それではどうぞ!
三人称 side
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リュートはシャボンディ諸島に仲間を置いて、一人で女ヶ島に来ていた。
理由としては恥ずかしさ半分、辛さ半分と言ったところだろうか。
「懐かしいな、本当に久しぶりに来た…。
透明になって正解だったな」
何故ならリュートがこの島に来ると、必ず女性に襲われるのである。
そうこうしているうちに、女性達が男が現れたと騒ぎ始めていた。
「誰だ?この島に来るとはなかなか肝が座ってるな」
リュートは気になり透明なまま、騒ぎの先に向かう。
すると辿り着いた先には檻があり、そこには弟であるルフィがいるではないか。
「あのバカ…スルーしよ」
スルーしようとしているとルフィが目を覚まし、服にいちゃもんをつけて騒ぎを大きくする。
頭を抱えてルフィが捕まるのを待っていた。
「そろそろ透明解いてもいいかなぁ…騒いでるし」
透明を解いて店で買い物を始める。
「あ、これとこれとこれね。あとそこの野菜も」
流暢に買い物を楽しんでいると、騒ぎが近づいてくる。
嫌な予感がしたリュートは、騒ぎの方に向く。
「何食いながら逃げてんだよ…」
「リュート様~!捕まえてー!」
追っているのは九蛇海賊団のようで全員がリュートを慕っている。
下手なこともできないのでオリオリの実を使い、ルフィを捕まえる。
「はい、捕まえた」
キャー!と言いながら九蛇海賊団が迫ってくるのでリュートはお金を払って退避した。
そしてルフィはハンコックのところに連れていかれる。
どうやら入浴を覗いたようで、妹のマリーゴールドとサンダーソニアがルフィと戦うようだ。
そしてすぐ近くには三人の女性の石像があった。
(相変わらずか…ルフィはあの3人を助けるつもりだな)
ついに戦闘が始まった。最初は二人の優勢だった。
だが、サンダーソニアとマリーゴールドがルフィを捕まえて石像を壊そうとしたとき、それは起きた。
「止めろっていってんだろうが!」ゴォォォォオ…!
観客席にいたもの達はルフィの覇王色の覇気によって次々と倒れていく。
「へー、あいつもついに覚醒し始めたか」
リュートが感心していると二人は石像を下ろしルフィを離す。
「お、ありがとな」
そして邪魔にならないように石像を端に寄せると、ギア2となって二人を圧倒し始めた。
結果は思わぬ展開となった。
サンダーソニアの服が燃えて、
背中が見えそうになったときルフィが隠したのだ。
「これ、見られたくないんだろ?動くなよ」
観客達は退避するなか、ハンコックはルフィに願いをひとつ選べと言った。
勿論選ぶのは石化の解除だった。
「ありがとう!こいつらを戻してくれるんだな!」
そのまっすぐな目にハンコックは過去を話し始めた。
~夜~
ハンコックはどうやらルフィのことをリュートより好きになったらしく、病みたいに倒れていた。
リュートは半ば呆れながら、崖の上から様子を見守っていると、ルフィが突然固まってニョン婆に詰め寄る。
「エースは、俺の兄ちゃんなんだよ!」
「にゃんと!」
その様子にリュートは崖からルフィの元へと飛び降りる。
勿論透明なのでバレはしない。
「ルフィは何の話してるのかなっと」
「俺、行くよ。エースを助けに行く!」
「エースが処刑…か」
ルフィはハンコックに頼みに行っていた。
ハンコックと共に行く事になったルフィは明朝に海軍の船へと乗り込むことになった。
そろそろ頃合いと思い、リュートは透明化を解いた。
「随分騒がしいな、ハンコック」
「リュートでは無いか!もしや妾を迎えに…」
「何言ってんだ…お前にはルフィがいるだろ」
嬉しそうなハンコックだがそう返されると約束があったのを思い出し、諦めたのだった。
「兄ちゃん!?」
「なんじゃと!?」
この事にはニョン婆も更に驚いていた。
ルフィの兄弟が知り合いのリュートなのだから。
「ルフィ、お前が行くなら俺は止めはしない。
けどな、俺も勿論行くぞ。俺にとっちゃ大切な弟だ」
「ニッシシシシ、兄ちゃんがいれば百人力だ!」
「じゃが二人も乗り込めるほど妾の体は大きくないぞ?」
「ばーか、俺は透明になれるだろうが」
ルフィと久しぶりの会話をし、ハンコックに呆れながらそう言った。
そして翌朝、海軍の船でインペルダウンへとルフィとリュートは向かうのだった。
TO BE CONTEND
今回はハンコックとの再会や、ルフィとのコントみたいな感じでした。
次回はインペルダウン!
シリアスになるか、コントになるか…乞うご期待!