遊戯王 振り子使いの少年と連鎖使いの少女   作:DICHI

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溜めていたものはこれで終了です。
とりあえずオリキャラ設定は載せないといけないな・・・・


第14話 轟く帝王と憑依

?? side

 

 

「・・・・・・・来たか」

 

「うんもう・・・・何の用?こっちは忙しいんだから?」

 

「トロワの仕事の続き、君にお願いしたい」

 

「何?私はあいつの尻拭いをしろと?」

 

「目的はDMWの回収、敵はこいつらだ」

 

「・・・・・・ふ〜ん、可愛い奴らね。気に入ったわ。こいつら、私のおもちゃにしていい?」

 

「好きにしろ、私の目的が達成されればな」

 

「お任せあれ〜」

 

 

桜 side

 

 

「ねぇこれ本当に歌うの?私結構恥ずかしいんだけど」

 

「何今更言ってるのよ。人前で歌うなんてもう何年やってるのよ」

 

「違うわよ。こういう系の歌を歌ったことないからさ〜」

 

「茜、ユニゾンの楽譜貸して」

 

「ちょっと待て・・・・はい」

 

「うん、さてと・・・・」

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

「・・・・・・・・」

 

軽音部の部室では今日もあちこちで色んな楽器の音と声が聞こえる。その中でお兄ちゃんが楽譜を貰ってそれを見ながらギターを弾く。それを私は凝視する。

 

「桜さん、すごい真剣に見てますね・・・・」

 

「師匠のギターというか、奏さんのヴォーカルというか・・・色んなところを見ますよね」

 

「・・・・・・・・・・・」

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

「・・・・・良い」

 

「そこのリズム、こうしたら?」

 

♪♪♪〜〜〜

 

「えぇ・・・・この曲のヴォーカル俺だよ?そんなこと求めるの?」

 

「重ねて演奏したら重厚感があっていいじゃない」

 

「奏に求めろよ、奏に」

 

お兄ちゃんと茜でさっきの曲の意見を言い合っている。こう言ったことは部活内では良くある。より良い演奏をするためだ。

 

「私的にはこの曲、単調でシンプルな感じがものすごく好き、あの曲はスリーピースバンドの曲だから変な混ぜ物をしなくてもいける」

 

「そう?」

 

「俺も桜の意見に賛同だな」

 

「う〜ん・・・・じゃあそうするか」

 

「にしても桜、なんでこのバンドが3Pバンドって分かったんだ?」

 

「・・・・・・なんとなく」

 

「(素人がなんとなくで分かるもんじゃないぞ。俺だって4〜5年かけてギターとベースの聞き分けができたくらいなのに・・・)」

 

お兄ちゃんが何か考えているが私は何も気にせずそこに放り投げていた楽譜を手にした。

 

「・・・・・これやって欲しい」

 

「これ?・・・・・ギターで?」

 

「ん」

 

「えぇ・・・・ちょっと待てよ」

 

お兄ちゃんは私が渡した楽譜を目に通して、譜面台に置く。そのままアコースティックギターに変えて、アンプに繋げる。

 

♪〜〜♪〜〜

 

「・・・よし」

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

アコースティックギターの軽快な音が部室に響き渡る。それを聞くためにレミや奏、スバルもこっちに向いた。

 

「・・・・・・・・・」

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

「それミスチルだよね?えっと・・・・」

 

「『Simple』。アコギが重要なアルバムの人気曲、コアなファンしか分からないけど」

 

「へぇ〜、それは俺も知らない」

 

「俺も最初の頃は知らなかった。ライブのDVD見て知ったくらいだから」

 

「マイナー曲ってアルバム買うかそういうのを見るかだからね」

 

「それより桜っち、よくマイナーな曲を知っていたわね。ってかそんな楽譜見つけたわね」

 

「あった」

 

「あったって・・・・Simpleの楽譜なんて買っていたかな?」

 

「お前いつも何も見ないで楽譜買うからだろ?」

 

「う〜ん・・・・遊輝が来てミスチルの楽譜を買いまくった時かな?まぁいいか」

 

そう言ってレミはヘッドホンをつけてタブレットを見つめる。何かのアプリを開いて難しそうな顔をしている。

 

「そんなに難しく考えなくても・・・ツアーの後は休みだし」

 

「いや〜・・・・いいアイデア出たら記録しておかないとさ、何かの時に使えるかもしれないし」

 

「職業病だな・・・・ツアー終わったら本当に休もうぜ。冬休みとかさ温泉に行って」

 

「良いねぇ、去年の冬休みも沖縄に行ったけど結局年越しも練習していたし」

 

「・・・・・・あの、皆さんその時中等部ですよね?(汗)」

 

「明らかに何かが違うんですが・・・・」

 

みんな、そんな会話をしながらお兄ちゃんはギターを弾き終える。もっと聞きたかったけど仕方ない。そんな会話を恭輔と祈は何故か苦笑いをして聞いていた。

 

「・・・・・何かおかしいところあった?」

 

「桜さんは分からないでしょうが普通に考えたらおかしいんですよ・・・」

 

「ふ、普通の中学生がバンドグループを組むところまでは分かるのですが・・・」

 

「・・・?」

 

恭輔と祈は言葉を濁してしまい、結局私は二人が何を言いたかったのか分からないままだ。

 

「んん〜!!じゃあ全体練習入ろうか、悪いけど3人とも」

 

「分かりました。桜さんとは別のところで待っておきます」

 

レミがヘッドホンを外し、背伸びをして全体練習を言う。それを聞いて私たちは荷物をカバンにまとめた。何故か全体練習の時だけは部屋に入れてもらえない。

 

「じゃあまた」

 

「ほ、放課後まで待ってます」

 

「お兄ちゃん、ばいばい」

 

「あんまり遠くに行くなよ〜」

 

カバンを持ってそのまま部室を出る。代わりに大人の人1人が部室に入って行った。恭輔曰く、「仕事仲間」らしい。

 

「いつも思うけどなんで全体練習だけ見させてくれないの?」

 

「皆さんにお披露目する曲をバラさないようにするためです」

 

「ネタバレ防止ってわけで・・・」

 

「発表するの?あの遊んでいる部活が」

 

「ま、まぁ・・・・桜さんの目にはそう映りますよね。普通な考えたらそうなんですけど」

 

「こればかりは僕たちも師匠から口止めされているので言えないです・・・」

 

むぅ〜・・・・余計に気になる。何で2人とも口籠るのか・・・・

 

「あら?」

 

「あっ、氷川さん」

 

「こんにちは、どうしてこんなところに?」

 

廊下の角を曲がったところで氷川さんとバッタリ会った。氷川さんの手には本を持っている。

 

「わ、私たち軽音部からの帰りです」

 

「正確には追い出された」

 

「あぁなるほどね・・・そう言えばもうすぐそういう季節か」

 

「氷川さんはどうしてここに?」

 

「私は図書委員だから、今日は当番なのよ。それで今、放課後にいる人たちから図書館の方を返してもらうように催促しに行っているところよ」

 

「それはご苦労」

 

「そうだ、このまま軽音部の部室に行っていいからしら、茜さんと響さんがまだ本を返してもらってないので」

 

「それくらいなら大丈夫でしょう。多分二人とも忘れていると思うので」

 

「じゃあ行きましょう」

 

氷川さんについて行く形でまた軽音部の部室に戻っていく。少し歩いたところで音楽が漏れ出している軽音部の部室に辿り着いた。

 

「ちょっと待ってください。僕が中に入って確認してきますので」

 

そう言って恭輔一人がノックして入る。すぐに男の人が恭輔のところに行って何かを話し、漏れていた音楽が消えた。

 

「忘れてたああああ!!!!」

 

「あぁ、あの本終わった後に返す予定だったのに」

 

「良いですよ。入ってもらって」

 

恭輔の言葉で再び軽音部の部室に戻る。練習を止められて、茜は自分の鞄をゴソゴソと探していて、響は悲鳴をあげていた。

 

「返却日忘れてた・・・あれ家だよ・・・」

 

「何してるのよ。早く取りに帰りなさい」

 

「ぐうぅ・・・・ちょ、ちょっと待ってて!」

 

「ああ言え、別に明日でも大丈夫です。その時は図書室の本を1週間借りれなくなるだけですから」

 

「えっ?ほんと?」

 

「馬鹿なこと言ってないで取りに帰れよ。期限守れや」

 

「ぐうぅ・・・・・」

 

「ま、まぁまぁ・・・1週間くらいでしたら」

 

「あっ・・・・違った。これ別の人でした。響さんは1ヶ月ですね」

 

「響いいぃぃぃ!!!」

 

「ひいいいいい!!!!」

 

「・・・・何これ?コント?」

 

「さ、さぁ・・・・(汗)」

 

明らかに目の前に広げられているのは何処かの舞台でやっていそうなコント、お兄ちゃんが日曜のお昼にたまに見るような感じのやつだ。

 

「ごめん!取りに帰るから借りれない期間短くしてくれない!?来週入荷の本がどうしても見たくて!」

 

「そんなバカなこと言ってないで本を買ったらいいじゃない」

 

「だって買うには高いんだもん!2000円だよ!?高校生のお財布事情じゃ無理だよ!」

 

「さすがに・・・・・いや、提案乗りましょう」

 

「ほんと!?」

 

「ただし、私に勝ったらでお願いします。負けた場合は借りれない期間を2倍に延長します」

 

「うわ・・・すげぇ博打」

 

「やるやる!」

 

「大丈夫なの響?」

 

「楽勝、楽勝!私世界一になったんだから!!」

 

あっ、これ私知ってる。お兄ちゃんが言っていた失敗するパターンのやつだ。そう心に思って響と氷川さんは部室の外に出る。響はカバンから、氷川さんは部室に転がっていたデュエルディスクをつける。

 

「んじゃいくよ!」

 

「デュエル‼︎」 「デュエル‼︎」

 

響 LP 4000 絢 LP 4000

 

「先行は私!まずは氷結界の紋章!デッキから『氷結界』モンスターを手札に加える!氷結界の軍師を手札に加えて、召喚!」

 

氷結界の軍師 攻1600

 

「氷結界の軍師の効果!手札の氷結界の虎将 ガンダーラを捨てて1枚ドロー!カードを3枚伏せてターンエンド!」

 

響 手札 1枚 LP 4000

 

ー▲▲▲ー ー

ー○ーーー

ー ー

ーーーーー

ーーーーー ー

 

絢 手札 5枚 LP 4000

 

 

「私のターン、ドロー」

 

絢 手札 6枚

 

「手札の魔神儀ーペンシルベルの効果。手札の儀式モンスター、魔神儀ーカリスライムを相手に見せて、このカードとデッキから『魔神儀』モンスターを特殊召喚する!魔神儀ーペンシルベルと魔神儀ータリスマンドラを特殊召喚!」

 

魔神儀ーペンシルベル 守0

魔神儀ータリスマンドラ 守0

 

「タリスマンドラの効果!デッキから特殊召喚した場合、デッキから儀式モンスターを手札に加える!古聖戴サウラヴィスを手札に加える!」

 

「儀式使いか・・・しかもやり方がマンジュ・ゴッド以上にタチ悪い・・・」

 

「それじゃ桜や他のみんなに見せなかった私の第二の切り札を見せてあげるわよ」

 

「第二の切り札?」

 

「ペンシルベルとタリスマンドラをリリース!」

 

「リ、リリース!?」

 

「轟雷帝ザボルグをアドバンス召喚!」

 

轟雷帝ザボルグ 攻2800

 

魔神儀ーペンシルベルと魔神儀ータリスマンドラがリリースされて現れたのは巨体な轟雷帝ザボルグ、両手にエネルギーが溜められて電気がビリビリとしている。

 

「ザ、ザボルグ!?」

 

「轟雷帝ザボルグの効果!アドバンス召喚成功時、フィールドのモンスターを破壊する!」

 

「なっ!?何するか分からないけどリバースカードオープン!罠カード、ブレイクスルースキル!ザボルグの効果を無効にする!」

 

「手札の古聖戴サウラヴィスの効果!自分フィールドのモンスターを対象とする効果が発動した場合、手札のこのカードを捨ててその発動を無効にする!」

 

「いっ!?」

 

轟雷帝ザボルグに向かってブレイクスルースキルが発動したけど、氷川さんの手札から古聖戴サウラヴィスが轟雷帝ザボルグを守るように翼を広げ、ブレイクスルースキルの効果を無力化した。

 

「ザボルグの破壊効果!対象は・・・・自分自身!」

 

「えっ!?」

 

轟雷帝ザボルグが手にしている雷エネルギーが空に放たれて、自分自身に向かって落ちてザボルグは破壊された。

 

「・・・・何で自分のモンスターを?」

 

「あぁ、桜は知らないのか。まぁ見たらわかるよ」

 

「ザボルグはこの効果で光属性モンスターを破壊した場合、破壊したモンスターのレベル分だけお互いのプレイヤーはEXデッキのカードを墓地に送る!」

 

「えっ!?ってことは・・・8枚も!?」

 

「さらに!このカードのアドバンス召喚時にリリースしたモンスターの中に光属性モンスターが含まれている場合、相手のEXデッキから墓地に送るカードは私が選ぶ!」

 

「えっ!?」

 

氷川さんの前に電子の状態で響のエクストラデッキが写る。それを見て氷川さんは1枚ずつタッチする。

 

「・・・なるほど、強い」

 

「あいつの強みはああやってプレイヤーのEXデッキを壊滅状態に追い込むこと、あれを食らうと立て直すのがほぼ不可能だ」

 

「そうね、桜さんの場合ならカガリ3枚、シズク3枚、ハヤテ2枚ってところかしら?」

 

「・・・・それ、負ける」

 

「トリシューラ、ブリューナク、グングニール、アイス・スプラッシュ、ロンギヌス、ヴォルガルス、エターナル・マジシャン、マスター・ボーイの8枚を選択」

 

「う、ウゥ・・・・わ、私の切り札たちが・・・」

 

「私が送るのは虹光の宣告者(アーク・デクレアラー)3枚、旧神ヌトス3枚、PSYフレームロード・Ω、餅カエルの8枚。虹光の宣告者3枚と旧神ヌトス、餅カエルの効果発動!餅カエルは墓地に送られた場合、墓地の水属性モンスター1体を手札に戻す!餅カエル自身をEXデッキに!旧神ヌトスは墓地に送られた場合、フィールドのカード1枚を破壊する!3枚分だから、氷結界の軍師と伏せカード2枚を破壊!」

 

氷川さんの墓地にいた餅カエルはEXデッキに帰り、旧神ヌトスの効果で響のフィールドを壊滅にする。

 

「虹光の宣告者は墓地に送られた場合、デッキから儀式モンスターか儀式魔法を手札に加える!この効果を3枚分発動!ブリューナクの影霊衣、トリシューラの影霊衣、ユニコールの影霊衣を手札に加える!」

 

虹光の宣告者で氷川さんのデッキからカードが3枚飛び出して手札に入った。1枚モンスターを破壊しただけで取るアドバンテージの量が多すぎる。

 

「て、手札増えてる・・・・」

 

「さらに墓地のPSYフレームロード・Ωの効果!墓地のこのカードとタリスマンドラをデッキに戻す!」

 

墓地のPSYフレームロード・Ωと魔神儀ータリスマンドラがデッキに帰る。轟雷帝ザボルグで破壊したモンスター全てが有効に使われた。EXデッキが9枚になったから強欲で金満な壺や2枚目の轟雷帝ザボルグも有効になった。

 

「手札のブリューナクの影霊衣の効果!このカードを捨てて、デッキから『影霊衣』モンスターを手札に加える!クラウソラスの影霊衣を手札に加えて、クラウソラスの影霊衣の効果!このカードを捨てて、デッキから『影霊衣』儀式魔法を手札に加える!影霊衣の反魂術を手札に加える!」

 

「あ〜・・・・これ俺、嫌な予感がする」

 

「えっ?」

 

「手札の魔神儀ーカリスライムの効果!このカードを相手に見せた後、手札を1枚捨ててデッキから『魔神儀』モンスターを特殊召喚する!手札の儀式魔人リリーサーをコストにデッキから魔神儀ーキャンドールを特殊召喚!」

 

魔神儀ーキャンドール 守0

 

「ちょ!?今墓地にリリーサーが!?」

 

「キャンドールの効果!デッキから特殊召喚成功時、デッキから儀式魔法を手札に加える!影霊衣の降魔鏡を手札に加えて、儀式魔法、魔神儀の祝誕!フィールドのキャンドールをリリースして、ユニコールの影霊衣を特殊召喚!」

 

ユニコールの影霊衣 攻2300

 

フィールドにいた魔神儀ーキャンドールがリリースされてユニコールの影霊衣がフィールドに現れる。私、あのモンスター苦手。

 

「さらに儀式魔法、影霊衣の反魂術を発動!墓地の儀式魔人リリーサーをゲームから除外して、墓地からクラウソラスの影霊衣を守備表示で特殊召喚!」

 

クラウソラスの影霊衣 守2300

 

「バトル!ユニコールの影霊衣でダイレクトアタック!」

 

響 LP4000→1700

 

「これでターンエンド」

 

 

響 手札 1枚 LP 1700

 

ーーーーー ー

ーーーーー

ー ー

ーー○ー□

ーーーーー ー

 

絢 手札 4枚 LP 4000

 

 

「これは・・・・ほぼ詰みかな?響のデッキ、これを返すとなるとシンクロモンスターに頼らないといけないし・・・」

 

「それはそれでリリーサーで止められている」

 

「わ、私のターン・・・ドロー」

 

響 手札 2枚

 

「・・・・・・・・・・・・・」

 

「脳みそ少ない響がめちゃくちゃ考えている・・・・」

 

「遊輝!!私だって考えるわよ!!手札から魔法カード、強欲で貪欲な壺!!デッキの上から10枚を除外して2枚ドロー!」

 

響 手札 1枚→3枚

 

「・・・・・・・・・・・」

 

「何も無かったみたいだな」

 

「普通に考えて難しい。しかも手札にトリシューラの影霊衣も構えている」

 

「ブラホだな。あの手札の様子だと無さそうだけど」

 

「・・・・モンスターセット、カード1枚伏せてターンエンド」

 

 

響 手札 1枚 LP 1700

 

ーー▲ーー ー

ーー■ーー

ー ー

ーー○ー□

ーーーーー ー

 

絢 手札 4枚 LP 4000

 

 

「私のターン、ドロー」

 

絢 手札 5枚

 

「魔法カード、強欲で金満な壺。EXデッキのカードをランダムに6枚除外して2枚ドロー」

 

絢 手札 4枚→6枚

 

「魔法カード、儀式の下準備。デッキからLv7以下の儀式モンスターを手札に加えて、その後墓地から儀式魔法を手札に戻す。ブリューナクの影霊衣を手札に加えて、墓地の影霊衣の反魂術を手札に戻す。手札の魔神儀ーカリスライムの効果。手札のこのカードを相手に見せて、手札から影霊衣の反魂術を捨てて、デッキから魔神儀ーペンシルベルを特殊召喚」

 

氷川さんの手札にあるカリスライム が手札の影霊衣の反魂術を体内に吸い込み、その中から魔神儀ーペンシルベルが飛び出してくる。

 

「ペンシルベルの効果。墓地の儀式モンスターを手札に戻す。古聖戴サウラヴィスを手札に戻して、墓地の魔神儀の祝誕の効果。手札・フィールドの『魔神儀』カードを墓地に送り、墓地のこのカードを手札に戻して、デッキから『魔神儀』モンスターを特殊召喚する。魔神儀ータリスマンドラを特殊召喚。タリスマンドラの効果。デッキから2枚目のトリシューラの影霊衣を手札に加えて、魔神儀の祝誕を発動。タリスマンドラとペンシルベルをリリースして、トリシューラの影霊衣を儀式召喚」

 

トリシューラの影霊衣 攻2700

 

「・・・・無慈悲なトリシューラ」

 

「これで響の逆転の目は無くなったな」

 

「トリシューラの影霊衣の効果!相手の手札・フィールド・墓地のカードを1枚ずつ除外する!」

 

「・・・・・・何にもなし」

 

「伏せカード、手札1枚、墓地は・・・・・ガンダーラを除外。バトル、トリシューラの影霊衣で伏せモンスターを攻撃」

 

「・・・・・デブリ・ドラゴン」

 

「ユニコールの影霊衣でダイレクトアタック」

 

「負けたああ!!」

 

響 LP 1700→0

 

 

WIN 絢 LOS 響

 

 

 

「・・・・・ボロ負けだな」

 

「かっこ悪い〜」.

 

「うう・・・・・・」

 

お兄ちゃんや奏が響の悪口を言いまくる。実際、誰がどう見ても氷川さんがマウントを取ったデュエルだった。やりたいようにやったデュエル、響の完敗だ。

 

「じゃあ先ほどの件は無しで、明日までに本を返してくださいね」

 

「ううう・・・・・」

 

「早く家に取りに帰って返してきなさい」

 

「5分だぞ5分」

 

「ちょ!?私家まで片道10かかるけど!?」

 

「敗者に言い訳はねぇぞ」

 

「ちなみに遅れたら1分につき100円の罰金だから!全額部費に提供で!」

 

「ええええ!?!?」

 

「はい、30秒たったよ」

 

「ちょ!?」

 

レミが容赦なく時間を数えていき、響はダッシュでこの場から離れていった。

 

「いくらぐらいになる?」

 

「単純計算15分でしょ?まぁ響が本気で走ったら10分くらい?」

 

「1000円か〜、お菓子ぐらいしか買えねぇな」

 

「・・・・この人たちはいつもこんな感じですか?」

 

「まぁ・・・・だいたい合ってます」

 

お兄ちゃんたち、真剣に練習しているところを見ていない気がする。こんな部活があっていいのか最近思う。




遊輝「ザボルグ決めてリリーサークラウソラス決めたらそりゃ勝つわ」

桜「前聞いた時は召喚獣入れていた」

絢「2つ持ってるのよ。どちらもエクストラ封じだけどこっちは決まった時は爽快ね」

遊輝「召喚獣入れてるのか・・・また厄介だな・・・」

桜「どっちも嫌」

絢「ザボルグ型の強みは何と言っても相手のエクストラデッキを粉々にすること」

遊輝「エクストラに頼っているデッキなら普通に詰むからな」

桜「次回、『第二の刺客、立ち上がれ幻影騎士団』。次回もよろしく」

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