びっくりしたー!
蜘蛛さんと転移したらいっぱい人がいたんだもん。
恐かったー。
恐怖無効を持ってるはずなんだけどな、おかしいな。
あ、いつものようにぶつぶつ考えてることがもれなくなってるから恐怖無効の効果あったのか?
とりあえず、なにしにきたんだろ?
叫んで逃げてったし。
ま、いっか。
さー空間魔法の習得のための魔法構築練習続けようっと。
さー今日も上層を蜘蛛さんについてのんびり探索!
お、探知に蛇発見!
蜘蛛さんも見つけたっぽいね。
じゃぁさっそく転移、って思ったけど近くに人がいる。
どうしよう。
蜘蛛さんが行くならいこうかな。
『行くよ』
『りょうかいです!』
一瞬でその場所に移動。
空間機動を使って蜘蛛さんが蛇の頭の上に移動する。
そのまま鎌を振り下ろして一瞬で蛇のHPがゼロになる。
蜘蛛さんが蛇から鎌を引き抜いて血を払う。
絶対これ『またつまらぬものを切ってしまった』とか思ってるな、蜘蛛さん。
冒険者(仮)はなにやってるかな?
あ、呆然と動きを止めてる。
じゃあ、このまま蛇を担いで転移でおさらばしよう。
ん?蜘蛛さん治癒しようとしてる?
なんでかな?
ま、蜘蛛さんだけで足りると思うし私はいいかな?
人恐いし。
と、してる間に蜘蛛さんが治癒魔法を発動させる。
きっちり二人分。
傷が治っていく。
そして治癒が終って蛇のとこに戻ろうとした蜘蛛さんの横にある物があった。
果物だった。
ん?
果物?
そんなことを考えていたら蜘蛛さんが私を連れて転移した。
ホームに帰宅。
蜘蛛さんが貰った果物いいなー
いいなー
欲しいなー
なんだろう、この糖分が欲しすぎて胸がドキドキするのは!?
まさか、果物に恋!?
ただの果物欲しすぎての禁断症状だろ。
なんか聞こえた気がするけどどうでもいいからくだもの欲しい。
うー
果物欲しいとは思うけど蜘蛛さんの功績でもらったようなものなのであきらめる。
がまんする。
わたし、えらい。
えっへん!
でも、果物を鑑定するくらいはいいよね。
『乾燥クリクタの実』
『クリクタ:カサナガラ大陸に広く自生している植物。定期的に花を咲かせ、実をつける。実は甘く、若干ながらMPを回復させる効果がある』
へーMPかいふくするんだ。
私には一生縁がなさそうな効果だなぁ。
あれを食べてる暇があったら私のMPはあれで回復すると思われる量を大幅に上回った量を自動回復するからねぇ。
んなのどうでもいいからおいしそう。
嗅覚強化の出力最大ぐらいは許されるよね。
うぅ、おいしそう。
『あまかった』
でしょうね、甘い香りがすっごいしましたもん。
『進化する』
もう蜘蛛さん進化できるのかぁ
蜘蛛さんいいことずくめじゃん、まぁいいか、とにかく外出たいなー
外出て果物いっぱい食べたいなぁ
そういや全く関係ないけど禁忌がカンストしたらどうなるんだろ。
あと何回鋏使ったらレベル上がるんだっけな?
レベル9まで上げてみようかな
〈いや、上げなくていいじゃん!〉
なんとなく大丈夫な気がしたから
〈嫌な予感〉
あ、闇ノ王使えばいいんだ。
〈え、ちょ、まって!〉
闇ノ王、オン
《熟練度が一定に達しました。スキル『禁忌LV7』が『禁忌LV8』になりました》
オフ
オン
《熟練度が一定に達しました。スキル『禁忌LV8』が『禁忌LV9』になりました》
《熟練度が一定に達しました。スキル『闇ノ王LV7』が『闇ノ王LV8』になりました》
え、マジで!?
やったぁ。
ラッキー
《熟練度が一定に達しました。スキル『禁忌LV9』が『禁忌LV10』になりました》
ふぁ!?
なぜカンストしたの!?
ほん、と、なん、・・・で・・・
・・・・・・。
そこで私の意識はプツンッと途切れた。
禁忌をカンストさせる為とはいえ無理矢理感がすごい。