えぇ、皆さまのご要望により『遊戯王5D's 転生者と未来のカードたち』の続編を執筆することになりました。
今後ともよろしくお願いします。
作者の活動報告で読者のみなさんが思うであろう疑問の答えを乗せましたので、そちらもご覧ください。
プロローグ また動き出す物語
?? side
ピピピピ………
「ふわぁ・・・もう8時かよ。頭がガンガンする」
目覚まし時計のアラーム音に目覚めて、愚痴を言いながら上半身を上げる。足をベッドから下ろしてそのまま寝巻きから壁に掛けてある服に着替える。Yシャツのボタンをしめ、黒いズボンを履いてベルトをして、青いブレザーを羽織り、ネクタイを締める。
「弁当はもう良いや・・・学食にしよう、えっとカバンとギターと。よし、いくか」
ベッドの横に放り投げていたカバンを持ち、ギターケースを背負って部屋から出る。小さなアパートなので物を置くところもない。
「ふわぁ・・・今日から高校生か、これで2回目か」
「お、おはようございます」
「おっす遊輝!」
「師匠、おはようございます!」
アパートの部屋の鍵を閉めて、階段を降りる。そこには俺と同じ服を着た男性二人と、赤いブレザーに黒のスカートを履いた女性が立っていた。
「おはよう祈、スバル、恭輔。あっさから元気だな」
「逆にお前はなんで眠たそうな顔をしているんだよ。昨日は練習早めに切り上げただろ?」
「海馬コーポレーションに送る資料をまとめていたんだよ・・・新規のルールのこともあるし、デッキも改良したんだから」
「ゆ、遊輝さんも大変ですね」
「そんな事より早く行きましょうよ、もうすぐチャイムが鳴りますよ」
「恭輔、俺は今日寝るから」
「そんなことできませんよ」という小さい方の男性、恭輔の言葉を適当に聞き流しながら俺、いや俺たちは今日もアカデミアに向かう。
俺の名は遠藤遊輝、歳は15歳。デュエルアカデミアネオドミノシティ高に通う普通の高等部1年だ。肩書きにはWRGPの初代チャンピオンととあるバンドグループの名前があるのだがそれはまぁ・・・置いておこう。
実は俺には知り合い以外には知られちゃいけない秘密がある。それは俺が前世の記憶を持ちながら、この世界に転生をしてきたことだ。この世界、遊戯王5D'sの世界であることを知った俺はこの世界で起こる全ての戦いに参戦してきた。そしてその戦いも終わり、シグナーとしての役目を終えた仲間たちは新たなる目標を見つけ、一人を残してこの街から巣立っていった。そして俺は・・・
「遊輝!!おはよう!!」
「あっ!やっときた!」
「早く早く!!クラス替えが発表されているわよ!」
「恭輔っちも祈っちも!中等部組も発表されたわよ!」
アカデミアの正門前で手を振る4人の女性たち、レミや茜、響と奏の姿を見て、俺たちは歩むスピードを早めた。
「今年のクラスはっと・・・あったあった!」
「・・・やった!またみんな一緒だ!」
「あっ!本当だ!」
「これでまたみんなと一緒にいられるね!」
靴箱前に貼られた高等部のクラス、それを見て一喜一憂をするスバルたち。そんな時・・・・
「どけ!邪魔だ!」
「きゃっ!?」
ドサッ!!
「何だ?」
奏たちとクラス換えを見ていたら突然後ろの方で誰かが倒れるような音が聞こえたのでそっちの方に振り向く。1人の女子生徒が尻餅をついて、ガラの悪い男子生徒が人混みを強引に掻き分けてこっちに来てるのが目に移った。
「おいこら押すな!こっちはまだ探しているんだよ!」
「うっせぇ!!まずは俺様からだ!!」
「うっわ・・・あいつガキ大将顔している小西じゃん」
「参ったわね・・・さっさと離れましょう、あんなのに絡まれたら面倒くさいわよ」
「嫌よね、ああいう頭がチンチコリンな奴」
「あ゛!?誰だ今俺様の悪口を言った奴!?」
「おい、あいつに聞こえてるぞ」
「ばっか!?スバル指差すな!?」
「お前らか!俺のことをバカにした奴は!!」
ドカドカとガラの悪い男子生徒がこっちにやってくる。周りの奴らは勝手に離れていき、気がついたら俺たちとアイツで対峙するような構図になった。
「あん?よく見たら軽音部の奴らか、お前らも最近調子に乗りすぎなんだよな」
「今のこの状況で見たら明らかにあんたの方が調子に乗っているって思われているわよ」
「うっせぇ!!丁度いい!!お前らのその天狗鼻を一度折ろうと思っていたところだ。デュエルしてテメェらにギャフンと言わせてやる!」
「だってよ、じゃあ遊輝」
「はぁ!?俺!?」
勝手に名指しされて響と茜が俺の背中を押す。その反動で少しバランスを崩した俺は前に倒れかけるけど、持ち直して相手の方を見る。相手の方はすでにデュエルディスクを構えていた。
「さあお前もはめろ!」
「はぁ・・・・面倒くさい、さっさと終わらせよう」
俺はカバンの中からタブレット型のデュエルディスクを取り出してそれを左腕のブレスレットにつける。スイッチを押してソリッドビジョンが展開されてデュエルディスクが起動する。
「行くぞ!」
「デュエル‼︎」 「デュエル‼︎」
小西 LP 4000 遊輝 LP 4000
「俺のターン!ド、おっと、ルールが変わってもうドローできないんだったな。なら俺は魔法カード、強欲で貪欲な壺!デッキの上から10枚をゲームから除外して2枚ドローする!」
小西 手札 4枚→6枚
相手のフィールドに強欲な壺が現れて、デッキの上から10枚を舌で取って、2枚のカードが手札に加わる。それを見た相手はニヤリと笑みを浮かべた。
「さらに俺は永続魔法、炎舞ー天璣を発動!この効果の発動時の処理としてデッキから獣戦士族モンスターを手札に加える!俺は速炎星ータイヒョウを手札に加えて、召喚!」
速炎星ータイヒョウ 攻0→100
フィールドに現れた武装した人型のモンスターとその後ろに青い霊の虎。
「速炎星ータイヒョウの効果!このモンスターを召喚したターン、自分フィールドの《炎星》と名のついたモンスターをリリースすることでデッキから《炎舞》と名のついた魔法か罠をセットする!自身をリリースして、炎舞ー天枢をセット!そしてそのまま発動!俺は獣戦士族モンスターの召喚権をさらに得る!チューナーモンスター、炎星師ーチョウテンを召喚!」
炎星師ーチョウテン 攻500→700
「炎星師ーチョウテンの効果!召喚成功時に墓地から守備力200以下の炎属性・レベル3以下のモンスター1体を特殊召喚する!墓地の速炎星ータイヒョウを特殊召喚!」
フィールドに現れたキョンシーみたいなやつが何かを口走って、墓地にいったタイヒョウがフィールドに戻ってくる。
「行くぜ!Lv3の速炎星ータイヒョウにLv3の炎星師ーチョウテンをチューニング!」
☆3 + ☆3 = ☆6
「シンクロ召喚!炎星侯ーホウシン!」
炎星侯ーホウシン 攻2200→2400
フィールドのチョウテンとタイヒョウが飛び上がり、ホウシンが緑色の三つの輪を作り、その中にタイヒョウが入って一筋の光が現れる。光から炎が爆発してホウシンが現れた。
「炎星侯ーホウシンの効果!このカードをシンクロ召喚した時、デッキから炎属性・レベル3のモンスターを特殊召喚する!立炎星ートウケイを特殊召喚!」
立炎星ートウケイ 攻1500→1700
ホウシンの爆発が広がって落ちた炎の中からトウケイがフィールドに姿を表す。そのままトウケイは笑みを浮かべて一枚のカードを取り出して相手の手札に加わった。
「立炎星ートウケイは《炎星》と名のついたモンスターの効果によって特殊召喚された時、デッキから《炎星》モンスターを手札に加える!この効果で俺は2枚目の炎星師ーチョウテンを手札に加える!さらに立炎星ートウケイの効果!フィールドの《炎舞》カードを墓地に送り、デッキから新たな《炎舞》カードをセットする!俺は炎舞ー天璣を墓地に送り、2枚目の炎舞ー天璣をセット!さらにカードを1枚セットしてターンエンド!」
小西 手札 4枚 LP 4000
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遊輝 手札 5枚 LP 4000
「俺のターン、ドロー」
遊輝 手札 6枚
めんどくせぇしさっさと終わらせるか・・・ってか早く寝たい。
「どうした!?さっさとやれ!!」
「はいはい、さっさと終わらせますよ・・・手札の超天新龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴンの効果!手札のこのカードを墓地に送り、ライフを500払ってデッキからLv8以下のドラゴン族ペンデュラムモンスター1体を手札に加える!」
遊輝 LP 4000→3500
手札のオッドアイズ・レボリューションを相手に見せてから墓地に送り、デッキがオートシャッフルされて一枚のカードが飛び出す。
「俺はこの効果で竜剣士ラスターPを手札に加える。そしてレフト・Pゾーンに竜剣士ラスターPをセッティング!」
俺の左側に空から青い光が差し込んで、ラスターPがフィールドに降りてきた。
「魔法カード、デュエリスト・アドベント!互いのペンデュラムゾーンに1枚でもペンデュラムカードが存在する場合、デッキから《ペンデュラム》と名のついたカードを手札に加える!俺はEM ペンデュラム・マジシャンを手札に加えて、そのままライト・Pゾーンにセッティング!」
「リバースカードオープン!罠カード、砂塵の大嵐!この効果でフィールドの魔法・罠を2枚破壊する!俺が破壊するのは当然、お前のペンデュラムゾーンの2枚のカードだ!」
今度は俺の右側にペンデュラムゾーンがセットされてペンデュラム・マジシャンが空から降りてきた。そのタイミングで相手がトラップを発動、フィールドにいたラスターPとペンデュラム・マジシャンが砂塵の大嵐に巻き込まれて破壊されてしまう。
「これでお得意のペンデュラム召喚ができない!残念だったな!!」
「・・・手間が省けて助かるよ」
「あ゛っ?」
「このカードは自分フィールドのカードが破壊された場合、手札から特殊召喚出来る!出でよ!クロノグラフ・マジシャン!」
クロノグラフ・マジシャン 攻2000
「さらにこの効果で特殊召喚した場合、手札のモンスター1体を特殊召喚する!黒牙の魔術師を特殊召喚!」
黒牙の魔術師 攻1700
俺の場のカードが破壊されたことにより出てきたクロノグラフ・マジシャン、さらにクロノグラフ・マジシャンが手にしている時計のような盾から黒牙の魔術師がフィールドに姿を表す。
「そしてフィールドのクロノグラフ・マジシャンと黒牙の魔術師で融合!」
「ゆ、融合だと!?」
「このモンスターはフィールドに融合素材が存在する場合、融合カードなしで融合召喚出来る!覇王につく四龍の1体よ!融合の力を得て、全てを食い尽くせ!融合召喚!覇王眷竜スターヴ・ヴェノム!」
覇王眷竜スターヴ・ヴェノム 攻2800
「ギャアアアアア!!!!!」
フィールドにいたクロノグラフと黒牙の魔術師が俺の後ろに出来た融合の渦に巻き込まれていき、大きな咆哮が聞こえてくる。俺の頭の上から1体の龍が飛び出してフィールドに現れた。
「なっ!?あっ!?」
「覇王眷竜スターヴ・ヴェノムの効果!1ターンに1度、互いのフィールドまたは墓地のモンスター1体を選択して、エンドフェイズまでそのモンスターの名前と効果を得る!俺は超天新龍オッドアイズ・レボリューションを選択!」
フィールドのスターヴ・ヴェノムの前に墓地に眠っていたオッドアイズ・レボリューションが現れて、スターヴ・ヴェノムに吸収される。オッドアイズ・レボリューションを吸収したスターヴ・ヴェノムは身体が一回り大きくなる。
覇王眷竜スターヴ・ヴェノム →超天新龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン
攻2800→4800
「攻撃力が上がっただと!?」
「オッドアイズ・レボリューションは相手のライフの半分の数値だけ攻撃力を上昇させる!さらにオッドアイズ・レボリューションの効果!俺のライフを半分にする事でこのカード以外の互いのフィールドと墓地のカード全てをデッキに戻す!」
「!?そ、そんな!?」
「行くぞ・・・レボリューション・ストリーム!」
遊輝 LP 3500→1750
『・・・・ギャアアアアア!!!!!』
オッドアイズ・レボリューションの効果を受け継いだスターヴ・ヴェノムが羽根を広げて羽ばたく。大きな咆哮を放ち、フィールドに竜巻が吹き荒れ、俺と相手のフィールドと墓地のカードを全て吹き飛ばしていった。
「なっ、あっ・・・・」
「バトル!スターヴ・ヴェノムでダイレクトアタック!!」
小西 LP 4000→0
WIN 遊輝 LOS 小西
「ふぅ〜・・・こんなもんか」
「なっ、がっ・・・お、俺が」
「はいはい、とっとと帰った帰った」
デュエルに負けて跪いている相手に俺は適当にあしらって、そのまま皆の所に戻る。
「はい、終わらせた」
「相変わらず早いわね・・・」
「まぁこんなもんだよ、魔術師は」
「そんな事より早く教室行こうぜ!」
スバルに背中を押されて俺たちは校舎の中に入っていく。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ふわぁ・・・・今日も練習疲れた疲れた」
夕方、いつもの練習が終わり、皆と別れて一人で賃貸のアパートへと戻る。
「前までは家が賑やかだったけど、やっぱ一人は寂しいなぁ・・・・」
『何を言っているのですか、私たちがいますよ』
『私だっているよ!」
『いるよ!』 『いるよ!』
「ああ、悪かった悪かった」
俺の一人寂しい独り言に答えるように目の前にガガガマジシャン、ガガガガールの精霊、そして俺のシグナーの龍、ホワイトとブラックが姿を表す。
「さてと、今日はどうしよ、ん?何だあ!?」
皆と別れて一人で帰宅途中、路上に何かを見つけた俺はすぐに駆け足となり、何かに、いや、倒れている人に駆け寄った。顔に正気はない。見た感じ、体格的には女の子のようだ。
「おい!?どうした!?大丈夫か!?」
「・・・・・・・」
「返事なしか!?大丈夫か!?」
『マスター、脈は動いています。ですが体温が下がりきっています。このままでは』
「とりあえず俺の能力だ!!」
そう言って俺は女の子に右手をかざして右手に力を込める。右手にエネルギーがたまり、緑色の気が目に見えて、女の子の身体を包み込む。
「よし、応急処置にはなった!!あとは病院だ!!すぐに連れてやるからな!!」
倒れている女の子を俺は背負って来た道をまた戻って駆け抜けていく。
これが、俺たちの新たなる戦いの始まりだった・・・・・・・・・