最強の魔法使い(自称)が暴れるそうです。RE:   作:マスターチュロス

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※オリキャラ出現注意報


東方手書きホラー漫画代表といえば、東方異形郷とこいしのドキドキ大冒険。


たくさんの評価ありがとうございます。




I.K.異形郷とこいドキは戦わざるを得ないのか?(7話)

 

 

 

 私、結依魔理沙には最近悩みがある。1つ目はゴミ拾いする度に青山優雅と出会うこと。意図して会っているつもりはないのに、いついかなる時間帯に外出ても必ず彼と会ってしまう。暇なんだろうか。

 

 2つ目はだんだん元の原作からズレていることだ。爆豪が強化されてたり、緑谷くんが臆病を克服したり。私が狂わしてしまったのだろうか。多分、雄英に入ったらもっと変わるのかもしれない。

 

 そして3つ目、謎の宗教団体が活発になっていることだ。名前はフェザー正教団というらしいんだが、原作ですら聞いたことのない集団で若者を対象に声がけしているらしい。というか私も声かけられた。5歳児を宗教団体に誘うのは流石に頭がおかしいと思った私は、防御結界を張った状態で防犯ブザーを鳴らし続けた。勧誘役の人が慌てて私を取り抑えようとするが、結界があるため一切触れられず、相手側が折れるまで延々と真顔で防御ブザーを鳴らし続けた。タイムは5分14秒だった。

 

 

 また悩みとは別のことで、最近緑谷くんと爆豪の関係がなんだが結構いい感じになってきた。爆豪は緑谷くんを見下すことは無くなったし、緑谷くんは爆豪に怯えることなく、前よりさらにお節介さが増えてしまった。3人で遊ぶ機会も増えたし、ある意味いいことだと思っている。美しい終わり方だった。

 

「はやくマリカーやるぞボサボサ!」

 

「私の名前は結依魔理沙だ。魔・理・沙!」

 

「まっ、魔理沙……さんもかっちゃんも喧嘩しないで……、ね?」

 

 そして、今は私の家に爆豪と緑谷くんが遊びに来ている。

 

「勝己く〜ん、出久く〜ん、おやつ置いとくわよ〜」

 

「あっ、ありがとうございます……!」

 

「…………もらっといてあげます」

 

「母さ──ん! もっとファ○タ持ってきて〜〜!」

 

「あんたは飲みすぎ」

 

 1リットル入りのファン○グレープが3本空になり、追加のファンタを要求する魔理沙。しかし、断られてしまった。ちなみに緑谷くんと爆豪はお茶しか飲んでいないため、空になった○ァンタグレープはすべて魔理沙が飲み干したものである。

 

 ちなみにやるのはマリオカートWiiである。爆豪の使用キャラはクッパ、緑谷くんはマリオ、そして私はファンキーコングである。なお、魔理沙は強キャラがファンキーコングだということしか分かっていない素人なため、プレイングはそこまで上手くない。

 

 私以外はカートで私はバイク。コースは毎回選ぶの12回勝負で、爆豪→緑谷→魔理沙の順でコースを選択していく。CPUは「つよい」で、もちろん150ccだ。

 

 爆豪の乗るマシンはファイアホットロッド。スピード、ドリフト、ミニターボの性能が高いが加速が遅い。緑谷くんはスタンダード・カートだった。ここでも普通だ。私はスーパーハウザー、なぜなら強いから。

 

「爆豪、どれにする?」

 

「レインボーロード」

 

「いきなりか」

 

 最初のステージはWiiのレインボーロード。なんだろう、いきなりラスボスが出てきた感じがする。あそこ爽快でBGMも神だけどよく事故る。

 

 3人のプレイヤーがスタート位置につき、スタートダッシュを間違えないようタイミングを計る。ふと、魔理沙が隣を見ると、爆豪の狂気的な笑顔と緑谷の真剣な顔が見えた。もう体感十数年ゲームやってないが、流石に5歳児には負けたくない。ゲームセンスが錆び付いてなければ勝てるはず。

 

 ジュゲムのカウントダウンが始まり、三者全員が画面に釘付けになる。スタートダッシュは絶対に外さない。

 

 そして数字が0に差し掛かった瞬間、全キャラクターが一斉に走り出した。

 出だしは3位だ。まぁまぁといったところ。そして最初にご対面するのはとてつもなく長い下り坂。事故らず、慌てずに加速床を2つ使って追い抜く。その後ジャンプアクションもしっかり決めて次のカーブへ、また次のカーブへと順調にいく。そして見えてきた、レインボーロードの特徴の一つ、波打つ道。上手くジャンプアクションを決めながら加速しようとした私だが、背後から投げられた赤甲羅で撃墜されてしまった。

 

「おいバカ爆豪。何甲羅投げてんだ」

 

「当たるやつが悪い」

 

「言ったな? お前言ったな? 覚悟しとけよ?」

 

 これはただのレースゲームではない。意地と意地のかけた戦いなのだ。容赦はしない。

 

 次にあらわれたのは8の字ゾーン。難なく通り過ぎようとするも、後ろからボムやら3連緑甲羅が飛び交い、阿鼻叫喚の地獄絵図が。なお魔理沙は調子乗ってダッシュキノコ無しで8の字ゾーンの真ん中に突撃したため、あえなく落下。現在11位である。

 

 大丈夫、まだ1周目だ。次の大ジャンプゾーンを超えた先にハテナボックスがあるから、そこで強アイテムを手に入れて前に進もう。

 アイテムボックスを回収し、魔理沙はキングダッシュキノコを手に入れた。正直いらない。なぜならレインボーロードはカーブ多いくせにガードレールが少ないため落下事故が激しいから。しかし使わないと別のアイテムに切り替わらないので仕方なく死ぬ覚悟で消費。CPUがそこまで強くないおかげで7位まで繰り上がった。だが肝心の爆豪は2位で緑谷くんは……なんと1位。現在 2位の爆豪に差をつけて独走中である。

 

「おいバカデク、お前速すぎだ」

 

「フフ、かっちゃん。僕はマリオカートでは最速のホワイトラビットと呼ばれた男だよ。僕はまだまだ加速する!」

 

 いったい何時からそんな呼び名がついたのか。そんなツッコミを入れたくなるがそんな余裕もなく、何とか逆転したいところ。

 

 と、その時、魔理沙は思いついた。こと私の能力は現実世界のみならず、ゲームの世界にも適用出来る。正確には確率操作で直接Wii本体に干渉し、私がアイテムボックスを獲得した時点で乱数を操作するという方法。つまりチートである。

 

 しかし勝つためなら鬼でも外道でも何にでもなる覚悟でいた魔理沙は容赦なくアイテムボックス獲得時に外部チート(確率操作)で乱数調整。現在順位6位でキラーを獲得した魔理沙は即座に使用し、一気に3位まで上り詰めた。

 

 そして2週目の、道が左右に分岐するゾーンあたりで爆豪を発見。即時排除にかかる。

 

「てめッボサボサ! どんなチート使いやがった!」

 

「はっはっは。秘密ッ!!!」

 

 そして再びアイテムボックスを手に入れた魔理沙。しかし出てきたのはキラーではなく、スーパースターだった。別に確率操作をミスったわけではなく、シンプルに爆豪を処すために選択した。

 

 魔理沙は即座にスーパースターを使い、爆豪にタックルを食らわしスピンさせつつコースアウトさせた。そして1回逆走し、ハテナボックスを回収。スーパースターを確率操作で引き出し、また爆豪にタックルをかます。

 

「やめろ! そのタックルやめろボサボサ!」

 

「覚悟しとけって言いましたぁ〜〜! 私言いましたぁ〜〜!」

 

 魔理沙の容赦ない違法タックルに爆豪のボルテージはフルMAX。そして煽りによる追撃で限界を迎える中、緑谷が1着でゴールした。

 

「あれ? 二人とも何してるの?」

 

「クソデクてめぇ! おいてくんじゃねぇ!」

 

「やば! もう私と爆豪しかいねぇ!」

 

 いつの間にかCPUにすら置いてかれる始末。まだ第2ラウンドの最中だというのに。

 

 二人は宇宙空間を駆け抜けていき、死に物狂いで爆走した。敗者の女神が微笑むのはいったいどちらか。ファイナルラウンド終盤は苛烈な戦いとなっていた。スーパースターとキングダッシュキノコの接戦は終わり、アイテムなしの状態でゴールは目前。手に力を込めすぎて少し凹んだコントローラーを握りしめ、手に汗握る戦いに終止符を打つのはどちらか。

 

「「うおおおおおおおおおお!!!!!」」

 

「「ぜってぇぇぇまけねぇえええええ!!」」

 

 緊迫するこの一瞬、魔理沙はスピードを少し落として爆豪(クッパ)の背後にまわる。

 

 それを見た爆豪は勝利の笑みを浮かべた。だが、魔理沙は爆豪の後ろをピッタリ張り付きながら最終直線に突入した。

 

 魔理沙が操作するキャラクターが風を纏い始めた。魔理沙が最後の最後にかけたのはスリップストリームによる加速。アイテムを使わずに相手を抜くにはコレしかないと判断した魔理沙は風を纏って抜き去ろうとした。

 

 しかしゴールはもう直前。両者ともに1歩も引けを取らず、最後の最後まで結果は分からない。

 

 

 

 

 

 

「よっしゃあああああああ!!!!!」

 

 勝者は魔理沙。ギリギリ爆豪を追い越したのである。

 

「くそがああああああああぁぁぁ!!!!」

 

 爆豪が悲鳴をあげた。こんな爆豪の姿はなかなかお目にかかれず、彼のくやしがる表情を脳に刻みながら勝利の美酒(魔法で生成したファ○タ)を飲み干した。

 

「次はぜってー勝つ!!!!」

 

 

 

 

 

 その後もずっとマリカーをし続け、終わった頃には午後5時半だった。

 

 

 

 

 

 

 ■

 

 

 

 

 

 

 爆豪と緑谷が帰宅し、リビングに散らかったゴミを片付け終えた魔理沙は自分の部屋に戻ろうとしたが、母親からおつかいを頼まれてしまった。どうやらスーパーで販売セールをやってることを忘れていたらしく、あと15分でセールが終わってしまうらしい。

 家からスーパーまで車で10分かかることや、店内の混雑具合を考慮すると、とても15分じゃ間に合いそうにない。そこで母は伝家の宝刀兼最強魔法使いである魔理沙におつかいを頼み、早急に買ってきて欲しいとのこと。

 報酬もはずんでくれるそうなので、魔理沙は喜んでおつかいを引き受けた。

 

 瞬間移動でスーパーに着いた魔理沙は人混みを避けるべく液状化し、目的のセール品にたどり着く。そして即座に時間停止ですべての生物の動きを停止させた後、必要な物資すべてをエコバッグに詰め込んでレジに並んだ。しかし並んでいる最中、財布を持ってないことに気づいた魔理沙は指パッチンで自分の財布から1万円を徴収し、無事買い物を済ませた魔理沙は先にエコバッグを我が家に転送し、手ぶらで帰宅することにした。帰りにどこか公園に寄って鍛錬したいところ。

 

 魔理沙はスキップしながら街の中を散策した。気になる店があったら寄り道し、面白そうなものを見つけたら時間を止めて飽くまで遊んだ。引っ越してすぐの頃はよく奇異の目を向けられたり、酷い時は喧嘩をふっかけられたりもしたが、ちょくちょく色んな人の手伝いをしたり、ゴミ拾いしたり、ヴィランの脅威から守ったりしたおかげで、前ほど怖がられることはなくなった。しかし大の大人を拳一発で気絶させたところを大勢に見られたせいか、"悪い人じゃないけど近寄っちゃダメな人"みたいなポジションになってしまった。悲しい。

 

(……どうあがいても私は……)

 

 魔理沙は少し下唇を噛んだ後、ナイーブになってしまった自分に喝を入れるべく両手で頬を叩いた。

 

(いや、こんなことで落ち込むわけにはいかない。心も常に最強じゃなきゃ、真に最強の魔法使いにはなれん)

 

 曇りかけた瞳を拭い、最強の魔法使いたる自覚を取り戻した魔理沙は、己の身を鍛えるべくいつもの海浜公園へと向かうことにした。が、瞬間移動する直前で()()()()()()()()()()()を見つけたため、魔理沙は目を凝らしてよく観察した。

 

 年齢的には私と同じくらいに見える。髪は白髪で目はゴールド、そして白い軍服らしき服を着ている。 まるでハンターハンターのキルアのよう。だが、こんなヤツは私の記憶の中の原作には存在しない。それとも私の知らない原作キャラなのか、よく分からないが少なくともモブキャラには見えなかった。

 

 ずっと私が見ていると、相手も気づいたのかこちらを振り返った。完全に目があってしまったが、気まずいので私は振り返り、ダッシュでこの場から離れた。

 不審者のような挙動をしてしまったが、見た目は5歳児なので多分誰も気にしない。仮に警察に通報されても私の顔を見れば誰だか分かるので、捕まることは無いでしょう。

 

 と、高を括った魔理沙だったが、振り返りダッシュして曲がり角を曲がった先に、さっきの白髪の子が目の前に立っていた。

 

(先回りされた? ……ということはコイツ、敵か?)

 

 今まで大人の追跡者ばかりを相手していたため、初めてのケースに対応が遅れてしまった。しかし、敵だと言うなら話は早い。いつも通りシバくだけだ。

 

「目標発見。対象:結依魔理沙。ワールドデータベースに記録アリ。対象の個性レベル:アクセス不可。検索出来ません」

 

「これよりミッションを開始します」

 

 機械じみた声が耳に響く。とても人間の出せるような音ではない。

 

「私は自己進化型人工知能NOUMU、コード000。現在保有中の個性は機密事項のため答えることができません」

 

 説明しろと一言も言っていないが、自己紹介をする人工知能コード000。しかしNOUMUで思い当たることと言えば、後に登場するであろう脳みそ剥き出し化け物こと"脳無"。ヴィラン連合の化け物と同じ名を冠するということは、コイツもヴィラン連合なのだろうか。

 

「これより戦闘モードに移行。直ちに任務を遂行します」

 

 そう言いだした途端、背中からクジャクの羽を模したかのようなブラスターキャノンが現れた。今まで戦ってきた相手と明らかにレベルが違うことを察した魔理沙だが、ブラスターキャノンの形が妙に引っかかる。何と言うか、()()()があるのだ。前世の頃に見たような気がして、それが何の作品だったかを思い出すべく、魔理沙は必死に頭を回した。

 

(……! 思い出した!)

 

 魔理沙は消えかけの前世の記憶を思い出し、既視感の正体について答えを出す。アレはそう、釣竿を借りる話から世界大戦まで発展した東方手書きホラー漫画では有名な作品……

 

 ─── こいしのドキドキ大冒険 ───

 

 そう、通称『こいドキ』と呼ばれる作品に登場する、敵側の最終決戦兵器『ヴィジョーカー』。今相手が私に向けているブラスターは、その決戦兵器ヴィジョーカーの持つ武器の一つ。

 ヴィジョーカーには対○○用といった形で複数体存在するが、どの個体も異常に強い。変に油断すると手痛い反撃をくらうだろう。

 

 と、頭の中で分析していたら、コード000は容赦なくブラスターキャノンからエネルギー弾を発射した。流石に街に被害を出すと公安の委員長から遠回しに怒られるため、魔理沙は結界を二重に展開し、自分とコード000を結界内に隔離した。結界内は現実世界と異なり、扁平な空間が半円球上に広がっている。

 

 一部の光弾は結界に吸収され、残った光弾が魔理沙を襲う。だが、魔理沙はスペルゲン反射鏡を手の甲に顕現させ、光にまつわるすべてのエネルギーを反射させた。

 当たらないのは当然だが正直アレに近づいていいのか分からない。分析する能力か魔法を使いたいところだが、名前が思い出せないので使おうにも使えない。なんて面倒な。

 

 よく分からないので試しに『キラークイーン』を発動し、爆豪との戦いの時にやったように鼻息(バギマ)で両手首を傷つけ、溢れ出た血液を弓の形に変形させ、血の弓矢にキラークイーン第1の能力を付与する。あの時同様、爆発で弾け飛んだ血液も操作して魔法陣を作り、さらなる追撃を可能にする。

 

「ふっ!」

 

 魔理沙は血の弓矢を放った瞬間、射手座(サジタリウス・ゾディアーツ)の力を引き出すことで放たれた弓矢が無数に増殖し、視界全てを覆い尽くすほどの血の弓矢がコード000に襲いかかる。

 咄嗟にガードしたコード000に対し、魔理沙は惜しみなく『ザ・ワールド』による時間停止を発動し、スキル『七つの獣冠』による防御無視効果がすべての攻撃に付与され、時が再び動き出す。

 

 カチッ

 

 無慈悲なスイッチの音に合わせて、すべての血の弓矢が大爆発を引き起こした。ガード貫通効果をもった大爆発をモロに受けたコード000は結界の端まで消し飛び、地面に倒れた。これだけでも十分な威力で、今までの連中と同じなら二度と立ち上がれないほどの損傷を受けたはず。

 だが、コード000は爆発を受けてなお立ち上がり、再び構えた。

 

「損傷率18%。想定以上のエネルギー量を検知。計測結果に基づき至急修正を行います」

 

「……アレ、耐えるの?」

 

 思った以上に強いことが判明し、後頭部を掻く魔理沙。損傷率18%とは中々の耐久性能であり、相当ハイスペックのようだ。多分予算も尋常じゃないくらい掛かってる。

 

「戦闘形態、変更」

 

 コード000は高速でブラスターキャノンをしまうと、新たなに別のヴィジョーカーを召喚した。腕のみ。ヴィジョーカーの全長は600m以上なので、デカすぎて無理なのだろう。あの腕と武器は対鬼型戦闘用ヴィジョーカーであり、宝塔の形をしたビーム砲と投げたら戻ってくるトライデントを装備している。

 当然宝塔もトライデントもビックサイズであるため、宝塔のビームは霧雨魔理沙のマスタースパーク以上に高威力であり、トライデントの全長も500mくらいなのであんなものが全力投球されたら結界が壊れかねない。

 

 コード000の合図に合わせてビーム砲が高速でチャージされ、すぐさま放たれる。しかし忘れてはならない。私が血液の矢を爆散させて飛び散った血は魔法陣として地面に付着しているのだ。その数、なんと4274個。

 

「だがビームなんぞ魔法使うまでもない」

 

 目前まで迫る極太レーザーに対し、魔理沙は怯みもせずに一本の短剣を構えた。そしてビーム直撃のタイミングに合わせて短剣を振るい、11トン級の破壊光線を倍にして弾き返す。

 

 全反撃(フルカウンター)、自分に向けられた魔力を倍の威力にして跳ね返す魔力。破壊光線は本来魔力ではないが、魔理沙が全反撃を模倣して自己流にアレンジしたため、近接攻撃以外はすべて跳ね返せるようになった。

 

 フルカウンターによって返された破壊光線が周囲を巻き込みながらコード000を襲う。しかしコード000は内部に搭載されたジェット噴射機構で回避し、巨大なトライデントを魔理沙の想像以上の速さで振り回した。

 

 500m級の武器を振り回してる時点で相当の化け物だが、私も化け物なので真横から来たトライデントを肘で相殺し、トライデントに触れた。

 

拘束する支配者(バインドドミネーター)

 

【直視の魔眼】

 

荒廃した腐花(ラフラフレシア)

 

【破壊の右腕】

 

「砕けろ、トライデント」

 

 4つの能力が作用した結果、トライデントは原型を留めることなく塵と化し、さらにトライデントを持っていたヴィジョーカーにまで影響が及んだ。

 すべての攻撃が無力化され、ヴィジョーカーを一機失ったコード000は再び結依魔理沙の分析を行う。

 

「……解析不能」

 

「でしょうねー!」

 

 ジリジリと追い詰められるコード000に対し、魔理沙は余裕の態度だった。

 

 

 

【続】

 






【能力紹介】

●サジタリウス・ゾディアーツ

→仮面ライダーフォーゼのラスボス。射手座のゾディアーツであり、ホロスコープスの大ボス。高い身体能力と弓を使った超強力な遠距離攻撃を得意とする。

●スペルゲン反射鏡

→ウルトラシリーズに登場するバルタン星人がもつ特殊な鏡。光線系の技を跳ね返す。

●七つの獣冠

→FGOのサーヴァント、『ドラコー(ソドムズビースト)』のスキル。効果内容は、①自身の強化解除耐性の向上、②聖杯所持時に竜特攻状態の付与、③ローマ特攻状態の付与、④スター獲得状態の付与、⑤弱体無効状態の付与、⑥防御無視状態の付与、⑦HP回復量の向上、⑧NP獲得状態の付与、である。

●キラークイーン

→ジョジョの奇妙な冒険第4部に登場する、『吉良吉影』のスタンド。能力は3つ存在し、1つ目は触れたものを何でも爆弾に変える『第1の爆弾』、2つ目は相手を自動的に追尾して爆発するシアハートアタック(第2の爆弾)、3つ目は条件を満たした相手が自分のことを調べようとすると爆発し、時間を1時間巻き戻させるバイツァダスト(第3の爆弾)がある。

拘束する支配者(バインドドミネーター)

→ビッグオーダーの主人公『星宮エイジ』の能力。自分が移動した軌跡を領土とし、領土内のものにアンカーとワイヤーを打ち込むことで対象を支配する能力。対象となるものは領域内のものであれば空気でも人でも重力でも何でも支配することが出来、命令内容も割と自由。しかし、能力が適用されるのは物理現象のみで精神には作用せず、対象を支配する際は命令内容を口にする必要があり、命令内容が対象に聞こえている必要があるなど、制限がそこそこある。

●直死の魔眼

→TYPE-MOONの同人ゲーム作品「月姫」および同人小説「空の境界」に登場する能力。あらゆる物体および生物の"死"という概念を視覚情報として捉えることが出来、相手の"死の線"を捉えて切断すると防御を無視して切断することが出来る。また、切られた箇所は再生能力をもってしても再生しない。
なお、"いつか終わり(死)が来るもの"であれば物体および生物だけに限らず、概念の死すら捉えることが出来る。

荒廃した腐花(ラフラフレシア)

→めだかボックスに登場する『江迎怒江』のもつ過負荷(マイナス)。触れた物質を何でも腐敗・劣化させる能力。なお、この能力は物理法則に超越するため分解熱等は発生せず、やや概念寄りの能力であるため能力の適用範囲が非常に広い。

●破壊の右腕

→鋼の錬金術師に登場する『傷の男(スカー)』の右腕の名前または錬金術の名称。ありとあらゆる物質を破壊することが出来るが、破壊対象の物質について理解してなければ分解することが出来ない。なので、今回魔理沙が勢いで使ったものの、トライデントの構造や構成物質について把握してなかったため、実は発動しなかった。





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