最強の魔法使い(自称)が暴れるそうです。RE:   作:マスターチュロス

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悪夢(番外編)は終わった。今からUSJ襲撃編や。

カーモンベイビーアメリカーン♪


第五章:USJ襲撃事件編
いいゾ頑張れ飯田きゅん(21話)


 

前回、確か執行猶予がなくなっただよな。けど、ちょくちょく自分が暴れていることが警察の、えーっと誰だっけ、掘り、掘り、あ、思い出したわ塚内警部だ、その人にバレかけたからマインドコントロールで私が暴れた形跡を世界から抹消して寝たんだ。で、今日の朝に至ると。

 

さて、学校にいくとするか。

 

 

 

 

 

 

 

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「すみませーん! 教師のオールマイトの様子について何かご意見をください!」

 

 

「あー?」

 

なんだこいつら。マスコミか? あぁ、オールマイトが雄英高校に就任したことが世間に広まったからこんなことになってるのか。人気者はやっぱ凄いなぁ〜。......邪魔だな。

 

「えーっとですねぇ、えぇ、うん、はい、えーっと」

 

軽く返事をしてさっさと登校したいところだが......ダメだ、何も浮かばない。なんて言うべきかよく分からない! ヤバい、早く意見言えと言わんばかりの目線と同調圧力が私のリトルハートをチクチクいじめていきやがる。言葉が噛み合わなくてもいいから、適当なことをさっさと言ってすぐ門をくぐろう。最悪の場合、ヴィランをつくってそこら辺に野放しにしてそいつをスクープしてもらうのも手だ。最終手段だけど。

 

「トテモカッコヨクテタヨリガイガアルナァートオモイマスー(棒)」

 

頑張った、頑張ったよ私。もう限界だ。逃げよう。

 

「他にご意見はありませんか!」

 

「だぁー!! もう! やかましいわお前ら!! 次なんか喋ったら地平線の向こうまでぶち飛ばすぞ!」

 

いかん、つい本音が漏れた。

 

啖呵を切ってしまった私は、ちょっとイライラしつつも雄英バリアをくぐり抜けて登校した。これ以上あの有象無象と関わるとうっかり消し飛ばしかねない。最近の私は思考回路が危ないからな、自分を止められるのは自分だけだからな。

 

「ちょっと待ちなさi」 ガシャーン

 

 

雄英バリア、ナイス仕事。

 

 

 

 

 

 

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「昨日の戦闘訓練お疲れ〜。訓練の結果はこちらで確認済みなんだが、爆豪、あの後は特に異常とかなかったか?」

 

「今はねぇ」

 

「ならいい。今のところ問題なさそうだがここしばらくは大人しくしとけよ。最近は個性の突発的暴走がところどころ発生してるらしいからな。全くどうしたもんだか......」

 

そう、あの大爆発が起こったあと、爆豪は病院に運ばれたんだが異常は特になし。何年か前に流行った個性をブーストさせる薬物の検出も無し(当たり前だが)。最近よく起こる原因不明の個性の突発的暴走らしい。これは原作にはなかったはず。私が原因なのかな? ごめんね爆豪きゅん。

 

「さて、今日のホームルームの本題だ。今日はお前らに......」

 

ざわざわ ざわざわ ざわざわ......

 

なんかみんなやたら身構えてるな。「前みたいな小テストは勘弁してくれ」っていう心の声が聴こえる。ふふふ、安心しなんし、次のセリフをちゃんと聞くが良い。

 

「学級委員長を決めてもらう」

 

((なんか学校っぽいのきたー!!))

 

「先生! 委員長! 俺、やります!!」

 

「私もやるやるー♪♪」

 

「うちもやるっす」

 

「オイラもー!!」

 

わぁー、みんなそんなに学級委員長やりたいのかぁ。確か前世の記憶だと誰もやりたがらないし、少しでも素振りを見せたら即持ち上げられて無理やりやらされるというデスコンボがあったんだが、今回は心配しなくてよさそうだな。

 

「静粛に!! 学級委員長というのは、他をまとめあげ、他から信頼を得て、自分から率先して行動しなければ成立しない役目。つまり、ただ自分がやりたいというだけじゃ務まらないということだ。よって、この学級委員長を決めるためにはまず民主主義に則り、投票で決めるのが良いと判断する!!」 ウデノビーン

 

「腕そびえ立ってんじゃねーか!!」

 

飯田が真っ当な口上を述べたが、彼の本心は言葉でなく体で示された。本心だだ漏れじゃねーか。

 

「まだ数ヶ月も経ってないのに信頼もくそもないわ飯田ちゃん」

 

「そんなのみんな自分に入れるに決まってるだろ」

 

飯田くんの正論に梅雨ちゃんと切島くんが反撃。もし私が飯田くんだったらここですごいしょげてると思う。

 

「だからこそ複数票をとったものが学級委員長を務めるべきだ!」

 

メンタル強いぞ、飯田くん。

 

「よろしいでしょうか、先生!!」

 

「時間内に終われば結構。」

 

この言葉を最後に、相澤先生は寝袋で眠りについてしまった。なんだこの学校。

 

まぁなんか投票になることは確定したらしいな。私も適当に票を入れて寝るとしよう。あぁ、パトラッシュ......、私はもう疲れてしまったよ......。

 

なんてくだらないことを思ってたらあっという間に投票開示の時間。黒板に名前と正の字に書かれていく投票数。まぁ私はとりあえず轟くんに入れといた。理由はない。

 

「僕3票!?」

 

「はー、チッ」

 

「どうしたんだ爆豪? 1票しか入んなかったから不機嫌なのか?」

 

「うるせーなこの醤油!! 殺すぞ!!」

 

あら、緑谷きゅんにヘイトが向くと思ったけどそうでもなかったっぽい。ちょっと丸くなってるなぁー爆豪きゅん。

 

「ぜっ、0票......。こんな.....、こんなことが......」

 

「他の人に入れたんですか....」

 

「飯田もやりたがってたのに.....、何考えてんだアイツ」

 

八百万さんと砂糖くんの辛辣なコメが聞こえるが、飯田くんはとことん真面目なんだということを理解してあげてくんなまし。おおかた、自分に入れた票を含めて投票数1位になることは、信頼されてるとは言えないとかなんとかなんかそんなこと思っちゃったんでしょう。それと緑谷くんが入試でしたことも関係してこうなったんだろう。変なとこでも真面目だなぁ。でもそこがいい。

 

「じゃあ緑谷が委員長、八百万が副委員長ということで決定。いいな?」

 

「「はい!!」」

 

やったね緑谷きゅん、委員長だよ!

 

 

 

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ルールルッ♪ ルルル♪ ルールルッ♪ ルルル♪ ルー↓ ルー→ ルー↓ ルー↑ ルルッ↑ ルー↓ ♪

 

やぁみなさんお待ちかね! お昼の時間に開催する「結依の部屋」だよ! 今日のゲストはこちら!

 

個性「黒影(ダークシャドウ)」の使い手、常闇踏陰(とこやみふみかげ)くんです!!

 

「俺に何の用だ...」

 

「いやーひとつ気になることがあってねぇー。お話したいなと思って、呼び出したんだけど♪」

 

「随分と機嫌がいいな」

 

「ほんとに聞きたかったことがあってさ、やっと聞けるのが嬉しくて辛抱たまらん」

 

「早く言え」

 

「常闇くんの個性ってさ、どうみてもスタンドだよね?」

 

「は?」

 

「ダークシャドウっていうのはスタンド名であって個性自体の名前は『スタンド使い』だよね?」

 

「お前が何を言っているのかよく分からない」

 

「もしかして、無自覚でスタンドを使っているのか?」

 

「いやだから、そのスタンドっていうのは何なんだ」

 

「知らないのならば教えてやろう。スタンドっていうのはねぇ、人の精神が具現化したビジョンなんだよ。つまりは精神エネルギーの塊よ。スタンドはスタンドで攻撃しないと当たらなくて、本体とスタンドとの距離や性能によってスタンドのパワーが変わるんだ。つまり、お前のダークシャドウはスタンドということだ。おけ?」

 

「要約すると、お前は俺と同類ということでいいか?」

 

「誰が厨二病だコラ」

仕方ない、こっちもスタンドを見せればダークシャドウがスタンドということが確定する。すごく厳ついスタンドをバッと出して常闇くんがギョッとすればそれでオーケー。お前はスタンド使いじゃああああああああぁぁぁ!!

 

「いでよ、ザ・グレイトフル・デッド!!」

 

ふふふ、怖かろう? 下半身がなく、胴体から触手が数本垂れていて、目玉だらけのこのスタンドを見たならばぁ、ビビるに決まっている! 誰だってそうする、私もそーする。

 

しかし、常闇くんはキョトン顔だ。なんだ貴様、あれか、驚きすぎて声も出ませんってやつか。ふはははは! やはり貴様はスタンド使いなのだ!!!

 

「ふふふ、見えているだろう? 私の側に立つスタンドの姿がハッキリと......」

 

「見えないんだが...」

 

「.......。」

 

..................。

 

静寂が訪れた「結依の部屋」。なんとも言えない雰囲気が彼らを包み、誰も口出せない状況であったが突如! 思わぬ出来事が発生した!!!

 

『セキュリティが突破されました。生徒の皆さんは直ちに避難してください』

 

(セキュリティが突破されたとはどういうことなんですか!?)

 

(雄英高校に誰かが侵入したんだ! こんなことは3年間起こったことがない! 早く逃げよう!)

 

遠くからいろんな声が聞こえる。千里眼でさっとみたところ、侵入してきたのはあの朝の時にやかましくしてたマスゴミの皆さんだ。なんで雄英バリアを突破できたのかしらんが(知ってるけど)、とにかく止めなければ大混乱間違いなし。早く止めよう。

 

と、思ったがちょっと待て。ここで止めたら、緑谷くんが「やっぱりししょ......、結依さんが委員長をやるべきだと思うんだ!」とかなんとか言っちゃって、持ち上げられて、勝手に物事を進められる可能性がある。というか、そんな未来が一瞬見えた。そんなことはあってはならん!! 一刻も早く飯田くんを委員長に仕立て上げなければならん! これは使命だ、やらねばならぬ。絶対だああああああああぁぁぁ!!

 

「おい結依、俺達も早く.......、」

 

「いない.........。」

 

独りフードコートに取り残された常闇踏陰。闇に生きるものは常に孤独だ......、と自己暗示をかける常闇くんであった。

 

 

 

 

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「あちょ、せま、邪魔、邪魔ああああああああぁぁぁ!!!」

 

案の定、校舎内は大パニック。最終セキュリティが突破される時と言えば、ヴィランが襲撃したくらいでなければ突破されないので、パニくるのは当然っちゃ当然。1年も2年も3年もそろいもそろって叫んでいるよ。あ、誰か私のお尻触った! いい度胸だなぁ、無事おうちに帰れるといいなぁ... キュワイーン

 

危ねぇ、うっかりイレイザーキャノンを撃っちゃうとこだった。痴漢潰すために星ごと消すのはよろしくない。もっと冷静にならねグギゲハッ!!

 

せま、せまい!! 押しつぶされる!! もうこうなったらやってやる。私、カチンと来たわ、カチンと来ちゃったぞコラァ!!

 

「サイコキネシス!!」

 

なんということでしょう、人でごった返しになっていた廊下のど真ん中に道ができたではありませんか。私のせいで窓ガラスとイチャイチャしてしまったのは申し訳ないと思っているが、パニクったお前らが悪い。

 

「ちょっと君! 個性を使っちゃダメだろう! 君のせいで生徒が苦しんでいるの見えないのか!」

 

なんだか顔も知らんモブが説教してきたな。

 

「......はぁ、一応言っておくけどセキュリティ突破してきたのはマスコミであってヴィランとかそうゆーのじゃねぇから。窓ガラスとくっついているやつはすぐ確認できるだろう? もっと周囲を確認しないからこういうことになるんだ。これでヒーローになるとかアホ抜かしてんじゃねぇ! だから全員いったん落ち着いて寝ろ!! 寝たい奴は私の前までこい!!」

 

ふぅー、うっかりディスってしまったがこれで落ち着いただろうか。それとも怒りに任せてぶん殴ってくるかな。もしそうだったら素直に謝ろう。

 

(マスコミ? マスコミなのか?)

 

(ほんとだ! 相澤先生が報道陣の対応してる!)

 

(なんだ〜よかったぁ〜!)

 

(なんでマスコミが雄英バリアを突破できたんだろ。協力者が......)

 

よかった、落ち着いたみたいだ。1人だけ核心をつつこうとしてるけど無視。さ、帰って授業の準備だ。

 

(あのエスパーの個性の人が動いてなかったら、ケガ人が出てたかもな)

 

(口は悪いけど、誰よりも先に行動できるなんて凄い!)

 

(お前がNo.1だ)

 

......しまった! やっちまった! 飯田くんがやるべき事を私がやっちまった!! せっかくの作戦が自分のミスでパーとかあかん!! ちょっと待てお前ら、落ち着いて話をしよう! この流れはだめだ、ダメなんだぁあああああああああああああああああああああああああああああ!!

 

 

 

 

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「やっぱりししょ.......、けっ、結依さんが委員長をやるべきだと思うんだ!!」

 

「師匠は普段、人当たりが厳しいけど、でも誰よりも人を助けたいと思っている人なんだ! この前は変な人たちに目をつけられた時、師匠が僕達を真っ先に逃がしてくれたんだ! そうだよね、かっちゃん!」

 

「俺に振るな」

 

「僕も結依くんがみんなを引っ張っていくべきだと思う」

 

「飯田くん!」

 

「あの時僕は、何も出来なかった。いち早く気づき、すぐ行動に移すことができた結依くんは立派な学級委員長さ」

 

未来は変えられなかった。というかお前も気づいてただろ飯田きゅん。なんで私より早く行動してくれなかったんだ......。いや、仕方なかったかもしんないけど。

 

こうなれば奥の手を使うしかあるまい。何としてでも飯田くんが委員長になってもらわなければ私の生意気でお気楽なキャラが崩壊してしまうッッ!!ここで食い止めねば!

 

「緑谷くん、飯田くん、君たちの想いは伝わったよ。だが、私は委員長になるつもりはないんだ。あまり積極的に行動するキャラじゃないし、今回のはたまたまそういう流れになったってだけでいつもそうじゃないからさ。だから、私は学級委員長をいいd」

 

「責任から逃れるなー、もっとやる気を見せろー(棒)」

 

峰田がなんか言ってきたことがなんか癪に触ってついうっかり......

 

「じゃあ飯田くんが学級委員長にならないと私はこの地球を消し飛ばします」

 

もうこの時の私はどうかしていたのだろう。とにかく学級委員長という役目から逃げたくて仕方がなかった。自分でもとんでもないこと言っているのは分かっている。ただ逃げたかっただけなのだ。

 

私の手のひらに虚無崩壊のエネルギーが密集し、淡い光を放っている。今集まっているエネルギーだけでも日本を海に沈めるほどの力があるなんてみんなが知ったら、どんな顔をするのだろうか。多分、物凄い説得をするだろうなぁ。

 

「結依が暴走した!」

 

「誰か止めてあげて!」

 

「卑怯じゃないか結依くん!?」

 

「そんなにやりたくなかったんだ師匠...」タッカン

 

「おい結依、個性を止めろ。チッ、俺の個性では結依の個性を消せないようだな。めんどくせぇ」

 

「飯田が学級委員長になるってよー(棒)」

 

戦犯峰田の棒読みセリフが結依に届いたのか、フッと淡い光が消え、結依は安心感からそのまま倒れ込んでしまった。

 

「ありがとう、飯田くん......」

 

彼女は安らぎの笑みを浮かべたまま、保健室に運ばれた。

 

 

 

 

 

雄英高校1年A組事件簿

 

『校内パニック騒動&結依暴走事件』

 

ここに記す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

To Be Continued!

 






日常じゃあー、平和じゃー。心がぴょんぴょんするんじゃあー。

いろいろ紹介

結依の部屋:みんなおなじみ徹子の部屋のオマージュ。最初のルールルッ♪ はこれの曲なんですねぇ。ニコ動で「華扇の部屋」っていう東方と徹子の部屋を混ぜたやつがあるんですけど、面白いのでオススメです。

ザ・グレイトフル・デッド:ジョジョの奇妙な冒険第5部に出てくるスタンド。相手を歳関係なく老化させるスタンド能力を持つ。5部アニメ化してるからのちのち出てくるはずだ!

イレイザーキャノン:はい、ブロリーです。シャモ星人の星を木っ端微塵に消し飛ばしたアレです。血祭りにあげてやる。

サイコキネシス:超能力のひとつ。手を使わずにものを動かすことができる能力。便利ィ

虚無崩壊:スライム魔王ことリムル=テンペストの能力のひとつ。貯まれば世界を作り直すことも可能。言わずもがなチート。




何だって? タイトル詐欺? 飯田くん今回はただのネタキャラ? いいかい? いいゾ頑張れ飯田きゅんっていうのは飯田くんに対する応援であって飯田くんが何かするというわけではないのだよ。おけ?


はい、言い訳でした。

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