上げて、宝物庫に保管したんだよ。だからもしかしたらって、思ってね。」
ううむ、まさかジョルジュが虫笛を復元させるとはな…
「か、櫂斗くん?なんかわからないけど、その虫笛ってなんなの?スゴくイヤな予感がするんだけど?」
「あー…あのな、朱雀ってヤツは、魔界に住んでいたヤツでな。幽助…さっき言ってた当時の霊界探偵が、剛鬼たちの事件を解決したあとに起こした事件の主犯妖怪なんだ。ヤツは魔界と人間界の間にあった結界を解けって、無理難題を霊界にふっかけてな。その脅しのために魔界の虫妖を人間界に大量に解き放ったんだ。虫妖は人間に取り付くとその人間に破壊衝動を促す厄介な虫で、その虫妖を操るために使っていたのが虫笛ってわけだ。」
「…」
「…(泣)」
「…ま、まあこれはあたしの予想だから、確実に朱雀が虫笛を持ってるわけじゃあないからね」
「…だな。…ただ、その可能性がないわけじゃないからな。…わかった、ぼたんの予想が外れるかもしれないけど、一応そのことも注意するように言っといてくれ。」
「わ、わかったわとりあえず、このあと冥子の家に行って冥華おば様に相談してみるわ。冥子、おば様は何時頃戻るって言ってたの?…冥子?」
「えぐっ…む、虫…「虫?」…虫はいやぁ~!?」
「「「!!!?」」」
ヤバッ!冥子は人一倍の怖がりだったの忘れてた!!
「!?め、冥子ちゃんから凄い霊力が!?」
「お、落ち着け冥子!?」
「そ、そうよ!ここには虫なんか居ないわよ!?」
「虫は…虫だけはイヤなの~!!」
ヤバい!このままじゃプッツンしちまうっ!?
仕方ない!
「ごめん!」
トスッ!
「うぐっ…!?」
クタァ…
「あ、危なかった!?」
「…櫂斗くんナイスよ!」
「い、いったい冥子ちゃんは、どうしたんだい?」
「冥子はね、人一倍怖がりなの。そのくせ式神を12体も持っているから、恐怖が一定値を越えるとプッツンするのよ。」
「で、プッツンすると冥子の式神たちは暴走して、手が着けられなくなるんだ。さっきのはプッツン寸前だったから、仕方なく気絶させたんだ。」
「な、なるほどねぇ」
ホントあと少し遅かったら、どうなっていたことやら
俺は気絶した冥子を、部屋の隅の綺麗な場所に寝かせながら、美神と一緒にぼたんに説明してやったのだった。
<続く>
乱童や朱雀の危険性を知った美神さんたちですが、危うく冥子ちゃんがプッツンするところで、今回は終了しました。
虫笛のことですが、本文のように原作でジョルジュが復元させたかどうかわかりませんが、この作品ではこのようにしました。
果たして本当に虫笛は朱雀が持っているのか?
そして、GS全体に注意喚起することが出来るのか?
それは次回以降のお楽しみにして下さい。
それではまた次回もよろしくお願いします!
感想・コメントもよろしくね(笑)