最強の魔法使い(自称)が暴れるそうです。RE:   作:マスターチュロス

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EX③:中学生時代(前編)

 

 

 

 結依魔理沙が引っ越してから5年経過し、結依魔理沙は13歳を迎えた。アレ以来襲撃者の数が激減し、せいぜい1ヶ月に2、3回自分狙いのヴィランが出てくるだけにおさまった。引越しは成功したと言ってもいいだろう。

 

 そしてついに結依魔理沙は中学校に進学し、周りも一歩ずつ大人に近づいた。しかし成長期ゆえか個性の使いすぎゆえか、魔理沙は進学直前で再び『個性過敏症候群』に罹患し、頻繁に魔法が暴発するようになってしまった。

 

 前回は神の力を借り、体を8つに分けて150年間大人しくしていたおかげでやっと低レベルに治まったが、残念ながら現代に神はいないので借りることも出来ず、"無かったこと"にしようにも今の状態では制御出来ないので非常に危ない。

 

 しかし、発症前にあの時の過ちを思い出した魔理沙は、あらかじめ封印用の道具を取り揃えていた。これのおかげでセルフ封印に関してはほぼ問題なく進行し、さらに封印中でも自由に動くことが出来るよう改良も施した。だが、これには一つ問題があった。

 

 それはシンプルに見た目。今の私は全身に強力な呪符や御札を大量に貼り付け、魔眼系能力を封じるために黒いハチマキで両目を隠し、両手首には魔法発動時の暴走を抑える拘束具を、手首から先には十字架を模した赤い針が腕一本につき三本突き刺さり、背中側からも禍々しい槍がX(エックス)の形に交わるよう突き刺さっていたため、登校初日から『純粋に頭のおかしいイカれたファッションのヤバいヤツ』という不名誉極まりないレッテルを貼られてしまった。なので当然グループにも入れてもらえず、見事魔理沙はボッチ中学生の道への第一歩を切り出した。

 

 魔理沙は誤解を解くために何度も何度もクラスメイトに説明したが、喋れば喋るほど『妄想癖を拗らせた中二病』にしか見えないため、なおさら相手にされず、結局魔理沙はボッチ中学生街道を歩むことになってしまった。もうダメかもしれない。

 

(……過敏症の時の過ちを思い出した時に封印道具出すんじゃなくてシンプルに病気自体を"無かったこと"にすればこんなことには……!!)

 

 完全に取るべき手段を間違え、失敗のツケを味わう魔理沙。たった1回間違えただけでこれほど酷い目に会うとは、思ってもみなかった。

 

 しかし、まだ希望は失われていない。なぜなら、『個性過敏症候群』による能力暴走の仕組みが大賢者(自立発動型能力)の協力の元、判明したからだ。

 それを説明するにはまず私の能力発動プロセスについて話さなければならない。が、ややこしいのでフンワリと下記に示す。

 

 能力発動に関与する部位は主に5つ存在する。まず全ての行動の起点となる脳みそと、各能力のジャンルごとに制御する複数のクライアントOS系能力、そして別ジャンルごとの能力の同時発動や能力の切り替えに関与するサーバーOS系能力と、全能力を情報を管理しているデータベース系能力、そして情報を元に能力を起動するor魔法陣を形成するアプリケーション系能力、この5つが互いに関与し合うことで能力が正常に機能する。

 

 しかし私が幼少期に能力の過重発動や自身のスペック以上の能力を引き出し過ぎたせいで、私の中のクライアントOS系能力とデータベース系能力が何度もイカれてしまったらしい。特に刑務所にいた時が一番酷かったそうで、何十年も時間を停止させながら大量のアプリケーション系能力を多用したことで自己修復機能が機能しなくなってしまったらしい。その結果がコレである。

 

 従って『個性過敏症候群』の症状である、能力が突発的に発動する現象は、クライアントOS系能力が勝手に指令を出してしまうことで起きる現象であり、無駄に威力が高まるのはクライアントOS系能力が同じ指令を複数回送信してしまうことが原因である。

 

 例として"メラ"を唱えようとした時、脳から『メラを唱える』という指令が下される。そうすると、ドラクエ魔法に携わるクライアントOS系能力がメラに関する情報をデータベース系能力に向けて()()()リクエストする。リクエストを複数回受けとったデータベース系能力はドラクエ系列の魔法から"メラ"に関する情報(必要魔力量、属性、出力等)を複数回選択し、クライアントOS系能力に情報を渡す。なお、データベース系能力もイカレてるので、本来"メラ"のデータを送るはずが誤って"メラゾーマ"のデータを送ってしまう場合がある。そうすると、クライアントOS系能力がデータベース系能力から"メラ"のデータを6回、"メラゾーマ"のデータを2回受け取ったと仮定すると、そのデータに基づいてクライアントOS系能力はドラクエの"メラ系統"の能力を起動するアプリケーション能力に指令を送り、アプリケーション能力はサーバーOS系能力を介して最終的に発動するか、効果範囲や流し込む魔力量はどうするかを脳にリクエストする。複数回のメラと複数回のメラゾーマの発動権限は同時に委ねられるが、とりあえず効果範囲と使う魔力量を想像しながら"メラ"と唱えるとメラが発動待機状態になり、アプリケーション能力によって魔法陣が構築され"メラ"を、"同時に"、"複数回"唱えることになる(メラゾーマはキャンセルされる)。するとメラが重複したことでメラゾーマ並の威力になり、想定以上のパワーが発揮されるということだ。なお、他にもデータベースが誤った情報(例として、データ名はメラだけど必要魔力量と出力がメラゾーマと同じ等)を送信することで変わる場合もある。

 

 しかし厳密にそうであるかと言われるとまだよく理解していないので分からないが、概ねこんな感じである。なお、私の中でスキル『大賢者』はアプリケーション系能力兼クライアントOS系能力兼サーバーOS系能力であるため、原作同様めちゃくちゃ頼りになる。

 

 150年前にタイムスリップしたあの時、大賢者はクライアントOS系能力として機能し、道中をサポートしてくれた。あの時はイカレていない大賢者をメイン機能にし、無事だったクライアントOS系能力を大賢者のバックアップに回しつつ、イカれた能力たちを別の能力で抑え込んだことで、無事に沖ノ島にたどり着けたのだ。

 

 話が少し逸れたが、『個性過敏症候群』の原因は一部のクライアントOS系能力がイカれたのとデータベース系能力がイカれたことである。なので、治す方法としてはまず自己修復能力を正常な状態まで回復させるのと、『大賢者』のような脳の指令が無くとも自律的に機能する能力を大量に複製し、予備のクライアントOS系能力として保持することが重要である。

 

 成長に比例してスペックも向上しているため、複製と完全回復にかかる時間は1年半ほど。150年かかっても治りきらなかったあの頃に比べたらかなりマシである。

 

 が、それまではこの羞恥に耐えなければならない。

 

「誰か助けてくれ……」

 

 魔理沙は項垂れた状態のまま、学校の階段の壁に寄りかかろうとした。が、槍がデカいせいで全く壁に寄りかかれない。

 

「せめて……、せめて槍じゃなくて螺とかボルトに……」

 

 魔理沙は槍のテクスチャをボルトに変更し、一通りの少ない階段のとこで一息ついた。最初からこうしておけば良かったと後悔するが、悔やんだところで仕方がない。

 

「…………」

 

 何故だ。何故私はこんなにも苦労しているのか。ただ生きているだけで誰かに襲われ、生きているだけで嫌われ、生きているだけで傷がつく。

 

 これが、力との等価交換なのか? いや、等価交換だとしたら生ぬるいにも程がある。この程度で私の力と釣り合うはずがない。じゃあ、何だこの現状は。ただただシンプルに私が惨めなだけじゃないか。シンプルに私の人間力が足りなくて、周りに馴染めていないだけじゃないか。

 

「悲しき獣……」

 

 また嫌な言葉が頭によぎり、魔理沙は首を左右に振って頭からその言葉を払拭する。

 すると一瞬、壁に貼り付けられた一枚の絵が視界に入り込んだ。気になってじっくり見てみると、部活動サークルに関する勧誘ポスターであることが分かった。

 

「オカルト……研究会……」

 

 魔理沙の目に付いたものは、ドス黒い背景に真っ赤な手形がべっとりとついたホラーチックな勧誘ポスターだった。そしてポスターの端に小さく『オカルト研究会、新入生募集!』と書かれており、入って欲しいんだか欲しくないんだか分からない構図になっていた。

 

「……ワンチャン作れる……!」

 

 色々と心が荒みきっていた魔理沙だったが、このポスターの構図から同族の匂いを感じ取り、希望を見出した。

 

 

 

 

 

 

「みぃつけた」

 

 放課後の時間、魔理沙はオカルト研究サークルの部屋に来ていた。その場所とは校舎1階の物置部屋であり、元々水泳部が筋トレするために使っていた部屋だったらしい。

 昼でもあまり日が差し込まない場所だったので気分が盛り上がらず、不満に感じた水泳部の人たちが抗議した結果、他の運動部とも共用することを条件に筋トレ用の部屋が増設されたため、この部屋は使われなくなった。

 

 オカルト研究会はそこに目を付け、先生の許可の元、この部屋を部室として利用し始めた。

 

「……人の声がしないな」

 

 魔理沙は扉の前で聞き耳を立てていたが、話し声はおろか椅子が揺れる音、手を動かす音、息を吸う音、全部聞こえてこなかった。一応、活動時間帯に来たはずだが、人が一人もいないのだろうか。

 

「入るか」

 

 魔理沙は扉を開いたが、予想通り誰もいなかった。あるのはギチギチに詰め込まれた机と椅子、積み重ねられたダンボール箱、体育用用具、そして大量に並べられたロッカー。かつてここが筋トレ用に使われていたとは思えない程に物が乱雑としており、とても部活動するような場所とは思えない。

 

 が、魔理沙は並べられたロッカーの方に目を向け、入口から最も遠く、最も行きづらいロッカーの扉に注目した。

 

(見つけた、()()()()!)

 

 魔理沙はロッカーに目星を付け、液状化能力で障害物をすり抜けながらロッカーの目の前にたどり着いた。

 

(部屋に入る前から怪しかったが、まさか空間系個性持ちの人間がこの学校にいるとは……!)

 

 魔理沙は興奮冷めやらぬ様子で扉に手をかけ、ゆっくりとドアを開けた。

 

 この世界で過ごして色んな個性の使い手と出会ってきたが、空間に関する個性の持ち主とは一度も出会ったことがなかった。これは貴重だ、すぐにでも会ってその個性をパクり、研究して自分のモノにしたい! 

 

 目をキラキラと輝かせながら入ると、そこにはロッカーの中とは思えないほどに広がった空間が存在し、さらに机と椅子とポテトチップスが中央に置かれていた。

 

「なっ……!」

 

「ひっ、あっ! ひみむ(秘密)のへやが……っ!」

 

「え? 誰?」

 

 拡張空間内で活動していた5人全員がこちらに振り向き困惑する中、魔理沙は何の躊躇いもなく前に進み、机に両手を乗せた。

 

「私も、入っていい?」

 

 ニッと笑う魔理沙。だがその笑顔から放たれる威圧感は凄まじく、眠そうにしていた部員ですら背筋を伸ばして魔理沙に注目した。

 

「……どうやってここが分かった?」

 

「端的に言うと、感」

 

「……ここに来た理由は?」

 

「部活動してるって聞いたから、混ざりに来た」

 

 端的に答える魔理沙。傍から見ると感情の死んだ殺人鬼のように見えるが、実はただ緊張しているだけである。あの時(ホワイトハウスで条約を結んだ時)と同じくらい、魔理沙は緊張していた。

 

「そうか、……ところで名前は何だ」

 

「結依魔理沙」

 

「ケヒヒ……魔理沙。生憎だが、今は部員を募集していない」

 

「が、おまえが俺らと同じ()()()()()()()だというなら歓迎してやらんこともない」

 

「……黒ぉ……?」

 

 魔理沙は首を傾げた。

 

「フッ、おまえが選ばれし者かどうかは、これから行われる"3つの試練"を受けることで明らかになる。さっそくだがまずは第一の試練、受けてもらうぞ」

 

 オカルト研究会のリーダー格らしき人が立ち上がり、とりあえず身構えておく魔理沙。しかし、リーダーは魔理沙の服装と容姿をジロジロと観察した後、納得した表情でふたたび椅子に座った。

 

「合格だ」

 

「早くね!?」

 

「おまえはどう見ても()()()()()()()()。歓迎する」

 

 話がトントン拍子に進み過ぎてついていけない魔理沙は仕方なく読心能力でリーダーの心を覗いたが、覗いた瞬間理解してしまった。

 

 厨二病認定されていることに。

 

「ケヒヒ……その顔、その容姿、まさに"黒"だ。両肩に螺がくい込んでいるのもなお良し……」

 

「……これはただ暴走しないよう制御しているだけで……」

 

 魔理沙が素直に言い訳すると、リーダーは目を丸くし、そして興奮気味に叫んだ。

 

「…… 良い、良いぞ! 素晴らしいぞ! おまえから黒の素質を感じるッ!!」

 

「いや、無いよ」

 

「いや、あるね。今すぐにでもおまえを深淵(アビス)に引き入れたいほどに、おまえは上質な"黒"をもっている……!」

 

「だが試練は始まってしまった……。試練は、流される血で終わらなければならない」

 

 魔理沙はだんだん警戒を緩め、訝しみながら話を聞いた。

 

「さぁ第2の試練だ。この試練はおまえの"黒"を見せてもらう。さぁ、己の"黒"を解放しろ」

 

 全く理解できなかったので再び心を読んだ魔理沙。彼曰く、どうやら私の個性を見たいらしい。彼のことだから当然個性は"黒"に近ければ近いほど評価が高いのだろう。

 

 魔理沙は懐から黒のアクリル絵の具を取り出した。

 

「絵の具?」

 

 1人の部員が首を傾げる最中、魔理沙は片手で絵の具のキャップを弾き飛ばした。

 

色々色(カラーオブビューティー)

 

 魔理沙が一言言うと、部員全員が服も含めてすべて真っ黒に染まり、完全に闇に溶け込んでしまった。

 

「なっ、えっ、あっ!」

 

「何だコレ……墨?!」

 

「真っ黒で何も見えない!」

 

 全員が困惑する中、リーダーはただひたすらに魔理沙を褒めたたえた。

 

「素晴らしい、第2の試練も合格だ」

 

「えっ、会長どこ!?」

 

「黒すぎて見えない!!」

 

 元々全身が黒かった会長は魔理沙の能力によって全身余すことなく真っ黒になってしまった上に、部屋の暗さも相まって完全なステルス状態を得てしまった。

 

 しかしそれに気づいていない会長はひたすら拍手を送り続け、会長の姿が見えていない部員たちは全員どこからともなく聞こえる拍手に怯えていた。

 

「はい、終わり」

 

 魔理沙が指を鳴らすと、5人は元の色に戻った。ついでに部屋も若干明るくした。

 

「ケヒヒ……凄いなおまえ。その得体の知れなさ、まさに"黒"」

 

「そこは"闇"じゃないんだ……」

 

 闇と黒の違いがよく分からない。

 

「では最後の試練だ。最後はおまえの中の"真の黒"を見出す。そのために、我ら深淵の使徒最強の"黒"、虎馬傷精(とらうま しょうせい)の洗礼を受けてもらおう」

 

 話がさらにトントン拍子で進み、わけのわからないことになる魔理沙。また心を読んで解釈しようとしたものの、1人の部員がそれを止めた。

 

「さぁ、見せてみろ、お前の中の"真の黒"を! 解放せよ、過去に刻みし"深淵の黒(黒歴史)"を!!」

 

 虎馬傷精の両手から波動のようなものが放たれ、結依魔理沙の首がガクッと下がった。

 

 虎馬傷精、個性『トラウマ』。手のひらから波動を放ち、波動に触れたものから"トラウマ"を引きずり出し、自白させることが出来る。

 

 オカルト研究会の者は皆、何かしらの"黒"を抱えて生きている。それは身体上の特徴でもなければ、個性そのものでもない。もっと根本的な、精神形成に関わる重大な出来事に、"黒"が潜んでいる。

 

 "黒"は、その人の人となりを表す。黒を知ることで人を知り、人を知ることで黒を知る。それがオカルト研究会のモットーであり、団結力の源。だからこそ、オカルト研究会の真の仲間として認められたければ、内に秘める"黒"をさらけ出さなければならない。

 

 "黒"とはすなわち、()()()である。

 

「私は……」

 

「……意中の男の子の鉛筆を盗んで、自分のモノと取り替えました……」

 

「!?」「!?」「!?」「!?」

 

「あと、……能力バトル系漫画を自由帳に書いてたら、先生に見られて授業中に公開処刑された……」

 

「!?」「!?」「!?」「!?」

 

「……あと、代表委員をなすり付けられてスピーチ発表したけど、声が震え過ぎてまともに喋れなかった……」

 

「「もういい! もういい! 聞いてる方も苦しい!」」

 

 そこそこキツイ話を3連続で聞かされ、ギブアップするオカルト研究会。話のひとつひとつが自分の黒歴史にも刺さってくるため、聞いているだけで息苦しかった。

 

 が、魔理沙は一切恥じらいの表情を見せない。それは単に魔理沙のメンタルが強いから……というわけではなく、シンプルに全部嘘だからである。盗んでないし、漫画を書かずともリアルで再現出来る以上必要ないし、そもそも私に役員を擦り付けられるほどの度胸をもつ人間は周りにはいない。全部嘘である。

 

 嘘である以上、恥じらう理由もないのだ。

 

(……フッ、ワンチャン"個性"なら耐性貫通するかと思ったが杞憂だった……)

 

 結依魔理沙は内心、ホッと肩をなでおろした。が、それは杞憂ではない。

 

 確かに魔理沙はあらゆる状態異常に耐性を持ち、無力化することができるため、トラウマを呼び起こすことはできない。だが、魔理沙は一応()()である。封印によって暴走まではしないものの、能力が不安定であることに変わりはない。

 

 なので、状態異常にかかる確率が0%から、1%に変わったとしても、何らおかしくない。

 

「……ッ?!」

 

 突然、魔理沙の脳内に記憶の断片が流れ込んだ。能力のおかげで効かないと油断した矢先にコレである。早く頭を壊してでもリセットしなければならないがもう遅く、結依魔理沙の奥底に潜んでいた"トラウマ"が呼び起こされた。

 

【「最■に、お■と戦■て良■った……結■魔■沙」】

 

【「キミにはそこで、人生初めての"敗北"を味わってもらう。僕よりも強いキミが全く手出し出来ないまま、目の前で愛する父親を失う姿を、僕に見せてくれ」】

 

【「■■そ■■、結■■真。本■に■■■■」】

 

【「■■■■■■■■■■■■■」】

 

(ッ!!?!!?!!?!?!!)

 

 フラッシュバックの連続に翻弄され、咳き込み、膝をつく魔理沙。知ってる記憶から知らない記憶まで再生され、理解が全く追いつかない。

 

「大丈夫か魔理沙!!」

 

「アレだけの"黒"を放出したんだ……もう立つのも限界なんだ!」

 

「まっ、みっ! まみさ……さぁん!!」

 

「魔理沙」

 

 ふと魔理沙が顔を上げると、そこには手を差し伸べる会長の姿があった。

 

「合格だ。……ようこそ、‪✝︎黒の境界 ✝︎へ」

 

「これでおまえも我々と同じ"深淵(アビス)の使徒"だ、共に深淵を歩もう」

 

「会長……!」

 

「ケヒヒ……! そういえば自己紹介がまだだった。俺は‪✝︎黒の境界‪✝︎の会長、"黒色支配(くろいろ しはい)"だ」

 

虎馬傷精(とらうま しょうせい)。さっきは……すまなかった」

 

「俺は暗黒堕天(あんこく だてん)! よろしく!」

 

「僕は均藤平太(きんとう へいた)。よろしくね、魔理沙さん」

 

「わっ……えっ、た……わてしは充密(じゅうみつ)コモリでしゅっ! おっ……! よっ……、よろしくお願いしましゅっ!!」

 

 

「結依魔理沙。……最強の魔法使いだ」

 

 

 

 

 To be continued.....

 

 

 





【‪✝︎黒の境界‪✝︎の構成メンバー】

黒色支配(くろいろ しはい)

→原作キャラ。結依魔理沙と同じ中学校の1年生で、オカルト研究会(‪✝︎黒の境界‪✝︎)の現会長。個性は『(ブラック)』、黒っぽいものなら何でも潜み、溶け込むことが出来る。癖のある笑い方をする。

‪✝︎黒の境界‪✝︎は黒色支配が小学5年生の頃に結成し、中学校に進学してからは"オカルト研究会"として正式に組織化した。

また、個性故か幼少期から"黒っぽいもの"を好み、小学1年生の頃にダークヒーローの素晴らしさに気づいた彼はそのまま厨二病へと目覚めた。‪一時期、二刀流を極めようと考えていた時期があったが、途中で断念した。


虎馬傷精(とらうま しょうせい)

→オリキャラ。‪初期の頃から黒色と充密と共に活動しており、進学後も黒色と共にオカルト研究会を立ち上げた。個性は『トラウマ』、波動に触れた者の心からトラウマを呼び起こし、自白させることが出来る。

幼少期に個性が暴走し、それがきっかけで両親が離婚した。その後しばらくは母と過ごしたものの、DVを受けたことで母親とも離別。現在は母方の祖母と共に生活している。

そういった経緯から小学四年生の頃まで極力人との関わりを避けていたが、黒色支配との出会いにより人と関わりを持つようになった。そして厨二病にも目覚めた。


充密(じゅうみつ)コモリ

→オリキャラ。かなり挙動不審かつ、やや人間不信。自分から話しかけるのは苦手だし、話しかけられるのも苦手なので常に呂律が回らない。その上非常に押しに弱く、頼まれると断れない性格を持つ。個性は『空間拡張』、ある条件を満たした空間内で発動させることで空間を8畳ほどの広さに拡張することが出来る。条件は3つ存在し、①光が差し込まない空間であること、②元の空間サイズが畳1枚分以下であること(高さは問わない)、③他に拡張した空間が無いこと(拡張出来る空間はひとつまで)、の3つ満たすことで発動することが出来る。

重度の引きこもりであり、小学生時代はいつもロッカーの中に引きこもっていたが、たまたまロッカーを開けてしまった黒色支配と虎馬傷精に出会ったことをキッカケに‪✝︎黒の境界‪✝︎が結成。コモリの個性で拡張した空間を秘密基地として利用し、現在に至るまで黒色支配や虎馬傷精と共に活動している。


暗黒堕天(あんこく だてん)

→オリキャラ。陰キャラとは思えないほど快活で、オカルト研究会の中でもかなり元気な方である。実はサッカー部と兼部している。個性は『堕天(フォールン)』、相手の邪な感情、意思などを引き出すことが出来る。

物心がついたころから笑顔であり、どんな発言に対しても快活に笑う少年。誰とでも積極的に関わり、一見良い奴に見えるが、実際は他人に関して全く興味がなく、面白いか面白くないかが彼の人生の指針である。

オカルト研究会に関して、堕天は中学生からの新入生である。オカルト研究会に入ろうとした理由は不明だが、合格になった理由は『名前がもうソレ』『サイコキラー味を感じる』『黒』という理由で入会を許可された。ちなみに彼にとっての"トラウマ"は『友達に独り言を聞かれた時』である。

均藤平太(きんとう へいた)

→オリキャラ。厨二病ではないが、‪✝︎黒の境界‪✝︎のメンバー。メンバーの中でもかなりマトモな方であり、作戦行動時は参謀として機能する。個性は『均等』であり、自分のやることなすことすべてを均等にすることが出来る。なので割り箸は均等に割れる他、平均計算は暗算かつ最速で答えを出すことができ、テストの結果も全国模試なら全国平均、クラス内ならクラス平均の結果を得ることが出来る。

個性の影響故か、『平均』『均等』『平等』を重視する傾向があり、それ故に人間関係が上手くいかず、一時期不登校になることがあった。しかし、小学6年生の頃に黒色支配と出会い、世の無情さと平等な世界を作ることの難しさを知ったものの、"平等でありたい"と願う事の美しさに気づき、それを気づかせてくれた黒色支配について行くことにした。

結依魔理沙(けつい まりさ)

→オリキャラ。最近加入した‪✝︎黒の境界‪✝︎の新規メンバー。金髪ボサボサの髪の毛に加え、白黒で傷だらけの私服、肩に突き刺さった複数の螺、全身の肌を覆い尽くすほどの呪符の数々、紅い十字架の針、そして黒いハチマキを装備した見るからにヤバい見た目の女の子。言葉の節々からも厨二病を彷彿とさせる言葉が数々あり、完全にこちら側だと会長に判断された結果、仲間として迎え入れられた。

個性は『色々色(カラーオブビューティー)』、開けた絵の具の色に応じて様々な事象を引き起こすことが出来る。しかし、これ以外にもコモリの拡張空間を"感"で見破ったり、明らかに螺や十字架が体に突き刺さっているにもかかわらず血が出ていないなど、『色々色(カラーオブビューティー)』だけでは説明できない不自然な要素がいくつか見受けられた。が、重度の厨二病患者だと判断したメンバーたちは気にせず彼女を仲間に引き入れた。

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