最強の魔法使い(自称)が暴れるそうです。RE:   作:マスターチュロス

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死ぬがよい


☆0から☆10までの評価が全て埋まりました。ありがとうございます。 やったね! すごいね!

アニメのノーゲーム・ノーライフを全部見ました。面白かったです。リソスフェア!!






結依魔理沙VS轟焦凍 (19話)

 

 

話がやっと進むぞ。というか、まだここなのか。雄英体育祭が始まった時には40話くらいいってそうだな。

 

さて、恒例の前回のあらすじといこう。ついに始まった戦闘訓練に少しワクワクしていた結依魔理沙。芦戸三奈とチームを組み、いざ戦闘訓練! しかし、相手チームはなんと轟焦凍&障子目蔵チーム! 実技試験ナンバーワンVS推薦入学者ナンバーワンの戦いが今、幕を開けようとしていた。

 

どうやら私たちがヴィランチームらしい。この戦闘訓練のルールについては前回語ったから、そちらをよろしく。とにかく、核(ハリボテだが)をずっと守ってれば私たちの勝ちだということだけわかってれば問題はない。というか、結依魔理沙に敗北の二文字は無いけどな。

 

「で、魔理沙は何か考えがあるのー?」

 

ふっふっふ、芦戸っち。そんなことを聞くなんて愚問だぜ? 相手には悪いが容赦はしない。

 

「そりゃあもちろんあるよー。まぁ見てて」

 

核の前に立ち、スっと手を添える。

 

「ATフィールド、展開ッ!」

 

そう叫ぶと、核の周りには虹色のバリアが囲うようにあらわれた。ATフィールドは並大抵の攻撃などビクともしない。内部で核がうっかり爆発したとしても、バリアは破られないだろう。それくらい強力なのだ。

 

「それって英語の時の!」

 

「そ、ATフィールド。これさえ張っとけば安心だよ芦戸っち。私以外の人が触れたら後方に思いっきり吹っ飛ぶからな!」

 

「うわぁ~」

 

まずは第一段階はクリアといったところか。あ、そろそろヒーローチームが突撃してくる時間かな? 早めに第二段階に移行するとしよう。

 

「芦戸っち、目を瞑っててくんない?」

 

「え? なんで?」

 

「いいからいいから」

 

「はーい、わかったよー」

 

さてさて、第二段階の説明をしよう。原作では確か、轟くんは初手から建物を凍らして動けなくするという作戦を使っていた。しかし、私の個性把握テストの結果や昼ごはんのときに話した内容を知っている以上、初見殺しは通用しないと考えるはず。仮にやってきたとしても、今からやる『空間操作』で少し歪めとけば外から凍らせられることはない。よって轟くんがとる作戦は多分二つ、ひとつは窓からの奇襲作戦。もうひとつは二人で正面突破。バラけたら私に瞬間移動されて各個撃破されるのは多分わかっているはず。

 

ま、何されたとしても問題は無い。なぜなら核の部屋にはたどり着けないよう空間をいじくりまくった後に、核のある場所をラスボスの部屋に改装して相手に圧をかけてやるのだ。これくらい準備すればもう相手に勝ち目はあるまい。いざというときは私が瞬間移動して、首元をトンッだ。余裕余裕。

 

くっくっく、これが魔王の笑みというものだな。

 

やることが決まった、まずは部屋の改装をしよう。私は『空間操作』と個性『創造』を使い、背景を変えよう。あと紫色の照明とかほしいから灯りは『夢想封印』の玉のひとつをくっつけておこうか。で、魔王の椅子も個性『創造』でつくって、背景の絵柄はもっとこうワンパンマンのボロスと会った場所みたいな、力の根源のような雰囲気のやつにしたらカッコイイ気がする。もちろん、ラスボスにBGMは必要不可欠だ。流すBGMは「デビルメイクライ4」の「The Time Has Come」だ。これ好き。

 

さぁ準備は整った! いつでもこいやぁ!

 

「あっ、そうだ忘れてた。目を開けていいよ、芦戸っち」

 

やべ、準備に夢中になりすぎてうっかり忘れていた。

 

「ちょっと暇だっ......てえええええ!?」

 

なんということでしょう、何も無いただの部屋が一瞬にして魔王城に早変わり。核の前には大きくて悪趣味な椅子が置かれ、壁の橋には紫色の光をだす何かが竜の石像の口にくわえられ、入口からは赤カーペットが椅子の中央に導くようにひかれている。まさにラスボスの部屋と呼べる空間に変わっていた。

 

「何これ!? 全然意味わかんない!! なんでこんな一瞬で部屋がこんなにおかしくなるの!? というかこれって訓練なの!? ほんとに訓練なの!?」

 

「訓練です。」

 

「嘘つくなァぁあぁぁぁぁぁあぁあぁぁあ!!」

 

〔結衣チーム、轟チーム、訓練開始です。〕

 

機械音声が私たちに開戦の合図を送る。こちらの準備は整った、なんか魔王っぽいことやりたいなぁ。何しようかなぁ。

 

結衣魔理沙の決意は満たされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───── 観戦チーム ─────

 

 

「この勝負、どっちが勝つと思う?」

 

金髪で少しチャラそうな少年、「上鳴電気」が口を開いた。

 

「結衣だろ」

 

「戦い方しだいでは轟ちゃんにも勝機はあるはずよ。」

 

「いや、結依はワープができる。一瞬でカタがつくだろう」

「でもでも轟くんだって凄いよ?」

 

「師匠に勝てる人なんていない」ガクガク

 

「「緑谷!?」」

 

観戦チームではどちらが勝つか議論を繰り広げていた。実技入試で圧倒的な結果をみせた結衣とナンバー2のヒーロー「エンデヴァー」の息子、轟焦凍の真剣勝負。この戦いを見逃すことはできまいと、ここにいる全員が感じていた。

 

「師匠は昔から凄いんだ、凄すぎて本当に怖い。もしも師匠がヒーローじゃなくてヴィランになっていたらと考えると......、怖くて夜も眠れないんだ.........。」

 

全員が唾を飲み込む。緑谷も個性把握テストではそれなりにいい成績を残していた強者であると大体の人は感じていた。しかし、その緑谷は幼なじみの結依魔理沙に圧倒的な差を感じている。それほどまでに強い彼女がヴィランになっていたらとか、考えたくもない。

 

「そうなったら、オールマイトが何とかしてくれるっしょ」

 

しょうゆ顔の瀬呂範太が口に出した。オールマイトは国民の心の支えであり、平和の象徴である。とりあえず、どんなヴィランが出てもオールマイトならなんとかできるだろうという気持ちがみんなの心の中にあったおかげか、緑谷以外はさほど恐怖を感じなかった。

 

((師匠のあてみ1発でオールマイトが気絶したことあるなんて死んでも言えない))

 

「ところで、結衣ちゃんは何をしているのかしら?」

 

モニター越しで疑問に思った蛙吹梅雨。監視カメラには結依魔理沙が部屋の改装を行っている姿が見えた。

 

「暗黒城、紫の波光、王の玉座、間違いない、これは暗黒魔戒帝王(キングオブロードダークネス)漆黒鮮血崩壊魔城(ダークネスブラッディーグラプスキャッスル)に違いない......」

 

「ごめん、何言っているかわかんない」

 

常闇踏陰の意味深なセリフにツッコミを入れる切島鋭児郎。まだお互いを知り合ってないというのに仲がよろしいことで。

 

「うわ// 一瞬で部屋が変わっちゃった!」

 

「いったいどんな個性なんだ!?」

 

驚く葉隠透と砂藤力道。部屋の改装とか訓練中でそういうことしていいのか? という疑問に満ちた1年A組の雰囲気の中で監督であるオールマイトが口を開いた。

 

「んんんぅん、時間をあまりかけずに自分にとって戦いやすい? 空間をつくったと考えると注意がしづらい......。本当にとんでもない少女だよ....」

 

呆れ気味のオールマイトの意見を聞いたみんなは納得しつつも、やはり訓練的にダメなんじゃないかと感じていた。

 

「ま、そろそろ始めるとしようか! 第1回ヒーローチームVSヴィランチーム、訓練開始!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──── ヒーローチーム ────

 

 

ブーーーーーーー!!!

 

訓練開始の合図のブザーが鳴り響き、轟達は緊張感を持ちつつ建物に潜入した。

 

「障子、お前は作戦通りに敵の場所を感知しろ」

 

「わかった。しかし本当にこれでいいのか轟? 走ったら余計に相手に気づかれるのではないか?」

 

「個性把握テストで見たんだが、アイツは50メートル走でワープをしていた。タイムラグがほとんどない、慎重に動いたらすぐ後ろを取られる。」

 

「しかし、相手はこちらの行動を感知できているとは思えないが」

 

「アイツから話を聞いたんだが、どうやら探知系の個性もあるらしい。」

 

「一番危険なのはアイツとの距離が遠すぎることだ。早く核の場所にたどり着かなければ負けるのは確実だ。」

 

〔あ、あー、聞こえる? ヒーローチーム〕

 

「放送だと?」

 

〔あー、聞こえてるようだね。〕

 

〔私だよ私、最強の魔法使いの結依魔理沙さんだよー。監督側の機械をちょーっと干渉してそっちに話してるから聞いてね〕

 

「そんなこともできるのか」

 

若干呆れ気味に言葉を返す障子目蔵。

 

〔わかってると思うがこの練習はお前らにとって不利だ、というか負け戦と言っても過言じゃない。だからさ、私がお前らを核の場所にワープさせるからそこで大人しくしてくれない? その方がこちらとしても時間を無駄にしなくて済むんだよね。あ、一応言っておくけど、もしこの要求を無視した直後、速攻でお前らはゲームオーバー。おけ?〕

 

「どうする轟?」

 

「あっちから招いてくれるのは好都合だが、ワープ先をどこにするかは結局アイツしだいだ。アイツの言っていることが本当だという確証がない。」

 

「それなら、要求を無視するか?」

 

「あぁ」

 

ヒーローチームは魔理沙の要求を無視して廊下を再び走り出した。

 

〔ま、無視しても無駄なんだけどね〕

 

魔理沙は超能力「テレポート」を使用して轟たちを強制的にワープさせた。

 

「なっ!」

 

「チッ...」

 

 

 

「やぁ、轟くん。おはよう」

 

瞳を開けるとそこは魔王城であった。薄紫の光がうっすらと照らす部屋の中、堂々と椅子の上に立って見下ろす結衣魔理沙の姿は、同じ高校一年生とは思わせないほどのオーラを体に纏い、ボロボロの服は強者の風格を漂わせ、漆黒の顔は感情を覆い隠していた。圧倒的強者の頭がおかしいやつ、それが轟焦凍の魔理沙に対する第一印象だった。

 

「どういうつもりだ」

 

「どうもこうもさっき放送で言ったじゃないか。轟焦凍のファンの皆様には申し訳ないけど、この勝負は完全にお前らの負けゲーなんだよ。だから一瞬でケリをつけるのは面白くないと思ったから場を整えて最終決戦風にして楽しもうと思っただけさ。わかる? エンデヴァーの息子さん?」

 

「どうだか。始まってもいない勝負にそこまで堂々と言えるのか俺には理解できない。」

 

そう言ってやると、アイツはため息を吐きながら言い返した。

 

「距離さえ詰めれば勝ち目はあるとか考えてるけど、甘いよ。そんなんで勝てるとは思わないでね」

 

「......、お前」

 

「そう、轟くんが何考えているかも私にはお見通しなんだよ。ま、これ以上喋っても時間の無駄だし尺の無駄遣いだからそろそろいくぞ」

 

「.....、障子、俺がアイツをなるべく抑えるからお前は隙を見て核に触れろ」

 

「承知した」

 

「芦戸っちは核の見張りをしていてね。障子くんが来たら相手をしてくれ」

 

「わ、わかった」

 

「「覚悟は決まった」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──── ヴィランチーム ────

 

 

 

私はCDプレイヤーのスイッチを入れてBGMを流した。椅子から大きくジャンプをして飛び降り、轟に飛びかかろうとする。

 

「降臨せよ、魔劍『グラム=オルタ』」

 

異次元から取り出した武器は魔劍グラム=オルタ。魔剣グラムの代替として生み出された贋作なのだが、本物を超える偽物である。これを持つと自分の体力を継続的に回復し、さらに自分の攻撃力が大幅にアップするという優れもの。ほんとは可愛い女の子に変身するけど、今は眠っているのでござんす。

 

そんな危険な武器を容赦なく轟に突きつけようと思い切り振るが、氷で上手くガードされ、氷柱で追撃を撃たれて吹き飛ばされてしまった。やれやれだわ。

 

「まだだ、王の財宝(ゲートオブバビロン)

 

次は某俺がルールさんの能力を使ってみた。無数の武器をやたらめったら出せるこの能力はストレス発散に素晴らしく効果的だ。ちなみに出している武器は全てマスターソードです。ちょっとでも触れてみろ、腕が無くなるぞ。

 

「氷の壁を貫通しているだと....ッ!?」

 

「マヒャデドスごときで私の攻撃が封じられるとでも?」

 

マスターソードの雨が次々と轟の氷の壁を貫通し、轟の肌を掠めていく。万物を等しく切り落とすマスターソードの雨とか地獄ですねはい。ん? なんでご本人に当てないのかって? オールマイトが監視している中でそんなことできるわけないじゃないか。ここはB級スプラッタ映画じゃあないぜ。というかそろそろ......

 

〔結依少女! 今すぐその攻撃を中止しなさい! 必要以上の攻撃は訓練とは言わん!〕

 

ですよね。

 

「わかりましたよっ!」

 

マスターソードの射出を止め、能力を解除した瞬間に間合いを詰めようと私は走った。が、相手もその隙を狙っていたのか、特大の氷のつららを解除と同時に投げつけてきやがった。先生、なんでマスターソードはダメで特大の氷のつららは許されるのでしょうか。

 

「ま、こんなの」

 

チート能力を高速で使用するためにいったん思考加速を使い、準備を整えてから詠唱する。

 

大嘘憑き(オールフィクション)

 

顔面スレスレまで迫っていた特大のつららは、まるで元から存在していなかったかのごとく消え去った。これが、大嘘憑き。因果律に干渉して現実を虚構へ変えるチート能力のひとつ。

 

「氷なんてなかったぁ!」

 

「一瞬で...!」

 

「さて轟くん、お前には私のとっておきのCQC(近接格闘)の技術を教えてやる」

 

轟の腕を抑えつつ、額と額をくっつけたまま脅すように言いつける。これが可愛い女の子がやってたらキマシタワーが建設されてたかもしれないが、生憎私は顔面真っ黒なんでねぇ......、怖そう(小並感)

 

「と、その前に」

 

轟の腹部を蹴り飛ばし、能力を解放。スパイダーマンの蜘蛛の糸とドンキホーテ・ドフラミンゴのイトイトの実の能力を掛け合わせたやべー糸を後ろにむかって射出した。

 

「行かせないぜ障子くん」

 

「う、動けない。しかもちぎることもできない!」

 

ふっふっふ、ウルトラマンすら身動きはとれないだろう糸で縛られたんだ貴様は。そこで大人しくしてるがよい。

 

「すまんなとどろっ!?」

 

しまった、いきなり全身凍らされてしまった。これでは身動きが.........

 

「わりぃな、茶番はこれでおしまいだゲホゴホ」

 

轟くんが私の横を通り過ぎて核の場所に向かう。なに勘違いしているんだ? まだ身動きが......、しか言っていないぞ。

 

バキィィイイイイ!!

 

派手な音と共に脱出した結衣魔理沙。そのまま大ジャンプして空中で一回転をキメる。ここから繰り出す技はあれしかねェ!

 

「邪神ちゃんドロップキィィィイイック!!!」

 

体をねじってより回転力を上げた私のドリルドロップキックは相手を等しく1発K.O.できる素晴らしい技。かのメデューサとミノスの友達の邪神ちゃんがよく使っている技を自分用にアレンジしたのだ。どこが違うのかというと......、技名のイントネーションである。

 

「それは避けられる」

 

轟が横にスライド移動して回避しようとする。しかし、そんなの私は余裕で見切っている。私は轟に避けられるギリギリのラインで空間のスキマの中に入り、轟の背後から速度を一切落とさずに突っ込む。

 

「甘い!」

 

「ぐぁっ!!」

 

見事、背中にドロップキックがぶっ刺さって轟くんは戦闘不能。残った障子くんはそのまま身動きがとれない状況が続いたため、放置した。すると、

 

〔.........、ヴィランチーム、うぃん〕

 

えぇぇー、オールマイト、テンション低っ。

 

 

 

 

 




時間がにゃい

いろいろ紹介

テレポート:ワープ系っていろいろあるよね。作品的には斉木楠雄のΨ難を意識した感じ。

魔劍グラム=オルタ:作品はブレイブソード×ブレイズソウル。SS魔剣のひとつ。欲しい。

王の財宝:Fateでお馴染みの英雄王ギルガメッシュさんのアレ。本来、射出されるのは宝具だが、魔理沙は中に複製しまくったマスターソードをポンポン入れたため出てきた。

マスターソード:ゼルダの伝説、リンクさんの常用武器。いつもお世話になっております。退魔の剣とも呼ばれ、扱えるものは勇者のみ。悪しきものは触れることさえできないとされる。なぜ結依魔理沙は使えるのだろうか。

大嘘憑き:裸エプロン先輩の過負荷(マイナスの能力)。ちなみに異形魔理沙には「大現実憑き」とよばれる能力があり、大嘘憑きとは真逆の虚構を現実にする能力である。

スパイダーマン:スパイダーマッ!

イトイトの実:作品はワンピース。糸でいろいろできる。人間も操れる。

邪神ちゃんドロップキック:技でもあり、漫画アニメのタイトルでもあるなんかヤベー奴。ATM!ATM!


遅くてごめんなさい。








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