BanG Dream! 少年とパレットで描く世界 作:迷人(takto
氷川日菜と親睦を深めた拓人は、この機会に他のメンバーとも交流することを決め、次なるメンバーのもとに向かった。
Pastel*Palettesにおいてキーボードを担当することになった少女、若宮イヴのところである。自己紹介のときから他のメンバーとは一風変わった雰囲気を感じていたため、普段どのような話をするのか気になっていた。また、事前にピアノの経験があったということを耳にしていたため、彼女がどのように楽器を弾くのか興味があった。
少し離れたところで練習をしているイヴのところに向かうと、彼女は真剣な表情でキーボードの鍵盤を眺めていた。
「う~ん、確かあの音は・・・。」
自己紹介のときとは違う、真剣な表情と、緊迫した雰囲気を醸し出しているところを見て、近くに来た拓人にも緊張が走る。
「(若宮さんすごく集中している・・・、ここは邪魔するのは良くないかもしれないな・・・。)」
そう思い、一度その場を離れようとした瞬間、イヴの目がカッと見開かれ、そっと指を鍵盤へと添えられる。
「(なんて気迫に満ちた表情・・・!一体どんな音色を響かせるんだ!?)」
イヴは一息吸うと、勢いよく鍵盤を叩き始めた。
その連弾は、力強さと優しさを兼ね備え、内に眠る勇気を奮い立たせた。同時にその音色は懐かしさを感じさせる。そう、なんというか、昔からおじいちゃんが好きな…時代…劇・・・?
「…って、水○○門じゃねぇか!!!」
思わず大声でツッコミを入れる拓人と、それを聞きビクリと肩を震わせて驚くイヴ。
「わ!びっくりしました!どうしたんですか?」
「いや、どうしたんですかじゃなくて、真剣な表情で何を弾くかと思ったら時代劇のテーマソングを弾き始めるんだから、そりゃ驚くさ。」
「えへへ、昨日観ていたのを急に思い出して、ついつい弾いてみたくなっちゃいました。」
とはいえスタジオで○戸黄○のテーマを弾こうとするものだろうかと拓人は内心思っていたが、それは内にしまっておくことにした。
「確か、タクトさんでしたよね。改めまして、私の名前は若宮イヴと言います。よろしくおねがいします。」
そう言いながら頭を下げるイヴをみて、拓人は丁寧に頭を下げて返す。
「自己紹介のときと言いさっきの曲といい、若宮さんは本当に日本の文化が好きなんだね。」
「はい!私はブシドーを学ぶためにいまここにいると言っても過言ではありません!」
今どきの女子高生でここまで熱く語る者も珍しく、拓人は改めてイヴという少女を面白いと思った。
「若宮さんはどうしてパスパレに?」
「私はもともとアイドルではなく、モデルのお仕事をしていました。その仕事の打ち合わせのときに、こういう企画があると紹介されたのがパスパレだったんです。」
拓人はそれを聞いて、以前どこかのコンビニでみた雑誌の表紙に、それらしき女の子が写っていたのを思い出した。アイドルにとってビジュアルは重要な要素の一つ、同じくビジュアルを重視するモデルとあれば申し分ない。
「はじめは少し不安でしたが、なんでも挑戦してみることが、真のブシドーへの近道だと思ったんです!」
「あと、もともとピアノの経験もあるんだよね?」
「はい、小さい頃に習っていたことがありました。いまは少しずつ思い出しているところです。」
「少しの練習であれだけ弾けるようになっているなら、十分すごいと思うよ。」
それからイヴは少し間を開けてから口を開いた。
「最初に、楽器は弾かないと聞いたときは驚きました。バンドとは自分たちで音楽を演奏するもの、フリをするというのはなんだか違うと思いました。なので、いまは正々堂々と練習に取り組んでいられるのが、すごく楽しいんです。」
イヴの考え方が自分と似ていて、拓人はゆっくりとうなずく。
キーボードは多彩な音を奏でることができて便利な楽器であるが、その分扱いが難しい。どの音がどのように使われているかを考えた上で、他のメンバーの音と重ならないように意識しながら調整していかなければならない。しかし、これだけ真っ直ぐな気持ちを持っているのであれば、すぐに上達してメンバーの支えになるだろうと確信が持てた。
「よし!ピアノの経験はないけど、俺も勉強して協力できるようにするよ!」
「おぉ!かたじけないです!誰かのために努力する!タクトさんもブシドーですね!」
「はたしてその使い方があっているかはわからないけど・・・まぁいいか。」
こうして二人は打ち解け、改めて握手を交わした。
サフラン色の絵の具の可能性をみた瞬間である。
「よーし!やる気出てきました!もっともっと練習します!」
そう言いながら再びピアノを引き始めるイヴ。
~~♪(馬が走り抜けそうな音)
「・・・・いや!○れん坊○軍のテーマはいいから、練習用の楽譜開いて!!」
相変わらず不定期で、文字数も少なめです。
何回も言いますが文章力ほしい。
よろしければまたお願い致します。