最強の魔法使い(自称)が暴れるそうです。RE:   作:マスターチュロス

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絶望の未来への、最初のステップ。


書き直しが辛い。5000文字越えたあたりで急により良いアイデアが出て、消して書いて消して書いて......、はい、大袈裟に言いました。そこまで書き直してません。

予定と書き直しが重なって遅れました。すみません。一応、不定期更新なので大目に見てください。



ダークソウルとテトリスが鬼畜すぎる件。おのれガーゴイル、体力半分減ったらもう一体追加するのやめたまえ。そしてテトリス99、まだ初心者の私が4人のプレイヤーに狙われるとはどういうことか。

まぁ、楽しいからいいんだけどね。








ネクロファンタジア(37話)

 

 

 

魔理沙の腹部を貫通していたツルが引き抜かれ、血の滴がコンクリートに零れ落ちる。観客は唖然、先生方は動くことの出来ないほどの恐怖に縛られ、ただ突っ立っている。この体育祭という場は、異形幽香によって書き換えられ、この世界の運命は、今ここでバットエンドルートへと進もうとしている。

 

 

「......時間停止(タイムストップ)、マインドコントロール」

 

 

時間を止め、非常識を常識に変えることができる能力で『体育祭最終種目一回戦第一試合での結依魔理沙VS塩崎茨の戦いは、魔理沙の風圧パンチによって、魔理沙が勝利を収めた』というのを、全人類の脳みそに刷り込ませた。結構辛い。

 

そう全人類に思い込ませたのはいいが、問題は異形幽香だ。動画で見てただけでも怖いというのに、それが現実に存在するなんて考えたら......あぁもう、震えが止まらん。さっきから腕が一人痙攣して上手く動かない。怖い、戦いたくない......

 

しかし、今ここでアイツを倒せるのは私だけだ。私以外じゃ無惨に引き裂かれて死んでしまう。頑張れ、頑張れ私。他にもいるか気配を探ったが、どうやらこの体育祭で侵入してきたのは異形幽香一人だけだ。大丈夫、私には無数の能力が味方している。大丈夫......怯えるな。私は、最強の魔法使いだ。

 

「固有結界『極』。......さて、異形幽香...、そこから一歩でも動いてみろ.....、お前の破壊の目を潰して爆散させるぞ」

 

私は既にフランドールの『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』を発動し、右手には異形幽香の破壊の目がある。さらに固有結界を発動し、万が一にも被害を出さないよう配慮した。コイツは絶対に逃がすわけにはいかない。

 

「フフフ、そんなことしていいのかしら器さん?

私はこの塩崎茨と同化しているから、あなたが私をイカせば、この子もイカされるのよ? 賢明な貴方なら理解出来るわよね♡」

 

「チッ、ただ塩崎茨に化けているだけなら楽だったというのに......、同化か......厄介すぎる」

 

「この子と私は体の相性が良くて、すぐに合体できたわ......。はぁ......合体した時......この子ったら凄く喘ぐものだから......お姉さん興奮してしまって......今思い出しても火照っちゃうわ♡」

 

異形幽香は体をクネクネと動かしながら、頬赤らめ、目を隠して興奮していた。

 

念のために言っておくが、コイツの言っている『喘ぐ』はあっちの方じゃなくて、悲鳴のほうだからな。あとアイツ『イク』って単語使ってたけど、あっちの方じゃなくて、ガチの『逝く』ほうだからな。死ぬ方だからな。

 

とにかく異形幽香はガチリョナ勢なんだよ。私が一番苦手なタイプだよ全く。顔は可愛いけど。

 

「で、お前はなんでここにいるんだよ。幻想郷のみならず、この世界も滅ぼしに来たのか?」

 

「来た以上は滅ぼすけど、それだけじゃあないわ。その事については貴方に言えないけど、私が来た理由はその計画のための一部、()()()()()()()()()()()

 

「私を......連れて帰る?」

 

意味がわからない。なんで私? 異形魔理沙の姿だからか? もしかして、私から前世の記憶を消し去り、本当の異形魔理沙に近づけるためか? そしてその異形魔理沙と共に、この世界を滅ぼすつもりなのか? 情報が圧倒的に少ない......、というか急すぎて全然頭がついてこない!! もう脳みそ痛い!!

 

とにかく、考察は事件解決後に考えよう。まずは、塩崎さんと異形幽香を分離して、危険因子を排除せねば。

 

「お前らの計画が何だか知らないけど、絶対ぶっ潰して、正常な僕のヒーローアカデミアを、取り戻してやる!!」

 

「ウフフ、強気でいられるのもいつまでかしら♡」

 

「ははは...ははははは......」

 

「笑い草、その虚しい笑い方を止めなさいと何度言えばわかるのよ」 グシャッ

 

「はは!!」

 

「敵の目の前でひとりツッコミとはいい度胸だな。427万の形態の一つ、『黒龍』」

 

結依魔理沙の身体が巨大化し、一体の黒い龍へと変貌する。しかし、その龍は生物的な特徴を持たず、生命エネルギーが龍の形へと具現化した姿であった。

 

したがって実態はなく、物理攻撃は一切効くことはない。つまり異形幽香の攻撃で唯一魔理沙に当てることのできる攻撃はマスタースパークのみ。だが異形幽香はマスタースパークを三回しか使えないのを魔理沙は知っている。だからマスパさえ使い尽くしてくれればこちらが圧倒的に有利になるのだ。

 

「魔理沙さんを相手に、一人だけで立ち向かうわけないじゃない」

 

「は?」

 

「出て来なさい、オレンジ、くるみ、エリー、妖精達」

 

異形幽香の声を合図に、突如として空間が裂け、裂けた隙間からゾロゾロと異形達が流れ込んできた。完全に別の世界からこちらの世界に来たという感じだな。これじゃあ索敵能力も意味が無い。

 

異形オレンジ、異形くるみ、異形エリー、異形チルノ、異形リリー、異形リリーブラック、異形大妖精、その他異形妖精達が、体育祭の会場に勢揃いしている。なんだよコレ、ここまでするか? 随分と豪華なキャスト陣だな。異形幽香以外は全員殺してもこちらの世界に被害はないし、殺すか。久しぶりに。

 

もう恐怖の感情は一周回って殺意へと変わってきいる。というかもう何も考えたくない。私にも人並みの幸せをよこせ、マジで。

 

ちなみに今は黒龍の姿から元の姿に戻っている。デカいから的になっちまうし、どっちかって言うといつもの姿のほうが戦いやすいからな。

 

 

さて、妖精狩りの時間といこうか......。

 

 

「値=最強」

 

「ハルッッデスッヨ!!!!」

 

「ハルッッデスッネ!!!!」

 

「幽香様の命令通り捕まえさせていただきますわ、魔理沙様」

 

「.........」ゴゴゴゴゴゴ

 

「ゲヒャッ! ゲヒャッ!」

 

「ぐぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱ」

 

「うんうん、わかるよ?」

 

「ン!? ンンンンンンン!?!?」

 

 

 

 

「私は最強最悪の魔法使い、結依魔理沙さんだぜ? 負けるなんてことは宇宙が大爆発しても叶うはずがない。しかも今日は特別大サービス、激おこプンプン丸モードで相手してやる。覚悟して死ね」

 

私は背後から十メートル級の特大サイズ大剣を4本、異空間から出現させ、さらにその4本の剣の柄を強靭な糸で縛り、指で操作できるようにする。両手に2本ずつだ。こっから何をするかなんて、容易に予想できるだろう? みんな大好き無双ゲームの始まりだ。

 

「切り刻め」

 

人形を操る程度の能力で操作性を向上させた私は、4本の大剣を8本の指で巧みに操り、次々と異形妖精たちを切り刻む。これがホントの脳漿炸裂ガール、なんちってな。

 

ちなみにこれらの大剣はただの大剣ではない。天候改変能力、魂撃、空間切断、不壊、その他の能力を盛りに盛った特別製。そんなもの振り回したらさも阿鼻叫喚の地獄絵図が出来るだろうな。今、目の前で起きてるけど。

 

「「ハルゥウウウゥゥアアアアアアア!!!」」

 

津波、雷、火災、暴風、あらゆる災害とその他のエグい能力の嵐から抜け出してきた二体の巨竜、異形リリーと異形リリーブラックがこっち目掛けて突っ込んでくる。流石、妖精と言ったところか。どうみてもドラゴンだけどさ。

 

「エクリプスメテオ」

 

竜には龍の一撃を。FFの怪物、ベヒーモスのエクリプスメテオを近づいてきた二竜に容赦なく喰らわせる。巨大な隕石が私の目の前で落下し、二竜は跡形もなく消し飛んだ。爆風と衝撃波が凄い。

 

「魔理沙=666666」

 

絶対零度の化身、異形チルノが私を捕捉したようだ。あの触れたら確実にアウトな冷凍ビーム、アレだけは確実に避けよう。

 

「転身の装衣」

 

黄金のマントのようなものを身につけ、真っ直ぐ異形チルノに向かう結依魔理沙。マント羽織っただけで何になると思ったそこの貴方、実はこれ、モンハン界のチートアイテムでござる。なんでチートかと言うとな、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()からだ。喰らえば一撃で即死のパンチも、意味わからん範囲攻撃も、遠距離からのレーザー光線も、全て自動で避けきる。強い、強過ぎる......んだが、どうやらスリップダメージは喰らうみたいで、毒とか止めろよ。あと大嘘付きもダメだし、まぁそういう干渉系能力もダメだな。うん。後、時間制限もあるんで多用は出来ません。なので1回避けたらもう異空間にしまいます。よし。

 

軽く説明してたら絶対冷凍ビームが目の前まで迫ってきていた。が、転身の装依の効果によって問題なく避け、カウンターとして4つの大剣を異形チルノ単体に振り下ろす。4つの剣先が異形チルノに触れた瞬間、大規模な爆発が発生し、対象は跡形もなく消え失せる。

 

しかし他の異形たちはその様子を見ても身震いひとつもしない。仲間が無惨に引き裂かれ、血を吹き出し、苦悶の表情で肉塊にされていくというのに、誰も恐怖を抱いていないのだ。

 

「......どうせ復活するから別に大丈夫とか、思ってんだろ?」

 

「当たり前じゃない。妖精達の不死の能力と無慈悲な攻撃の数々、貴方に勝ち目なんて無いじゃない?」

 

「そう思ってんなら今すぐにでも考えを改めたほうがいいと思うぜ。とんでもないやつに手を出してしまったとな......」

 

「ただの器が......魔理沙さんの姿でイキがりやがって......、中身引きずり下ろしてグチャグチャにしてあげるわ」

 

「やれるもんならやってみろ、現に私に近づくことすら出来ないテメェが、私に手を出せるとでも? 」

 

「近づく必要が無いだけよ」

 

異形幽香は既に棘のムチ(ツル)を数十本地面に忍び込ませており、いつでも魔理沙を捕らえることが可能であった。後は魔理沙の足首を棘のムチで絡めて動きを封じ、全員で一斉に全力をぶつけて身体を破壊し、超再生で修復している間に拘束して持ち帰る。かなり難しいが、出来ないわけではない。魔王様の元にさえ置いていけば、器が自由に暴れることは出来ない......と魔王様が仰っていた。魔理沙さんを取り戻す為にも、ここで失敗するわけにはいかない。

 

異形幽香は覚悟を決め、魔理沙目掛けて、全て棘のツルを伸ばした。棘のツルは予定通り魔理沙の足首に絡まり、動きを封じる。

 

「うわ、動けねぇ。しかも棘がくい込んでグロい」

 

「フフフ、さぁ盛大に潮を吹いてイキなさい♡」

 

異形幽香は魔理沙にトドメを刺すべく、巨大な向日葵の姿をしたエネルギー砲を魔理沙に向けた。と、同時に復活した異形リリーと異形リリーブラックも強酸を口内でチャージし、いつでも撃てるよう構える。だが、他の遠距離攻撃できる仲間が何故か復活しない。異形チルノや異形くるみ、異形オレンジやその他異形妖精の姿が見当たらない。もう復活してもおかしくないほど時間は経過しているはずなのだが......。

 

「早く復活してくれないのかしら。私を焦らしているの?」

 

「いいや、死んだんだよ。もう二度と復活はしない。」

 

魔理沙が呟くように口を開いた。死ぬはずがない。現に異形リリー達は復活している、少し復活が遅いこの状況で私を動揺させるための罠に決まっている。ハッタリだ。

 

「は? 脳みそ腐っているのかしら? 前世が只の一般人の癖に調子に乗ってんじゃないわよこのクソカス論理破綻者が」

 

「いいやハッタリじゃないさド変態サディスト。私の大剣には『魂撃』っていう魂そのものを攻撃できる能力が付与されてんだよ。魂は肉体と違って脆いし、モロにダメージが直撃すればすぐ消滅するから楽だよな。ま、一番はお前らみたいな不死の体を持っているヤツらを容赦なく殺せる点だけど」

 

「魂撃......、魂そのものを攻撃......!? ふざけんな!! そんな力存在するわけn」

 

「お前がどう受け取ろうとどうでもいいが、この大剣で殺したヤツらは絶対復活できないことだけは言っておく。まぁ、魂の情報をバックアップしてたなら別だが」

 

衝撃を受ける異形幽香。魔理沙さんにそんな能力は存在していなかったはずなのに、何故かコイツには存在している。何故? 考えたいところだが生憎敵は油断も隙もない。それに距離さえ離せば攻撃は当たらない上、作戦も上手く進めやすいので、とにかく距離を置けば大丈夫。動揺している暇はないと、異形幽香はそう心に言い聞かせた。

 

「...........。まぁいいわ。人数が少なくなって効率が落ちただけで、作戦に支障はないもの。ちょっと驚いちゃったけど、どうってことないわ。さっさとイカせちゃいましょ。」

 

なんとか落ち着きを取り戻した異形幽香は、エネルギーが充填された向日葵砲を魔理沙に浴びせるべく狙いをつける。なんだ、ビビって逃げてくれたら面倒だったんだが、相手から楽な方法への道を整備してくれるなんてな。

 

「マスタースパーク♡」

 

エネルギーを吸収しきった向日葵は、風見幽香の元祖マスタースパークを優に超える極太破壊光線を放出した。黒い稲妻が周囲を走り、真っ白な光が視界全体を占領する。圧倒的な破壊のエネルギーが、回避不能な魔理沙に直撃し......

 

全反撃(フルカウンター)!!!」

 

ませんでした。魔理沙はこの攻撃が来るのを待ってましたと言わんばかりの表情でニヤリとし、右腕を払ってマスタースパークを倍にして返した。フルカウンターは自分に向けられた魔力を含んだ攻撃を倍以上の威力で跳ね返す技。あ、これ、バンドリでフルコンボ叩き出した時くらい気持ちいい。いや、違うな、水切りで七回連続で石が跳ねた時くらい気持ちいい。いや、パワプロくんでホームラン出した時くらい気持ちいいぞ。

 

倍になって跳ね返ったマスタースパークは異形幽香に直撃し、案の定瀕死まで追い込んだ。笑い草もウツボカズラもドラゴンみたいな草も向日葵も全て消滅し、本体だけが綺麗に残されていた。これが、手加減か(まぐれ)。

 

あんなに息巻いていたのに、こんな呆気なく終わるのもなんか味気ないが、まぁいいんだよ。場面の美味しさを求めるために世界を危険な目に晒すのは嫌だし。さっさと分離させて、後始末つけるか。

 

私はさっそく異形幽香の本体に触れようと近づくが、背後から奇襲をかけようとしている異形大妖精の気配を感じたので、振り向かず、片手で破壊の目を握りつぶした。破壊の目を握りつぶされた異形大妖精は私の背後で爆散、肉片が飛び散る。ホントしつこいな。

 

「「ハルッッデスッヨ!!!(ハルッッデスッネ!!!)」」

 

異形幽香の隣で強酸を口内に溜めていた二竜は、近づいてきた結依魔理沙に向かって酸ブレスを浴びせる。だが、魔理沙には一切効いておらず、魔理沙はまだ指に括りつけていた操り糸を操作し、二竜の首を切断する。もうコレ邪魔だし決着ついたから消そう。指もそろそろ疲れてきた。

 

 

 

残りの異形妖精達を全て、魂の欠片すら残さず駆逐した後、倒れている異形幽香の本体に駆け寄り、手を胸のあたりに重ね、能力を発動させる。

 

「ユニークスキル『変質者』起動。異形幽香と塩崎茨の肉体分離開始.........、終了。.....ふぅ、後は完全回復薬をかけて......後遺症とか残んなきゃいいけど......」

 

血塗れのステージの中央で、何とか二人を分離することに成功した結依魔理沙。本体のみ綺麗に残したとはいえ、分離後の塩崎さんの足は消失していた。申し訳ない......私が不甲斐ないばっかりに。完全回復薬で足は再生したから、普段通りには動けるはず......いや、絶対そうさせる。

 

完全に治ったと思われる塩崎さんの体をステージ外に運び、優しく置いてあげた。さて、みんなには『パンチ一撃で塩崎茨を場外まで吹っ飛ばした』って設定で洗脳したから、それっぽい状況を作らなければな。

 

飛び散った肉片や血溜まりを暴食者(グラトニー)で吸収、処理、ついでに能力を獲得する。そして異常に崩壊した会場設備の修復を行い、塩崎さんの近くの壁にヒビを入れた後、最後はステージの端あたりで正拳突きのポーズをとれば、万事解決。後は時止めを解除すれば、体育祭は再び動き出す。

 

 

そういえば、時止めたのになんでアイツらは動けたんだろうか。そんな能力持ってなかったはずだが。

 

 

 

考え込んでいると大事なことを思い出した。そうだ異形幽香、アイツを放置しっぱなしだったな。流石にこのまま警察署にぶん投げたとしても、警察が異形を制御できるとは思えないし、そもそも犯行を知っているのは私だけだし、仮に刑務所にぶち込まれたとしても他の異形キャラが助けに来たら意味が無い。....、異空間か、次元の狭間にでも放置しておくか。やったねコード004、家族が増えるよ。

 

ということで、異形幽香を回収すべく私はゆっくりと近づく。ここで目覚めたとしても、即刻マスパで再び眠りにつかせるため、八卦炉を片手に持ったまま少しずつ近づく。

 

 

フィィィィン

 

 

異形幽香をあと一歩で回収できそうなところで、急に背景が転換し、白と黒のみで形成された影絵のような空間が世界を支配した。

 

「は?」

 

何だここ。ついさっきまで雄英高校の敷地内だったというのに、いきなり 「Bad Apple!!」でも流れそうな、ニコ動でも再生数が異常に高いアレのような世界が、視界一面に広がってるんだが。まさか、

 

「エリーの結界か!!!」

 

「そうですわ魔理沙様。これ以上の損害を出すわけにはいきませんので、そこで大人しくしていてください」

 

空中に出現した異形エリー、異形妖精の駆逐と塩崎さんの救出ですっかり頭から抜けていたぞ。だがしかし、ここでお前が現れたということはおそらく異形幽香の回収が目的だろう。ちょうどいいや、ここで異形エリーも完全に潰せば、不安は少しだが消えるに決まっている。

 

「却下。幽香は回収するし、お前もここで死んでもらうぞ」

 

「私の結界に一瞬でも囚われた時点でもう私を捕まえることはできません。さようなら魔理沙様、また会えることを楽しみにしています」

 

異形エリーはそう言い残すと、霧のように姿を消した。マズイ、異形幽香が回収されてしまう。今すぐこの結界をぶち壊すしかねぇ!!

 

 

「虚無崩k」

 

ザシュッ

 

 

破壊のエネルギーを結界全体にぶつけようとした魔理沙だが、背後にいた小野塚小町の影に、背中を鎌で削り取られた。動くのお前ら!?

 

死神の小野塚小町に続き、次々と他の東方キャラの影が動き出す。ええええええ!!? 何だそれは!? あ、ちょ、こっちくんな!!

 

影の容赦ない攻撃をギリギリで回避し、空中へ逃げて結界の端まで移動する。早くしないと、影が追ってきて邪魔してくるから、さっさと脱出するぞ!!

 

「俺のドリルは、天を突くドリルだぁぁああああああああああぁぁぁあ!!!」

 

どこかで聞き覚えのあるセリフを吐きながら、渾身の昇竜拳を結界にぶち込んだ結依魔理沙。すると、ピキピキと音を立てて結界が崩れ、背景は元の体育祭に戻っていった。やった、上手くいったぞ。後は異形幽香を......!!

 

魔理沙は異形幽香がいたところに視線を向けたが、そこに異形幽香は存在していなかった。ああああああああぁぁぁ!!!! 遅かったぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!

 

心の中で大発狂し、ステージの上でゴロゴロし、足踏みや台パン(この場合、床パン)など、狂ったように暴れてしまったが、少しずつ冷静さを取り戻し、ポジティブシンキングすることでやっと平常心を取り戻した。

 

「まぁ、塩崎さんを救えたからそれでいいか。本物の異形の存在に関しては正直怖いし、もう二度と関わりたくないが、とりあえず、今は体育祭だけ考えよ」

 

気持ちを無理矢理入れ替えた結依魔理沙は、再び正拳突きのポーズをとり......

 

 

 

時止めを解除した。

 

 

 

 

 







※マスチュロの激しい言い訳と謝罪があなたの時間を喰いつぶすため、無視を推奨します。


ホントは異形たちだからもっと絶望感出してあげようと苦戦シーンを書いたんだけど、こんなんになったよ。


1.異形幽香つえーみたいな感じなの作ったろ

2.アレ? これ異形幽香がどうあがいても即負けだよな?

3.じゃあ異形妖精を大量に追加したろ

4.アレ? 異形幽香は同化があるから殺せないけど、完全化け物の異形妖精に関しては手加減する必要なくね? つまり本気の魔理ちゃんに勝てるヤツ、異形妖精にいなくね?

5.よし、無双するか


てな感じです。苦戦シーンや異形幽香のお色気を待ってた人はゴメンなさい。異形幽香って、異形魔理沙より後に生まれた的な発言してたから、あまり舐めプ出来ないんだよね。力量的にも。

あと、異形エリーのセリフも、もしかしたら全然違うかもしれません。お気に召さなかったら、申し訳ない。エリーの固有結界の効果については、完全にオリジナルです。まだ出てない幽香編3で異形エリー戦見れるらしいのですが、待てませんでした。そこのところも、ゴメンなさい。


いろいろ紹介

マインドコントロール:人間の脳を洗脳する力。マインド(心)をコントロール(操る)ってそのままだよね。規模は地球全体にかけることができ、人の常識さえ書き換えることのできるチート能力。作品は『斉木楠雄のΨ難』。

固有結界『極』:魔理沙が作り出せる最強の結界。どんな破壊エネルギーがこようとも、分散され、散らすことの出来るスーパー結界。だが長時間の使用は使用者にとてつもない負担をかける。

同化:相手の体と自分の体を同一合体すること。憑依とほぼ一緒だけど、憑依は体と体ではなく、体と精神の合体と思ってくれた方が多分わかりやすい。ウホッ!いい男…

黒龍:名前はオリジナルで勝手につけましたが、ちゃんとある形態のひとつ。東方異形郷の作者、寿司勇者トロさんのピクシブに投稿されている東方異形郷の番外編......みたいな立ち位置の『異形の廃園』にて、異形魔理沙が幻葬狂霊夢に攻撃を仕掛ける時に変身した黒い龍のアレです。アレなんです。

不壊:武器や防具が寿命やダメージによって壊れない。ただし劣化はする。

風見幽香:東方キャラ、元六ボスの風見幽香さん。元祖マスタースパーク使いであり、霧雨魔理沙はこれをパクッたんかな? 花が大好きだけど、花の妖怪ではなく、花が大好きな妖怪。大事なひまわり畑を荒らされると、鬼神と化す。

バンドリ:最近人気になってきたね。おめ。

水切り:昔やってたけどもう覚えてない。

パワプロくん:いとこがやってたけど私はやったことない。けどパワプロ高校校歌は歌える。

変質者:転スラ、リムルのスキルのひとつ。元はシズエ・イザワが持っていたスキルであるが、色々あってリムルのものになった。能力の内容は統合と分離。統合で大量のスキルをひとつに綺麗にまとめたり、分離はうん、本文のアレみたいなことができる。医療分野で活躍できること間違いなし!

コード004:結依魔理沙の超亜空切断によって、次元の狭間に放置された人工知能。しかし、次元の狭間は時の干渉がないため、返り討ちにあったあの時からずっとあのままである。なお、家族は増えなかった模様。

Bad Apple!!:流れてく♪ 時の♪ 中ででも♪ 気だるさが♪ ほらグルグル回って♪



異形キャラの説明について知りたい方は、コメント欄にて対応します。まぁ、一番はグーグル先生に聞くか、東方異形郷を視聴するのが良いでしょう。


ここまで見て下さった方、ありがとうございます。


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