『{で、詳しい説明がそろそろ欲しいんだけど?}』
クイーン(元蜘蛛さん魔法担当)が話しかけてきた。
蜘蛛さんが迷宮出てから戦争に突っ込んでいった経緯を軽く話す。
『{オウ、ジーザス}』
クイーンが頭を抱えてるような感じで嘆いていた。
なんで?
『{なあ、本体とよまわりさん}』
『なんですか?』
『なんだね?』
『{自分の状況分かってるかい?}』
『いえす、です』
『おう』
『{わかってるならなぜに魔王以外にも厄介事増やしてんのさ!?}』
『イラっとしたからしょうがないです』
『お、おう。しゃーないねん。イラッとしたねん。カッとなってやっちゃったねん』
『{ねんねんうるさいわボケ!}』
『ごめんなさい』
『{ハア。とりあえずやっちゃったもんはしょうがない。で、実際戦争を引っ掻き回して問題はありそうなの?}』
『人、弱すぎです』
『ないね。ぶっちゃけ今の私の強さなら、人間がいくら束になって掛かってきても、余裕で撃退できる』
『{まあ、話を聞く限りではそうだろうねー}』
『うん。だから、人間の国をいくら引っ掻き回そうが暴力でどうとでもできる。力こそ全て、いい時代になったものだ』
『{いや、どこぞの世紀末じゃないんだけど。一応ちゃんと秩序保たれてんですけど。どっかの害獣共が暴れなければ}』
『どこの害獣の事ですか?』
『{ということは、目下のところ問題は魔王だけ?}』
『だねー。ギュリギュリもこんだけの騒動起こしても接触してこないし』
『{その魔王なんだけど、あんた気づいてる?}』
『ああ、うん。あれ、だいぶ混ざってきてるね』
?
『{どうなると思う?}』
話についていけないぃ。
しばらく聞いてよう
『{どうなると思う?}』
『わからん。正直予想がつかない』
『{大丈夫なの、それ?}』
『大丈夫じゃない。大問題だ』
『{おい}』
『イヤ。真面目な話、このままだと魔王担当が勝つにしろ負けるにしろ、だいぶ混じって変質しちゃってるし、元のままにはならないと思うんだよね。で、混じった状態の魔王担当がどういう行動に出るのか想像できない。魔王の人となりもよくわかんないしね。最悪敵対される』
ああ、そういうことかぁ。
『{だよねー}』
『そうなったら私に残された道は1つしかないわけよ。直接対決を避けつつどっかしらで経験値稼いで少しでも強くなる。そして、管理者のクラスにまで上り詰める』
『{できるの?}』
『うん。というか、そこまでもうあと1歩ってところだと思う』
『{勝手かと思ったけど、他のクイーン担当には侵食進めてくれってゴーサイン出しといたから}』
『ナイス。クイーンを統合できれば一気にゴールが見えてくる。』
『{私は今後どうすればいい?}』
『とりあえずは回復待ちかな。魔王が動き出したら転移を駆使して逃げる方向で』
『{了解}』
あ、話し終わったぽい。
『狩り行くよ』
『あ、はい!』
蜘蛛さんが転移を発動する。
目の前に地龍が3体いた。
カグナ、ゲエレ、フイトの3体。
まぁそれはいいんだけどさぁ。
蜘蛛さん一人でもこれは余裕で勝てるよね?
『肉弾戦で地龍3体を倒してみる、その間に下層でいろいろ狩って食料集めといて』
『はーい』
というわけでやってきましたトラウマの地。
どのトラウマかというと猿だねぇ。
さー狩りますかぁ。
何を?
蟷螂とかをだよ。
猿なんて勝てるけどめんどくさいし、ね?
絶対狩らないからね?
フラグじゃないよ?
~よまわりさん、狩り中~
あ、間違って猿やっちまった。
あーもう猿が集まってきてるよぉ。
ちくしょおおお!
深淵まh、あ、ダメだこれ経験値はいんないし、肉体も残らない。
暗黒魔法、暗黒k、これもだめだ、これも肉体残んない。
闇魔法、闇界。
うん、よく考えれば範囲以外これで十分だったね。
あとは土で串刺しにしてぇ。
うんうん、まだまだ湧いてくるんだけどぉ。
あ、鰐口巨猿がきた。
おおおおい!
突っ込んでくんなぁ!
暗黒魔法、暗黒弾!
ちくしょお!
きりがねぇ!
うわああああん、私蜘蛛さんに追いつかないけど強いはずだよね!?
こいつら全然勢いが削がれないぃ!
あ、重魔法!
おらぁ!
何でもいいから全猿重力で這いつくばれぇええええ!
ふう、見える範囲の魔物全部這いつくばった。
あとは狩っとかないと。
土で串刺しにぃっと。
おわったぁ。
そんな長時間戦ってたわけじゃないのに疲れたぁ。
空間収納に収納して拠点にもどろうかなぁ。
転移!
あ、もう蜘蛛さん帰ってきてる。
そりゃそうか、短時間とはいえ私は魔物を最初探し回ってたけどその間に蜘蛛さんは戦ってたんだから。
『おそかったね』
『猿を間違えてやっちゃいまして』
『なるほど、おつかれ』
『空間収納のやつ少しづつでいいですよね出してくの』
『いや、全部出しちゃっていいよ』
『はーい』
『んじゃ、食べようか』
『『いただきます』』
うーやっぱ猿は味微妙だなぁ。
『そういえば人の口で食べる地龍はどうでした?』
『土っぽい』
『へーそうなんですか』
『これ終ったら私の復活用の卵設置に行こう』
『わかりましたぁ』