よまわりさんって戦えるっけ。   作:銀ちゃんというもの

53 / 57
アンケートの結界、そのままweb版のまま行きますね、今更書籍に変えるの無理ありますし。


よまわりさん、勇者とまた会う

鬼さんが白ねぇさんが痛みつけて殺すとまで言ってたやつをさらっと殺しちゃいました。

どーしよ。

今魂を保護しといてあとで白ねぇさんに渡してあげた方がいいかな。

いいか、面倒臭いし。

ワタシミテナーイ・・・それより問題なのは目の前に勇者さん達がいることなんだよなあ。

エルロー大迷宮一緒に越えた時にすこーし情が湧いたというか、だから次会ったときに説得が楽なように「次会うことはあるかもしれませんけど敵かもしれませんしね」とか言ったわけではあるけど。

まあ・・・しょうがないか。

でるか。

 

「!! 待て! 誰だ!?」

 

気づかれた?

いや違うか、出ていこうとした吸血っ子に気づいただけか。

ふっふっふ、実は私の隠蔽術はすでに魔術の枠を超えただの普通にできる技術でしかないのだ。

いまだに概念を世界から隠蔽するのはできないけど。

一定地域に結界を結べばその結界内ではできはするけど。

 

・・・そろそろ出て行った方がいいかな。

私は隠れていた木からひょこっと顔をのぞかせる。

 

「夜ちゃん!?」

 

最初に私に気づいた勇者さんから驚きの声が発せられる。

そして振り返った鬼さんからやっと来たのかという呆れた表情とそのたからもいろいろな感情を向けられる。

この中じゃやっぱ鬼さんのあの落ち着いた感情が一番落ち着くなぁ・・・。

 

勇者さんがどうしてここに?と私に言おうとしたのだろうか。

その声の途中で背後にいたエルフ達から魔法が私たちに向けて飛ぶ。

 

「邪魔よ」

 

吸血っ子が腕を振るい攻撃を投げ払い液体で攻撃する。

あんなスキルあったんだ・・・ずるい。

 

「やめろ!」

 

勇者さんが吸血っ子に向かって剣を振う。

 

「軽いね。こんなスカスカな剣で、誰かを切れると本気で思ってるの?」

「ソフィア。あの後ろで倒れてるのって、先生じゃない?」

「あら? そうなの?」

「多分だけどね」

「じゃあ仕方ないわね。やめてあげるわ」

 

吸血っ子が指を鳴らすと液体が引いていく。

なーんか面倒くさいことになってきた。

 

鬼さんと吸血っ子がハーフエルフさんを殺すとか会話し始めて勇者さん怒っちゃったし。

うへえ・・・めんどくさい。

 

怒りを現わしていた勇者さんの表情が突如呆けた顔へと変わる。

そして一言。

 

「鑑定不能!?」

 

・・・あーこれ私に対して言ってるわ。

私を鑑定したんだろうね、私ってばシステム外の存在だから鑑定不能なのよ、しゃーない。

 

「あ」

 

鑑定されちゃったかー別にいいかーなどと気楽なことを考えていたら吸血っ子がしまったといわんばかりの声をあげた、と思ったらゾンビがいた。ごめんね訳がわからないよ。

吸血っ子あれだな、スキル発動させっぱにしてたな、だから死体がゾンビ化しちゃったのかな。

・・・はぁ、しょうがないか。

 

私は魔術を発動させてすべてのゾンビを焼き殺しながら吸血っ子の方を向く。

 

「吸血っ子?」

 

そしてわざと笑みを作って吸血っ子をにらむ。

 

その一秒後、私も吸血っ子と同じ言葉を発することになった。

 

「あ」

 

焼き忘れてたゾンビが放った矢がハーフエルフさんの心臓に刺さったのだ。

言い訳していいですか、普通に適当に焼き払えば全ゾンビが焼けると思ってた、以上!

 

駆け寄り、倒れたハーフエルフに向けて何らかのスキルを発動させる勇者さん。

 

「グアアアアアァァァァッ!?」

 

それと同時に勇者さんが頭を抱えて叫びだした。

 

「あーこれ何かしました?」

 

一応鬼さんと吸血っ子に聞くと、鬼さんも私と同じように吸血っ子に質問した。

 

「ソフィアさんなにかした?」

「いやなにもしてないわよ」

「でしょうね」

 

「・・・現世ちゃんなにがあったかわかる?」

 

一瞬何かを考えた後今度は鬼さんが私に質問してくる。

鬼さんは話すことが多い相手トップ3だ、さすがに会話は白ねぇさん相手ほどじゃなくてもできる。

 

「いやー多分白ねぇさんは詳しくわかるでしょうけど私は大体の予想でしか・・・噂をすれば」

 

この場で私しか気づくこともできないほど緩やかな転移の前兆。

目の前に現れるのは白ねぇさん。

 

「若葉さん」

 

そうつぶやくと同時に意識を何かに刈り取られた勇者さんはかくりと眠る。

 

「若葉さん、だよな? これはどういうことなんだ!? シュンに何をした!?」

 

突如現れた白ねぇさんに動揺したカティアさんが白ねぇさんに質問するけどそれを無視で明らかに原因にしか見えない吸血っ子を締めようとする白ねぇさん。

 

「白さん、僕らは本当に何もしてないよ。俊がそこに転がっているハーフエルフに何かして、いきなり苦しみだしたんだ。状況からして俊が何らかのスキルを使って、その副作用でも出たんじゃないかな?」

 

鬼さんが弁護するがその後ろで吸血っ子がうんうんと頷いているせいで余計怪しく見える。

しかも若干目が泳いでる。

 

「まあ、シュンにスキルを使わせる原因を作ったのはソフィアさんだけどね」

 

白ねぇさんがこっちに本当か聞くように見てくる。

 

「あー・・・吸血っ子がスキル発動させっぱなしにしててエルフの死体がゾンビになってって感じでした悪いのは吸血っ子か慈悲を使ってあれをカンストさせた勇者さんです」

 

その言葉に鬼さんがつけたす。私が焼き殺し忘れてたこと?しらないですね。

 

「ソフィアさんの操るゾンビがそこのハーフエルフに致命傷を与えた。その治療を俊がしたけど、次の瞬間俊が苦しみだした。僕の目から見るとこんなところかな。ちなみに、僕の目に間違いがなければ、そこのハーフエルフの治療は間に合わなかったはずだ。どう見ても致命傷だったからね。いくら俊の魔法能力が優れていようと、あのタイミングで救えるわけがない。俊がやったことは、死者蘇生か? そりゃ、そんな能力、代償もなしに発動できるはずがないじゃないか。どんな代償なのかは知らないけれど、俊がそれだけ苦しんでるのも納得だよ。叶多、それを僕らのせいにしないでほしいね」

 

すごーい白ねぇさんから「やっちまった」みたいな感情が伝わってくる。

 

「ねえ現世ちゃん俊がカンストさせたスキルってなあに?」

 

私の先ほどの発言を逃さず鬼さんが質問してくるけどごめんね、それ答えちゃうとさらに場が面倒臭くなっちゃうの。

 

「すいませんそれ話すともっと状況が面倒臭くなります」

 

とだけ答えておく、後で教えろよと言わんばかりの視線を私に向ける鬼さんを無視して私は「それでは」と一言残して逃げた。

 

 

 

全速力で走って去ったら、暫くして今度は空に巨大なウニをみた。

ウニだ。

空に浮かぶ機械ウニ、それを見てしまった私はSANc1/1d10です。

じゃないよ!ウニだよ。

 

・・・いや、落ち着け落ち着いて私。

もう一度しっかり見るんだ。

 

私の視界には空に浮かぶ無数のウニが映っていた。




クトゥルフしたい。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。