鈴谷「ねーねーどうして鈴谷のこと見てくれないのー?」ズイッ
朝潮「朝潮の服装に何か問題でもあったでしょうか!?」ズイッ
瑞鶴「提督さん、ずっと目を逸らされると不貞腐れるぞ~」ズイズイ
提督「いやちょっと離れて...」
提督(どうしてこうなった...)
提督(いや待て、少し整理しよう)
提督(事の発端は数時間前、工廠で騒ぎがあったらしい)
提督(執務室に明石が駆け込み、俺を工廠へ連れていった。明石は工廠に入らず、俺だけを向かわせた。それが妖精たちの要求らしい)
提督(中に入ると、建造装置の上で小さな旗を振り回す妖精たちの姿があった)
妖精「けんぞうしろー!」ブンブン
妖精「われらをたよれー!」キャ-キャ-
妖精「さもなくばきょうりょくしなーい!」ブ-ブ-
提督(どうやら俺が建造しない事に不満を持って一丁前にストライキを起こしていたらしい)
提督(改修している妖精たちを見て、自分たちは要らないのかもしれないと不安に駆られたのか?)
提督(確かに建造はここのところしていない。現在の戦力でも海域は奪還できてるし、これ以上増やさなくともいいかなと思ってた)
提督(それにこれ以上女性が増えると俺の胃に再びダメージが蓄積するのはほぼ確定しているからやりたくない)
妖精「ていとくさんはわたしたちがいらないんですね」シクシク
妖精「じぶんのことばかりでわたしたちをすてるのですね」シクシク
妖精「わたしたちをろとうにまよわせるひどいひとなのですね」オヨヨ
提督(俺の心でも読んでるのか君たち。それに好き放題言ってるし。オヨヨとか初めて聞いたよ)
提督(でも、例え妖精と言えど泣かせると心苦しいし、艦隊運用に支障が出るのは放っておけない)
提督(在らぬ噂を立てられても困るし、建造を許可するしかない)
妖精「けんめいなはんだんといえます」ムフ-
妖精「ひさびさのけんぞう、さすがにきぶんがこうようします」ムフ-
妖精「いまならおもうがままにけんぞうできるきがします」ムフ-
提督(だから心を覗くのはやめろ)
提督(てか思うがままに建造って何?何をしようとしてるの?)
妖精「ていとくさんもきになってるので、せつめいしよう!」ドドン!
妖精「かんたんにいうと、ねらったこをけんぞうできるかも」
妖精「かくていではないけど、かなりかのうせいはたかいです」
提督(もうツッコまんぞ俺は)
提督(てかそんな事出来るのか?君たちって気まぐれの具現化みたいなものじゃん)
妖精「しつれいな。おこったです」プンスカ
妖精「これはおしおきですね」プンスカ
妖精「おこらせたことをこうかいさせてやります」プンスカ
提督(お仕置きって何?すっごい嫌な予感がする)
イメージBGM:妖星乱舞
妖精「ていとくさんのきぼうはききません」
妖精「わたしたちがすべてきめます」
妖精「きぼう?ゆめ?すくい?そんなものありません」
妖精「そんなもの、わたしがすべてはかいする!」ホワ-ッホッホッホ
提督(やべぇよやべぇよ...このチビどもケフカの真似事してるよ..)
提督(てか誰建造するのかぐらいは教えろよ!)
妖精「いったじゃないですか、きぼうもなにもないです」デデドン!
妖精「ていとくさんはおとなしくまってることです」デデドン!
妖精「こうそくけんぞうざいもつかわせてもらうです」デデドン!
提督(ダメみたいですね(諦観))
提督(仕方ない。逆鱗に触れたのは俺のほうだ。大人しく待つことにしよう)
***
鈴谷「最上型重巡洋艦の鈴谷だよ!」
朝潮「朝潮型駆逐艦一番艦、朝潮です!」
瑞鶴「翔鶴型航空母艦二番艦、妹の瑞鶴です!」
妖精「せいこうなのです」ワ-
妖精「めでたいです」キャッキャ
妖精「あさしおがあらしおだったらかんぺきでした」ウ-ム
妖精「つぎはぱーふぇくとをねらいます」
鈴谷「お、あなたが提督?へぇ~、なかなか良さそうじゃん?」
朝潮「司令官、早速ご命令を」
瑞鶴「ふーん...ま、これからよろしくね!」
提督(あの、一言いいっすか。もう胃が痛い)
提督(てか近いって。少し落ち着かせてくれ)
鈴谷「ねーねーどうして鈴谷のこと見てくれないのー?」ズイッ
朝潮「朝潮の服装に何か問題でもあったでしょうか!?」ズイッ
瑞鶴「提督さん、ずっと目を逸らされると不貞腐れるぞ~」ズイズイ
提督「いやちょっと離れて...」
提督(そして冒頭に至る)
提督(君たちなんで初対面の男にグイグイ近寄れるの?だから一回離れてくれ。深呼吸させて。出来れば外で)
鈴谷「ちょ、どこ行くのー?」
提督「そ、外だ」
朝潮「そうでしたね。まだここに来て間もないですから、鎮守府を見て回らないとですね!」
瑞鶴「案内してくれるの?お願いね」
提督(いや何で俺が案内するハメになってるの?俺は深呼吸したい上にとっとと自室に戻りたいの!)
提督(理由はある。まず鈴谷だ。他の鎮守府との演習で何回か目にしたが、あのイケイケJK感が俺には無理だ。トラウマ再発待ったなし)
提督(ある意味如月や村雨、陸奥よりもクリティカルヒットだ。パリィからのメバチ致命みたいなもんだ。俺が慣れる日が来るのか怪しいぐらいだ)
提督(いや根はいい子なのかもしれないよ?でもイメージが先行する上にイマドキJKっぽい立ち振る舞いがすっごい苦手。目を合わせるのもちょっと...)
提督(次に瑞鶴。これも鈴谷同様に演習で見かけたことがある。それはいいとして、実際に目の前にすると、なんだこの幼馴染感は!)
提督(これは俺の直感だが、この子は気の強い幼馴染ポジションを意図せずして確立している!実際今一番俺の近くで着いてきてるし。距離感が近過ぎると俺の心が先にパンクする。慣れは鈴谷よりかは早そうだが)
提督(そして朝潮だが、この子は別段問題無い。むしろ吹雪みたく真面目ないい子のようだ。この中では安心出来る子と言える)
提督(問題はこれで霞が他の姉妹艦の建造を要求してくるかどうかだ。霞は口の利き方が少しアレだが、全部相手を思っての言動だ。きっと長女たる朝潮の為に、妹たちも着任させろと言ってきそう)
提督(つまり建造をこれからも行うかもしれないのだ。駆逐艦は最低限の資材で建造できるし、大型艦を弾く事ができるが、今日の妖精みたいに、故意に余計に資材を投入して大型艦を建造するかもしれない)
提督(ただの懸念だが、一度疑い出すと止まらない。俺の悪い癖だ)
提督(とにかく、今は誰かにこの子達の案内を任せて、俺は心を落ち着かせたい。今回の心の疲労は、鈴谷:瑞鶴:朝潮=5:4:1ぐらいだ)
提督(...いや、鈴谷たちは全く悪くないんだ。悪いのはトラウマを抱えている俺だ。歓迎の一言すらないのは流石にまずい)
提督「す、すまない。距離感が近くて驚いただけなんだ。気を悪くさせたならすまない」
鈴谷「んん、そういや上官だもんね。ちょっと気が緩んでたかも」
朝潮「不用意に近付きすぎましたか!?失礼いたしました!」
瑞鶴「ずっと顔色悪いから何かしたのかなって思ってた。ごめんね」
提督「いや、いいんだ。改めて、俺がこの鎮守府の提督だ。以後よろしく頼む」
鈴谷たち『はい!』
提督「あ、案内したいところだが、執務途中だったからな。誰か他の子が居たら...」
妙高「妙高、参りました」
提督「ひぇっ!?」
妙高「新しい艦娘ですね。私が案内致しますので、提督もお戻りください」
提督「あ、はい...」
提督(...妙高さん、呼んでないけど、いつの間に居たの?どこからともなく現れるし、音とか全く聞こえなかったけど)
提督(え?どうやったの?忍者なの?普通に怖かったんだけど。正直チビりそうだったよ。下手なホラーより怖かった)
鈴谷(いきなり誰か現れたと思ったら艦娘だった...)
朝潮(隠密に秀でた人でしょうか?)
瑞鶴(提督さんびっくりしてたし、なんかヤバそうなところに来ちゃったかも...)
新たに艦娘が加わった!
小ネタが増えて参りました。
この辺りから好き嫌いが別れてくるものと思います。
原文では提督()の部分は地の文でしたが指摘されて地の文から変更してみました(今更)
もし読みにくいという方が居ましたら検討致します。