真・仮面ライダー -新章-   作:ぱすえ

5 / 6

皆さん!お久しぶりです。
星矢のほうが少し落ち着いてきたので、こちらの方の連載も再開していこうと思います。

お待たせしてすみませんでした!!



第4話

カチャカチャ……

風祭邸のガレージに部品を組み合わせる音が響く。その音を立てている人物こと、風祭真は神妙な顔つきでバイクを組んでいた。

 

今、真の手で組み上げられているバイクの名を『グラスホッパー』という。

 

英語で直訳すれば、「飛蝗」の意を表すこのバイクは、ベース車としてスズキバンディット250を使用し、友人である結城卓也と共に設計した高機動・高出力・高耐久の改造エンジンと自動操縦システムを組み込んだAIを積んだ高性能バイク。すなわち、スーパーマシンである。

 

ガチンッッ

部品が強く噛み合う音が鳴り、真は整備する手を止めた。

 

「……ふぅ こんなものかな?さてさて、もう一度始動させてみるか!

……ん?もうこんな時間か……」

 

手を組み背伸びをする真は、ガレージの壁に立てかけられた時計を見てそう言った。

気がつけば、とっくのとうに日が落ち外を見ればもう真っ暗だ。

物事に集中していると、時間の進み方が早くなるというのはこういうことか、と実感する。

本当ならば、ここで最終チェックとして動作確認を行いたいのだが、時間が時間だ。それは、明日でもいいだろう。

それに結城に預けてはいるが、新のことも心配だ。

 

「グラスホッパー…これからよろしくな。」

 

ポンポンとエンジンタンクを軽く叩き真は、バイクにシートをかぶせガレージを後にした。

 

 

 

***

 

 

 

ガレージから出た真は、2人がいるリビングへと足を運んだ。

そこでは、ソファーの上でぐっすりと寝ている新と、折りたたみ椅子に寄りかかるように座る結城がいた。

 

「すまなかったな結城。どうだった、新の様子は?」

 

「ハハハ…真か。やけに遅かったじゃないか。新君か?元気に遊んでたよ。といっても聞いていた以上だなあのサイコキネシスは……」

 

リビング周りを見ると、朝ほど散らかっているわけではないが、そこら中に玩具やぬいぐるみが散乱している。

なるほど…どうやら新は結城のことが気に入ったらしい、玩具の散らばりようがいつもより酷い。

 

「しかしまぁ、これだけ遊んだからかな?ミルクをあげたらご覧の通りぐっすりさ。そんでもって暇してたから、部屋の片付けをしていたんだが…まぁ疲れてしまってこの有様だ。」

 

「本当に色々とすまない。残りのパーツを持ってきてくれた上に息子の面倒まで見てもらって…」

 

「何、気にするなよ。俺だって好きでやってるんだから。」

 

結城がへへっと鼻を鳴らし、そう言う。

本当に頭が上がらない。

 

「結城、何か飲むか?」

 

「お、それじゃあ 温かいコーヒーでも頂こうかね。」

 

労いにしてはささやかだが、何か飲み物でもご馳走しようと真が言う。

それに対し、結城は快くその提案に乗った。

 

 

 

 

瞬間

 

 

 

 

バシュッッ

 

ドォォォォンッッ!!!

 

尋常ではない爆音と熱風が風祭邸を襲った。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ー財団技術本部ー

 

「ようやく始まったか…」

 

死神博士、そう呼ばれる男がそう呟く。

彼は高級そうな椅子に座り、パイプを煽りながら目の前のスクリーンを見ている。

そのスクリーンには、爆発四散する風祭邸が映されていた。

 

「レベル2.5め、いかに攻略が難しいとはいえハナっからRPG-7を無数に打ち込むとは……全く最初からクライマックスではあっけないものだろうに。おい!飛蝗(ターゲット)は!?」

 

「はい! レベル2.5からのカメラでは捕捉できませんが、()()()()()()()()()()()()3()から生存しているとの報告です。」

 

フフッ

死神博士の顔が歪む。風祭真はまだ、生きている、なら………

 

「今宵のショーはまだ楽しめる。そうでしょう飛蝗(虫ケラ)さん??」

 

 

 

***

 

 

 

 

 

ドカァァァァアン

 

爆音が聞こえた瞬間、俺は何が起きたのかわからないった。

 

パチパチパチパチ……

何がが燃えているような音と焦げ臭い匂いが辺りに充満してきて、何が起きたのかはっきり理解した。

コーヒーを淹れる手を止め、結城に向かって叫ぶ。

 

「結城!!」

 

「この音は….大方奴さん(財団)ってわけか……」

 

「このリビングは部屋の中心部にあるからまだ平気だがそれも時間の問題だ。今から走って裏の出口から出ればまだ間に合うだろう……新を頼めるか?」

 

「OK…お前はどうする?」

 

「……戦う。」

 

ボォォォッ

リビングの扉に火が移る。さらには黒煙がは部屋まで充満してきた。

 

「いつも……本当に迷惑をかけるな。」

「もう、そういった事は気にするな。それに新君は任しとけうまくやるさ。だから……お前もうまくやれよ!!」

 

そういうと、結城は新を抱え裏の出口へとかけて行った。俺はそれを見届けると、静かに目の前の状況を確認する。

進路方向…つまり風祭邸正面。リビングの扉の先に、何かいる。

(火炎で攻撃してくるところから見ると、改造兵士レベル2か……)

グッ…

体全体が無意識に力む。それはこれからくるであろう痛み、そして戦いに備えてだろう。

 

 

 

……ここからはもう、後戻りはできない。

いや、もうあの時から決まっていたことなんだ。

 

 

 

最愛の人を…『愛』を失ってから

守りたい者…『新』を授かってから

 

財団との闘い続けるという運命……

 

 

 

キュィィィィイン

独特の機械音がこちらに近づく…

それと同時にリビング一帯に炎が巻き上がり辺りは真っ赤に染まる。

 

 

 

覚悟は決まった……

 

 

 

 

「……ハァッ!!」

己の全身に力を最大限まで込め、思い切り叫ぶ。

 

刹那

 

ビキッィィン

皮膚を裂き、異形の証である『第三の眼』そして、二本の触覚が額に現れる。

 

「…ウッ……グゥゥッ!……」

 

そこから全身に激痛が走り抜け

ドクンッ! ドクンッ!!

心拍数が上がり、服が破り千切れ、体全身から水蒸気が吹きだす。その間、全身の皮膚が硬化していき深緑色に変色していく……

 

瞬間、燃え上がっていたリビングの扉が蹴破られ全身が機械化された怪物が姿を現した。

 

「ターゲット.ホソク.センメツセシ.」

 

抑揚のない機械音声が発せられた瞬間。

 

 

 

 

「ガァァァァァァァァァアアア!!!!」

 

 

 

 

俺は、人間ではなくなった。

 

 

 

***

 

 

 

獣のような雄叫びをあげ、真は異形へと姿を変わる。

全身は硬化された緑色の皮膚、腕や足には、ギザギザとした禍々しい棘が並び、口は下顎が裂け鋭い歯が剥き出しとなる。

 

そうこれが……決して人に見せることはできない真の正体。

 

改造兵士レベル3特異体

又の名を『MASKD RYDER』

 

この、人から怪物に変わる事、

そして、真の代名詞とも言えるオートレーサーチャンピオン……

これらを皮肉りつけられたコードネーム。

 

人という名の仮面を被った怪物……

 

 

「キシャァァァアアア」

 

恐ろしいほどの咆哮を上げ真が、目の前の敵……改造兵士レベル2.5と死神博士達から呼ばれる怪物に突っ込んでいく。

 

キュィィィィイン

それを察知したレベル2.5はモーターの駆動音が唸らせ、腕輪を振り上げる。

 

2人の影が交差した瞬間 ドゴォッッ!!という鈍い音が燃え上がる風祭邸を揺らす。

 

交差した2人はと言うと、相打ちの形となった。

 

レベル2.5の振り上げた腕は、真の左腕の棘により切断されており、右腕はレベル2.5の頭部を鷲掴みにしている。

しかし、真の腹部にはレベル2.5の右腕が突き刺さり、真は口から大量の血を吐いた。

 

ギュゥンッッ!!

レベル2.5が突き刺した腕を回転させ始め、真の腹部の肉片をかき混ぜ傷をみるみる広げる。……頭を掴む真の手の力が抜けていく。

 

「ブゴォッ!! ギャァァァァァァァアッッ!!」

 

血の塊が真の口からは飛び出し、痛々しく叫ぶ。その様子をレベル2.5の内部コンピュータが、冷静に分析し任務遂行100%を確信する。

 

が、

 

ギュイイイッと回っていた腕が突然、動かなくなる。

 

「!?ッッ!?!?」

コンピュータが異常を感知し、一瞬レベル2.5の動きが止まった。

 

その隙を真は見逃さなかった。

 

右腕に最大限の力を込め、余っている左腕で、突き刺さっている腕を切断する。

すると、ゴキュッッ 嫌な音を立てて敵の頭が潰れ、その場に崩れ落ちる。

 

「グオォォォォオッッ!!」

 

そして、力一杯に頭を上に引っ張り上げ、左腕で首の根元をエグる。

ズルッズルズルッ!!と脊椎が勢いよく飛び出し、油と血が混ざったような気持ち悪い粘液が辺りに飛び散った。

 

一見、真が逆転し勝負がついたように見えるが真は攻撃の手を休めない。

 

そのまま引きずり出した頭部を、今度は思い切り、地べたに倒れているレベル2.5の体にそれを捻り込む。

 

次の瞬間。

 

ピーピーピーピー

と敵の体が警報音のようなものが鳴り響き、ビクッビクッと、体を跳ねらせる。しかしし、レベル2.5もう身動きを取ることができず、その場でもがくだけ……

 

そんな敵に真は踵を返し、貫かれた腹部を抑えながらその場を後にする。

 

そして……数秒後。

レベル2.5の残骸は爆炎を吹き上げ破裂し、風祭邸は跡形もなく崩れ落ちた。

 

 

 

***

 

 

 

「ハァ…ゲフッ!!」

 

崩れ落ちる我が家を背に俺は、先に脱出した結城の後を追っていた。が、思ったよりも傷が深くまだ、レベル3の姿を保っていなくてはならない。

 

(チィ…細胞の再生が思ったよりも遅い…奴め腕に何か仕込んでいたな……)

 

いつもより遅い傷の再生に苛立ちながらも、痛む腹を抱えながら、必死に歩き進む。

すると、後ろでガサッと物音が聞こえた。

 

振り向くとそこには、俺の探していた相手。結城が立っていた。

 

「……ウゥギィ!!」

「よう…真。その傷を見ると()()()()に結構痛めつけられたらしいな?」

 

俺は声にならない声で、結城の名を呼ぶ。

俺の声に結城は、心配したように声をかけてくれる。

 

「新君は無事さ。財団にわからないよう隠してきた。

 

……さて、もう茶番は終わりにしようか。真。」

「…??」

 

結城はそう言うと、ゆっくりと手を俺の前に突き出す。その手には拳銃が握られていた。

 

 

「すまないのはお互い様さ。真。お前には、ここで死んでもらう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死神博士の言う"ショー"はまだ序盤に過ぎなかった。

 





感想、ご意見お待ちしてます!!

これからも「新章」の方よろしくお願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。