今年から専門学校に行くことになったので、今日そこに入学前の授業受けている最中に「デュエマの殿堂発表だな〜」と思って帰り際に見たらドギ剣死んで恨み節多すぎてワロタ。
桜 side
「・・・・・これお兄ちゃん?」
「そう、これ遊輝ちゃん」
「・・・・・確かに漫画から出たって言われる」
「私の今までの最高傑作だからね!」
お姉ちゃんの家で去年、お兄ちゃんたちがやったごちうさの劇を観ている。お姉ちゃんがビデオカメラで撮影していたらしい。控えめに言って、素晴らしい。
一通り原作を目に通してからこの劇を観たら、確かに漫画のキャラが現実世界に出てきた感覚がする。これは老若男女問わず圧倒的に人気を集める。
「ア、アリアさん、見せるもの違いますよ。桜さんは遊輝さんの仕事をみたいって」
「まぁまぁ祈ちゃん。そんな細かいこと気にしなくても大丈夫大丈夫」
「祈、将来お兄ちゃんの衣装デザインするのでしょ?」
「わ、私は無理です・・・・」
「祈ちゃんならできるよ」
「そ、そういう問題ではなくね、倫理が色々と問われます・・・・」
「とりあえず本命はこれで置いて、余興ね。これが軽音部たちの仕事よ」
アリアお姉ちゃんはビデオカメラのコードを抜いてBDのディスクが入ったパッケージを一つ取り出した。それを機械に入れて操作する。
・・・・・ガヤガヤ
「・・・なにこれ?」
「まぁまぁ見てて見てて」
テレビの映像には沢山の人々がタオルやTシャツを着て何処かのスタジアムらしき所に入って行く。その中にカメラも入っていきかなり大きなが見えてきた。
♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜
「ワアアアアア!!!!!」
ステージに付けられた巨大なスクリーンに映像が流れ、それを見た観客が歓声を上げる。まるで人気のアーティストがやるライブみたいだ。
♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜
『ワアアアアア!!!!!』
♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜
映像の途中から6人の人がステージに上がり、楽器を持ったり前に立ったりする。最後に眼鏡を掛けた人がマイクの前に立ち、隣にいる人がギターを弾き始める。そして映像が画面いっぱいに流れ『Live Fes in Poppin'star』と映った。
♪・♪・♪・♪〜〜〜〜
『ウッ!!』
♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜
そのメロディに合わせてマイクの前に立つ人が大きな声を出してド派手な花火が打ち上がった。
「・・・・・奏?」
「そうよ、これ遊輝ちゃんたちのバンドグループ」
♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜
「・・・・・・・・・・・」
映像に映っているお兄ちゃん達のバンドグループ、カバー曲を披露しているはずなのにアレンジが凄い効いていてオリジナル曲に感じる。しかもこのアレンジに不快感が無い。原曲を聴いていないから分からないけど。
「・・・・・すごい」
「今やバンドグループ、SECRETを知らない人はいないって言われるくらいですから・・・」
「今の時代、こうやって大勢の人の前で演奏することが珍しくなってきたからね。ライブハウスとかならまだあるけど」
♪♪〜〜♪♪〜〜♪♪〜〜
『ワアアアアア!!!!!!』
♪♪〜〜♪♪〜〜♪♪〜〜
1曲目が終わって観客が歓声を上げている中、間髪入れずに次の曲に入った。なかなかに早い展開だけど直ぐに入ったことで観客の拍手が起きる。
「・・・・・・・・・・」
「見入ってますね・・・」
「初めてライブを観た時は迫力に圧倒されるもんね。私もそうだったよ」
後ろでお姉ちゃんと祈が何か言っているが今はそんな事どうだっていい。何でか分からない。だけどこのライブは惹きつけられる。私も手を上げて歌いたくなる。
♪♪♪♪!!!!!
『ワアアアアア!!!!!!』
「・・・・・凄い。お兄ちゃん達。こんな事してたんだ」
「全国を回るようになったのは去年からですけど、こうやって人々の前で歌っていたのは初期メンバーからでしたらもう6〜7年も前からですね」
「そんなに?」
「そうです。初期メンバーって言えばレミさん、響さん、奏さんの3人ですけど」
「・・・・その3人だけ?」
「あ〜、その話は私も前に遊輝ちゃんから聞いた聞いた。小等部で3人だけで路上ライブしたって話」
お姉ちゃんがリモコンのボタンでBDを一時中断して言ってきた。あの3人でそんな事してたの?路上ライブ?
「でもね・・・・・これ最初大変だったみたいだよ」
「えっ?」
「わ、私もです。聞いた限り機材を自分たちで運んでセットしてお客さん集めても一人も集まらずに誰に向かってやっているか分からない状態で始めたって」
「私も聞いた時そんな感じだったわね。ずっと相手にもしてもらえず1・2年近くしてようやく人が集まったって、前座公演もやらせてもらったみたいだけど」
そうなんだ。あの3人でやっていた時は全部自分たちでやっていたんだ。
「レミさんがたまに口にしてますから、『昔は全部自分たちでやっていたのに今じゃ準備に手もつけられなくなっちゃったな・・・』って」
「ここまで人気が出ちゃうと準備段階で怪我しちゃったら行けないからね」
「・・・・・たい」
「えっ?」
「お兄ちゃんたちのライブ、行きたい」
止めてあった映像が再生を始めたところで私は二人にお兄ちゃんたちのライブに行きたい事を言った。せっかく目の前にいるのに今までこんな真剣に聞いたことがない。というかまじめに練習しているところを見ていない。
「観たいと言われても・・・チケットがいりますし」
「じゃあチケット買う」
「もう完売しちゃってるよ。このツアーの前売り抽選は2月と3月に行われたから」
「・・・・・・私いない」
「そりゃまぁ・・・・・桜さんは4月に遊輝さんに拾われましたから」
「コネも使えないわね。もう軽音部のメンバーのコネを使っても席取れないって言われているし」
「むぅ・・・・・っていうか二人はチケットあるの?」
「あるよ?争奪戦だったけど何とか」
「私も、本当は武道館が良かったのですが埼玉の公演で当たりました」
「むう・・・・・・・」
「あぁでも・・・・1枚あるかも」
「えっ?」
「ちょ、ちょっと待ってください」
何かを思い出した祈はポケットからスマートフォンを取り出して検索を始めた。数秒後、祈はこっちに画面を見せた。
「これです、これ。ツアー最終公演の武道館ライブのチケットが当たるキャンペーン。1組しか当たらないですが」
「これ応募する」
「でもこれ・・・・・テレビ買った人しか応募出来ないですよ」
「・・・・・・・・・・・・」
祈から絶望的な一言を言われて私は膝から崩れ落ちた。今お兄ちゃんがいないからそんな大きな買い物出来ない。
「テレビなら私が買ってあげるよ」
「えっ?」
「ちょうど私の部屋、テレビ欲しいなぁって思っていたからさ。祈ちゃん、それどこのメーカー?」
「えっと・・・・・ここですね」
「・・・・分かった、じゃあ家電量販店行ってくるよ」
簡単にテレビを買ってくるって言ってそのまま部屋を出て行ったお姉ちゃん。
「・・・・・かっこいい」
「そ、そうですか?今の時代にテレビが無い方がおかしいですけど」
「お兄ちゃんケチ過ぎてこんな大きな物買ってくれない」
「(それはまぁ・・・・二人分の生活費を賄ってますから)」
お兄ちゃんに欲しいって言ってもテレビなんか買ってくれない。この前引越した際にリビングにテレビを買ったら余計に買ってくれない。
「お姉ちゃん帰ってくるまで暇、祈、デュエルしよう。デッキの調整したい」
「いいですよ。私も調整したいですから」
ついこの間、「カガリ制限になったから1枚にしろよ」というお兄ちゃんの無慈悲な言葉を聞いて未だにデッキをどうしようか悩んでいる。とりあえず今のところ、フル投入している最中だ。一旦お姉ちゃんの家から出て、家の前の道に立ち、祈と対峙してデュエルディスクを装着する。
「デュエル‼︎」 「デュエル‼︎」
桜 LP 4000 祈 LP 4000
「先行は私です!魔法カード、苦渋の決断!デッキからレベル4以下の通常モンスターを墓地に送り、同名モンスターを手札に加えます!ジェムナイト・クォーツを墓地に送り、ジェムナイト・クォーツを手札に加えます!レスキューラビット召喚!」
レスキューラビット 攻300
祈の目の前にヘルメットを被ったウサギが現れる。
「レスキューラビットの効果発動!このカードをゲームから除外してデッキからレベル4以下の同名通常モンスター2体を特殊召喚する!」
「・・・・手札から灰流うららの効果発動」
「速攻魔法、墓穴の指名者!対象を灰流うららで発動します!」
「・・・・最近私の周り墓穴の指名者使う人多すぎ、チェーンで増殖するGの効果」
「流石にそれは防げません・・・」
「じゃあ解決、増殖するGの効果でこのターン、祈が特殊召喚する度に1枚ドローする」
「墓穴の指名者の効果で灰流うららはゲームから除外され、次のターンのエンドフェイズまで効果を無効にします」
「レスキューラビットの効果は成立」
「デッキからジェムナイト・ガネット2体を特殊召喚!」
ジェムナイト・ガネット 攻1900
「増殖するGの効果で1枚ドロー」
「まぁ・・・・こうなったら掛けです。やるだけやってみましょう」
「・・・・嫌な予感」
「輝いて!煌めく世界へのサーキット!」
祈の上空にリンクマーカーが現れてジェムナイト・ガネット2体がリンクマーカーに入っていく。
「アローヘッド確認!召喚条件は『ジェム』モンスター2体!私は2体のジェムナイト・ガネットをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク2、ジェムナイト・ファントムルーツ!」
ジェムナイト・ファントムルーツ 攻1450 ↙︎ ↘︎
「増殖するGの効果で1枚ドロー」
「ジェムナイト・ファントムルーツの効果!リンク召喚成功時、デッキから『ジェムナイト』カードを手札に加えます!ジェムナイト・フュージョンを手札に加えて、魔法カード、おろかな埋葬!デッキからブロックドラゴンを墓地に送ります!そして永続魔法、ブリリアント・フュージョンを発動!」
「・・・何その良ハンド?しかも殺しに来ている」
「な、何でそんな言葉を言うのですか・・・デッキからジェムナイト・ラズリー3体を墓地に送り、ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤを融合召喚!」
ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ 攻3400→0
ブリリアント・フュージョンによりジェムナイト・ラズリー3体が融合されてジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤが出てきた。
「増殖するGの効果で1枚ドロー」
「墓地に送られたジェムナイト・ラズリー3体の効果!このカードが墓地に送られた場合、墓地の通常モンスター1体を手札に回収します!ジェムナイト・ガネット2体とジェムナイト・ルマリンを手札に加えます!」
「・・・・・やっぱおかしい。本当に祈、このターンでトドメさそうとしている」
「じゃないと増殖するG使われているのに動きませんよ!墓地のジェムナイト・ラブリー3体をゲームから除外してブロックドラゴンを特殊召喚!」
ブロックドラゴン 攻2500
「増殖するGの効果で1枚ドロー」
「魔法カード、ジェムナイト・フュージョン!光属性のジェムナイト・クォーツ2体を融合!ジェムナイト・セラフィを融合召喚!」
ジェムナイト・セラフィ 攻2400
「増殖するGの効果で1枚ドロー」
「輝いて!煌めく世界へのサーキット!」
再び現れたリンクマーカーにブロックドラゴンとジェムナイト・セラフィが入っていく。
「アローヘッド確認!召喚条件はモンスター2体!私はジェムナイト・セラフィとブロックドラゴンをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!リンク召喚!リンク2、プロキシー・ドラゴン!」
プロキシー・ドラゴン 攻1400 ← →
「増殖するGの効果で1枚ドロー」
「墓地に送られたブロックドラゴンの効果!このカードがフィールドから墓地に送られた場合、レベルの合計が8になるようにデッキから岩石族モンスターを3体まで手札に加えます!」
「・・・・・灰流うらら使ってしまった」
「デッキからLv3のジェムナイト・オブシディアとジェムナイト・ラピス、Lv2のクリスタル・ローズの3枚を手札に加えます」
墓地に送られたブロックドラゴンの身体が分解されて3枚のカードが祈の手札に加えられた。
「墓地のジェムナイト・フュージョンの効果!墓地の『ジェムナイト』モンスター1体をゲームから除外して墓地のこのカードを手札に加えます!ジェムナイト・セラフィをゲームから除外して、このカードを手札に戻して、発動!手札のジェムナイト・ラピスとジェムナイト・オブシディアで融合!ジェムナイト・ラピスラズリを融合召喚!」
ジェムナイト・ラピスラズリ 攻2400
「増殖するGの効果で1枚ドロー」
「手札から墓地に送られたジェムナイト・オブシディアの効果!墓地からLv4以下の通常モンスターを特殊召喚します!ジェムナイト・クォーツを特殊召喚!」
ジェムナイト・クォーツ 攻1500
「増殖するGで1枚ドロー」
「墓地のジェムナイト・セラフィ、ジェムナイト・クォーツ、ジェムナイト・オブシディアの3体の岩石族モンスターを除外して、ブロックドラゴンを再び特殊召喚!」
「増殖するGで1枚ドロー・・・・・盤面が埋まった」
「これで準備OKです・・・・ジェムナイト・ラピスラズリの効果発動!デッキまたはエクストラデッキから『ジェムナイト』モンスター1体を墓地に送り、フィールドの特殊召喚されたモンスターの数×500ポイントのダメージを与えます!」
「手札からエフェクト・ヴェーラーの効果」
「!?や、やっぱり持ってましたか・・・」
「これをジェムナイト・ラピスラズリを対象に発動。ラピスラズリの効果を無効にする」
手札にあったエフェクト・ヴェーラーがジェムナイト・ラピスラズリにキスをして効果を無効にする。あれだけ引いたんだから1枚くらいあるよ。
「ジェムナイト・レディ・ブリリアントダイヤの効果!自分フィールドのジェムナイト・ラピスラズリをリリースして、エクストラデッキから『ジェムナイト』融合モンスターを召喚条件を無効にして特殊召喚します!ジェムナイトマスター・ダイヤを特殊召喚!」
ジェムナイトマスター・ダイヤ 攻3400
「増殖するGの効果で1枚ドロー」
「ジェムナイトマスター・ダイヤの効果!墓地のLv7以下の『ジェムナイト』融合モンスターをゲームから除外してそのモンスターと同名カード扱いとして同じ効果を得ます。ジェムナイト・ラピスラズリをゲームから除外!」
特殊召喚されたジェムナイトマスター・ダイヤの前にジェムナイト・ラピスラズリが現れてジェムナイトマスター・ダイヤの胸の宝石に吸収された。
「そしてジェムナイト・ラピスラズリの効果を吸収したジェムナイトマスター・ダイヤの効果!エクストラデッキから2枚目のジェムナイト・ラピスラズリを墓地に送り、特殊召喚されたモンスターは6体!3000ポイントのダメージを与えます!」
桜 LP 4000→1000
「・・・・・2枚目あった?」
「はい、こういう時のために」
「ちょっと考えさせて」
「はい」
えっと・・・・祈の特殊召喚はあと1回。私のデッキには残りはエフェクト・ヴェーラーが1枚と夢幻泡影が3枚、それを引いても次のターンにこのモンスターを全て除去するか祈のライフを削り切るか・・・・
「・・・・・・無理、返せない」
「わ、分かりました」
私の頭の中の計算で勝つ可能性が限りなく0に近いと出たのでサレンダーする。別にお互いのデッキ調整だし問題ない。
WIN 祈 LOS 桜
「完敗・・・・・」
「手札良かったですから・・・・まさかおろかな埋葬まであるとは思いませんでした」
「納得行かない、私先行でもう一戦」
「良いですよ。流石にあれは私も手札が良すぎましたから」
先行で1キルされてしまったら私の面目が保てない。今度は私先行でもう一度デュエルをする。
「デュエル‼︎」 「デュエル‼︎」
桜 LP 4000 祈 LP 4000
「私のターン、永続魔法、閃刀機関ーマルチロールを発動。フィールド魔法、閃刀領域ーエリアゼロを発動。カードを1枚伏せて、エリアゼロを対象を伏せカードにして発動」
・死者蘇生
・屋敷わらし
・閃刀機構ーハーキュリーベース
「閃刀機構ーハーキュリーベースを手札に加えて、対象の伏せカードを墓地に送る」
「(・・・・成金ゴブリンですね)」
「閃刀機関ーマルチロールの効果、対象は閃刀領域ーエリアゼロ。これでこのターン、私が発動する魔法カードにチェーンが出来なくなった。墓地に送られた閃刀領域ーエリアゼロの効果。デッキから閃刀姫ーレイを特殊召喚」
閃刀姫ーレイ 攻1500
「現れて、未来へ続くサーキット」
閃刀姫ーレイがリンクマーカーの中に入っていき、右上の矢印が赤く光った。
「アローヘッド確認、召喚条件は水属性以外の『閃刀姫』モンスター1体。私は閃刀姫ーレイをリンクマーカーにセット、フォームチェンジ、リンク召喚、閃刀姫ーシズク」
閃刀姫ーシズク 攻1500 ↗︎
「カードを1枚伏せてエンドフェイズ時、閃刀姫ーシズクの効果。デッキから閃刀起動ーエンゲージを手札に加えて、永続魔法、閃刀機関ーマルチロールの効果。このターンに発動した『閃刀』魔法は1枚だから墓地の閃刀領域ーエリアゼロをフィールドにセットする。これでターンエンド」
桜 手札 4枚 LP 4000 墓地魔法 1枚
ーー△▲ー ▼
ーーーーー
○ ー
ーーーーー
ーーーーー ー
祈 手札 5枚 LP 4000
「私のターン、ドロー」
祈 手札 6枚
「(どこで止めてくるのかしっかりと考えないといけませんね・・・・)魔法カード、予想GUY!自分フィールドにモンスターがいない場合、デッキからLv4以下の通常モンスターを特殊召喚します!」
「・・・・ごめん、ちょっと考えさせて」
「わ、分かりました。(ここで考える?増殖するG?)」
また墓穴の指名者とか言われたら困るし・・・祈のデッキには灰流うららが無いからその心配はないけど、こっちから先行こう。
「・・・・・儚無みずきの効果」
「?何ですかそれ?」
「増殖するGと同じく相手がメインフェイズ時またはバトルフェイズに特殊召喚するたびにそのモンスターの攻撃力分ライフを回復する」
「えっ!?」
「その代わり、回復しなかった場合はライフは半分になる。チェーンは?」
「(ま、不味い・・・・無効にするカードが)な、ない」
「じゃあチェーンで増殖するG」
「あっ・・・・・」
「両方解決。このターン、祈が特殊召喚する度に私は1枚ドロー、特殊召喚したモンスターの攻撃力分ライフが回復」
私の前に儚無みずきと増殖するGが現れて、祈の前まで行って儚無みずきはお祈り、増殖するGはブンブン飛び回る。
「(・・・・仕方ない。ここは1ターン待ちましょう)ジェムナイト・サフィアを守備表示で特殊召喚!」
ジェムナイト・サフィア 守2100→2000
「さすが祈、増殖するGで1枚ドロー。攻撃力0のサフィアじゃライフは回復しない」
「ジェムレシスを召喚!」
ジェムレシス 攻1700→1600
「ジェムレシスの効果!デッキから『ジェムナイト』モンスターを手札に加えます!ジェムナイト・オブシディアを手札に加え、カードを1枚伏せてターンエンド!」
「エンドフェイズ、儚無みずきの効果を発動してライフを回復出来なかったから私のライフは半分になる。上手く交わされた」
桜 手札 3枚 LP 4000→2000 墓地魔法 1枚
ーー△▲ー ▼
ーーーーー
○ ー
ーー◻︎ー○
▲ーーーー ー
祈 手札 4枚 LP 4000
「じゃあ私のターン、ドロー」
桜 手札 4枚
「魔法カード、トゥーンのもくじ」
「あっ・・・それは・・・」
「この効果でデッキから『トゥーン』カードを手札に加える。トゥーンのもくじを持ってきて、発動。さらにトゥーンのもくじを持ってきて今度はトゥーン・サイバー・ドラゴンを手札に加える。これで墓地に魔法カードが3枚以上溜まった。魔法カード、閃刀起動ーエンゲージ」
「・・・・・止めれません」
「なら解決。デッキから閃刀機ーイーグルブースターを手札に加えて、シャッフルした後1枚ドロー」
桜 手札 2枚→4枚
「閃刀姫ーシズクをリンクマーカーにセット、フォームチェンジ、閃刀姫ーカガリ」
閃刀姫ーカガリ 攻1500→2000 ↗︎
「閃刀姫ーカガリの効果。墓地から閃刀機関ーエンゲージを回収して発動。今度は閃刀起ーヴィドアンカーを手札に加えて1枚ドロー」
桜 手札 4枚→6枚
「伏せていたフィールド魔法、閃刀領域ーエリアゼロを発動。効果で対象を伏せカード」
・エフェクト・ヴェーラー
・閃刀機関ーマルチロール
・強欲で貪欲な壺
「閃刀機関ーマルチロールを手札に加えて、伏せカードを墓地に。墓地に送られたのも魔法カードだからカガリの攻撃力はアップ」
閃刀姫ーカガリ 攻2000→2100
「さらに速攻魔法、サイクロン。その伏せカードを破壊する」
「ブリリアント・スパークです」
閃刀姫ーカガリ 攻2100→2200
「危な・・・・装備魔法、閃刀機構ーハーキュリーベースを閃刀姫ーカガリに装備。このカードを装備したモンスターはダイレクトアタックが出来ない代わりにモンスターに2回攻撃出来る。バトル。閃刀姫ーカガリでジェムレシスとジェムナイト・サフィアに攻撃」
閃刀姫ーカガリ 攻2200
ジェムレシス 攻1700
祈 LP 4000→3500
「閃刀機構ーハーキュリーベースの効果。墓地に魔法カードが3枚以上ある場合で装備モンスターが戦闘で破壊した場合、1枚ドロー」
桜 手札 5枚→7枚
「メインフェイズ2、閃刀姫ーカガリをリンクマーカーにセット、フォームチェンジ、閃刀姫ーカイナ」
閃刀姫ーカイナ 攻1500 ↘︎
「墓地に送られた閃刀機構ーハーキュリーベースの効果。墓地のこのカード以外の『閃刀』カード3枚をデッキに戻す。閃刀起動ーエンゲージ、閃刀機ーホーネットビット、閃刀姫ーカガリの3枚」
「・・・・ホーネットビットはこのターンのエリアゼロですか」
「さらに閃刀姫ーカイナをリンクマーカーにセット。フォームチェンジ、閃刀姫ーハヤテ」
閃刀姫ーハヤテ 攻1500 ↙︎
「そして閃刀姫ーハヤテをリンクマーカーにセット。フォームチェンジ、閃刀姫ーシズク」
「?何でさっきからそんなに閃刀姫リンクモンスターを出すのですか?」
「これ、魔法カード、貪欲な壺。墓地から儚無みずき、増殖するG、閃刀姫ーシズク、閃刀姫ーハヤテ、閃刀姫ーカイナの5枚をデッキに戻して2枚ドロー」
「ああ、なるほど・・・それでエンゲージもデッキに戻したのですね」
桜 手札 6枚→8枚
「そう、これだけ手札があったら伏せるカードがいっぱい。それに閃刀起動ーエンゲージは出来る限り使い回したい。カードを3枚伏せてエンドフェイズ、閃刀姫ーシズクの効果でデッキから閃刀起動ーエンゲージを手札に、閃刀機関ーマルチロールの効果は墓地にないから使わない。ターンエンド」
桜 手札 5枚 LP 2000 墓地魔法 7枚
▲ー△▲▲▽
ーーーーー
○ ー
ーー---
ーーーーー ー
祈 手札 4枚 LP 3500
「私のターン、ドロー!」
祈 手札 5枚
「レスキューラビットを召喚。効果発動」
「手札から灰流うららの効果」
「・・・・・無いです」
「レスキューラビットの効果を無効にする」
祈のフィールドから除外されたレスキューラビットは手札にあった灰流うららによって無効とされる。これでもう、融合関連のカードを引いていない限り祈はしんどいはずだ。
「・・・・・・投了ですね。ジェムナイト・フュージョンもブリリアント・フュージョンも引けていませんから」
「ゔぃ」
WIN 桜 LOS 祈
「さすがに閃刀姫先行であそこまで回されたらちょっともう・・・・」
「今回は私が手札良かった。とはいえ祈も」
「ジェムナイトフュージョンを加えてブリリアントフュージョンはありましたから普通にビートダウンしていってました」
「そうなったら私もしんどかった」
なんだかんだジェムナイトは手数が多いから突破される時がある。調子乗っていたら普通に負けてしまう。
「それより貪欲な壺入れてハーキュリーベースまで入れるのはちょっと・・・」
「そこはまだ調整中」
「そうですか・・・・私的にはハーキュリーベースの方が強く思うのですが」
「貪欲な壺の強さはドロー、しかし依存はしている」
貪欲な壺はドローが強いだけ、使い回しを考えるならハーキュリーベースとか他のカードでも充分に思える。
「たっだいま〜。テレビ買ってきたよ。これ応募券」
「さすがお姉ちゃん。これで当てる」
「そんな簡単にあたると思わないですけど・・・」
「祈、こういう時は当たると思い続けることが大事」
お姉ちゃんからもらった応募用紙をひったくり私はお姉ちゃんの家に入り、すぐに応募用紙を記入した。
桜「あんなの先行で決められたら死んじゃう」
祈「5割決まりますから」
アリア「5割も決められるんだから・・・・」
桜「増殖するG投げて普通にスルーされるの祈だけだよ」
祈「増殖するGでエフェクト・ヴェーラーとか夢幻泡影とか引かれるのが怖いですけどそこは割り切りで・・・」
アリア「それは仕方ないよね」
桜「だから祈には勝ちづらい。恭輔とやる方が勝てる」
アリア「というわけで次回、『帰ってきた兄弟』」
祈「次回もよろしくお願いします」