あのあとスキルの使い道を考えたり蜘蛛さんに重の邪眼かけられたりそういえば進化できるようになったってことを蜘蛛さんに伝えたりしたよぉ!
そしてねぇ体担当達による鱗はぎが終わったから進化しようと思ったらねぇ。
うん。
というか今のことなんだけどすっごい自然な感じの空間の歪みを感知したんだよぉ。
だから今身構えてるのだよぉ!
何が来るかわからないからねぇ。
お、空間が割れたよ!
空間が割れ、一人の黒い男が姿を現す。
って小説だと表現されそうな感じの真っ黒な鎧を着ている人が出てきたよ!
すっごい勝てない感じがするよ。
まぁ、とりあえず鑑定!
『鑑定不能』
え?
マジすかぁ。
「****************?」
え?
なんか黒い人が話しかけてきてる。
ちょっと何言ってるかよくわかんないなぁ。
なにあおってるんだろ、私。
しかも心の中で
「++++++++++++++++?」
うーんどうしよ、叡智じゃわかんなかったからなぁ言葉。
叡智使って変換できないかなぁ
あ、無理ですかそうですか。
ポトッ
ん?
何か落ちてきた?
スマホ?
え?
なんで?
この世界に?
ここ異世界だよね?
『もしもし。こちら管理者Dです』
え、何このスマホ?
言葉が二重になって聞こえるんだけど?
「*******!?」
あ、なんか黒い人がこの声にビビってる。
これあれか二重に聞こえたものの片方はこの世界の言語だったのかなぁ。
『はい。Dです。蜘蛛さんとよまわりさんはちょっと待ってください』
てかD!?
あれ?
あの叡智の時の上位管理者!
で、結局Dさんは何しに来たんだろう?
うーん
うーん
だめだ、なんでかかわってきてるのかなんてこの足りない頭じゃ思いつかない。
『お待たせしました。彼には話をしておきましたので、今後あなたに自ら関わることはないでしょう』
あ、黒い人がどっか行ってDさんが戻ってきたぁ。
『Dです』
ん?
何突然話してるんだろぉ?
Dさん。
『ええ。読みました』
あ、え?ん?
『ああ、いま蜘蛛さんの心を読んで答えているのでよまわりさんにも蜘蛛さんの声が聞こえるようにしましょうか?』
あ、お願いしますぅ。
『ええと、いま確か蜘蛛さんのほうが『プライバシーの侵害だ!』って言ったところでしたよね?あなたがたは喋れないので、一時的な措置です。普段心までは読みません』
『あ、現状説明ありがとうございます。』
『心までは、って、それ、私の行動は監視してるって事?』
『監視という言い方は好ましくありません。観戦の方がしっくりきますね』
『どっちでもいい。要はストーカーじゃん。』
『そーですそーです』
『そうですね。あなたがたは見ていて飽きませんから』
『D、思い出した。叡智を獲得した時に聞いた名前だ。』
『なんかよくわかんないけどやりました!蜘蛛さんより早くその考えに至りました!何か勝った!』
『よくわからないけどおめでとうございます。あと、ええ。あれは頑張っているあなたがたへのご褒美です。有効活用しているようで何よりです』
『あんた、何が目的?』
『たしかに何が目的ですか?』
『ただの娯楽です』
『ふぇ?』
『は?』
『ただの娯楽ですよ。それ以上の意味や目的なんてありません』
『本気?』
『本気ですか?というか正気ですか?』
『ええ。なにせ、私は世界最悪の邪神ですから』
『…ダメだこいつ。本気でやばい。さっきから話を聞いているだけで、体が震えるのは気のせいじゃなかった。こいつは正真正銘の、邪神。私の命なんて、娯楽で使い潰す程度にしか感じていない。』
『酷い言われ様ですが、間違ってはいませんね』
『なんかニャル様が頭に浮かぶのは気のせい、ですよねぇ。』
『さぁ。どうでしょう』
『はっきりしてくれないと頭の中でもやもやするんですけど!』
『それを見るのも含めて娯楽ですから。』
『・・・この世界は、あんたの娯楽のために作られたの?』
『それは違いますね。私はその世界から見れば部外者です』
『どういう意味?』
『ここから先は教えられません。教えてしまったら、つまらなくなってしまいますから』
『人のことを玩具にして。』
『ええ。ですからこれからも精々あがいて、私を楽しませてください。その先に、あなたが求める答えがあるかもしれませんよ?』
『この、好き勝手言って。』
『では、
あ、スマホどっかいったぁ。
Dさん、か。
なんでコミュ障の私と蜘蛛さんがこんな自然に話せたんだろ?