大公閣下がIS世界にハイパージャンプされた模様です。 作:おぽんち野郎
両極端な性能の兵器が戦ったらどっちが強いのかなぁ?
と、単純な興味本位と自己満足のために書き始めますた。
んだもんで基本テキトーです。
銀河共和国と独立星系連合の銀河内乱、後の世に言うクローン大戦は、旧銀河共和国が長きに渡り君臨したことで生じた政治家や官僚の汚職といった政治システムの腐敗に、周到で用心深く闇の知識に秀でたシスの暗黒卿が付け入ることで生じた大戦争であった。
銀河はまんまとシスの暗黒卿に踊らされ、勢力を2分した大戦争を開始する羽目になったが、多大な犠牲を払いながらもその戦いはいよいよ終局へ向けて動き出していた。
独立星系連合は共和国首都コルサントを強襲、元老院議長であるパルパティーンの誘拐作戦成功まであと一歩というところまで迫るが、議長を拘束したグリーバス将軍の旗艦インビジブルハンドへ、ジェダイナイトオビワン・ケノービ、後のダース・ベイダーであるアナキン・スカイウォーカーの侵入を許してしまう。
対抗したグリーバス将軍は敗退し、連合は主導者であるドゥークー伯爵までも失うという大打撃を受けてしまう。
起死回生の一手を打つべく、グリーバス将軍は灼熱の惑星ムスタファーへ分離主義者の首脳達を呼び集めるのであった。
グリーバス将軍からの指示によって、拠点を新たに移すことに為ったジオノーシアンである大公ポグル・ザ・レッサーは、今ようやくその準備を完了させようとしていた。
「 やれやれ、やっとドロイド工場の生産が軌道に乗ってきたばかりだというに
さっそく拠点変えかね。
ドロイド軍を安定供給出来るようになるまで、またしばらく時間がかかりそうじゃわ
まったくもって将軍も人使いが荒いのぅ。 」
独立星系連合では高い攻撃力と防御力を備え、グリーバス将軍の旗艦であることで知られた改良型プロヴィデンス級キャリアー「インビジブルハンド」。
その同系艦でる戦艦の艦橋で集結しつつある艦隊を眺めながら、ここに居るはずのないグリーバス将軍にブツブツと文句を言いつつ、いかにしてドロイド工場の生産率を向上させるかに思いをはせているポグルの背後から、カチャンカチャンという独立星系連合軍が使用するドロイド特有の足跡を響かせながら一体のバトルドロイドがポグルへ近づいてきた。
「 閣下、遅レテイタ ルクレハルク級 5隻ノ合流ガ先ホド完了致シマイタ 」
大公へ艦隊編成が完了したことを伝えたのは、この艦隊の将軍を務めるTシリーズ戦術ドロイドの上位機であるスーパー戦術ドロイドのRF-221であった。
「 やれやれ・・・・提督、早速で悪いがのう、進路をムスタファーへ向けてくれんか
ただでさえ会議に遅れ気味だからのう。
これ以上遅れると、またネチネチと嫌味を言われかねんわい 」
報告を受けたポグル大公は、その脳裏に通商連合を束ねるニモーディアンの総督を思い浮かべながらため息をつくと、終結の完了した艦隊に出撃命令を下し一路ムスタファーを目指す。
その胸中に、まるで何かを予感したかのごとく、言い知れぬ不安を抱きながら。
「 嫌な予感がするわい 」
ポグル大公のこの一言を残し、彼と彼が作り上げた恐るべきバトルドロイドの軍隊を満載した艦隊は、次々とハイパースペースへ突入していったのだった。
この2日後、ムスタファーへ終結した分離主義運動の主導者たちはシスの暗黒卿、ダース・ベイターの襲撃を受け悉くその命を落とすこととなったが、そこに大公ポグル・ザ・レッサーの姿は無く、戦いに勝利した銀河帝国は、ただちにこの恐るべきドロイド生産者の消息を掴もうと全力を挙げて捜索したが、ついに彼の消息を掴むことは叶わなかった。
次第に時は流れ銀河帝国と反乱同盟軍との新たな戦乱が始まると、人々は次第に彼の存在を忘れ、新共和国が成立する頃には一部の歴史家を除いて、彼が生きた事も、そして彼がその命を懸けて戦ったクローン戦争すらも、ただの歴史の記録としてアーカイブに僅かなデータが残されるのみとなっていったのだった。
◇◇◇
処変わって、ここは何もない宇宙空間、果てしなく続き静寂が支配するこの暗黒の世界に突如としていくつもの巨大な物体が何の前触れもなく、唐突にその姿を現す。実に50を超える大小様々なその物体群は、小さなもでも、大きさは優に1kmを超え、中でも目を引くのがドーナツのような形をした5つの巨大なリング状物体であった。
何の統一性も見られないかのように見えたその物体群も、徐々に近づいてゆくとそのどれもに、ある統一したマークのような物が描かれていることが分かる。6芒星に似たそのマーク、それこそはとある銀河で一大勢力を誇った独立星系連合と言う組織が使用したシンボルマーク、そう、突如としてこの宇宙空間に出現した物体、その正体は独立星系連合に所属するバトルシップで構成された大艦隊であったのだった。
「 大公閣下、ハイパースペースカラノ脱出ニ、成功シマシタ、全艦艇健在デス 」
この艦隊の将軍を務めるTシリーズ戦術ドロイドの上位互換ドロイド、スーパータクティカルドロイドRF-221が旗艦である改良型プロヴィデンス級キャリアーの艦橋で自らが仕える主人である大公ポグル・ザ・レッサーへと報告する。
ポグル大公はハイパースペースでのトラブルにもかかわらず、全艦艇が健在のままスペースアウトしたことに戸惑いを覚えつつも安堵する。
「 ふむ、まさか新種のウイルスとはのう、一時はどうなることかと危ぶんだぞ 」
そう、惑星ムスタファーへと向かっていたポグルの艦隊は、ハイパースペースへジャンプした直後、艦隊の航法コンピュータへ侵入していた未知のウイルスによって航路が狂わされ、実に一か月以上もハイパースペースの中を漂っていたのだ。
ウイルスの駆除が完了したとしても、通常ハイパースペースでの航路トラブルは、永遠に異空間を漂うことを意味し、通常空間への復帰は、ほんの一握りの幸運な例を除きほぼ皆無といってよかったため、ポグル自身もハイパースペースでの死を半ば覚悟していた。
そのため、この通常空間への復帰はまさに奇跡としか言いようがない、しかも54隻の艦艇全てが無事にジャンプアウトしたとなれば、リアリストであるポグルをして神というものを信じてみたいという気持ちにさせていた。
「 それにしても、ここは一体どこなのじゃ?
まさかとは思うがコアワールドと言う事はあるまい? 」
からなりの時間をハイパースペースで漂ったのだ。ポグル大公はコアスペースへの帰還をすでに諦めていたが、ここまで奇跡的な出来事が連続したのだ。
もしかしたらと言う希望に望みを託し、隣に控えている独立星系連合の優秀な将軍の一体であるRF-221にその回答を求める。
「 ハイ閣下、現在全周囲ヲスキャン中デスガ
コアワールドノイカナル星域ニモ、該当スル星系ハアリマセン
我々ノ認識スル既知銀河デハ無イ可能性ガアリマス 」
だが、RF-221から帰ってきたのは無情にもポグルの心にともった僅かばかりの希望的観測を木端微塵に吹き飛ばすには十分なものであったが、報告を聞いたポグルは、ただただ顎鬚をなでながら、フムフムと頷いている。
心のどこかではやはり予測していたのか、RF-221の予想に反し、大して取り乱すこともなく淡々とただその事実のみを受け入れたのだった。
連合の求心力となっていたドゥークー伯爵を失った今、遠からず連合は共和国に負ける。
その事実を連合盟主の一人として嫌がおうにも理解していたポグルは、いずれ訪れる自らの死を予感し、訪れる運命を覚悟していた。
だからこそ冷静さを保てているのだ。
「( 何処とも知れぬ辺境で朽ち果てるか・・・・
老い先短いこの老いぼれはまだ良としても、
せめて歳若い部下達は土の上で死なせてやりたいのう )」
RF-221の視線を背後に受けながら、ジオノーシアンとしてはかなりの高齢に達する彼はイヌー・ヴォイの艦橋で愛用の杖を突きながらそんなことを考えていた。
ポグルがRF-221の回答に希望を持った最たる理由は、彼にここまでついてきてくれた独立星系連合の兵士達の行く末を案じたからこそ出たものだったのだ。
報告を終えたRF-221は、ポグルが自棄になって、なにかとんでもない命令を下すのではないかと内心恐れていたのだが、どうやらその心配はなさそうだと判断する。
共和国との戦いの中で、形勢が不利になると、その焦りから支離滅裂な命令を出し自滅する連合の司令官を幾度か目撃してきた彼にしてみれば、この老獪で冷静沈着な司令官の下に着けたことは幸いであった。
特に会話することもなくなったのか、ポグルとRF-221は、ただ静かに艦橋から望む漆黒の宇宙を眺めていると、操艦クルーであるB1バトルドロイドから報告が上がる。
「 アー、将軍、報告シマス。周辺宙域ノ広域スキャンガ完了イタシマシタ
スデニデータハ入力済ミデスガ、イカガシマスカ? 」
報告を聞いたポグルは振り向きざまにRF-221へ詳細を確認するように促す。
「 ヨロシイ、スキャン結果ヲ投影セヨ 」
命令を受けたB1バトルドロイドはすぐさまスキャン結果を立体映像として艦橋へ投影すると、そこに映し出された立体映像には、一つの恒星を中心に8つの惑星からなる天体が映し出される。
「 エー、星系ノスキャン結果デスガー
アー、標準的ナ惑星系ニ分類サレマス
特ニコレト言ッテ目立ッタ特徴ハアリマセンガ
コノ星系ノ第3惑星ニ水ト大気ノ存在ヲ確認シマシタ 」
報告を聞いたポグル達は、ひとまず自分たちがとんでもない環境の星系に居るわけではないことを知り安堵することになる。
さらには艦隊に備蓄されていた水や食料も残り少なくなっていたため、新たに補給が出来るかもしれない惑星の存在は朗報であった。
「 では早速その惑星に進路をとるとするかの 」
「 閣下、オ待チ下サイ 」
ポグルがクルーへ艦隊の進路をとらせようとすると、後ろに控えていたRF-221がすかさず待ったをかける。
怪訝そうな表情で振り返るポグルであったが、当のRF-221はポグルが振り向くのを確認してから会話の先を続ける。
「 閣下、水ト大気ガ存在シテイル場合
比較的高イ確率デ何ラカノ生命体ガ存在シテイル可能性ガ考エラレマス
ソレラガ知性体カ、ウイルスノヨウナ微生物カハ分カリマセンガ
接触ニハ細心ノ注意ヲ払ウベキカト 」
RF-221の指摘はもっともであった。ここがコアワールドで無い以上、ポグル達が今まで身に付けてきた知識は役に立たない可能性がある。
知的生命体を相手取った場合、今まで常識としてきたことが全く通用しない、などということも十分考えられるし、相手の文明に確固とした言語があるかでさえ疑わなければならない、事実コアワールドではテレパシーなどで会話する種族も居たほどだ。
それを考えると意思の疎通さえ出来ない相手かもしれないのだが、彼らも食料の備蓄等から切羽詰った状態にある。
武力の行使を視野に入れるにしても、相手の文明がどの程度発展しているもわからない状態では、最悪は相手の文明レベルのほうが高く、返って自分たちが自滅してしまう可能性だってあるのだ。
よしんば、交渉がうまくいったとしても、今度はウイルスなどを含んだ微細な存在が壁になってくる。
嘗て銀河に猛威を振るったブルーシャドウウイルスのような例もあるのだ、お互いにとって何が薬となり毒となるかも考慮しなければならない。
「 中々に厄介な問題じゃ 」
ポグルは今更になってジクジクと痛み出す胃に手をやり深いため息をつく。
「 確かに注意は払うべきであるな・・・・じゃが、我々も切迫しておる
まずは対象となる惑星の情報を収集しつつ、交渉出来る相手であれば交渉する
それで良いな、将軍 」
「 ハイ、閣下・・・・ 」
鋭い視線を投げかけられたRF-221は頷きながら答える。
知性体の存在を考慮し、交渉相手を警戒するようにポグルへ促したRF-221ではあるが、実のところ彼はそこまで相手の文明レベルが高いものではないであろうと踏んでいた。
これは惑星をスキャンした際の詳細データから分かったことだが、惑星の軌道上に規則的な軌道を取る人口衛星らしきものは確認できたが、共和国や連合にみられるような軌道ステーションや、艦船(ここで言う艦船とは宇宙船のこと)を確認することが出来なかったからである。
物質文明の場合、ある程度科学が発達してくると大抵の知性体は宇宙空間へとその活動の場を移してゆく、これは惑星で得られる資源と、それを消費する人口の釣り合いが取れなくなった場合に起こっており、銀河共和国や連合を占める大半の国家がそうであった。
それの例に当てはめてみれば、対象となる惑星はごく初期の宇宙文明に差し掛かったばかりではないかと推測したのだ。
そうであれば、彼らの保有する戦力をもってすれば、惑星を制圧することなどたやすいのだ。
にもかかわらず、ポグルに対してなぜ彼がこのような言動をとったのかというと、それはひとえにジェダイやシスという恐るべき存在を知るが故のことである。
冷静沈着なポグルといえど、他の多くの独立星系連合幹部の例にもれず、短絡的な一面を併せ持っている。
ふとした切っ掛けで、ポグルの怒りが爆発し惑星に住むジェダイやシスに相当するような怪物と戦闘になることも考えられた。
単純に惑星を制圧すること自体は可能であるが、そのための手段が問題である。
ハイエナボマーによる空爆では制圧に時間が掛かってしまい先にこちらの食料が尽きてしまう。
軌道上からの艦砲射撃やBC兵器の使用は、せっかくの食料資源を汚染することになってしまい本末転倒である。
とにかく、差し迫った食料問題を早急に解決するには、ポグルに多少の警戒心を持ってもらったほうが、双方にとって穏便に話が進むだろうと彼なりの考えがあったためだった。
「 では、艦隊の進路を第3惑星へ向けよ 」
「 ラジャ ラジャ 」
ポグルは再びブリッジクルーであるB1バトルドロイドに命令を下し、艦隊はいよいよその歩みを進め始めたのであった。
続け