あれから俺はコエンマや閻魔さんに最後の挨拶をし、ヒャクメと一緒にGS世界の天界に来た。
何故天界なのかというとあの世からGS世界に繋がる異界門(ゲート)が、天界か魔界にしか繋がらなかったらしく、魔界だと俺が霊体だから魔界の瘴気に耐えられないから消去法でこっちにした。
「それでこれからどうすんの?」
『これから櫂斗さんには私たちの最高指導者様とその側近の方に会ってもらうのね。心の準備は良いのね?』
「(…最高指導者ってキーやんのことだよな?じゃあその側近ってブッちゃんとかか?まあ着けばわかるか…)わかった、案内してくれ。」
俺はそんなことを考えながらヒャクメに最高指導者のところに案内してもらったそこには、[会議室]と扉の上に書かれた部屋だった。
『…ここなのね。…これから最高指導者様たちに会うわけだけど、くれぐれも粗相のないようにお願いなのね。』
「おう!」
『…なんか不安なのね。…こほん、それじゃあ入るのね。…(コンコンコンッ)…調査官のヒャクメなのね。件の転生者を案内してきましたのね。』
『…お入りなさい。』
『…失礼しますなのね。』
「…失礼しま~す。」
ヒャクメが入室許可をもらって入室したので、俺も続いて室内に入った。中に入ると待っていたのは…
『よく来てくれました。私が天界の最高指導者をしています、キーやんです。』
『おう、よう来た!ワイが魔界の最高指導者のサっちゃんや!!よろしゅうな!!』
「(なんで神魔両方の最高指導者が!?あと、他の人達は誰だ!?)あ…ゆ、結理櫂斗っす…」
キーやんだけではなく、何故か魔界最高指導者のサっちゃんまでいた。
更にはその2人たけではなく、室内には20代ぐらいの男性とおんなじぐらいの女性、おそらくブッちゃんと思われる男性の計5人がいた。
『わしはブッちゃんじゃ。それからこっちにいるのは…』
『黄泉の管理人のイザナミよ。気軽にナミちゃんって呼んでね(笑)』
『私はイザナギだ。私もナギで良いぞ。』
イザナギとイザナミ!?
日本書紀や古事記の創世神じゃねぇか!?なんでそんな神が!?
『おお、驚いとる驚いとる(笑)なんでブッちゃんだけじゃなく、ワイやナギっちやナミちゃんまで居るのかっちゅうとな?』
『今回の騒動は人界だけの問題ではなく、魔界や黄泉にも影響があったためじゃ。』
『そうなの。黄泉でも死者が活発になって、わたしの仕事が増えてしまったのよ。』
『それを相談された私は、直ぐに調べてみたら異世界からの干渉で虚空禄に歪みが出てしまい、魔力・霊力・神力等の精神エネルギーに異常が出てしまい、天界・黄泉・魔界に住む者たちに影響して暴走したことがわかったんだ。』
『ワイ等もなんとか暴走したモン等を抑えることが出来たと思うたから、こうして情報を共有する為にみんなで話しとるっちゅう訳や。』
『その中で櫂斗さん、あなたが一番の被害者でしたがね。』
…いろいろ説明されたが結局は戸愚呂のせいでいろんな人(亡者・魔族・神族)の運命が狂ってしまったようだな。
『ところで今回の騒動を起こした犯人についてだが、何か知っとるかの?』
「俺も又聞きなので、何故こんな事をしたのかは知らんッスが、犯人はわかってるッス。…ソイツは…」
ブッちゃんから今回の犯人のことを聞かれたので、俺はコエンマに聞いたことを話した。
「……ってことで、犯人は戸愚呂とよばれる人間から妖怪になったヤツッス。」
『こちらが向こうで預かった妖怪の資料なのね。』
そう言いながらヒャクメがコエンマとの別れ際に渡された資料らしきものを、トランクから出して会議室の面々に渡した。
『……なるほど。どうやら此方の世界の除霊師たちでは、荷が克ちすぎるかもしれないから櫂斗を鍛えたわけじゃな。』
『たしかに、この資料どおりの者が相手ではただの除霊師では歯が立たないだろうな。』
『身体の武器・防具への変化、重要臓器の身体内移動、そして高い再生力…こんなヤツどうやって倒せって言うのよ!?』
『おまけにこの資料と櫂斗さんに聞いたこの戸愚呂という者の性格は残虐で冷酷非道、さらに向こうのマッドサイエンティストの頭脳を手に入れたかもしれないと…普通の人間にも影響が出そうですね。』
『それどころか、もしコイツがテロリストどもと手を組んだらどないなるかわからんわぁ……。』
…とまあ、ヒャクメが渡した資料と俺が話した戸愚呂のことを聞いたキーやんたちの反応はこんな感じだった。
『……さて、今回の犯人である戸愚呂については、櫂斗さんに一任しますが、我々も協力せねばここまでやってきたデタントがなくなってしまいます。』
『せやなぁキーやんの言うとおり、ワイ等が苦労してあともう少しっちゅうところまでこぎつけたんや。こんなところで全てパーにされたらたまったもんやないで。せやから櫂っち、ワイ等は人界においそれと干渉は出来んが、ソイツに関することがわかったらすぐに知らせたるわ。』
『儂等の出来ることはこれぐらいしかないことを許してほしいのぅ。』
「いえ、コエンマにも言いましたが、俺は消滅の危機を救ってもらった恩があるから、協力していただけるのならなんでも構わないッスよ。」
キーやんたちの協力があれば、戸愚呂の捜索も楽になるしな。
『……それから、櫂斗の転生先についてだが…櫂斗の霊力が思ったより強く、このまま人界に転生させると霊体と肉体にズレが出来、今の霊能力を十全に使うことが出来なくなるだろう。』
『それどころかそのズレを狙って悪霊が櫂斗くんの肉体を狙われるかもしれないの。そんなことになれば戸愚呂を捕らえるどころか、日常生活にも影響が出ちゃうわ。』
『そこで儂等は、お前さんを過去のしかるべき地に転生させ、そのズレがなくなるまで生活させようと思うとる。』
「!?…い、良いんスか?いくら今回のことがあるためとはいえ、神魔のTOPが時間逆行なんてこと勧めて!?」
本来時間逆行は歴史改変に繋がるから、やってはいけないことだ。原作でも美神の母親で時間渡航者でもある美神美智恵も、出来るだけ歴史改変にならないようにしていたぐらい慎重に使用していたし、時間移動出来ないようにキーやんたちがしていた筈だ。
それをキーやんたちは自ら破るって…。
『かめへんかめへん、櫂っちにはちと退屈させることになるが、戸愚呂がこっちに転移してくるまでに櫂っちの肉体と霊体のズレを治さなアカン。でないとナンも出来へんで?』『それに今回のことで既に何人かの神・魔族に裏切り者が出ています。もし櫂斗さんのことがその者たちの耳に入ったら、肉体と霊体のズレというハンデがある櫂斗さんが危険になるので、それの対処のためという側面もあるのです。』
『まあ心配いらないわよ。その場所は然るべき時までわたしたちしかわからないように結界を張るから、もしソイツ等が時間移動して来てもわからないからね。』
『それに私たちが護衛につくからな。』
「……えっ?イザナギさまとイザナミさまが!?」
『ナミちゃんで良いって(笑)…それともママの方が良いかしら?』
ママ!?
『おいおい、まだ生まれてもないんだからそれは早いだろ?』
『あら、アナタはもう1人子どもが欲しくないっていうの?そんな人はパパなんて呼ばれないわよ。』
パパ!?
『これこれ、話しについてこれず櫂斗が目を白黒させとるぞ。
…櫂斗よ、この2柱がお前さんの護衛につくが、さっきサッちゃんが言うたように、儂等は人界にはおいそれと降りることは出来ん。それにお前さんの肉体を用意せねば、何もなすことが出来んのじゃ。そこで創世神たるこの2柱にお前さんの肉体を創造してもらうから、この2柱が両親になるというのもまた事実じゃな。…そういう訳で新たな神を誕生させるという名目で人界に干渉する言い訳にしたんじゃよ。もちろん、ナギたちには人界にいる間は人間として生活するように最低限の力を残して、封印を受けてもらうがの。』
驚いている俺にブッちゃんが俺の転生先の肉体の説明してくれた…が、創世神が両親って!?
「じ、じゃあ俺は神族になるってことですか…?」
『正確にいうと神が創った人間ってことね。部類にすると神族と人間のハーフってところかしら?』
…は、ははは…両親が神さまで人間で、俺の肉体は人間と神族のハーフって…もうどうにでもしてくれ…。
「…う~ん…」
バタッ。
『キャアアッ、しっかりしてなのね、櫂斗さん!?』
後になって聞いたが、
俺はあまりの情報量の多さに気絶したらしい。
…まあ普通気絶するよな。
<続く>
なんか全然進んでないですね
今回はキーやん・サッちゃん・ブッちゃんだけではなく、
オリジナルとしてイザナギ・イザナミの創世神に出演してもらいました。
因みにこの夫婦は古事記や日本書記では色々あって仲違いしてますが、この小説内では夫婦仲はラブラブって程ではないですがそれなりに仲良しです。
今回のあとがきはいつもと違い、あとがきらしいものにしてみましたが、
如何だったでしょうか?
感想・コメントも随時受付中ですので、
よろしくお願いします。
では次回もお楽しみに。