胡蝶は舞う   作:チェルシー+

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斬魄刀の名 2

遊び場へと到着した二人は早速とばかりに修行の内容の相談を始めていた。

 

「なぁ、修行するっつっても何するんだ?」

 

「そうじゃのぅ、儂に教えられることと言ったらやはり白打と歩法、つまりは体術じゃの。一応暗器もあるがそれはまた別なのでの」

 

「なるほど、まぁ、俺も鬼道はギリギリ使えるが斬術はからっきしだしな。んじゃまぁ、よろしく頼むよ」

 

「うむ!任せておけ!」

 

そうして、差し当たっては斬魄刀の名前を聞きだせるだけの実力をつけるための修行は始まったのだった。

 

◇◆◇◆◇

 

修行を始めてから早一週間、湊は体術のみに置いてだけで言えば下位席官程度の実力は身につけていた。

 

「今日は何をしようかの?何か希望はあるかの?」

 

「なら、瞬歩を教えてくれよ。これまで飽きるほどには見てきたがやり方は知らないんでな。なんとなくは出来るんだがいかんせんしっくりこないんだ」

 

「そういえば見せるだけで教えてはおらんかったの。よし、では今日は瞬歩の方法を教えるとするかの」

 

「あぁ、頼むよ」

 

「とはいっても、お主は喜助と手合わせした時に脚に霊圧を込めて移動しとったし、あれなんてもう瞬歩じゃしな。何がしっくりこなんだのじゃ?」

 

「なんていうか霊圧にばらつきがあるっていうか、瞬歩をするごとに移動できる距離に差が出るんだよ」

 

「うむ、それを解決する方法はあるぞ」

 

「お!教えてくれよ」

 

「それはな…鬼ごとをすることじゃ!」

 

「は?今は遊びの話はしてないだろ?しっかりしてくれよ」

 

「いやいや、馬鹿にしておるようじゃが、中々馬鹿にならんものじゃ。騙されたと思ってやるぞ。もちろん移動には瞬歩のみを用いることじゃ。半刻経つまでに湊が儂を捕まえられなかったら何か罰ゲームでもしてもらおうかの」

 

「瞬神サマを捕まえる、ねぇ。適当に理由をつけて書類仕事を押し付けたいだけに見えるけどな」

 

そう湊が指摘すると図星をつかれたような反応をして、なんとか丸め込もうと躍起になって説得を始める夜一の姿があった。

 

「うぐっ。ま、まぁ良いではないか。無論多少の手加減はしてやろうではないか」

 

「はぁ、まぁいいけどな。その代わり俺が捕まえられたら体術の技を一つ教えてもらうぞ」

 

「よし、では開始じゃっ!」

 

夜一の言葉を最後に二人の姿は掻き消えたかのように見えなくなるのだった。

 

◇◆◇◆◇

 

湊は遊び場という限られた空間の中でなら捕まえることも出来なくはないのではないかと少し甘く考えていた。しかし、瞬神の名は伊達ではなく、かれこれ四半刻の間追いすがることすら出来ないでいた。

 

(くそっ、やっぱり瞬神ってのは伊達じゃねぇな。どうにか出来ないものか…)

 

「ほらほら、どうした?突っ立っておっては捕まえられるものも捕まえられぬぞ?」

 

そう煽ってくる夜一を睨みながらこの状況を打開するための策を巡らせて行く。

 

(ただ追いかけるだけじゃ一生捕まえられない。となると、正攻法で行くのは一旦やめよう。だが、そうするとどうしたもんか。込める霊圧に緩急をつけてみるか?)

 

そう考えた湊は早速とばかりにかなりの霊圧を込め、その位置にいるということを印象付け、先程の半分程の霊圧を脚に込めて移動をした。そうすることで、濃い霊圧が残っている場所にまだ湊が残っていると錯覚させることができた。これにより、すんでのところで気づかれたものの夜一に対して不意打ちのようなものをすることが出来たのだった。

 

(よし!この状況を上手く作り出すことが出来ればなんとかなるかもしれない! )

 

内心でそう喜び再び行動を起こそうとした途端脚に力が入らなくなり、その場に倒れ込んでしまったのだった。

 

「なんだ、これ…力が入らねぇ」

 

「霊圧の使いすぎじゃな。休みなしで儂とここまで鬼ごとを続たのじゃ、こうなるのも無理はないがの」

 

そう夜一が呟くのを聞きながら湊の意識が途切れて行くのだった。

 

◇◆◇◆◇

 

「ん…」

 

「お、起きたかの。では、風呂に行くぞ」

 

そう言って歩き出した夜一について行き、温泉に浸かりながら常々思っていたことを口に出した。

 

「なぁ、俺はこれでも一応男なわけだ。なのになんでアンタは一緒に入ってくるんだよ」

 

「なんじゃ、そんなことを気にしておったのかの。初心じゃのぅ。まぁ、良いではないか、師匠との交流は積極的にしておくものじゃ」

 

「いや、言いたいことは分かるが、なんでわざわざお互いに一糸まとわぬ姿でしなきゃならないんだよ…」

 

「裸の付き合いというやつじゃな!」

 

「はぁ、まぁ、アンタが良いなら良いよ」

 

そんな会話をしながらも師弟ともにこの時間が心地いいものだと感じているのだった。

 

◇◆◇◆◇

 

日を跨いで、湊は霊術院、夜一は死神としての責務を果たし終え、今日も今日とて遊び場に集まって修行をしていた。

 

「今日のところはこんなものかの。良いぞ、修行を始めてからかれこれ1ヶ月、なかなか実力がついてきたのではないかの?まぁ、体術だけ、という但し書きがつくが」

 

「そうだな、いまなら前に刃禅した時よりはマシになると思う。今日はこのまま刃禅しても良いか?」

 

「あぁ、良いぞ。勢いそのままに名を聞き出してくるのじゃ!」

 

「あぁ、やれるだけやってみるよ」

 

そういって湊は刃禅を始めるのだった。




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