大淀から無事に痴女認定を受けた赤城はケン提督の指示で演習場にいた。
いくらかつての大戦中の英雄と言えども何の訓練もなしに実戦に出すようなことはしない。まずは何よりも訓練なのだ。
召喚された艦娘にはある程度戦い方が備わっているが、それは知識だけだ。
今回は加賀との一対一。広大な演習場には岩礁が突き出ており、索敵や攻撃の正確性、防衛など長時間の戦闘が試される。
そして演習開始のブザーが鳴ったが赤城は動こうとはしなかった。
それは余裕なのだろうか。遠距離から見ていたケン提督は興味深げに赤城を見つめていた。
1:20XX/08/01
大変なことが分かった。
俺らって空母じゃん?じゃあ主力は航空機じゃん?普通飛行機ひとつにパイロット一人じゃん?
リソース足りないから手伝ってくだしあ;;負けるの怖いんです;;
名無しさん@演習中:20XX/08/01
しょうがねえなぁ(悟空)
じゃあ俺戦闘機担当するから…
名無しさん@演習中:20XX/08/01
しょうがないにゃあ…いいよ
じゃあ俺戦闘機担当するから…
名無しさん@演習中:20XX/08/01
じゃあボクも戦闘機!
名無しさん@演習中:20XX/08/01
じゃあ俺も
名無しさん@演習中:20XX/08/01
私も
1:20XX/08/01
人員かたよりすぎィ!
名無しさん@演習中:20XX/08/01
そりゃおめえ、ゼロと九九と九七どれ使いたいって言われたらそりゃ…
名無しさん@演習中:20XX/08/01
とりあえず何でもいいから発艦するゾイ
もう加賀の戦闘機みえてるんですYO
名無しさん@演習中:20XX/08/01
これは見つかりましたね…間違いない
この状態で発艦しても蜂の巣の未来しか見えない
名無しさん@演習中:20XX/08/01
何だっていい!発艦するチャンスだ!
目を瞑っていた赤城が飛行甲板のある右腕を突き出した。そしてそこに光が集まり、小さなゼロ戦が複数現れる。
それは飛行甲板からポロポロと零れ落ちるように発艦し、海面スレスレを失速寸前で飛び始めた。向かい風も無く加速もしていない赤城から発艦したらこうなるのは当然で、海に落ち込まないだけ高い技量があるとも言える。
そして亀のような飛行をしている所で加賀のゼロ戦が踊りかかり…その発射された弾丸をすべて躱した。
「なんだと!?」
それを見ていたケン提督が椅子を蹴飛ばして立ち上がった。ガツンという音が響くが気にする者は誰も居ない。演習を見学していたものは全員が驚愕していたからだ。
赤城のゼロ戦が行ったのは車輪や主翼の一部を海面に付けて急制動を起すというもの。言葉にすると簡単そうに聞こえるがそんな事をすれば当然主翼や車輪に負担が掛かるし折れるという事も十分にあり得る。むしろ折れないほうが不自然だ。
それを発艦したばかりで機体の制御もままならない速度のまま行った赤城の技量に全員が目を剥いたのだった。
目標を外した加賀のゼロ戦は降下したことによって若干不安定になり…その瞬間を赤城の飛行甲板下の対空砲が捉えた。それらは全て一瞬の出来事だった。
名無しさん@演習中:20XX/08/01
羽根海に付けたら素早く方向転換できね?と思ってやってみたら簡単にできてワロタ
名無しさん@演習中:20XX/08/01
まじだった
名無しさん@演習中:20XX/08/01
こっちは足折れたんですがそれは
名無しさん@演習中:20XX/08/01
艦載機は73機もあるのよ!一機くらい何よ!
1:20XX/08/01
とりあえず対空砲撃ちまくってるから発艦早く
名無しさん@演習中:20XX/08/01
俺が艦爆の本当の使い方って奴を教えてやるぜ!
~~~~~~~~~~
名無しさん@演習中:20XX/08/01
いやあ、加賀さんは強敵でしたね
名無しさん@演習中:20XX/08/01
もう終わってる!!
名無しさん@演習中:20XX/08/01
今回はラッキーショット山盛りでしたねぇ…
ゼロ戦から逃げる時にポイ捨てした魚雷が当たるとは思いませんでした(こなみ)
1:20XX/08/01
今回はマジありがとう!おまいら愛してる!
名無しさん@演習中:20XX/08/01
いいってことよ
名無しさん@演習中:20XX/08/01
お助け料ひゃくおくまんえん
ローンも可
名無しさん@演習中:20XX/08/01
むしろガバガバ攻撃隊ですまぬ…すまぬ…
名無しさん@演習中:20XX/08/01
個↑々↓の技量で戦況はひっくり返らないけど全員がルーデルとかハルトマンだったらどんなことになるかよく分かるような戦場でしたね…(戦慄)
名無しさん@演習中:20XX/08/01
ゼロ戦が手裏剣みたいに回りながら後ろの敵撃ったのはワロタ
そのあと海に落ち込んで腹筋割れるほどワロタ
名無しさん@演習中:20XX/08/01
俺らの腹筋ってどこだよ
勝敗は決した。赤城の艦載機によって加賀は大破し、赤城には艦載機以外損害なし。文句なしの大勝利であったが赤城は困ったように笑っていた。
「すごい」
誰が漏らしたか判らないが、その月並みの感想が全てを物語っていた。
ゼロ戦の操作技術、攻撃の精度、いつ撃ったかも定かではない魚雷による奇襲。その全てがまるでムービースターのごとく極まっていたのだ。
「そうか、これが」
ケン提督は察した。英雄というのはこういった人物を指すのだと。
この後加賀の機嫌を取らなきゃな、と苦笑いしながら彼は埠頭に歩いて行った。