最強の魔法使い(自称)が暴れるそうです。RE:   作:マスターチュロス

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OVAだよ




第五章EX:交流編2
五章EX1:リベンジ・オブ・救助訓練 (前編)


 

 

 

 

USJ(ウソの災害や事故ルーム)

 

 

 ヴィラン連合による襲撃事件から4日が過ぎ、再びUSJに訪れることになった雄英高校1年A組。

 

 忘れがちだが、あの時はもともと災害救助訓練のために訪れていた。だが死柄木たちが来たことによって訓練はパーとなり、USJも事件調査のため出入り禁止になっていた。

 

 とはいえ救助訓練は重要なカリキュラムの一つであり、無視することは出来ない。先延ばしにするのも今後の予定的に厳しい。

 

 というわけでこのようなスケジュールになった。早過ぎる。

 

「先生方、お怪我とかありませんでしたか?」

 

「ん? ぁあ、特にな。……これも、魔理沙がいたおかげだな」

 

「その節は大変、お世話になりました!」

 

 13号は魔理沙に礼を述べた。

 

「大したことはしてま……しましたけど、気にしなくていいです」

 

「だってヒーローは助け合い、でしょ?」

 

「フッ、そうだな」

 

 相澤先生は静かに笑った。普段のトゲトゲした雰囲気からは想像できない顔つきだった。

 

「じゃ、そろそろ授業始めるぞ」

 

「あの、相澤先生!」

 

「なんだ?」

 

 緑谷が相澤先生を呼び止めた。

 

「このまえの救助訓練では相澤先生と13号先生とオールマイトが担当だったと思うんですけど、オールマイトは?」

 

「知らん。ほっとけ」

 

「えぇ……?」

 

 あまりにも冷たい反応に驚く緑谷。オールマイトと相澤先生に諍いでもあったのだろうか。かといって真面目で誠実なオールマイトが理由もなく授業に遅れるわけもなく、真相は分からない。

 

 

 なお、全てを知っている魔理沙は後方で腕を組み、仏のような顔で見守っていた。

 

 

 

 

【USJ・山岳エリア】

 

 

「まずは山岳救助の訓練から! 訓練想定として、登山客3名が誤ってこの谷底に滑落し、1名は頭を激しく打ち付け意識不明。もう2名は足を骨折し、動けず救助要請をしている……」

 

「という設定です」

 

 かなり本格的な訓練に、クラスメイトたちはドギマギしていた。

 

「思ったより深いな」

 

「……この訓練だと、アタシの出番は無さそう」

 

 谷底を見て切島と上鳴がキャッキャしている中、魔理沙と響香も同様に底を見ながら訓練内容を思い返していた。

 

「じゃ、ケガ人役はランダムで決めた……この3人で!!」

 

 13号先生が指さしたのは、緑谷、麗日、飯田の3人だった。

 

「待て、魔理沙もケガ人役に加われ」

 

「はい?」

 

 いきなり指名された魔理沙。ワケを聞いてみた。

 

「お前はワープと治癒があるから訓練にならん」

 

 正当な理由だった。

 

「ちょっと楽しみにしてたのに……ッ!!」

 

「アイツやっぱおかしくない?」

 

峰田に指摘される魔理沙。この個性社会において、複数個性もちは最強のアドバンテージである。

 

 それはさておき魔理沙含む4人は魔理沙のワープ能力で谷底に到着した。

 

「全力で怪我するぞ3人とも!!!」

 

「「おぉ〜〜!!!」」

 

「怪我するフリ……だよね?」

 

演技すら真面目に全力投球する飯田にノリで乗っかかる魔理沙と麗日。彼女らについて何も知らない人が見たら、ただの平和な女子高生たちの戯れであった。だがしかし、乗っかかっているのはヤツである。

 

「フッ、本気でやるなら任せな!!」

 

 そう言うと魔理沙は片目を少し擦った。すると、突如魔理沙の左目が赤と黒の配色に変化した。

 

「師匠、それは……?」

 

「これは"万華鏡写輪眼"。これで3人に幻術をかけて、訓練内容と同じ状況が起きたと錯覚させマース」

 

ノリと勢いで万華鏡写輪眼を使用する魔理沙。

 

「遠慮しておきます」

 

「……そう、じゃあ自分にかけます……」

 

 そういうと魔理沙は悲しそうな目で自身を対象に万華鏡写輪眼を発動した。

 

(私はただの登山家。山登りしてたら谷底に滑落して足を骨折したただの一般人!!)

 

「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"しが痛いよお"お"お"お"お"お"お"お"お"誰かあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!」

 

「う"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!」

 

「いやギャップ!!」

 

 魔理沙、唐突かつ迫真の演技にお茶子は吹き出した。

 

「俺も負けてられん!!! ……スゥゥ」

 

「誰かぁぁ!!! 助けてください!!!! 足がぁ"あ"ぁ"あ"ぁ"あ"あ"ぁ"あ"ぁ"あ"あ"ぁ"!!!!」

 

「飯田くんまでwww」

 

 お茶子はお腹を抑えるのに必死だった。

 

「カオスだ……!」

 

 叫ぶ二人と笑い転げるお茶子を見て、緑谷はそう感じた。

 

 

 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

 

 

 その後、4人は救助チームの手によって1人ずつ担架で引き上げられた。なお、引き上げられている最中も笑い続けていたお茶子は相澤先生に注意された。

 

 一方、魔理沙は轟、爆豪、常闇にダル絡みしていた。

 

「ありがとう……! ヒーロー!! 何て、何てお礼をすればいいか……ッ!」

 

「縋ンじゃねぇ気持ち悪ィ!!! オイ、デク!! コイツどーなってやがる!!!」

 

「師匠は、本気でケガ人役をやるために幻術を自分にかけたっぽいんだけど……」

 

「戻れなさそう」

 

「アホなの?」

 

 冷静に芦戸にツッコまれた。

 

「だったら強めにブッ叩けばァ!!!」

 

「いやちょ!?」

 

 爆豪の有無を言わさぬ一撃が魔理沙の脳天に直撃し、爆発が発生した。モクモクと立ち込める煙の中から無傷の魔理沙が現れたが、その表情は虚無そのものだった。

 

「……お?」

 

「…………」

 

 意識が復活し周りを見渡すと、みんなの顔がやけに高いところにあることに気づいた。

 

 それは自分が屈んでいるからだと、自覚した瞬間これまでの記憶が蘇った。蘇ってしまった。

 

「スッ」

 

「あぁダメ師匠!! 記憶消そうとしたらダメ!!!」

 

「"忘れよ(オブリビエイト)"、"瘡蓋の記憶(リライト・ライト)"、"ブック・オブ・ジ・エンド"ォオオオオオオ!!!!」

 

 思いつく限りの記憶改ざん系魔法、能力をべらぼうに使い始めたが、錯乱しているため誰にも当たらなかった。

 

「何だこの茶番……」

 

「はいソコ、私語は慎むように。じゃ、第2チーム準備」

 

 

 山岳救助訓練はこの後も続き、無事に終えた。

 

 

 

 

 

 

 山岳ゾーンでの訓練を終えた1年A組は、次の場所へ移動した。

 

 

【USJ・倒壊ゾーン】

 

 

「この倒壊ゾーンでの訓練想定は、震災直後の都市部! 被災者の数、位置は分からない状態で、なるべく多くの人を助ける訓練です」

 

「8分の制限時間を設定し、これまた4人組で救助活動を行います。残りの16名は各々好きな場所に隠れて救助を待つこと」

 

「ただしそのうち8名は声を出せない状況と仮定します」

 

「隠れんぼみてぇ」

 

 とても素直に感想を述べる上鳴であった。

 

「チームも声を出せない8名も私がランダムに決めます。では最初のチームは……!」

 

 13号先生は緑谷、爆豪、峰田、お茶子を指さした。

 

「この4人で!」

 

「何でデクと同じチームだ!!!」

 

 峰田を除きほとんどがいつメン(原作にて登場回数の多い人たち)なことに、爆豪が不満の雄叫びを上げた。

 

「OVAがそうだったんだからしょうがないでしょ」

 

「OVAって何だ…!!」

 

「やめな魔理沙……それ以上は……」

 

「じゃあジャンプフェスタ2016が……」

 

「言い換えただけじゃねぇか」

 

 切島からチョップをくらった魔理沙は頭を擦りつつ、その場から離れた。13号先生の指示の下、他のクラスメイトも同様に散り、各自隠れられそうな場所に身を伏せた。

 

 すべての準備が整い、13号先生が合図を出した。

 

「それでは皆さん、スタートです!!」

 

「さっさと終わらせッからついてこい雑魚共!!」

 

 緑谷たちと協力することに相当嫌気がさしたのか、爆豪は単独で行動を開始した。

 

「何だアイツ!?」

 

「とりあえず僕たちは声の届く範囲で四方に散らばろう。大声で捜索開始!」

 

「「了解!!」」

 

 一人でどこかに行ってしまった爆豪を放置し、緑谷たち3人は協力して救助訓練を開始した。

 

 

 

 

 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

 

 

 

 

 倒壊ゾーンのとある建物内にて、轟は瓦礫の上に座っていた。

 

 こうしてジッと座っていると、思い出す。過酷な訓練を強い、母に手を挙げ、家族を引き裂いたあの男の姿が。

 

 憎い。あの男も、その男の血を色濃く継いだ己の左半身も、何もかもが憎い。

 

 この憎さをもって、あの男のすべてを完全否定する。そのために自分は、右半身()だけで強くなる。氷の、母の個性で親父を超える。そうならなければならないのに……

 

(結依魔理沙……)

 

 轟は屋内訓練のことを思い返した。

 

(俺はアイツに……)

 

「やぁやぁ轟少年!」

 

 突如背後から声をかけられ、咄嗟に振り向く。するとそこには、変わった格好をしたオールマイトが立っていた。

 

「……ッ!? オールマイト?」

 

「ちょっと頼みがあってね、いいかい?」

 

 オールマイトは轟の耳元に口をよせ、誰にも聞かれぬよう小声で話した。

 

「……分かりました」

 

「OK! 理解が早くて助かるよ!」

 

「ただ、あと()()()()手伝ってもらいたい子がいたんだが……」

 

「見つからないし、もう動くとしようか!」

 

(……)

 

 轟はそのもう一人が誰なのか察したが、気にせずオールマイトについていくことにした。

 

 

 

 To be continued...

 

 

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