これ本当ならボツレベルなんですがどうしても最後が必要なんですよ・・・・
桜 side
「じゃあツアー後半行ってくる!」
「俺と龍可は横浜アリーナに行くから!」
「僕と祈さんは埼玉スーパーアリーナですね」
「・・・私はお姉ちゃんと武道館」
「私は武道館と大阪城ホール行くね!」
「お前らちょっと労いの言葉を言えよ」
ネオドミノシティに一番近い空港、ここからお兄ちゃん達のバンドがまたツアーのために全国を駆け抜ける。最初は最南の地、沖縄から新潟まで北に駆け上がっていったけど今度は最北の地、北海道から福岡まで下り、最後は武道館のライブへとつながっている。
「あはは・・・ごめんね龍亞君、龍可ちゃん。せっかくこっちに帰ってきたというのに」
「いいよいいよ!今回の目的はライブ見に行くことだし!」
「せっかくチケット買ったんですから、見に行かないと損してしまいますから」
「嬉しいねぇ。ファンがいてくると私も心のゆとり持てるよ」
「レミずっとそわそわしているもんな。このツアー終わったら来年はゆっくりしようぜ、アルバムも出したし」
「そうね・・・・去年の正月からずっとノンストップだったし、来年はゆっくりしてみましょうか」
「お〜い!!そろそろ行かないと乗り遅れるわよ!!」
「おっと、じゃあアリア、桜のことよろしく」
「お姉ちゃんに任せなさ〜い!!」
お姉ちゃんは腕をまくって腕を曲げてポーズを決める。それをみたお兄ちゃんはため息をついて「ほんとココアとそっくり・・・」とか言って搭乗ゲートへと入っていった。
「楽しみだな〜、横浜アリーナの席当てるの苦労したから」
「何歌ってくれるのでしょうね。ネットじゃ『君に届け』や『R』のカバーで良くて、オリジナルだと『Happy birthdayの歌』や『STAR TRAIN』、『飛行機雲』が良かったって」
「なんでそんな情報知ってるの?」
「今の時代、検索すれば何でも出てくるよ!」
「龍亞・・・・楽しみなんだからそういうのやめなさいよ」
「2人とも〜、アリアお姉さんの楽しみを奪うなんて何て酷いことするの〜?」
龍亞と恭輔が盛大なネタバラシをして龍可と祈、私が呆れていたら後ろからものすごい圧を掛けたお姉ちゃんが二人を追い詰めていた。
「えっ・・・・いや・・・その」
「こ、好奇心と言いますか・・・・」
「二人とも覚悟しなさああい!!!!!」
「「ひぃいいいい!!!!!」」
「・・・・馬鹿」
空港で突如始まった鬼ごっこ、それを見て私は一言、そう呟いた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「それじゃ晩御飯作るわよ!今日は私お手製のハンバーグだから!」
「アリアさんの作るハンバーグって初めて食べる気が・・・・・」
「失礼な言葉を言わないでよ龍亞君!!私だって料理できるんだから!!!!」
「いっつも遊輝の料理をアホみたいにアダダダダ!!!!!」
「誰がアホみたいですって?」
夜、自分の家に戻ってきた私と龍亞、龍可そしてお姉ちゃん、お姉ちゃんがお手製のハンバーグを作ろうとしたが龍亞がそこでチャチャを入れてお姉ちゃんが龍亞のほっぺをぎゅーと引っ張る。
「私もあまりアリアお姉さんが料理しているところ見てないけど・・・完全にゼロではないけど」
「・・・普通に美味しい。お兄ちゃんと比べたらあれだけど」
「遊輝は料理するのが好きだからね」
「この前、動画の影響でラーメンの麺を切る訳わからないもの届いた」
それでお兄ちゃんが作ったラーメンはめちゃくちゃ美味しかった。普通にお店で出しても売れるレベル、っていうかお兄ちゃん料理上手すぎる。「昔スカウトが来た」っていうのは伊達じゃない。
「とりあえず作るわよ!まずは合挽肉と玉ねぎ、それと人参!」
「い、いててて・・・ほっぺが」
「人を馬鹿にするからでしょ」
「だ、だってぇ・・・・」
「ご飯ご飯」
「・・・・桜さんも大概食べるわよね」
「食べることは至福の時、誰にも邪魔させない」
食べ物を粗末する人、私の食べ物や時間を奪った人は容赦なく襲う。私の至福の時を奪う奴は誰も許しやしない。
「アリアお姉さんが料理作っている間に私たちは掃除とか洗濯しておきましょう」
「えぇ・・・・」
「毎日遊びに行って家事していないでしょ。ちゃんと洗濯してないと着るものなくなるし」
「洗濯するなら私も、ここんところやってないから溜まってる」
「ほら龍亞、行くわよ」
「へぇ〜い」
〜(翌日)〜
『・・・・次のニュースです。医薬会社のアムールが癌に対する新たな特効薬を開発したそうです。これにより、癌の死亡率がさらに低下することが予測されます。次のニュースです』
「ふ〜ん・・・・・こんなちょろっとしか出さないのか、情報統制でも掛けているのかね?」
「大々的に報道されていない。ネットニュースも載っていない」
朝のニュースの時間、とある局のニュースで私をしつこく追いかける組織のニュースが流れたけどわずか5秒も満たない小さなニュースで終わった。
「これが桜さんを追いかけている相手ですか?」
「なんか普通の会社だけど」
「龍亞君、君は頭のネジが数本飛んでいるの?」
「・・・・バカだから」
「ぅおい!!」
「ガンの特効薬を開発したって世界的なニュースよ。それなのにこれだけ、どう考えてもおかしいわ」
お姉ちゃんが龍亞に対して簡単に説明した。それを聞いた龍亞は「あっ・・・」と少し驚いた表情をする。
「私、やっぱあの会社の名前やロゴを見ると虫酸が走る」
「良い噂流れない会社なんて誰もが不愉快に感じるわよ。ましてや殺人兵器を研究している会社なんて」
「恐ろしい・・・・」
龍可が両手で体を纏わせて震える。確かに殺人兵器を作って研究している会社なんか世の中に存在してはならない。
「とは言えこっちが出来ることは桜ちゃんの防衛のみ、敵の本拠地も分からなければどれくらいの戦力も分からない。おまけにこっちは戦力たったの9人、しかも主力は旅行中」
「りょ、旅行って・・・・」
「旅行じゃん。全国回っているし」
たまにニュース番組とかでお兄ちゃんたちが映る時がある。めちゃくちゃ楽しそうにしていた。なんで私を連れて行かないのか訳が分からない。
「それにこうやってお土産買ってきてくれているし」
「そりゃそうでしょ。全国回っていたらお土産の一つや二つくらい買うでしょ」
「・・・・・この万代太鼓、美味しい。見た目ロールケーキだけど」
「・・・・確かに見た目はロールケーキね」
新潟公演のお土産で買ってきてくれたこのお菓子は美味しい。5本買ってくれたけどペロリと完食できた。
「まぁそれはさておき・・・・二人ともどうするの?横浜公演は2週間先だけど」
「ここで生活しますよ、本当ならホテルを取る予定でしたけどここなら私たちでも大丈夫ですし。それにここなら洗濯もできますから」
「俺たちはここに住み慣れているから下手にホテルに泊まるより安上がりだしいいよ」
「ふむ・・・・じゃあその間は私もこっちで生活しようかしら。可愛い妹の防衛は人数が多いに越したことはないし」
確かに、お姉ちゃん一人で私を守るにはちょっと無理がある。少しでも人数が多い方が私的にはすごく助かる。
「とりあえず洗濯と掃除するか。それから今日やること決めましょう」
「ん」
お姉ちゃんがテレビを消してそのままお風呂の場所まで行く。私も付いて行き、掃除機を手に取る。
「んじゃ私は洗濯、桜ちゃんは掃除機ね。龍可ちゃんは台所周りお願い。龍亞君はベランダ」
「えぇ!!!こんなクソ暑い時にベランダ!?」
「コンサートの楽しみを奪った罰だよ」
「根に持ちすぎだよ・・・」
グダグダ言いながら龍亞はトボトボとベランダに行った。
桜 side out
No side
とある部屋・・・・オフィスディスクにだけ灯りが灯り、部屋の電気は落ちている。そこに椅子に座る男性一人と向かい合う女性一人、男性の方はイライラしているのかなんどもボールペンのノックを押し続ける。
「どういうことかね?君までも失敗続きとは私は非常にガッカリだよ」
「ごめんね〜、でもクライアント側にも責任はあるわよ。護衛は一人と聞いていたわよ」
「だから君には多めのチャンスをあげたじゃないか。もう君も信用できない。次失敗したら」
「はいはい、どうぞご自由に。私はどうせ雇われですよ」
女性は簡単に挨拶してそのまま部屋から出て行く。それを見た男性は舌打ちをした。
「・・・・やはり雇いはダメだ。次はあいつに頼もう。一刻も早くDMWを取り替えなさいと、計画が進まない」
龍亞「あっつい・・・・」
龍可「そういう割には律儀にやったわね」
アリア「ここに住んでもらうんならこれくらいしてもらわないと!」
桜「ん、確かに。次回、『第23話 Arena Tour 千秋楽 Live Fes in KIZUNA is MUSIC POWER 』次回もよろしく」