よまわりさんって戦えるっけ。   作:銀ちゃんというもの

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本日二話目です。
またもや長いけど前の話程長くないし現世目線だからね。


よまわりさん、迷宮を歩く

あぁ・・・なんでさ、なんでなのさぁ・・・。

白ねぇさんに勇者に会ってこいなるわけのわからぬ命令を下された。

この前先代の勇者を倒して勇者という機能をシステムから消そうとした白ねぇさんはシステムの中核、女神が転生者を勇者にして白ねぇさんご立腹。転生者は白ねぇさんにとって保護対象。勇者を殺せない。まあそんなこんなで会って来いと。

絶対会う意味ないよねこれ。絶対白ねぇさん私に嫌がらせしたいだけだよねこれ。

決めた、帰ったら絶対白ねぇさんを着せ替え人形にする。

そんで添い寝してもらう。

よし。

 

そんな命令を下された私は勇者に接触するにあたって着物から真っ黒いパーカーとスカートという前までの服に着替えている。勇者は転生者だから着物だとまずいのよ。パーカーのほうがまだましなだけで普通の服買った方がいいかもだけどね。耐久力が違うんだよ普通の服とは。普通の服とは違うのだよ普通の服とは。ザク・・・こほん。

 

とにかく、今私は勇者一行が通るであろう道で待ち伏せ中。

正直まともに会話できる気がしない。

絶対帰ったら着せ替え人形にしてやる。

 

・・・来た。

どうしよう体が動かん。

もうサボっていいかな。

いいよね?

いいとおもう。

じゃあサボろう。

そう思い一歩下がると草がガサガサっとなってしまった。

まずい。

即座に転移魔術を構築し始めるが焦って構築できない。

魔術工程のうち構築のタイミングですべてくずれる。

 

「誰かいるのか?」

 

「ひゅいっ」

 

「女の子の声?」

 

おもわず声を出してしまい私が居ることがばれてしまう。

転生者が私が隠れている草むらをのぞき込んできた。

 

「泣いてる!?」

 

徐々に人が集まってくる。

 

「シュン君ー。女の子をなかしちゃいけませんよー?」

「いや先生誤解です!」

「シュン・・・あなた・・・」

「カティアまで・・・」

 

あーあーてめーら元気そうだね私は泣きたいよちくしょお!

 

「とまあ冗談はさておきー。大丈夫ですか?」

 

白ねぇさんが言っていた先生だったかなこのエルフ、が話しかけてくる。

 

「え・・・あっえと・・・はい」

 

頑張って返した。

頑張った。

私えらい。

帰りたい。

 

「どうしてこんなところにいるんですかー?あぶないですよー?」

「先生、一回この子を村に連れて行ってあげた方がいいんじゃないですか?」

「そうですねー」

 

って後ろの方に少し顔色悪い見おぼえある人が・・・って前会ったなあの人に。

案内人か。

昔私達のとこに来た奴らの案内人か?

たしかそうだったはず。

そん時に私達を見てトラウマになったのかな?

よく気づけたなあの人・・・っと思っていたらすぐ顔色は治っていいことを思いついたといわんばかりの顔になっていく。そして不敵な笑みを浮かべ。

 

「いや、コイツを連れて行った方が一人も欠けずに向こうに渡れる確率が上がるぞ」

 

・・・は?

いやいやなにいってんの?

私あとらうまんあんんじゃんあいんお・・・まずい、混乱して思考までおかしくなってる。

こんな時はお酒をってそういや白ねぇさんが持ってっちゃダメっていって没収したんだっけ?

おぼえてろ・・・。

 

────・・・そうだろ?」

 

「え!?あっえあ、まあ・・・はい」

 

突如言葉を振られ思わずはいと言ってしまう。

 

「なあ俺らは今からあの迷宮をこえて向こうの大陸まで移動するんだ。ついてくるか?」

「えっああ、はい・・・わかりました」

 

わかりましたじゃないよ私!

適当に答えちゃったよ!

阿呆か、馬鹿なのか。

この案内人さんは私に対してトラウマを抱えてるようだけど私はウマシカをかかえてるのか!!

 

 

 

結局ついてこさせられました。

道中きた質問は頑張って返答いたしました。

ちくしょう。

一応白ねぇさんには傍聴されないようにした念話でついてこさせられてること言っといた。

・・・というか海底洞窟からあの迷宮に入るなんてそんな方法あったんだなあ。

 

「いいか。水龍が現れても絶対に戦おうとはするな。殺されるだけだ。基本は逃げる。洞窟の入口は潜ってすぐのところだし、洞窟の中にまでは狭くて水龍も入ってこれない。潜ったらすぐさま洞窟の中に逃げ込む。わかったな?」

 

あーあーあいつら釣れば勝手に息絶えるのになあ。

いっそ水龍ほろぼして、ってやったらギュリーさんが怒るか。

 

「それでは、風玉を配ります。間違っても噛み砕かないでくださいね」

 

風玉かあ、魔王さんからどういう物かは教えてもらったけどべつに私最悪魔術で息できるからなあ。

そう思いながらもう使うことはないであろう風玉を口に含む。

 

そして潜っていく案内人・・・バスガスさんと言うらしいについていく。

 

 

あー軽く探知するとわかるけどやっぱ水龍うじゃうじゃいるなあ。

一匹こっちに来てるし。

あーブレス撃ってくるじゃん。

どーしよーかなー。

 

・・・あっ勇者さんが魔法をブレスに撃ってるー。

わははーあれ絶対とんでもない水流が発生し・・・まってこのままじゃ転生者が最悪死ぬ!

 

えーと、水流を魔術で制御、そのままどうせだから入っていく予定らしい海底洞窟に水流の向きを変える。

全員が水流でぶっ飛ばされる。

私だけ水着じゃないからスカートを抑える。

流されながら私だけ壁に当たらないように魔術で調整して海底洞窟の出口であり迷宮の入り口まで流される。

 

「みんな、大丈夫か?」

 

風玉を口から出した勇者さんが周りを見回しながら言う。

 

「水魔法で水流を操ってみんながバラバラにならないようにしてくれたの?ありがとう」

 

そしてそんなことを言ってくる。

 

「げっまじですか、気づいてたのですかぁ」

 

正直気づかれてると思ってなかったからこれにはびっくり。

そこでバスガスさんが声をあげる。

 

「かー!しょっぱなからこれじゃ、先が思いやられるな!ま、無事に中に入ることはできたな。ようこそ。この世の地獄、エルロー大迷宮へ」

 

私にとっては家みたいなものだけどね。

 

 

 

迷宮に入って二日目。

流石になれた。

少しは普通に返せるようになった、はず。

今は見張り中、ねたい。

 

どうせ私はここのやつらごときじゃ殺せないんだし寝ちゃっていいですか?

だめだろうなぁ・・・。

はあ、作成途中の魔術式を完成までもってくかぁ。

あくまで使うことができないから頭の中で構築しないと。

 

考えているとたびたび夜ちゃんという単語が私の耳に入ってくる。

どうやらこれは名前を何と呼んでもいいですよといった私に仮で向こうがつけた名前なのだ。

まあ今は私に向かってこの言葉をかけているようでもないし無視でいいや。

 

そんなことを考えているとバスガスさんが私に言葉をかけてくる。

なぁ夜ちゃん。お前さんあいつと戦ったとして勝率はどんくらいだ?っと。

水龍の事だろうか。

まあこれは別に嘘つかなくていいか。

 

「・・・・・・10割です・・・」

 

と、私はだいぶ小さい声で言い放った。

驚く声が聞こえてくるが無視。

10%って勘違いしてりゃいいのになぁ。

 

そこでバスガスさんが一応とばかりに確認してくる。

 

「なぁお前さんやっぱり」

「・・・いわないでください」

 

いうなよ?

別に言ってもいいけどてめーら危なっかしいから迷宮抜けてる最中に死なれちゃこっちはまずいのよ。

それ言ったら、私が迷宮の悪夢の従者ということ言っちゃ私はここにいられんからね?

白ねぇさん転生者は守ろうとしてるんだから私も守らないけないのよ。

バスガスさんは諦めたのか私がいわないでくださいと言っただけでもう聞いてこなかった。

 

「夜ちゃんステータスはどうなっているの・・・鑑定してみていい?」

「だめです」

 

そしたら今度は勇者さんが聞いてくるもんだから即答でダメと答える。

私を鑑定したら鑑定不能って出るからね。

私ったらシステム外の存在だから。

しかも神様、アイアムゴット!

 

 

 

迷宮生活五日目。

布団で寝たい。

そういや大通路とか言うあのでっかい道行くか安全遠回りルート行くか私達の元寝床ルート行くか聞かれた。

元寝床は曰く付きルートとなっていて悪夢の残滓と呼ばれる魔物がいっぱいいるらしい。

もしかしなくても白ねぇさんのスキルで生み出された子供たちだね。

ごめんね?

あの子たち迷惑かけてた?

 

 

大通路を通っていくってことになったけどなんでこの人たち危険な方選ぶかな。

あそこちょっと強いのいるからこの人たちじゃ最悪全滅しかねないってのに。

 

というわけで大通路をてこてこと歩いております。

 

そして異常事態発生だぜ!

何この人たちめんどくさいことに巻き込まれないといけない法律でもあったの?

なんなの?

しかもこの人たちまだ地龍に気づいてないし。

 

・・・今気づいたか。

あー鑑定できないの不便だなあ。

倒せるのは確実だけどこの人たちがやられちゃうほどの強さかがわかんないし。

 

「地龍。チッ!上層にいるってことは、進化したてか!?」

 

そういや地龍って進化した後どうやって下に降りてるんだろ。

って襲い掛かってきたな。

盾の人・・・というかあの人中身ギュリーさんじゃなかったっけ?が地龍の一撃を受け止める。

勇者さんとバスガスさんが地龍の足を切る。

カティアと呼ばれていたTS転生した人と先生さんが魔法を撃つが大したダメージが入らない。

勇者さんが夜ちゃんは!?とか叫びながら振り向いてくるけど援護を期待してるのかなぁ。

はぁ・・・適当に闇系統の魔術を放つ。

地龍の腕が吹き飛ぶ。

ちょーっと強すぎたか。

まあいいや。

あっ地龍が一番弱そうなハーフエルフさんに突っ込んでってる。

あーあーハーフエルフさんそんな弱い電撃じゃ効かないよ。

あのままじゃあの人死んじゃうなぁ。

再び地龍に闇系統の魔術を放つ。

ん、今度は調整うまくいった。ちょうど地龍が体制崩すぐらいで撃てた。

やったぜ。

あとはもう休んでいいかなぁ・・・。

いやちょっと手伝うか。

勇者さんが放つ魔法に合わせて土系統の魔術で作った杭を放つ。

おっぶっ倒れたか。

 

んー誰も欠けてないね。

よかった。

あっ龍を倒したことギュリーさん怒ってないかな・・・ごめんね?

 

ん?

バスガスさんが地龍回収するのか。

あれ味が土臭いんだよなぁ。なんで回収するんだろ?

 

「どうしたの夜ちゃん?」

 

私が不思議そうな顔をしていると勇者さんが質問してきた。

せっかくだから教えてあげるか。

 

「・・・地龍の肉は土臭いですよ?」

「えっ?道具とかに加工するんだよ?」

 

えっ?

 

「えっ?」

 

・・・あああああああ!!!

そうかそうだったあいつ結構固いんだ!

はずかしい・・・。

ちくしょうがああああ!

今すぐ東京湾に沈みたい・・・って水圧でつぶれちゃう。

死にはしないかもだけどつぶれちゃう。

はあ。

おちつけわたし。

おちつくんだよ。

目を閉じて。

深呼吸だ。

すーはー。

おーけー。

おちついた。

 

眼を開くとあの子たち、白ねぇさんがスキルで生み出した子供たちがいっぱいいた。

・・・うん。

喉渇いた飲み物飲もう。

ごくごく・・・ぷはー生き返るぜぇ・・・じゃないやこの子たちが出てきたことについて考えなきゃ。

なんかこの子たち中二病臭いこと言ってる。

もうそんな頃なのかなぁ。

反抗期来ちゃうの?

吸血っ子みたいに反抗期来ちゃう?

そんときゃ私が来てやるか。

ほんと久しぶりに会ったなあ。

あの子たち私がここにいる理由察してるみたいだし説明はいらないか。

そんなことを考えているとあの子たちが言った。

 

[知りたいなら]

[聞けばいい]

[お前たちは]

[近くにいる]

[知る意味はない]

[どうせ死ぬ]

[みんな死ぬ]

[生き足掻けばいい]

 

ふぁ?

お前たち何言っちゃってるの?

やっぱり反抗期なの?

私がコミュ障なのご存じでございますよね?

察して勇者たちが聞いてきちゃったらどうするのさ。

あれ、もうあの子たちいなくなってる。

あちゃー勇者さん達だいぶ疲れちゃってるっぽいね。

まあいっか。

 

 

 

私達が下層に落ちた時のやつから地上に上がるってよ。

私は登ってる最中にあの虫どもをあいてするんだって。

私は空間機動使えないから足元に結界を張って足場にして風系統の魔術で援護していく。

基本は勇者さんとギュリー・・・ハイリンスさんが倒してるからまあガンバ。

私としては軽々抜けれた。

他の人たちは結構つらかったみたい、バスガスさんのアジトで泊まることになったからそこで休んで明日白ねぇさん達に合流しようかな。

 

 

 

翌日。

バスガスさんとの別れを済ませた勇者さん達が私にどうするのかと聞いてきた。

 

「・・・はぁ。よくこんな得体のしれない私を旅に連れて行こうとしますね」

 

せっかくだから頑張って長文話してみることにした。

うん。

よくこんなの連れてこうとするよね。

 

「やめておきます。次会うことはあるかもしれませんけど敵かもしれませんしね」

 

やめとくけど。

 

そこから別れた後のことだ。

バスガスさんは私の正体に気づいてるからこのまま転移しちゃおうとしたら呼び止められた。

 

だいぶ、慎重にあることをきいてきた。

 

「なあ、今、悪夢はどこで何をしている」

 

・・・言ってしまおうか。どうしようか。

正直無視しても何の問題もない。

だがなんとなく声が出てきた。

 

「魔王軍で十軍隊長をやってますよ。もうあなたは会わないと思います」

「魔王軍・・・!」

 

すらすらと声が出てくる。

 

「知ってます?魔族って人類が進化した者たちなんですよ?彼らの中には人間と共存を願う者もいます。しかしそれはこの世界が許さないんです」

「は?どういうことだ」

 

すらすら、すらすらと、私が少し伝えてやろうかなと思った言葉が。

いきなりわけのわからないことを言う私に少し戸惑うバスガスさん。

 

「知りたければ禁忌をレベル10にするといいですよ?それほどの時間があるかどうか知りませんけど。この世界の事が少しわかります」

「・・・そうか」

 

何を納得したのだろうか、わからないがこの迷宮をともに歩いて少しは情が湧いた。

 

「禁忌をレベル10まであげた者たちはロクな死に方してませんけどね。それではもう会わないと思いますがさようなら。生き残りたかったら死ぬのも手ですよ?」

「・・・」

 

わけがわからないという顔をしているバスガスさんにそう言い残して私は去った。




ねむい。
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