提督(体調の戻った俺は執務を再開した。俺がいない間に頑張ってくれた吹雪たちに何かお礼を用意したいと言ったら、口を揃えて頭を撫でて欲しいと言った)
提督(吹雪は難なく出来たが、長門たちは若干の抵抗があった。しかし長門たちは嫌の一言も無く頭を撫でられていた。三人とも体の周りにキラキラした何かが纏っていた)
提督(間宮さんのアイス程じゃないが、今なら何でもできる気がする。これも口を揃えていた。俺はそれが虚言に思えないぐらいの自信を感じた)
提督(三人の目を見たら、すごいギラギラしてんだよ。やる気スイッチを押し込みすぎてオーバーロードしたかのようだった。正直ちょっと引いた)
弥生「ん、司令官...手が止まってます...」
提督「あ、ああ」ナデナデ
弥生「ん...」トロ-ン
提督(そして、今日の秘書艦である弥生も、頭撫で撫でを要求してきた。撫でている間の書類処理が格段に早い。ながら充電してるみたい)
長良「お呼びですか!?」
提督(いや呼んでない。てか君今遠征中のはずなんだけど)
弥生「司令官?どうかしましたか?」
提督「ん、ああ、なんか長良の声が聞こえた気がしてな」
弥生「司令官。今は弥生が秘書艦です。だから今は弥生に集中して下さい」
提督「ん?」
弥生「また、手が止まってます」ムスッ
提督「お、怒らないでくれ。配慮が足らなかった」ナデナデ
弥生「んん...もう怒ってないです...///」トロ-ン
提督(弥生もだいぶ変わった。以前は表情の差が分からなかったが、今はとてもわかりやすい)
提督(どのぐらい分かりやすいかというと、赤身と大トロぐらい違う。わかる人にはわかるんだ)
提督(とにかく、トロ顔を見せてくれるぐらい弥生は変わった。それでも執務はクッソ早い。どうなってんのこれ...)
睦月「提督の体からテイトクニウムっていう不思議な成分が出てるにゃし!」
如月「テイトクニウムはシレイニウムとも呼ばれてて、艦娘に対してリラックス効果があるの♪」
卯月「シレイニウムは一分間触れるとコンデション値が1上がるぴょん。普段はコンデション値49ぐらいだから、51分間触れていればMAXになるぴょん」
提督(また幻聴が聞こえる...って思ったら今度は本物が居たよ)
提督(いつも思うけど妖精含めて君たちいつから居たのってぐらい突然現れるよね)
提督(てかテイトクニウムってなんだよ。出汁か?)
睦月「弥生ちゃん!ずっとなでなでは羨...じゃなくて卑怯にゃし!」
弥生「ここは譲れません」トロ-ン
如月「トロ顔のまま一航戦の真似をされてもねぇ」
卯月「なら、うーちゃんはここをいただくぴょん!」ピョン!
提督「あ、おい...」ドサッ
卯月「うーちゃん、感激~♪」膝の上
如月「あ、それなら如月、ここがいいかな♪」あすなろ抱き
睦月「睦月はここ!」片腕抱き
提督(今執務中だよな?何で俺遊ばれてるの?)
提督(卯月も如月もホールド結構強いっすね。ちょっと息苦しいぞ。睦月は腕に抱き着いてずっとすりすりしてる。ペン持つと服汚しちゃうかもしれないから持てない)
提督(そして弥生は...)
弥生「...」ハイライトオフ
提督(あーこれ激おこだわ。すっごい威圧感。某宇宙の帝王を彷彿とさせるよこれ)
提督(これ気を抜けばどっかの王子みたく光線で急所一突きされる。多分)
弥生「...みんな、一旦離れて」ギロッ
睦月「もう少し待って弥生ちゃん。テイトクニウムがまだ...」
弥生「離 れ て」
睦月「...もう、わかったにゃし」パッ
弥生「如月ちゃんも、卯月も。特に卯月は今すぐ」
如月「...はーい」
卯月「そ、そんな怒らないでぴょん...」ブルブル
提督(いや俺も卯月と同じぐらいビビってる。女の子と思えないくらい重い威圧感だよ。まるで戦闘中みたいだ...)
提督(なんか不穏な空気だし、ここは俺が変えねば!)
提督「な、なあ弥生?そこまでムキにならなくても...」
弥生「...ん、そうですね」
提督(あら?ダメなフラグだと思ってたが、すんなり聞いてくれたな)
弥生「でも、弥生は少し怒っています。これは、卯月みたいに膝に乗せて貰わないと許せない気がします」ムスッ
提督「な、なんだ。それぐらいなら...ほら」ヒョイ
弥生「あ...///」
睦月(羨ましいにゃし)
如月(秘書艦はそういうことも出来るのね...)フム
卯月(まさかうーちゃん、布石にされたぴょん?)
弥生「みんな、今は仮にも執務中です...だから、終わったら、また抱き着きましょう」トロ-ン
睦月「にゃるほど...」
如月「...確かに、それなら文句は無しよね」
卯月「それならそうと言って欲しかったぴょん...」
提督(いや俺の膝の上で言っても説得力無いぞ...)
提督(その後、膝の上で弥生を撫でながら執務を続け、予定より早く終える事が出来た)
提督(執務の終わりが近くなると、睦月たちは突然準備体操をしてクラウチングスタートの姿勢になった。見てて真顔になったよ)
提督(そして執務終了と同時にダッシュ!俺に激突!俺は椅子から転げ落ちた。幸い後頭部は打たなかったが、それでも痛かったよ君たち)
提督(膝の上にいた弥生にはマウントを取られ、両手は睦月と卯月にホールド、如月は膝枕をした。みんなほんのり甘い香りがした)
提督(カーペットがあるとはいえ、流石に地べたは好ましくないので、ソファに移って同じ状態になった。みんなキラキラしてた)
提督(果たしてテイトクなんたらとかシレイなんたらが実在するかは知らないが、俺への接触が彼女たちにとって何かしらのメリットをもたらす事はわかった)
提督(でも次から他の子が来たらすぐにやめてね。あの後妙高と羽黒が来て、目を潤ませ、下唇を噛みながら立ち去っていったよ。何故か俺は罪悪感に苛まれた。辛い)
提督(あと、何故か青葉にこの出来事が全て筒抜けだったらしく、的確に問い詰められた時はめちゃくちゃ怖かった(小並感))
提督(これからスキンシップが増えてきそうな予感がして、胃がキリキリした俺は半日休んだ)
提督(情けないが、果たして俺は彼女たちに安心して心を開ける日が来るのか...?)
スマブラのお陰で遅れました(責任転嫁)