Re:ゼロから始める異世界生活 with 風神の白悪魔 作:月見草クロス
そして一章ラストォ!!
ガタガタと竜車に揺られながら、ボーッとする。
今日は本当に忙しかった。あの少年のおかげで何とかなったが、またあの少年は面倒な課題も持ってきた。
あの少年……ホノカは、何故かいるはずのない鬼の子だったということが一番の悩みだ。それだけではないけれど。
もう夜だ。しかし、急ぎで帰らなければならないので夜道だが竜車を動かしてもらっている。
ホノカとスバルという少年はまだ意識が戻っていない。
あの、破壊的な魔力が放たれた時、盗品蔵は粉々に吹き飛んで、見るとエルザの姿はなく、ホノカが横たわっていた。
結果からいうとエルザはそれでも生きていて、スバルが攻撃を防がなければ、エミリア様は確実に死んでいたと思う。
その後、フェルトが呼んできた剣聖 ラインハルトが来たことにより、エルザは颯爽と逃げていったわけだ。
ちなみにホノカが気絶したのはマナ切れが原因だ。彼はまだマナを理解していなかった様子だし、手加減が分からなかったのだろう。なんとも、常識のないのだろう。
兎にも角にもマナ切れしたままだと、命に危険もあるのでボッコの実という、マナを強制的に増幅させる実を食べさせておいた。それでも疲れ切っている様子のまま寝ていたが、今は回復し始めたらしくすやすや寝ている。しかし、マナ切れで体力のほとんどを持っていかれただろうから、起きるのは結構先になるだろう。
あ、ちなみにスバルに関してはエルザの一撃を防ぎきれずに気絶した。エミリア様が回復はしたので、命に問題はない。
………まぁ、そんなスバルのことはどうでもいい。問題はホノカだ。あの一撃は、盗品蔵だけでなく、周りの建物すらも、軽々と粉砕していた。あれほどのマナを持つものを、私は剣聖やロズワール様以外知らない。それにあの速さのエルザに対してあそこまで粘ることが出来るのは、正直、鬼でも不可能に近い。私が全盛期のあの頃なら軽々と出来たかもしれない。でも、私は異例中の異例。鬼全てが出来るわけがないのだ。鬼化をすれば話は別だが、彼はそれすらしていないのだ。
「………はぁ」
思わずため息が出るほど謎が多い。
謎といえばあの木刀もである。マナを吸い上げる武器なんて珍しい代物だ。それをホノカが、知っていて持っていた様子ではないが、あれを昔から使っていた……というようなことは言っていた。
そして、違和感。彼の存在にどうしても違和感がある。なぜか懐かしい気がしてならないのだ。
………まぁ、最後のは気のせいよね。
そんなことを考えていると、竜車がガタッと音を立てて止まった。
「流石にこれ以上は無理です、ラム姉様」
「そう……おつかれ、シフィ」
彼女はシルフィア。あだ名はシフィ。ロズワール邸で働くメイドの一人で私達の後輩兼妹分だ。緑がかった銀髪で、一本のみつあみに纏めていて、紫の目の、可愛らしい子だ。
控えてで優しく、礼儀正しい。その上、天然であざとく、純粋無垢な自慢の後輩だ。
「ふぁ……流石に眠いのでそろそろ寝ますけど……ラム姉様は寝ないんですか?」
「ちょっと考え事でね……」
「……ホノカさんのことですよね?」
「……そうよ。謎しかない……」
「私は悩むことはないと思いますよ。ロズワール様なら、なにか分かりますよ」
「……そうね」
ロズワール様を信用していない訳では無い。むしろ、信用しきっているのだが、何か違う。そうじゃない。
……でも、そんなことを言って、話を長引かせるような時間でもないので、とりあえず寝ることにする。
「おやすみなさい、ラム姉様」
「……おやすみ」
私も流石に眠くなってきたので、寝ることにしよう。
……その前に、ホノカを見る。
「………メロンパン……zzz…」
よく分からないことを言っている。そんな様子を見ると、悩みが吹き飛んだような気がした。
その髪があまりに綺麗だったので、撫でてみるとホノカは嬉しそうな顔をした。
……女じゃないのよね?ホントに
そう思うくらいには可愛らしかった。
あれなんかラムの口調おかしい気が……おかしいと思ったら、感想でどこがおかしいのか教えてくれ!!
今回、初登場のシフィちゃんは奏梅さんに考えて頂きました!!毎回毎回頼りすぎで頭が地面から離れませんよ!!
そして、一章完結ですよ!!早い!!次回から二章!!レムやロズワール、ベアトリスの活躍にもご期待ください!!それでは!!