提督(その後蒼龍と俺は執務室へ戻ったが、何とも言えない雰囲気に耐えられず、工廠へ向かってしまった)
提督(...いや、ちゃんと用はあるんだ。装備改修を頼もうかと思ってたんだ)
明石「うーん...あ、提督」
提督「や、やあ明石」
明石「何かご用ですか?あ、もしかして改修ですか?」
提督「まあ...そうだな」
明石「わっかりましたー!それで、何を改修しますか?」
提督「今日は魚雷の方を...」
明石「了解です!」
提督(明石は改修となるとハイテンションになる子だ)
提督(まあ気持ちは分かる。装備を強くする時の気分はワクワクするもんな。俺も提督になる前はゲームで装備強化するのが楽しかったし)
提督(そう、あの頃は...)
明石「改修成功しましたー!」
提督「おお、お疲れ様」
明石「それで提督ぅ、改修成功したので...」
提督「...またやるのか」
明石「お願いしまーす」
提督「...わかった」
提督(明石は頭を下げてきた。それを俺は優しく撫でる)
提督(これは以前から俺が軽くお礼を言うだけという対応に不満を持った明石のお願いだった)
提督(艤装関連は明石に一任してるし、多少の労いは当然かと思った俺は了承した)
提督(頭を撫でると、しばらくは頑張れるらしいが...)
明石「んへへ...」トロ-ン
提督「...」ナデナデ
提督(ちくしょう可愛いな)
提督(まあ頑張ってるしご褒美がなでなでなら安いものかな。そろそろご褒美のハードルが上がりそうで怖いが)
提督(てか髪の毛柔らかい。その上工廠なのにほんのり甘い香りがする)
明石「提督、その...次は装備更新なんですよね。この魚雷」
提督「そ、そうなんだ」
明石「そ、それでですね、更新成功したら、なでなでじゃなくて、ハグとか...」モジモジ
提督「」
提督(思っていたそばからグレード上げてきたね明石。ちょっとしおらしくなっておねだりするとこもまた可愛いが、ハグはちょっと...)
明石「あ、あの、ダメですか...?」ウルウル
提督「...か、考えておく」
提督(俺はそう言って工廠から出た。明石もまた物悲しそうな顔してて心が痛い)
提督(それにしてもハグかぁ...それならまだ新しい工具欲しいと言われた方がよかったなぁ)
明石(うーん...相変わらず距離は縮まらないなぁ)
明石(他の子もアタックしてるみたいだけど、あと一歩をどうしてもって感じだし...)
明石(過去に何かあったのかなぁ...)
提督(潤んだ目でお願いされると嫌な事思い出しちゃうなぁ)
提督(明石には悪いが、こればっかりはどうしようもないな)
提督(多分、俺はこれからも艦娘の好意を素直に受け止められないのだろう)
提督(過去は変えられないからな...)
ふつーにイチャついてると思うんですがそれは