今月は企画小説の方や他の小説の方を書いていたのもあって投稿間隔が空いてしまいました。
最後の方にお知らせがあるのでよろしくします!
チチチチッ チチチチッ
風祭邸の一室で、目覚ましの音がなる。部屋の中央にゆりかごと一緒に眠る男、風祭真は、目覚ましの音に気づき眠気で今にでも閉じそうな目を無理やりこじ開ける。
「もう、朝か…早いな。」
そう呟きながら、散らかった部屋を見渡す。
昨日の新の夜泣き(物理)によって部屋の内装はかなりひどい事になっていた。そのため、今日は朝の作業は中止して、大掃除をしなければならない。
(まずは、換気のため窓を開けなければ…)
そんなことを思いながら、真は、体を起こし頭を掻きながら窓の方に歩く。昨日の一件で少し立て付けの悪くなった窓をゆっくりと開けると、海岸線に登る朝日が部屋の中に入ってくる。
「よっと、昨日の夜変な風が吹いていたが、今日は快晴のようだな。」
窓の外には、雲ひとつないない青空が広がっていた。
少し経って、
真はガチャガチャと音を立てながら部屋中に散らばった家具を片付けていた。
「ふんっ!」と気合いを入れて、壁に突き刺さっていた箪笥の残骸を引き抜くと、部屋の壁が ギギギッ っと嫌な音を立てる。どうやら支柱が通っていたところに突き刺さっていたらしい…少し部屋が傾いた気がする。
(しっかしまぁ、派手にやったなぁコレは…)
引き抜いた残骸を部屋の外に出しながら、真は改めて息子の能力の凄さを感じていた。
新がサイコキネシス、つまり念動波を使ったのは何も今日が初めてではない。
新はこの能力を普段から使用しているのだ。
例えば。俺が作業に忙しく新と遊んでやれない時、新はこの能力を使って1人で遊んでいる。遊ぶといっても、おもちゃをふわふわ宙に浮かせたり、近くにあるぬいぐるみを自分の方に引き寄せたりというもので、昨晩のような破壊的な事は何一つやっていない。
一般的に見れば怪奇現象なのだが、父親としては少し微笑ましいところもある。
…話が逸れてしまったが、新が能力を昨晩のように使うのは、生命の危険やってそれに直結する不安を感じた時だ。
また、この時に使用する能力の威力は凄まじい。具体的に例を挙げれば、鉄筋コンクリート製の部屋の壁を、その中にいる人間ごとぶち抜いてしまうぐらいの威力がある。
それを考えれば、昨日はだいぶ手加減をしていたのかもしれない…
そんなことを思いながら、真は部屋の片付けを進め、昼頃にはあらかた片付け終わった。
すると、オギャァ オギャァと新の呼ぶ声が聞こえる。サイコキネシスを使って疲れていたのか今回は起床が遅い。
「新、少し待ってろ。今、ご飯にするぞ。」
真はそういうと、昼食を作りにキッチンへと向かった。
***
それから、少し経って
新にご飯を食べさせた後、真は、ガレージである作業に打ち込んでいた。
そのガレージには油臭い匂いが立ち込め、あたりには配線が無造作に散らばっており、中央には一台のバイクが佇む。
そのバイクは、市販のバイクには余り見られない、色々な装備を施していた。
バイク前面には流線型のカウル、メーター部分のところからはアンテナが2本ほど突き出し、バイク後部には大きなマフラーが4本もある。側から見れば違法改造車としか取れない風貌だ。また、所々パーツが欠けており、決して走れるような状態には見えない。
真は、そのバイクに向かい合い何かのパーツを組み上げていた。だが、その額には脂汗が垂れていた。
「後、少し…!? 」
ガチリと音がしたかと思うと、真の表情が徐々に緩んでいく。どうやら、大きな難所を乗り越えたように見える。
すると、真はバイクに近づきメーター部分を丁寧に取り外ずす。
そこには何やら複雑に入り組んだ回路のようなものが見え、真はその回路に先程組み上げたパーツを取り付けた。
ギュルルルルッ
っとエンジンが作動し、ヘッドランプがカッと点灯する。その様はまるで、バイクに命を吹き込んでいるようにも見えた。
取り外したメーターをもう一度はめ直し、車体をポンポンと軽く叩く。
「よし! やっとだ…やっと完成した…とりあえず、後は動作確認と各パーツの取り付けだけだな。」
そう言いながら真は、そのバイクに声をかける。
「始動コードは… 『グラスホッパー』」
その声を聞くと同時に、ピィィンという機械音がバイクから鳴った。するとヘッドランプが点滅し始め、
< シドウ、カクニン。
コード、『グラスホッパー 』>
というカタコトの音声が流れ出す。その音声を聞きいた真は安堵の表情を浮かべた。
しかし、その完成した達成感は、居間からのオギャァァという新の鳴き声に、すぐさま掻き消されることとなる。
(…昼飯の後に泣くとしたらオムツだろうか?とにかく、早く行かなくてはまた部屋をめちゃくちゃにされたらたまらない…)
真はガレージを後にし、大急ぎで新のいる居間に駆けて行った…
グラスホッパーの始動確認からしばらく経った後、真は息子をあやしながらある人物を待っていた。その待っている人物とは、真のレーサー時代の先輩であり友人の結城 卓也という男であった。
彼は、真達が財団やCIAから行方をくらますため風祭邸に逃げ込んだ際に、手を貸してくれたり、先程の『グラスホッパー』の設計、開発にも手を貸してくれたりした心優しい青年だ。
しかし、半年前に音信不通になり真は彼の身を案じていたのだが、ついこの間『グラスホッパー』のパーツを集めるため奔走していたという連絡が入った。
そして今日は、『グラスホッパー』の残りのパーツを届けるため彼がここを訪れるのだ。
すると、玄関の方からピーンポーンというインターホンを鳴らす音が聞こえた。
真は新を抱きながら玄関までかける。
するとそこには、結城卓也が立っていた。
「久しぶだな真!」
「ああ、結城待っていたよ。」
2人はガッチリと握手を交わす。
実に、半年ぶりの再会であった。
***
「これが、例の部品だ。…しかし、本当に作り上げてしまうとな。人工知能搭載のスーパーマシンを…」
「財団と戦うためには、色々と必要なものだったんだ。よし! そろそろ組み立てよう。」
「俺は、新君をあやしているよ…実際に乗るのはお前だ。だから真1人で調整した方がなにかとやりやすいんじゃないか?」
グラスホッパーと呼ばれたそのバイクを組み上げる為、2人はガレージに来ていた。
グラスホッパーは先程も述べた通り、後は、乗りのパーツを付けその後、調整すれば完成である。そのため、マシンの調整は操縦者の真が行った方が効率がいい。
結城はそれを踏まえ、新の子守を買って出たのであった。
「しかし…新はあまり人に懐かないぞ。それに、能力も強力だ。怪我をしてしまうぞ?」
「大丈夫だよ。お前と愛ちゃんの子どもだろう?絶対いい子に決まってるさ。それに、
そういうと結城は、「結城おじちゃんこと怖くないでちゅよねぇ〜。」と真から、新を受け取りあやす。
新は嫌な顔どころか、逆にキャッキャっと喜び結城の腕の中で暴れる。
息子が実の父親よりも友人の腕に抱かれて喜んでいる姿を見ると、少し心にくるものがある。しかし、新が楽しそうにしているのであればそれはそれで嬉しい。
「結城すまない、それじゃあ俺は今からマシンの調整を行うよ。それまで、新を頼む。」
「ああ、まかせろ。」
そういうと、真はガレージへ、結城は新を抱いてリビングへと足を運んだ。
***
ー財団技術本部ー
暗い室内に、1人の男の影が映る。
男の目線は、暗い室内にあるスクーリンに向けられていた。そこには、風祭邸が映されており、男はほくそ笑む。
「そろそろ、ショーの準備ができたようだねぇ。大佐がこれを見れないのは実に惜しい。まぁ、このショーは私1人で楽しむとするか…おい!」
男が叫ぶと、部屋の隅から白衣を着た男達がゾロゾロと現れる。
「ハッ 死神博士! いかがなされましたか?」
「あの個体、私は一切手をつけいないのだが?ショーを楽しむには十分なスペック、配備も完璧なんだろうね?」
「はい!もちろんです。」
なるほど…ならば問題はないであろう。
そろそろ実戦に投入しなければスクラップにしなくてはいけないところであったが、 こんなところで役に立つとは思っていなかった。
「あ、そうだこの映像ちゃんと、CIAをはじめとした諜報機関に流してるよね?そうじゃなきゃ困るよ。」
「その点も抜かりはありません。」
「素晴らしい!」
死神博士は思わず感嘆の声を喘げる。
そして、画面越しに見える風祭邸に向かいこう言った。
「さぁ、今宵のショーは是非楽しませてくれよ?MASKED RYDER…いや…
お知らせ
この、真・仮面ライダー-新章-の方なのですが、今回の伸び率次第で、更新の優先順位を下げようと考えています。
理由としては、息抜き程度に書いた別の小説の方の伸び率が当作品より高いため、モチベーション的にもそちらの方に力を入れようか迷っています。
逆に、別に書いている小説よりもこの作品の伸び率が上がった場合、こちらの作品の方に力を注いで行こうと考えています。
よろしければ、両作品ともに感想などがまだ一つもないので、自分の書いている作品がどのような評価を受けているのか?私も把握できていません。
そのため、伸び率の方での判断をしようと考えました。
感想、意見、批判などのアクションをしていただけると私のモチベーションにつながります。
私事で大変申し訳ありませんが、皆さまのご理解とご協力をお願いします。