最強の魔法使い(自称)が暴れるそうです。RE: 作:マスターチュロス
【あらすじ】
初めての戦闘訓練にて、結依魔理沙は轟チームを完膚なきまでに叩きのめし、勝利をもぎとった。
UA20万突破! ありがとうございます!
誤字の指摘をしてくれた方々ありがとうございます。
「立て。こんな事で倒れていれば、オールマイトはおろか、雑魚ヴィランにすら勝てんぞ」
「焦凍見るな。アレらはお前とは違う世界の人間だ」
「アタシ……もうダメ。子どもたちが日に日にあの人に似てくる……」
「焦凍も、あの子の左側が、時折とても醜く思えてしまうの……」
お前のせいだ
「焦凍、お前は俺をも超えるヒーローにならなければならない」
お前のせいで母さんが……!
「お前をオールマイトよりも強いヒーローに……」
お前のせいだ!!!
「焦凍」
気がつくと轟は簡易保険室のベットで横たわっていた。
「……ここは」
軽い頭痛に堪えつつ、轟はこれまでの記憶を振り返る。何故、自分がここに居るのか。
「……結依……ッ!」
轟は思い出した。自身が初めての屋内戦闘訓練で結依魔理沙と対決し、呆気なく敗北してしまったことを。
(俺がここに居るってことは、もう決着は着いたってことか)
(俺の、負け)
敗北した事実を認めようとした瞬間、脳裏に最も憎い男の姿が映り、鬼のような形相で轟のことを捲し立てる。
(焦凍、お前が何故敗北したか
(お前がくだらん屁理屈で己の力を過信し、相手に隙を見せたからだ)
「……うるせェ」
(お前が最初から
心の中の父がそう主張するものの、その言葉に対して轟はやや引っかかりを感じた。
本当に、
あの時、結依は個性把握テストで見せた魔法とは全く別の魔法を使っていた。その上、嘘で機転を作り驚異的な身体能力をいかんなく発揮され、轟は敗北した。
仮に、左側を使ったところで、どうにもならないことは明白であった。
「……親父を完全否定するために、俺は
「
「だが……」
轟は、自分の右手を見た。
だがそれでは、
だ。
親父の目論見が達成するなど、あってはならない。
そうでなくては、身も心も壊された母に、顔向けなど出来ない。
「……アイツの
「俺は右側だけで、
煮えたぎった激情が轟の瞳に宿り、さながら憎悪に近いナニカを抱えながら、轟はベットから降りた。
途中、様子を見に来た介護ロボが轟を休ませようと誘導を試みたが、轟の手によって容赦なく氷漬けにされてしまった。
その瞳はまさしく、
【モニタールーム】
第一回戦が終了し、オールマイトとサポートロボの案内の下、モニタールームに帰還した魔理沙たち。
初の実戦をやり遂げた3人に労いの言葉をかけるクラスメイトたちだったが、轟は一切無反応。障子は完全に満身創痍であった。
一方、魔理沙は何か思うところがあるのか、複雑な表情でボーッとしていた。
(……轟くんからのヘイトが凄ェ)
魔理沙はバレない程度に轟の方をチラチラと見た後、手で顔を覆いながら大きな溜め息をついた。
(いや、まぁ、最終的なヘイトの向き先が
(やはり
魔理沙は少しだけ、自身の行動を反省した。
(ま、いいや)
しかし、反省時間はわずか1秒で終了した。
「さて、講評のお時間といこうかァッ!!」
突然、オールマイトが大声を出したことで、全員の注目がオールマイトへと集中する。
「と、その前に……」
オールマイトはクルクルとその場で回転した後、結依魔理沙の前に現れ、教員名簿の端っこで魔理沙の頭頂部を優しく叩いた。
「ぐぇっ」
痛みを一切感じないがクセで声を上げる魔理沙。そんな中、オールマイトは必死に魔理沙の心に呼びかけた。
(魔理沙くん、もう少し手心を加えてほしかった……ッ! ルールが甘かったのもあるけど! なんかこう……手心が……!!)
心の声が聞こえた魔理沙はすかさずテレパシーで返信した。
(いやいやオールマイト先生、私は実戦戦闘を想定した上で、可能な限り瞬殺しないよう立ち回りました。こう見えてすんごい手心加えたんですわよ)
(いや君最後の方だいぶ投げやりになってたよね?)
(私の目の前で背を向けた時点で敗北者です)
(ンンンンンンンー〜ー言葉が強いッ!!)
一通り心の中で魔理沙とやり取りをした後、オールマイトは元の位置に戻った。
「さて! まずはヒーローチームの評価といこう! まずは二人とも、初めてのチームアップだったが上手く協力して動くことが出来たね! 侵入経路の模索、見えない敵や核兵器への対処、緊急時の対応など、非常に良くできていたと思うよ!」
「戦闘面に関しては……轟くん、分かっていると思うが、相手の言うことを真に受けてはいけないね。戦闘中での動揺や躊躇い、油断というのは命取りになるから。今後、気をつけていこう!」
「そして次はヴィランチームの評価だ! ヴィランチーム、もとい魔理沙くんの行動は制限下においても適切にとれていたぞ!」
「幻覚で侵入経路を狭め、一瞬で二人を分断し、各個撃破。戦闘に関してはキミの多彩な戦闘スタイルと優れたテクニックをいかんなく発揮できていてとても素晴らしかった!」
「だが、これはあくまで練習だということを忘れずにな!」
(分かってますよ)
(いや、絶対分かってない。おじさん分かる)
「ではこれで一回戦目は終了! 2回戦目の組み合わせも同じやり方でいくから、決まり次第準備するように」
「ではさっそく次の対戦相手は……!」
「この、2チームだァッ!!」
オールマイトが再びくじ引きボックスからボールを取り出した。
「ヒーローチームはAチーム! ヴィランチームはDチームだ!!」
次の組み合わせはAチームVSDチーム、すなわち緑谷チームと爆豪チームの対決となる
「やっと出番か……!」
「かっちゃん……!」
この戦いは、緑谷にとって避けることの出来ない因縁の戦いでありつつ、魔理沙以外の相手に対して初の個性使用を許可された実戦である。
二人は小、中、高もすべて同じ学校でありながら、クラスまで一緒の腐れ縁。しかし進級する度に二人の関係は歪になり、すれ違うと一方的に爆豪が緑谷を睨みつけるだけの関係になってしまった。
しかしヘドロ事件の経緯を経た後、遂に二人は国内最高峰のヒーロー養成学校、雄英高校に入学し、またしても同じクラスに配属されてしまった。
だが、緑谷のバックに結依魔理沙がついたことで緑谷は中学の頃とは比べ物にならないほど強くなってしまった。個性把握テストの記録は、ほぼすべての項目において緑谷と魔理沙に上回られた。
「完膚無きまでに、テメーに勝つ」
その一言だけ残し、爆豪は演習場となる建物の中へと入っていった。
「っ……!」
爆豪の覇気にあてられ、身じろぐ緑谷。だが鍛え上げた肉体と積み重なった戦闘経験が、緑谷の背中を後押しする。
「……僕も負けないよ、かっちゃん」
緑谷も覚悟を持って演習に挑むのであった。
■
〔第2回戦開始!〕
ブ──────!!!
オールマイトの合図により、2回戦が開始する。ヒーローチームは緑谷出久と麗日お茶子のペアであるAチーム、ヴィランチームは爆豪勝己と飯田天哉のペアであるDチームだ。
原作ではAチームが実力的に不利であったが、緑谷の観察眼と機転を利かせた作戦、幼なじみであるが故に分かる行動の先読みで何とか凌ぎつつ勝利をもぎとっていた。だが、今回は私の影響をモロに受けた史上最強の緑谷くんと、それを理解してなお抗わんとする爆豪の対決。実力に関してはおそらく緑谷くんの方が上だが、油断していない爆豪はただの天才なので注意が必要だ。
しかし性格に関してはほぼ変わっていないので、原作通り独断専行で突撃をかますだろうと、能力を一切使わずに自力で予想した魔理沙。だがしかし、モニター越しに映る爆豪は珍しくも作戦を立案しており、飯田に共有していたのだった。
「俺はこの訓練で勝つ上にデクとのタイマンに勝つ。だからお前の個性で全力で核を守れ、あとゴミとかガレキとか全部片付けろ。あの丸顔に利用されるわけにはいかねぇ。窓ガラスも完全に封鎖しとけば奇襲もされねぇから絶対にやれ。あとは全部俺がやる、わかったな?」
「作戦は分かったが君も手伝ってくれないか? 対策の準備には時間がかかるんだ。お互いに協力してこそのチーム、そうだろう?」
「チッ」
舌打ちしつつも撤去作業に協力する爆豪。非常に珍しい光景である。
一方緑谷くんは、お決まりのブツブツタイムに突入してしまい、相棒の麗日ちゃんをドン引きさせていた。正直作戦立てずとも今の緑谷くんであれば単身でも勝てるだろう。だが緑谷くんはまだ自分の力に自信を持てていない。油断はしないだろうが、ワンチャン防戦一方になるかも。
「結依さん……は、どっちが勝つと思う?」
上鳴が私に質問した。陽気な彼が私にさん付けしているところが気になったが、気にしないことにした。
「わかんね」
「なんだ、いっしょか」
そっと見限られた魔理沙。先程までの態度から一変した様子にややほんの少し無性にちょっとだけ腹が立った魔理沙は、そっと頭に魔法をかけた。
「
結依魔理沙の魔法により上鳴の瞳がスロットのごとく縦回転し、カクカクと震えながらヨダレを垂らす。
「ウぇ〜〜〜イ!! フライアウェ〜〜イ!!!」
遂に上鳴は両手をサムズアップしたまま意味不明な発言を繰り返す頭のおかしい人へと進化した。
「あっ、あんた何それwwwぶっはははははははははwwwwww!!」
「ヴヴヴヴゑゑゑゑい!!」
ツボだったのか奥にいた耳郎響香は上鳴の行動を見て1人で爆笑していた。他のクラスメイトも顔を逸らし笑いをこらえている。上鳴の想像以上のはっちゃけ具合に耐えられる人間はほとんどいなかった。
「ブハハハハハハハハ!!!!!」
なお、元凶も魔法をかけたことを隠すために全力で上鳴を笑っていた。ゲスである。
「おい! 爆豪と緑谷が鉢合わせしたぞ!!」
「あ」
笑っているうちにいつの間にか爆豪と緑谷くんが鉢合わせていた。
「見つけたぞ、デク」
画面越しでもわかる闘気。やる気満々のギラギラした目が緑谷くんを逃さぬようガン見している。少し目線をそらせば狩られるという雰囲気が緑谷くんにプレッシャーを与えていた。
「かっちゃん……」
「俺はもうお前を格下だとは思わねェ。全身全霊で、テメェを叩き潰す」
「僕も、特訓の成果を発揮しなきゃ、師匠に顔向けできない!!」
「あァそう。じゃあ……」
爆豪の右手から威嚇するかのように小規模の爆発が連続で発生する。
爆豪勝己の導火線は既につけられていた。
「くたばれやデクゥウウウウウウウ!!!!」
「いくぞ! かっちゃん!!!」
戦いの火蓋が切られ、両者真っ向から対決する。その様子を観戦者たちは固唾を飲んで見守っていた。
まず真っ先に動いたのは爆豪。右手の大振りで緑谷に迫る。だがしかし、見聞色の覇気を特訓で体得した緑谷にとってその攻撃は見切られていた。最小限の動きで回避し、反撃に転じる緑谷だが、そこで気づいた。爆豪がニヤッと笑ったのだ。
「死ね」
爆豪は空中で体をひねり、壁を蹴りつつ左手の爆発で加速しながら蹴りを繰り出した。個性と体の使い分け方がまるっきり自分と同じことに魔理沙は驚き、爆豪の動きに注目する。
繰り出された蹴りの威力はコンクリートの壁を凹ませるほどであったが、緑谷くんは何とか姿勢を逸らすことで回避に成功。ひとまず距離を取る。
「ワンフォーオール
体勢を立て直した緑谷くんは即座に全身にワンフォーオールを纏わせ、デコピンによる空気の弾丸を飛ばした。しかし爆豪は右手の大振りで大爆発を引き起こし、爆風で空気の弾丸を相殺した。
すぐさま仕掛ける爆豪。今度は壁を利用して縦横無尽に移動しながら接近し、起動を読ませない変則的な攻撃を繰り出した。常人であれば先程の爆発によって発生した煙も合わさって全く動きが見えないかもしれないが、見聞色の覇気を取得した緑谷は完全に読んでおり、一歩下がってから反撃のデトロイトスマッシュを構えようとしていた。
「読めてンだよ」
着地と同時に腕を構え、手のひらを緑谷に向けた。
(マズイッ!!)
このままでは至近距離で爆発を食らうと察した緑谷は咄嗟に両手でガードした。
「
爆豪は爆発の直前に手を握りしめ、強烈な光と音だけを緑谷に浴びせた。爆豪の天才的な戦闘センスから生まれたフェイクが、緑谷の見聞色の覇気を乗り越える。
(目と耳が……! 何も聞こえない!!)
視覚と聴覚を失った緑谷は身動きが取れなくなってしまう。その隙に爆豪は緑谷に接近し、両手を抑えた状態で膝蹴りを一発入れ、追撃としてさらにもう一発腹に蹴りをぶち込んだ。
吹き飛ぶ緑谷の肉体。落下の衝撃で感覚が元に戻る。しかし爆豪は既に走り出しており、トドメのグーパンチを繰り出そうとしていた。
「フンッッ!!!!」
起き上がりかけの状態だった緑谷に爆豪の情け無用パンチが襲いかかる。しかし緑谷の気合いの入った白刃取りが爆豪のパンチをキャッチし、爆豪の肉体を手前に引っ張りながら片足で爆豪の体を浮かせ、後方へと投げ飛ばした。
「これだけは使いたくなかったけど仕方ない! 本気出させてもらうよ!!」
「ハァァァァァァァァァァァァァッッッ!!!!!!」
立ち上がった緑谷はスーパーサイヤ人かのごとく筋肉に力を込め、持てる力すべてを筋肉に捧げた!
「ワンフォーオール
「や、緑谷くんそれ……バレちゃ」
魔理沙の懸念を消し飛ばす勢いで蒸気が噴出し、一時的にカメラを覆い尽くしてしまう。あまりの急展開に釘付けになるクラスメイトと、手で顔を覆う魔理沙、そして慌てふためくオールマイト。
様々な思いが交錯する中、霧散した蒸気の中から現れたるは、異常なまでにごつく、太く、成長した一匹のケモノ。
「
そう、彼は限界まで肉体を鍛え上げたことにより、マッスルモードを解放することに成功したのだ。
なお正確にはワンフォーオール
なお、緑谷のマッスルフォームはせいぜい3分しかもたないため、早期決着が望まれる。
「いくぞオオオオオオオオオオオオ!!!!!」
ゴツイ肉体が弾丸のごとく爆豪に迫り、モニタールームでは阿鼻叫喚の叫びが響いていた。
爆豪はすぐさま立ち上がるも、緑谷の日大タックルで再び吹き飛ばされ、背中を大きく強打。立ち上がる前に緑谷は爆豪の足を掴み、片手で持ち上げてから壁に強く叩きつけ陥没させた。
「緑谷少年!?」
「マズイ、暴走してる」
普段の緑谷とは到底思えない行動に驚くオールマイト。そして、気づく魔理沙。
「緑谷くん、私との特訓で一般的な力の基準が分からなくなっちゃってる……」
「特に爆豪に対しては幼少時代の強いイメージが先行しちゃって未だに爆豪の方が強いと本気で思ってる……かも」
「……ッ!!」
思い立ったオールマイトは咄嗟にマイクをオンにした。
〔緑谷少年!! ストップだ!!! 〕
「!?」
オールマイトのアナウンスが耳に入り、我に返る緑谷。思考の停止と同時に動きも静止し、世界から音が消えたかと思いきや、陥没した壁から生えた腕が緑谷の首を捉え、強烈な爆発音と雄叫びが全てを消し飛ばす。
「死ねェえええええええええええええええ!!!!!」
「「爆豪!?!?」」
ドオオオオオオオオオオオオオンッッ!!!!
屋内にて最大規模の爆発が発生し、周囲の壁を根こそぎ破壊し尽くした爆豪。その目は限界ギリギリまでつり上がり、さらに眼球結膜の色が白から黒への変化し、虹彩は紅く染まっていた。
「……爆豪?」
突然の形態変化に唖然とする魔理沙。全くもって知らない新形態である。
「グァアァ、デクゥゥウウ!!!! テメーハゼッテェブッコロス!!!!」
しかし全く制御できておらず、カタコトしか話せなくなくなった爆豪はところ構わず個性を乱用し、目につくすべての存在を爆破しまくった。
「行ってくる」
「魔理沙くん!?」
これ以上の暴走を見過ごせなくなった魔理沙は一瞬でモニタールームから演習場に移動し、破壊の限りを尽くす爆豪の元へ訪れる。
「マリサァァァァァァアアアァアアアアア!!!!!!!」
「ちょっと気づくのが早すぎるなァ!! 爆豪きゅん!!!!」
音もなく背後に現れたはずが野生の勘で気づかれてしまった魔理沙。対して爆豪は魔理沙の姿を一瞬で捉え、爆発し続ける右腕を大きく振りかぶり、魔理沙にめがけて強く振り下ろした。
「よっこいしょおおおおおおおおおおおお!!!!!」
しかし魔理沙は爆豪の攻撃を頭で受け止めながら無理矢理アッパーカットを繰り出した。
「ぐぼぇッ!!」
思いもよらぬ反撃に対応できず、爆豪の頭はそのまま天井へと突き刺さった。試合終了である。
これで一件落着かと思いきや、魔理沙の目にはそう映らなかった。
魔理沙の能力の1つとして自動的に相手のエネルギー総量を計測する異能が存在するが、その異能で見る限り爆豪の肉体は意識を失ってなおエネルギーが膨れ上がっており、今にも爆発寸前であった。
(肉球で爆破のエネルギーを弾き飛ばし、空中で爆散させるッ!!)
魔理沙は天井に埋まった爆豪の足首を掴んで上空に瞬間移動し、ニキュニキュの実の能力で爆豪の体内に溜まったエネルギーを弾き出した。
(後は爆豪を地上に返すだけだが……)
一瞬で爆豪を地上に送り返した魔理沙。あとは目の前の、肉球型に形成されたエネルギーの塊を処理するだけである。
(頭の良い私は"
(頭の悪い私は面倒くさがり屋なのでさっさと爆発させたい)
しばらく腕を組んで悩む魔理沙。安全配慮とエゴイズムが押しに押しあった結果、魔理沙は決意した。
(芸術は爆発だ)
ズガドゴオオオオオン!!!!!
雄英高校1年A組事件簿其ノ壱
『雄英高校訓練大爆発事件』 ここに記す。
To Be Continued....
■
【職員室】
「なぁ、お前ら…いい加減にしろ」
椅子に座る相澤先生と、床に座らされる魔理沙、爆豪、緑谷の3名。罪状、過度な攻撃、演習場破壊、そして故意による大規模爆発。
「「「すみませんでした」」」
「魔理沙、お前は特に反省しろ」
「誠にすみませんでした」
魔理沙は自身の額を床に付け、人生初の土下座を繰り出した。
「……お前の件は米良さんに報告した上でA4サイズの反省文3ページを、明日の12時までに書いてもらう。提出が1時間遅れるごとにお前の授業の単位を1つずつ"不可"に変えてくから、遅れないように」
「鬼畜過ぎる……」
「返事は"はい"か"YES"だ」
「YES, My teacher」
「お前ら2人も魔理沙同様、反省文3ページ書いて3日以内に提出しろ。それで不問とする」
「はい……」
「では以上だ。解散」
ピシャリと職員室のドアを閉められ、3人は廊下に追い出された。
「「…………」」
「……はぁぁぁああぁあぁああぁぁ」
「うるせェぞボサボサ野郎」
ため息をつく魔理沙だったが、爆豪から辛辣な返しをくらう。
「元はといえばお前が変な力に目覚めるからだろ……」
「あ? なンの話だ?」
「いや、訓練の時お前全身真っ黒に……」
「……知らねェ」
予想外の反応に魔理沙は目を丸くした。
「え、知らんの?」
「デクがムキムキになってから何ンも覚えてねェ」
「そんなことある……?」
内心ありえないと思い、サラッと読心能力で爆豪の心を読んだ。が、爆豪の言う通り本当に何も覚えていなかった。
爆豪が黒くなったワケを知るための手がかりがありそうだと期待していたが、そう簡単には上手くいかないようだ。
「待って、……それってつまり」
「爆豪は微塵も覚えてないのにどちゃくそ怒られた……ッてことぉ?」
魔理沙は爆豪の隣でニヤニヤと挑発的な態度を取りながら顔を覗き込む。
「フッ、草」
「笑ッてんじゃねェぞボサボサ野郎!!!」
「まぁまぁかっちゃん……落ち着いて……」
「お前は黙っとけデク!!」
「ハイ……」
「おいおいウチの弟子に黙れなんぞ口聞けた態度かねぇ爆豪くん。キミは今、我々三銃士の中で最も遅れを取っているというのに」
「……テメェ、今すぐ口閉じてやるから表出ろ。ブッ殺してやる」
「上等だ、10年前の約束を今ここで果たしてやる。最悪な形でな!!」
爆豪と魔理沙が睨み合い、互いの殺意と闘気がぶつかり合う。一触即発の状況に緑谷は頭を抱えるが、背後から忍び寄る黒ずくめの男(相澤先生)が両者の後頭部を鷲掴みし、二人の耳元で囁いた。
「二度目は無いと思え」
「「ハイ……」」
To be continued....
【いろいろ紹介】
●メダパニ
→ドラゴンクエストシリーズに登場する魔法。相手1体を混乱状態にする。
●
→転生したらスライムだった件に登場する
●ニキュニキュの実
→ワンピースに登場する悪魔の実。この実を食べると肉球人間になれる。手のひらに存在する肉球はどんなものでも(人や物、エネルギー、肉体的疲労に至るまで)弾くことが出来る上に、弾いたものをどこまで飛ばすか(目の前から地平線の彼方まで)設定できる。
次の番外編、リメイク前ではワンピースの世界に行きますがREでは行きません。なので後々消滅しますが、代わりに新規の番外編が挿入されます。ご了承ください。