19式小銃、頑張ります!   作:ミヤーン

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今回は19式ちゃんが製造されるまでの様子です。



19式小銃、頑張ります!第1話

やぁみんな、指揮官だ。

 

 

 

 

え?自己紹介が適当過ぎないかって?いいんだよ、名前なんて。 確かに僕には名前はあるけど、人形達は指揮官としか呼んでくれないからどうでも良くなっちゃったんだよ。

 

 

 

 

さて、話は変わって時代は2061年。これまでに色々あった。まずは、北蘭島事件について話そうかな。

 

2030年、北蘭島にて発生した世界規模の大災害で、埋め立てられたはずの北蘭島遺跡内部にて、大規模な「コーラップス」の流出事故が発生。

流出した「コーラップス」は周囲の物質を崩壊させながら莫大なエネルギーを生み出し、

やがて破滅的な大爆発を引き起こした。

爆発により「コーラップス」の粒子は対流圏まで巻き上げられ、ジェット気流に乗り、

全世界へと拡散。粒子が降り注いだ地域は人間の生存が不可能なレベルにまで汚染された。

 

原因は、地元の中学生7名が封鎖された北蘭島遺跡に侵入したためであるとされている。

侵入した学生は内部にて「E.L.I.D」と呼ばれる、コーラップスに被爆し変異した生命体に襲われ、

彼らを救出するために派遣された部隊が、遺跡内部でELIDと交戦した。

その結果、遺跡が破壊されて「コーラップス」の甚大な流出が引き起こされたとされているんだ。

 

 

 

そして、その北蘭島事件によって起こったのが第三次世界大戦だ。「北蘭島事件」により、地球の大部分が汚染され、人類の生存可能圏が大幅に失われた結果、

列強各国は自国の保全を第一とする政策を推進するようになった。

やがて利害関係の対立により外交摩擦が激化、国際関係は修復不可能なレベルに悪化し、

2045年、三度目となる世界大戦が勃発する。これが第三次世界大戦である。

 

第三次世界大戦は緒戦から核兵器が大量に用いられた結果、EMPが頻発し、

コンピューターに依存する空軍戦力や海軍戦力は早々に無力化されてしまった。

最終的には、地上における銃器を使った白兵戦が、実戦において大きなウェイトを占めるようになったとされている。そして、第三次世界大戦は6年間続き、2051年に終結。

この大戦がもたらしたのは、核兵器による地上の新たな汚染と、国家の衰退によるPMCの台頭、

そして人類に代わる労働力である「自律人形」の出現だった。

 

 

ここで、先程出てきた自律人形についてわかりやすく解説しよう。

 

 

北蘭島事件により全世界で膨大な数の死者が発生した結果、各国において労働力不足の問題が顕在化した。

この問題を解決するために実用化されたのが「自律人形」である。

 

「自律人形」には生体素材が多用され、人間とほぼ見分けのつかない外見が与えられている。

これにより、自律人形は社会に違和感なく溶け込んでおり、

今日では街中のカフェから僻地の鉱山にいたるまで、広く社会で労役に従事している。

ただし、全ての人形に生体部品が用いられているというわけではなく、

目的によっては一切の生体部品を排除した、完全に機械設計の自律人形も存在するんだ。

 

 

 

第三次世界大戦の直前に開発されたこの技術は、当初は労働力の不足を補うことが目的とされていたんだけど、

当然のごとく軍事目的にも転用され、戦闘に特化した「戦術人形」というサブカテゴリが生まれるに至った。

 

 

…え?戦術人形はどういったものなのか知りたい?しょうがないなぁ…

 

 

 

じゃあ説明させてもらうよ?

 

 

 

自律人形の中でも、戦闘に特化した調整を施されたものを「戦術人形」と指す。

第三次世界大戦においては、生身の人間に代わり「凄惨な戦闘を代行してくれる存在」として、

あらゆる軍において数多く採用された。

特に鉄血工造株式会社の「イェーガー」シリーズは

悪環境にも耐えうる質実剛健な作りから大ヒットし、業界のシェアのほとんどを占めるに至った。

 

「戦術人形」はおおむね2種類に分類できる。

2041年から2057年までの期間に「鉄血工造株式会社」「I.O.P社」の両社で製造された戦術人形は

「第一世代型戦術人形」と定義されている。AI性能が未発達であったため、複雑な作業をこなすことは

不可能であったが、単純な命令なら実行可能であり、多くの軍に採用されて戦術人形の基礎を作った。

 

 

 

 

2057年以降、I.O.P社が製造しているのは「第二世代戦術人形」と定義される。

第一世代よりも性能の向上が図られており、人形同士の相互通信プロトコルや、

主機が最大4体の従機を統率する「ダミーネットワーク」システムが搭載されている。

また、後述する「ASST」技術により、第二世代型は武器との親和性が大幅に高められており、

生身の人間を遥かに上回る戦闘効率を発揮する。

 

第二世代型は多くの戦闘用機能を有しているが、これらの機能は全て「コア」というパーツに集約されている。

そのため、「コア」を除去することにより、上記の機能を撤去し、軍事用人形から民生用人形へと転換することができる。

逆に民生用人形に「コア」を搭載すれば、上記機能を得た「戦術人形」へと転換することができる。

この「コア」の詳細は、I.O.P社の有する技術の中でもトップクラスの機密とされており、

その全容を把握しているのは「コア」の開発者であり、I.O.Pの研究機関「16Lab」の

主任研究員であるペルシカのみであるといわれている。

 

 

 

えぇっ?ペルシカって誰だって?それはまた後で説明するよ。もう疲れた。

 

 

 

疲れたけど、まだ重要な話があるからさせてもらうよ?

 

 

 

 

次は蝶事件についてだ。

 

 

 

 

2061年、鉄血工造株式会社の製造工場で発生した事件。

鉄血の製造工場に押し入ったテロリストに対し、工場の防衛プログラムが作動した結果、

鉄血製の全戦術人形のAIに何らかの致命的なエラーが発生、人類に対し攻撃を開始した。

この事件により、リコリスを始めとする鉄血工造のほぼ全従業員が殺害されたため、詳細については不明である。

 

これが、蝶事件だ。

 

 

 

最後に、僕が所属しているG&K社について。

 

 

 

2053年に設立されたPMCの一社。正式名称は「GRIFON & KRYUGER」(ГРИФОН & КРЮГЕР)

設立者はロシア内務省系の退役軍人であるベレゾヴィッチ・クルーガー。

当初は人間による部隊を戦力の中核としていたが、

戦術人形の将来性に期待し、「指揮官+戦術人形部隊」の指揮システムへ移行する。

また、I.O.P社と業務提携をしており、G&Kに所属する指揮官はI.O.P社に対して

戦術人形の製造や修復、装備の提供など、各種サービスを要請することができる。

その代わり、G&Kの指揮官は不要となった人形に対して、その武装を分解した後、

人形本体をI.O.P社へ返却する義務を負っており、返却された人形は、I.O.P社により民生用人形として再流通している。

 

2062年には鉄血人形の叛乱である「蝶事件」が発生したため、これを受けて指揮官の増員を決定している。

 

 

 

 

ふぅ、とりあえずこれでいいかな。

 

 

さて、いつもの作業に戻ろうかなっと…

 

 

 

 

―ガチャ

 

 

 

 

「指揮官、いる?」

 

「9か、部屋に入る時はノックをしろと何回言えば…」

 

「そんなことより!一緒に工廠に来てくれない?」

 

「はぁ…」

 

 

~工廠~

 

 

「で?何があった?」

 

「ARレシピを回したんだけど、いつものじゃつまんないなーって思って少しいじってみたの。そしたら4:19って表示されて…」

 

「4:19?そんな時間で製造出来る人形なんて居ないはずだが…」

 

「だから見てもらいたかったの!」

 

「まぁいいや、いつも通り快速製造しちゃえ」

 

「しちゃえー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「19式小銃、ただいま着任!これからよろしくね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「えっ?」」




はい、今回はここまでです。長ったらしい説明と短すぎる中身… 次回からはないようにはしようと思います。

見てくださった方、ありがとうございました。
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