最強の魔法使い(自称)が暴れるそうです。RE:   作:マスターチュロス

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【あらすじ】

障害物競走が幕を開け、一斉に走り出す雄英の生徒たち。その一方、魔理沙は箱の中で唯一、謎解き冒険バラエティしていた。

ついに石像の間、第二の壁を突破した魔理沙。残る最後の壁の問題『ウミガメのスープ』を前にし魔理沙は思考する。だが同時に、魔理沙の下腹部に謎の違和感を感じ……





障害物? それは私だ(29話)

 

 

(お腹が……?)

 

 意識が下腹部に寄った直後、尋常ならざる痛みが下腹部を中心に魔理沙を襲う。体の中で急速に増えた何かが、無理に外を出ようとしているようだ。

 

 それが何なのか、心当たりがある。

 

(血の契約ぐぁッ!!!)

 

 体育祭開催から二週間ほど前、魔理沙は体育祭への参加権をめぐって相澤先生と話し合い、悪ふざけの一環で血の契約を結んでしまった。

 

 その内容を一言で表すなら、『体育祭のルールを守ること』。これは魔理沙専用ルールも含み、それを破れば1週間下痢が止まらなくなるという呪いをかけられる。

 

 魔理沙はそれを忘れていた、わけではない。直近の相澤先生とのやり取りでも体育祭のルールを確認しており、それを破らないよう気をつけていた……つもりだった。

 

 だが開催式の途中、専用ルールが全体に告知された際に、魔理沙はパフォーマンスとしてふんだんに能力を使用し、己を『ラスボス』に仕立てあげることでエンタメに昇華させた。

 

 この作戦も事前に相澤先生と打ち合わせしており、やり方については魔理沙の独断で決めたものの、最終的に成功は収めた。

 

 だがしかし、この行為事態を例外的措置として"血の契約"に盛り込んでおくことを魔理沙は忘れていた。

 

 その結果、『試合以外での能力使用禁止』というごく当たり前なルール、そして『人に迷惑をかけるな』という血の契約3つ目の条項に違反し、こうして魔理沙の下腹部に制裁が下されたのである。

 

(私のバカ!!!!)

 

 遊び半分に結んだ契約で自らの首を締めるという高等プレイに、思わず怒りを自分にぶつけてしまう。

 

 しかし、そんなことで悩んでいる時間は無い。刻一刻と迫る石像から逃れなければ、今行っている障害物競走のスタートラインすら立てれない。そして肛門も、限界を迎えるかもしれない。

 

 ただし、一つだけ良いことがあるとすれば、この体が普通の人間とは異なるという点だ。

 私の体は言うなればほぼ"魔力の塊"であり、頭の先からDNAに至るまで魔力が染み込んでいる。そのため、頭が吹き飛ぼうが足が消し飛ぼうが関係無く、心臓を取られたとしても死ぬことは無い。

 

 なので仮に我慢しすぎて大腸が破裂したとしても、肛門括約筋にさえ力を入れておけば溢れ出すことはなく、死ぬこともない。これが、人のカタチをした化け物の真骨頂である。

 

(でもヤダ!!!!!)

 

 溢れ出したものが本来入ってはいけない領域にまで侵入し、最悪循環でもしたら魔理沙は耐えられない。だが、漏らす屈辱に比べれば遥かにマシである。

 

 魔理沙は決死の表情で第三の壁の問題を見つめる。体から時限爆弾が生えてきた以上、もう立ち止まっている暇は無いのだから。

 

[第三の壁──ウミガメのスープ]

 

[男は毎日、同じ時間に同じ電車に乗っていた。しかしある日、その電車に乗らなかったことで、男は命を救われた。なぜ? ]

 

 一刻の迷いも許されぬ中、魔理沙は矢継ぎ早に質問する。

 

「男が救われた時、男は駅の中にいましたか!?」[はい。]

 

「電車でトラブルが起きましたか!?」[はい。]

 

「トラブルは電車が駅を過ぎた後に起きましたか!?」[はい。]

 

「トラブルの原因は脱線事故ですか!?」[いいえ。]

 

「トラブルの原因は爆発事故ですか!?」[はい。]

 

 質問が上手く噛み合い、『救われた理由』が明らかになる。後は答えるだけ……

 

「答えは、『たまたま乗らなかったその日の電車が駅を過ぎた後に』爆発事故に巻き込まれ、結果的に助かった』から!!」

 

[残念。必要条件を満たしていません]

 

「……?」

 

[続きをどうぞ]

 

 不正解、ではなく条件不足と突きつけられた魔理沙。つまり、さっきの答えは概ね間違ってはないのだろう。

 石像と接触するまで残り2メートル。残り20秒でゲームオーバーだ。

 

「ッ男が電車に乗らなかったのは遅刻が原因ですか!?」[はい。]

 

「遅刻の理由は寝坊ですか!?」[はい。]

 

 これで『男の背景』を明らかにした。回答時間も後わずか、他に情報を探る時間はない。

 

「答えは、『その日男は寝坊してしまい、いつもの電車の時間に間に合わなかった。しかしその電車は後に爆発事故に巻き込まれ、結果的に男の命が救われた』だ!!」

 

 必死に答えを言い切った魔理沙。流石に、男が何の仕事しているかまで答えに盛り込まれていないことを信じて、魔理沙は祈る。

 

[正解です]ピンポンピンポーン!! 

 

「うッ!! ……しィィあああああ!!!」

 

 ついに最後の壁を突破し、興奮が込み上がる魔理沙。だが興奮すると肛門括約筋の制御がままならなくなるので、昂りすぎないよう心のブレーキをかける。

 

 壁の先には、最初にこの部屋に入った扉と、目の前にいつの間にか用意された小さな箱がある。

 

[ファイナルEX問題]

 

[この問題を正解しなければ、箱の中にある"鍵"を取れません]

 

「分かったから早く問題だせ!!!!」

 

[そしてファイナルEX問題の回答時間は、"5分"です]

 

 そのアナウンスの直後、先ほどまでかなり接近していた石像が勢いよく後方へ下がり、元の位置に戻った。

 さらに照明が徐々に消え、灯りをなくし、暗闇で無音の世界が訪れる。

 

[5分以内に正解しなければ石像が急接近し、直接あなたを喰らいます]

 

「怖すぎだろ」

 

 魔理沙はチラチラと背後を見た。暗闇の中で石像の目がチカチカと点灯を繰り返し、不穏な空気が漂う。

 

 この閉鎖空間、暗闇、5分後に石像が直接喰らいにくる状況、そして足枷を付けられて逃げれない自分という、あまりにも謎解きホラーゲーム過ぎる展開に、魔理沙は息を飲む。

 

[では、ファイナルEX問題──クソガメのスープ]

 

「は?」

 

[開始です。]

 

 石像最後の雄叫びが上がり、壁にかけられたデジタルタイマーが始動した。だがそれどころではない。

 

 クソガメのスープは問題となる物語から真相を質問形式で紐解いていくゲームだ。そこまではウミガメのスープと同じである。が、名前の通り()()()()()

 

 水平思考クイズという概念をドブに捨てるような答えでプレイヤーの思考を地獄に落とし、勝ち負けすら馬鹿馬鹿しく感じる禁忌のゲーム。それが、クソガメのスープ。

 

[問題:男はスマホでヒーローショーを見ていたが、あることに気づきスマホを壊した。それは何故? ]

 

 立ちはだかる真のラスト問題。魔理沙はキュッと肛門を引き締め、考えうる限りのクソ質問を問題にぶつけていった。

 

 

 

 

 

 

 魔理沙が四苦八苦する最中、轟は最初の関門である『ロボ・インフェルノ』と対峙していた。

 

 立ち並ぶ巨大ロボットに対し轟は臆すことなく個性発動。『半冷半燃』の半分の力、圧倒的な冷却力でロボ・インフェルノの拳を氷山で固定し、侵食した氷が関節部を急速に冷やす。

 

 その結果、脆化した関節部の金属が崩壊し、ロボ・インフェルノは呆気なく撃沈。続く2体目、3体目の攻撃も氷で受け流し、関門突破を試みる。

 

 初撃の妨害でかなりの時間を稼いだ轟だったが、化け物級の身体能力を手にした緑谷と爆豪にたびたび追いつかれそうになり、轟はその都度氷の壁で妨害していた。

 おかげで現在もトップで独走中だが、ロボ・インフェルノの攻撃が苛烈で中々走りづらい。何体か凍結+股抜きで突破したものの、それを警戒されてか、体を倒して進路を妨害するロボまで現れた。

 

 しかし轟の氷結との相性故に容易に突破することができ、第一関門の終点が見えてきた。

 そこで待ち受けていたのは、箱の中で苦戦しているはずの魔理沙……の姿を模したロボ・インフェルノだった。

 

[あぁッッとォ!!? 轟の前に立ちはだかるコイツはァ!! 何なんだァあぁああああああ!!!!! ]

 

[彼女お手製、特別仕様のロボ・インフェルノだそうだ。舐めてると痛い目に会うぞ]

 

 実況解説の補足が入り、舌打ちする轟。これはヤツが用意した嫌がらせ兵器、と見て間違いないだろう。

 

 しかしそれも凍結すれば問題ない。そう考える轟だったが、ロボ・インフェルノ、および"ロボ・マリサ"が不審な動きを見せる。

 

『ブラァ……!!』

 

 魔理沙の容姿をしたロボから若本ボイスが流れ、轟の足が立ち止まった。だが次の瞬間……

 

『自ィイイ爆するしかねェエエエエエエエ!!! ブッシャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!』

 

 と、体を丸めながらエネルギーを暴走させるロボ・マリサに驚き、轟は咄嗟に氷の障壁と氷のドームを張り、全力で身を守る。

 

 次の瞬間、想像を絶する大爆発が轟に襲い……かからなかった。

 

『なァんちゃって☆』

 

 ロボ・マリサは若本ボイスを流しながら、お茶目にピースを繰り出す。

 

「死ね!!!!!」

 

 およそ轟史上、類を見ない激情によりロボ・マリサは一瞬で凍らされ、呆気なく地に伏した。

 

[轟焦凍ォ!!! 第一関門突破ァ!!!! ]

 

[アイツ相当キレてるな……]

 

 相澤が目を伏せる中、会場は轟のド派手な個性とロボ・マリサで大いに盛り上がり、熱狂が巻き起こっていた。

 

 そして丁度、轟の後を追ってきた爆豪と緑谷が第一関門に到着。ワラワラと群がるロボ・インフェルノたちを前に、爆豪と緑谷は拳を構える。

 

「「ブッッ潰す!!!!」」

 

 両者同時に叫び、その類まれなる身体能力で次々とロボ・インフェルノの攻撃を躱し、砕き、突破する。二人は思うがままに暴れ、腕を千切り、轟が残した突破口を利用しながら、第一関門を突き抜けていく。

 

「すげぇ……前の三人が暴れ過ぎてロボットが少ねぇ」

 

 二人に遅れて到着した上鳴が、第一関門の惨状を見て言葉を漏らす。とはいえ見える範囲でもまだ8体ほど残っており、まともにやり合えば為す術なく後方に吹き飛ばされるだろう。

 

 そもそもこの大量のロボ・インフェルノは、あくまで戦闘回避を想定した無茶振り大量配置であり、決して無双ゲーム用の敵として用意したわけではない。轟はともかく、あの二人は異常である。

 

 しかし、三人が無茶苦茶したおかげで突破口は非常に多い。全員で走り出せれば半数以上は確実に突破できるだろう。が、逆を言えば半数未満はロボに阻まれ突破できない。

 

 特に足が遅く、ロボへの対抗手段を持たない人間はここで振り落とされる。それを回避するには、誰かが狙われている隙に、誰かが攻撃で怯ませている隙に逃げ切るしかない。

 

 だからこそ、一番初めに足を踏み出す人間には勇気が求められる。誰よりも前に出れるというメリットがあるものの、それ以上に誰よりも注目を浴び、攻撃を受けやすくなる以上、そう易々と前には踏み出せない。

 

 そう誰もが思うことで、全員で走れば大多数が突破できるという状況にも関わらず、誰一人として走れない状況が完成する。それは、奇しくも"ヘドロ事件"の構図と同じである。

 

 誰かが走ればと、他力本願に状況を見過ごし、悪化させる悪循環。それを止めるには、何かが必要だ。ヒーローとして大事な、何かだ。

 

「ッッ!!!」

 

 真っ先に走り出した者がいた。そいつはジャージを脱ぎ捨て、全身を巨岩のごとく硬化させ、ロボ・インフェルノに立ち向かった。

 

「オレに任せろォオオオオオオオオオ!!!!!」

 

 上半身を露出しながら雄叫びを上げるのは、A組の特攻番長"切島鋭児郎"。その圧倒的な防御力は攻撃側であるロボ・インフェルノの装甲すらも貫通し、叩きつけられてなお生きていた。

 

「俺も負けてられねェエエエエエエエエ!!!!!」

 

 切島の勇姿を見た鉄哲の心に火がつき、切島の後を追う鉄哲。それに続いて他の生徒も一斉に動き出し、ロボ・インフェルノへと向かう。

 

「なんかすっごい燃え上がってる!?」

 

 男たちの熱血を肌で感じ、葉隠が思わず驚きを見せた。

 

「今のうちに突破する方がよさそう!」

 

「ケロ!」

 

 続いてお茶子、梅雨も葉隠と共に走り出し、ロボ・インフェルノの隙を突く。

 

 だがその横を猛スピードで抜けていく男が一人。

 

「飯田くん!?」

 

 壁衝突により負傷していた飯田が復活し、個性全開で第一関門を駆け抜けていく。

 

 幸いなことに轟はロボへの対処に集中したあまり、床を凍結させずに突破したため転倒の心配は無い。あとは全力を出すのみである。

 

「うおおおおおおおおおおおお!!!!!」

 

 過去類を見ないけたたましさに、お茶子たちはただ圧倒されていた。

 

 

 

 

 

 

「答えは、『男が見ていたのはデスヒーローショーで、3回見ると死ぬヤツだった』から!!!」

 

[不正解。]

 

「クソがァッッ!!!!!!」

 

 他のクラスメイトたちが奮戦する一方、魔理沙はクソ問題に苦戦していた。

 

(何だ……! 男はスマホはちゃんと持ってて家にいて、ヒーローショーはデスヒーローショーではなく、3Dでもなく、4Dでいきなりスマホから水が吹き出したわけでもなく、スマホに時限爆弾がついてたわけでもなく、SIMがau(英雄)じゃ無かったからでもなく……!!)

 

(クソ、分からん……!!!)

 

 額を地面に付け、五体投地で絶望する魔理沙。ここまで頭をこねにこね回して考えたにも関わらず、返ってくるのはほとんど[いいえ。]のみ。これには最強と謳われる魔理沙もお手上げである。

 

(あと2分……!)

 

 刻一刻と迫る時間。早く解かなければ追いつかれ、障害物競走は敗退。勝ち抜きである以上それ以降の種目に参加することも叶わず、観客席でポップコーンを食べ続ける野次馬にジョブチェンジしてしまうだろう。

 

(あんなパフォーマンスやって負けたら一生モンの恥過ぎる!!!)

 

 わざわざジ■ウ第一話パロディをして、熱狂を捏造してまで存在を認めさせたにも関わらず、ここで無様に敗退するなど許されるはずがない。結依魔理沙は未来永劫最強の存在として、最強だけどお茶目な存在として、皆の前に立たなければならない。

 

「ヒーローショーのヒーロー役は宇宙人ですか!!?」

 

[はい。]

 

 きた。ここにきて正解を引いた。このチャンスを逃すわけにはいかない。

 

「ヒーローショーの敵役は人間ですか!!?」

 

[はい。]

 

「ヒーローショーにおいてヒーロー役は一方的に敵役を攻撃していましたか!!?」

 

[はい。]

 

 完全にストーリーが読めた。ここまでの長い道のり、やっと終わらせられる。そう確信した魔理沙は即座にマイクを取り答えた。

 

「答えは、『男が見たのは未来のヒーローショーで、そこではヒーロー役の宇宙人が悪役になった地球人を一方的に痛ぶり続けていて、それを見て男が腹を立てたから!!!!』」

 

 [不正解。]

 

「何でだよ!!!!!」

 

 ここまで引っ張ってなお解けず、憤慨する魔理沙。いったい何がいけなかったのか。宇宙人対地球人の構造から察するに未来の話だと思ったが、思い違いだったのか。

 

(マズイ……もう時間が無い……!!)

 

 焦りが魔理沙の思考を惑わし、後ろから鳴る石像の鼻息が魔理沙を恐怖に陥れる。だが考えろ、まだ終わってはいない。

 

 クソガメのスープにはある程度パターンがある。問題文の単語にあやかったダジャレを含めたオチを作るパターン、意味わからん心情を告白されるパターン、そんなわけねェだろとツッコミたくなるパターン、この三つのうちどれかだ。

 

 これまではツッコミパターンを中心に模索してきた。だが絶妙に違う。なら別パターンだ。残る二つのうちダジャレパターンはこの問題文の内容的に作りづらい。なら……

 

 魔理沙は回答時間ギリギリまで粘って質問し、最後の回答チャンスを迎える。

 

「答えは、『──」

 

 

 

 

 

 

 障害物競走の遥か後方、スタート地点付近に設置された白い建物、その扉が勢いよく開かれる。

 

「出たぞオラぁああぁあぁあああぁああぁああぁあぁあぁああぁぁああぁあぁあ!!!!!!!」

 

[な! な! なんとォ!! あのクソ問題を突破し、最強のラスボスがついに舞台へと舞い戻ったァ!!!!!! ]

 

[ちなみに作問者はコイツだから、文句はコイツに言え]

 

[くぅ──〜!!! 面白かっただろゥ!!? ]

 

 魔理沙復活を盛り上げるプレゼントマイク先生。面白いか面白くないかでいえば面白いが、切羽詰まった状況でアレが出てくると怒りを超えて殺意が湧いてくる。

 

「何が、『男が見ていたのは未来のヒーローショーで、ヒーロー役の宇宙人が悪役の地球人をボコボコにしてたけど、男が本当に見たかったのは恋愛ドラマだったのでムカついてスマホ壊した』だよ!!! 分かるわけねェだろ!!!!!」

 

[いやお前、出れてる……]

 

 珍しく相澤先生がツッコミを入れたものの、怒りで満ちていた魔理沙には届かない。

 

 だがそれも過ぎたこと。あとは呪いをどうにかし、この障害物競走を瞬時に終わらせる。

 

「不死鳥の加護」

 

 魔理沙は即座に自らを炎で焼き尽くし、灰と化した。それ自体は加護の能力ではなく、妖術によるものだが、問題はここからである。

 

 不死鳥の加護は死後、一度だけ復活を可能にする加護である。これで肉体を一から再生し、消化器官を失った状態で蘇ることで下痢の呪いを回避。服も問題なく再生する。

 

 一見ただ復活するだけの能力だが、この加護にはもう一つ能力がある。それは……

 

[な! な! なんとラスボスがいきなり第二関門に現れたァ!!? どうなってんだイレイザー!!? ]

 

[今アイツが使った不死鳥の加護は、死後復活する際にリスタート地点を好きに選べる……らしい]

 

 明かされた実態に会場は騒然。死後、ということはつまり彼女はさっき焼身自殺したことを意味しており、さらにそこから蘇るという神様地味た行為を平然と、息をするように行ったのだ。

 

[え……それはつまり、いきなりゴールの前で復活することも出来るってこと? ]

 

[……あぁ。だがアイツはそれをしなかった]

 

[その理由は……? ]

 

[……()()()()()()()、だろ]

 

 相澤先生の補足を受けながら、魔理沙が笑みを浮かべる。そして空中から、眼下に散らばる生徒たちに宣言する。

 

「ほら、来たぜ。性格の悪い魔女さんがよォ!!!!」

 

 クソガメのスープで感情を極限まで昂らせた怪物が、障害物競走の舞台へと降り立った。

 

 

 

 

 






【いろいろ紹介】

●ロボ・マリサ
→ロボ・インフェルノ製造中に魔理沙がおふざけで作ったアレンジ作品。その後、雄英高校に寄贈。特注のスカートと魔女帽子を着せており、装甲も真っ黒に塗装している。若本さんには直接ボイス収録を依頼し、お金も振り込んだ。見た目の圧が凄いが戦闘能力は大差なく、せいぜい自爆といいながら発光し、目が眩んだ相手を手で潰す程度のもの。なお、轟に容赦なく壊された。

●不死鳥の加護
→『Re:ゼロから始める異世界生活』に登場する加護。所有者はラインハルト。死んでも1回だけ復活することができる。1度使うと失われてしまうが、所有者のラインハルトはめちゃくちゃ加護に好かれているため、失うと『続・不死鳥の加護』としてまた新しく生えてくる。

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