エルロー大迷宮異変調査隊っていう原作126話の次の回のやつ
今回、最近迷宮内のある地域で魔物の量が増えていることを調査するため派遣された騎士を案内することとなった。
そいつらはこの迷宮のこともロクに知らず食料も持ってきてないぐらいのやつらだ、いっそ仕事を降りてしまおうともしたが口達者な息子が言い結局案内することになった。
どうなることやら。
大迷宮に入ってから8日。
異変が起こるエリアに近づいてきた。
なぜかここらへんの魔物の数が普通より多い、クイーンタラテクトでも出てきているのか、中層から何かかもしれない。
迷宮に入って13日目。
予定していたエリアに到着した。
が、
「魔物がいねえな」
「うむ。報告では魔物が異様に多くなっているということだったが、そんな気配はないな」
「ああ。これじゃ、道中の方がよっぽど多かったくらいだ」
「まあ、まだ調査1日目だ。焦るこたない。それに、魔物がいなくなってるんだったらむしろ好都合ってもんだ。異変も落ち着いて一件落着ってな」
「だといいのだがな」
いやな予感がしやがる。
15日目。
なんの成果も上がっていなかった。
そこで俺たちは魔物が多くいる大通路に行くこととなった。
だが、魔物がいない。
いやな予感がするが進む。
そこでとあるものが目に入る。
蜘蛛の巣だ。
「これは、蜘蛛の巣?」
「タラテクト系の魔物か」
「この巣の主が、今回の異変の原因、か?」
「そうだろうよ。見てみな」
俺が指をさす先、半ば以上食われた地竜の死骸が巣に捕われていた。
「地竜すらこの有様。こりゃ、グレータークラスまで進化してるかもしれん」
「Aランクの魔物とやりあえるかい?」
「無理だな。全滅覚悟で挑めばあるいは討伐はできるかもしれんが、そんなことできん相談だ」
「だな。こりゃ、戻ったほうが良さそうだ。俺たちの手には余る」
「賛成だ。一刻も早く脱出したほうがいいな」
俺と隊長の意見は一致する。
二人で頷き合い、その場を離れようとして、
極大の悪寒が俺を襲った。
息を呑む。
何かが現れていた。
隣の隊長と目を見合わせる。
頷き、ゆっくりと振り返る。
それらと、目があった。
片方は蜘蛛だ。
見慣れたタラテクト種に似ているが、若干違う。
手が鎌のような黒い姿の小さめの蜘蛛の魔物。
片方は見たことがない魔物だ。
ソレは黒く大きな芋虫か、あるいは象の鼻がそのまま動き出したような不格好なナニカで、体からはえた無数のイカかタコに似た足が複雑に絡まり大きな袋を握りしめながら動いていた。
胴体の先端には仮面のようなものが一つ埋まっている。白い仮面の中央を横切るようにまっすぐ切込みが入っているだけで目や口のようなものはない。
いくら仮面を見ようとどこを見ているかわからない。
一瞬で悟る、
コイツらはやばい。
ぞわり、と肌が粟立つ。
グレータータラテクト?
そんなレベルじゃない。
「撤退!」
隊長の叫び声で我に返る。
一目散に逃げる。
もはや隊列もくそもない。
ただひたすらあれから逃れるために、笑いそうになる足を必死で動かす。
とにかく走った。
俺たちはいつの間にか大通路から抜け出していた。
追ってきてはないようだ。
「すぐに迷宮から出よう」
「ああ。本国に連絡しなければ。あんな化物、我らではどうしようもない」
下手をすればSランクに行ってるような魔物二体。
しかも片方は今までの魔物とは違う、別の次元のナニカ。
異世界の化け物と言われても納得するほどだ。
「ゾア・エレ」
誰かが呟いた。
「何だ、それは?」
「あの蜘蛛の魔物です。不吉を表す蜘蛛の魔物。けど、あんな化物じゃなかったはずです」
そんな魔物が大迷宮で発生したなどと聞いたことはない。
タラテクト種から突如変異したか。
通常のゾア・エレとは明らかに違うらしいし、突然変異であることは間違いなさそうだ。
俺たちは、それからすぐに迷宮から脱出した。
よまわりさんの描写は小説夜廻を参考にしました。